聴けてうれしかった曲も少なくなかったけども
槇原敬之 Makihara Noriyuki Concert Tour 2011-12 "Heart to Heart"
会場:長良川国際会議場メインホール 日時:2011年10月23日(日) 17:30~
ついに、はじめてマッキーのライブに足を運んできました!!
というわけで、はじめてのマッキーライブのライブレポートなのですが、正直言えば、「楽しかった~♪」で終わらないライブレポです。なので、結論から先に言っておくと、今回のライブの感想は・・・
説教臭いMCに、ちょっと引いてしまいました。
実は、マッキーのライブについて、「チケットを買った」のは今回がはじめてではありません。私がはじめてマッキーのライブチケットを入手したのは、1999年の「Cicada」直後のライブツアー・・・・・・そう、覚せい剤事件で中止になったツアーチケットを確保していました。直前にキャンセルになったあの日から、12年・・・ようやく、はじめて彼のライブに足を運ぶことが出来たのですが・・・。
今回、足を運んだのは岐阜県。長良川沿いに立っている大ホール。本当は、センチュリーホールでのライブに行きたかったのですが、こちらは平日だったので、日曜日のライブに足を運んできました。
会場は、やはり私くらい以上の年代(30代後半から40代くらい)の人が目立っていた印象が。特に、もっと年輩の方も少なくなく、また、親子連れもチラホラ。ただ、先日行ったスピッツのライブみたいに、中高生だけ、というのはあまり見かけず、そういう意味では、「どんなときも。」あたりのヒットをリアルタイムで経験したファンがメインなのでしょうか。
開演時間が15分くらい過ぎたあたりで、ライブがスタート。最初は「幸せの鍵を胸に」からはじまり、最初に盛り上がったのはやはり2曲目の「GREEN DAYS」でしょうか。個人的にも聴きたかった曲の1曲なので、一緒に盛り上がっていました。
他に序盤では、ユニークなアニメと共に軽快なリズムで盛り上がった「犬がアイスが大好きだ」が印象的。前半のMCでは、観客に「どこから来たのか」のアンケートを。この日は、福島から来ている人がいました。また、一番遠くはなんとバンコクから・・・ちょっと驚きです。
また、「あの大震災があった後、ラブソングが歌いたくなりました」というMCから、ラブソングコーナーがスタート。会場が、このMCでちょっと沸いたのは、やはりみんなマッキーのラブソングが聴きたいんだよね・・・。
ラブソングコーナーでは「In love again?」、「まだ見ぬ君へ」、そして、名曲「LOVE LETTER」!!この曲を聴けたのが、まずこのライブで一番うれしかったです。しんみりと聴き入りました。
その後は、会場長良川にちなんで、ということで、歌詞に川が登場する「彗星」。ここのコーナーは会場ごとに異なった曲を演ったみたいですね。
で、問題になったのはこの後で。大震災の後に思ったことをMCで延々と語ったのですが・・・いわゆる「物事の全てに感謝することが大切です」という話なのですが・・・その内容に関して大いに疑問があることは、「Heart to Heart」の感想の時にも書いたのですが、それ以上に、説教臭い内容に、少々引いてしまいました。
その後、「White Lie」そして問題作「Appreciation」と続いたのですが、さらに引いてしまったのが、「Appreciation」の際に後ろのスクリーンにメッセージが出てきたんですよね。まさに「批判よりも感謝しよう」的な内容の。
このライブを観戦していて、再度思ったのですが、私たちが原発事故で東電に怒っているのって、原発の安全性を無批判に吹聴し、私たちに嘘をつき続けてきた、ということなんですよね。だからこそ、斉藤和義は「ずっと嘘だった」と歌った訳なんです。そのため、「批判よりも感謝」というのは、そもそも原発問題を根本的に勘違いしていて、私たちが怒っているのは、「電気」じゃなくて東電がついてきた、悪意のある「嘘」なんですよ。悪意ある「嘘」に対して感謝はできませんよね?だからこそ、申し訳ないけれども、この日の彼のメッセージは、全く心に響きませんでした。
続いての「軒下のモンスター」は、こちらもスクリーンに映し出されたアニメとマッチして、あらためて名曲なんだと再度認識。やはりこういう曲をもっと歌ってほしいんですが・・・。後半は「不安の中に手を突っ込んで」や「ムゲンノカナタヘ」で再度盛り上がり、本編ラストは「林檎の花」で締めくくりました。
