チャットモンチーとかぶってしまいますが・・・。
Title:ex Negoto
Musician:ねごと
女の子オンリーの4ピースバンド、ポップなメロディーラインと、オルタナ系のギターロック、かわいらしいボーカル・・・
ということで、どうしてもチャットモンチーとかぶってしまう訳ですが。
おそらくファン層もかぶりそうな感じがするのですが、この2枚目となるフルアルバムを聴いた感じだと、正直言って、メロディーと歌詞に関しては、チャットモンチーの勝ちかな?
次から次へと展開していくようなスピード感が爽快な「サイダーの海」や、CMソングになった「カロン」をはじめとして、メロディーはそこそこインパクトがありますし、女の子の心境を綴った歌詞は悪くはないのですが、アルバム1枚で比べたら、チャットモンチーに一日の長があるかなぁ、と思います。特に、野郎でも聴いていてキュっとなるチャットモンチーのような歌詞には残念ながら出会えませんでした。
ただ一方で、チャットモンチーと大きく異なると感じたのは、そのサウンドでした。
シンプルなギターロック主体のチャットモンチーに対して、キーボードが入っている彼女たちの奏でる音は、より複雑になっているように感じます。
「サイダーの海」でバンドサウンドの後ろで鳴るピアノの音色はとても爽やかですし、「ループ」では、バンドサウンドを無視するように独自の主張をするピアノが印象に残ります。
鮮やかなピアノが特徴的な「ふわりのこと」といい、最後のスケール感あるインスト曲「インストゥルメンタル」でもピアノの音が効果的に用いられていますし、アルバム全体、ピアノの音色の一工夫に、彼女たちの個性を感じました。
これからこの個性がどうやって生きてくるのかが大きなポイントのような感じがします。似たタイプのバンドなだけに、いい意味でチャットモンチーと競い合ってくれればいいと思うのですが・・・。
評価:★★★★
ねごと 過去の作品
Hello!"Z"
ほかに聴いたアルバム
スネオヘアー/スネオヘアー
先日、ともさかりえとの結婚した、スネオヘアーの新作。そして、このアルバム、そのともさかりえとのデゥエットソングが収録されています。その名も「家庭に入ろう」。スネオヘアーとしては異色のキュートなポップソングで、感想を一言で言うと
もげろ
・・・・・・って、うかれすぎです、スネオヘアー(笑)。いやいや、どうかお幸せに~。
まあ、この異色ともいえる1曲以外は、いろいろな意味でスネオヘアーらしい作品。哀愁も感じられるメロディーラインは実にしっかりとしていて、よく作りこまれていると思う反面、いまひとつ地味なのが痛いところ・・・。「家庭に入ろう」は賛否両論みたいなのですが、ああいう明るくポップで、かつどこかユーモアある曲がもっとあれば、イメージが変わると思うのですが・・・。
評価:★★★★
| 固定リンク
「アルバムレビュー(邦楽)2011年」カテゴリの記事
- これもくるりの最新作(2011.12.27)
- 牧歌的な暖かい作品(2011.12.24)
- 日常と非日常の間(2011.12.22)
- キリンジの意外な側面(2011.12.20)
- ソロアルバムらしいソロアルバム(2011.12.19)
コメント