聴きどころたくさん
Title:SugarlessII
Musician:スガシカオ
2001年にリリースしたアルバム「Sugarless」の第2弾。前作同様、オリジナルアルバムに収録されなかった、シングルのカップリング曲や、他のミュージシャンのカバーが収録されています。
まあ、いわばB面ベストと言われるアルバムなのですが、スガシカオを聴いていても、シングルまではチェックしていない方にとっては、普通のオリジナルアルバムとして聴ける作品といった感じでしょうか?
というのも、彼のシングルのカップリング曲に関しては、ほとんど奇抜な作品、実験的な作品は収録されていません。おそらく、オリジナルアルバムに収録されていても、何ら違和感のない作品ばかり。
アコースティックに聴かせるバラード「ネコさん」や、ファンキーなギターに、メロウなメロディーラインが印象に残る「ホームにて」あたりは、かなり要チェックな名曲に仕上がっていましたし、その他にもファンならずともチェックしておきたい作品が並んでいます。
逆にユニークだったのが、他のミュージシャンのカバー。
例えば「ファスナー」は、Mr.Childrenの曲で、桜井和寿が、スガシカオの作風をイメージして作った曲だとか。ミスチル主演のドキュメンタリー映画「Mr.Children/Split The Difference」で共演しているのですが、CDではこれが初収録。確かにスガシカオっぽいといえばスガシカオっぽいのですが、強烈なミスチル桜井らしさが曲から感じられちゃうのがおもしろいところ。
また、最後に収録されている「Real Face」は、ご存知KAT-TUNへの提供曲のカバーなのですが、彼が提供しているのは歌詞のみ。作曲はB'zの松本孝弘。そういう意味では、スガシカオの他の曲と比べると、かなり違った雰囲気。だけど、それが逆におもしろかったりして・・・スガシカオ本人も、カバーして楽しかったのでは??
新曲「ガリレオの数式」や「コーヒー」も、彼らしいポップナンバーですし、いろいろな意味で聴きどころの多い作品。B面ベストというと、どうしても比較的ファン向け・・・というイメージがつきまとうのですが、このアルバムに関しては、オリジナルアルバム感覚で、是非。
評価:★★★★★
スガシカオ 過去の作品
ALL LIVE BEST
FUNKAHOLiC
FUNKASTiC
ほかに聴いたアルバム
STRAIGHTENER/ストレイテナー
「STOUT」でも感じたのですが、ストレイテナーって、英語詞の曲に関してはカッコいいのですが、日本語詞の曲になると、とたんに平凡になるというか、いまひとつリズムに乗り切れていないというのか、いまひとつになっちゃうんですよね。そんな中でも「KINGMAKER」や「CRY」のファンキーなギターがカッコよかったり、要所要所で光る部分も少なくないのはさすが。一気に最後まで聴ける勢いは本作でも健在。評価:★★★★
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