もちろんアンコールに突入。アンコール最初は「この場所も素敵な場所だけど、この外ももっともっと素敵な場所だから」というMCと共に「Such a Lovely Place」!これもまた、聴きたかった曲なので、素直にうれしかったなぁ~。名曲だと思うけど、代表曲ってイメージがないだけに、聴けるとは思いませんでした。
そして、この日一番盛り上がったのは続く「どんなときも。」!!みんなで大合唱。私ももちろん歌いましたが、ほとんどソラで歌えたのは、やはり中学生の頃、かなりはまっていたんだなぁ、ということを、あらためて感じました。
ラストはしんみり「今日の終わりにありがとうを数えよう」で終了。約2時半強。最後は天井から、ハートのマークの紙ふぶきが降ってきて、ハッピーな雰囲気がつつみ込む中、ライブは静かに終わりました。
さて、感想なのですが、まずよかったこと。
はじめてのライブだったのですが、やはり思ったとおり、マッキーは歌が上手かったなぁ、という点。抜群の安定感で、聴いていて安心して聴くことが出来ました。また、やはり「LOVE LETTER」や「Such a Lovely Place」、さらに「どんなときも。」を聴けたのはうれしかったです!ここらへんの曲を聴くと、リアルタイムで聴いていたころに、しばしタイムスリップした気持ちにもなりますし、やはりなによりも曲が素晴らしい!ということを再認識しました。
ただ・・・最初に書いた通り、ライブ全体としては、正直言ってしまうと、素直に楽しかった!といえないライブでした。思った以上に教条的なMCは・・・やはりライブに楽しみに来ているんだから、主張は歌の中に織り込ませて、もっとエンタテイメントとして楽しませてほしいんですよ。予想はしていたのですが・・・これは残念です。
あと、これは仕方ないことなのかもしれませんが、もっと過去の曲をやってほしかったなぁ。意外と最近の曲ばかりだったので、その点はちょっと残念。ただ、これに関しては、マッキーが決して懐メロのシンガーではなく、まだまだ人気のある現役シンガーだ、という証で、ポジティブに捉えられる部分ではあると思うんですけどね。ただ、はじめてのライブとしては、ちょっと残念でした。
そんな訳で、次に行きたいか、と言われると、「・・・」。ベスト盤の後のツアーとかだったら、もっと楽しめそうなのですが・・・。なんか、あらためて「Cicada」の後のツアーに行きたかった!!!なんてことを思ってしまったライブでした・・・。
本編と関係ない余談。
はじめて長良川国際会議場のメインホールにまで足を運んだのですが、名古屋市内から思ったよりも近いですね!自動車で行ったのですが、名古屋高速が一宮まで開通していたので、混雑している名岐バイパスはほとんど使わず、会場まで約1時間半程度。会場も、駐車場が十分用意されていたので、(さすがにギリギリでは厳しいみたいですが)開場前までに来れば、駐車場を探して迷うこともありません。いままでちょっと遠いイメージがあったのですが、これから、何かよさげなイベントがあったら、名古屋市内からでも十分遊びに行けそうですね~。ちょっとした発見でした。
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コメント
古い記事にコメントすいません。僕はセンチュリーのほうに行ったので、昨日やっと見てきました。僕はそこまでの「説教臭さ」は感じませんでした。僕自身が、今年一年「これまでの日常」を取り上げられてきたので、逆に「日常に感謝」というのはすんなり張ってきました。というよりも、そんな説教臭い虚の後に「昼間にOLがランチで戦闘」してる曲とかをビシビシくるんで、そこまでそこが強く残ることがなかったというか。僕が信者に近いファンだからかもしれませんが。
古い曲を聴くならセレブレーションです。あれはやっぱり異次元空間。
投稿: げどー | 2011年12月 2日 (金) 00時20分
>げどーさん
感想ありがとうございました。
「Appreciation」の後の「軒下のモンスター」は、とてもよかったと思うのですが・・・ただ、やはりミュージシャンなら、曲の内容で主張してほしかったかなぁ、と思うのが、正直なところです(^^;;
確かに、昔の曲を聴くなら、「セレブレーション」の方に足を運んだほうがよさそうですね。次は、そちらに行ってみたいなぁ。
投稿: ゆういち | 2011年12月14日 (水) 01時13分