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2011年10月30日 (日)

ミック・ジャガーの新バンド!

Title:Superheavy
Musician:Superheavy

スーパーヘヴィ

最近、ストーンズがらみで話題になったこと、といえば、やはりキース・リチャーズの自伝「ライフ」でしょう。日本でも翻訳されましたが、本人のことはもちろん、ミック・ジャガーとの仲についても赤裸々に書かれた内容が、大きな話題になりました。

その「相棒」ミック・ジャガーは、といえば、なんと、ストーンズ以外では初となるバンドを結成。こちらも大きな話題となっています。メンバーは、ユーリズミックスのデーヴ・スチュワート、イギリスの女性R&Bシンガージョス・ストーン、さらにボブ・マーリーの末子ダミアン・マーリー、映画音楽の大御所A.R. ラフマーンの5人という豪華なメンバーをそろえています。

さて、肝心の音の方なのですが、ストーンズ的なものを期待すると、いきなりはじまるダミアン・マーリーのレゲエで、ちょっと拍子抜けを食らうかも。ロックやレゲエ、ソウルと、様々な音楽的なバックボーンを持ったミュージシャンたちのあつまりなだけに、作品に関しても、それぞれのバックボーンからの影響の強い、雑多な音楽性になっています。

ただ、残念ながら、なんとなく集まった感も否めなく、それぞれの音楽を融合して、新しい音楽をつくろうという気概や、ミュージシャン同士がぶつかり合うような緊迫感みたいなものは感じられませんでした。どちらかというと、仲のよいミュージシャン同士が集まったサロンみたいな感じ。そのため、正直言うと、アルバムの内容については中途半端さは否めませんでした。

もっとも、メンバーそれぞれは肩の力が抜けて、楽しくやっているなぁ~というのを感じます。ミック・ジャガーも、ストーンズという大きな看板を背負わなくてすむ分、リラックスした雰囲気を感じます。また、様々な音楽の壁をなくして、自由に音楽を奏でようとする、このバンドの意図も非常に明確に伝わってきます。ただ、その意図に、プラスアルファがない、という点が残念なのですが・・・。

バラードナンバーの「NEVER GONNA CHANGE」やロックンロールな「I CAN'T TAKE IT NO MORE」はストーンズらしくて、ストーンズが好きなら気に入りそうなナンバー。また、ジョス・ストーンのパワフルでソウルフルなボーカルも、意外とミックのボーカルにマッチして、このコンビはなかなか悪くないかも。

物足りなさは強く感じるものの、メンバーそれぞれバンドを楽しんでいることが伝わってくるのは好印象かも。ただ、熱心なファンではなければ、積極的には勧めにくいかも。そして、なによりも、ミック・ジャガーには、ストーンズとしての活動を早く再開してほしいと思ってしまったりして・・・。

評価:★★★


ほかに聴いたアルバム

WIRE 10 COMPILATION

WIRE 10 COMPILATION

日本を代表するレイヴ・イベント、WIREの、毎年おなじみのコンピレーション。こちらは2010年版。豪華ミュージシャンによるフロア志向のテクノチューンがこれでもかというほど並んでいるのはこれまでと同様。どの曲ももちろん心地よくて、フロアで聴くと楽しそうだなぁ~と思いながら聴いていたのですが、個人的にはRadio Slave「N.I.N.A.」が、ちょっとアフリカっぽいリズムを感じられ、なかなか良かったです。

評価:★★★★★

WIRE COMPILATION 過去の作品
WIRE 06 COMPILATION
WIRE 08 COMPILATION
WIRE 09 COMPILATION

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