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2011年10月

2011年10月31日 (月)

ラッパーとしての実力

Title:GO
Musician:KREVA

GO 通常盤

着うたチャート評を書く時、着うたチャートにランキングしている曲はもちろん一通り聴いているのですが、そこでランクインしてくる、いわゆる着うたヒット狙いのラッパーたちの曲を聴いた後、KREVAのこのアルバムを聴くと・・・・・・申し訳ないけど、ラップを、普遍性あるポップにまとめあげているという点で共通するのに、そのラッパーとしての実力の差を顕著に感じてしまいます。

今回のアルバムに関して、特にそういう感想を強く抱いたのは、フルアルバムとしての前作「心臓」や、ミニアルバム「OASYS」に比べて、ポップなメロディーよりもラップを前面に押し出してきた作品になっていたからでしょう。

力強いラップが非常にリズミカルに展開していくのは、いまさらながら、しっかりとライムを踏んでいるから。まあ、当たり前のことですが・・・さらっと聴くと、ポップで聴きやすい内容にまとまっているのに、言葉がしっかりとリズムに載っているということを、このアルバムではより強く感じました。

今回は、シンセを多用したサウンドを用いていて、いままでよりエレクトロ路線が強く感じられるのも特徴的。一方では、1曲目「基準」では、ロッキンなビートを押し出してきて、リスナーの耳をまず惹きつけ、中盤では、三浦大知をフィーチャーした「蜃気楼」や、阿部真央をフィーチャーした「微炭酸シンドローム」では、それぞれメロウなボーカルを聴かせて、アルバムの中でひとつのインパクトになっていたり。

全体的に、真新しいことに挑戦、といった感じではないのですが、それでも、様々なパターンの曲が並んでいて、最後まで飽きさせません。奇をてらわず、KREVAの魅力をしっかりと伝えるアルバムになっていたように感じました。

評価:★★★★★

KREVA 過去の作品
心臓
OASYS

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2011年10月30日 (日)

ミック・ジャガーの新バンド!

Title:Superheavy
Musician:Superheavy

スーパーヘヴィ

最近、ストーンズがらみで話題になったこと、といえば、やはりキース・リチャーズの自伝「ライフ」でしょう。日本でも翻訳されましたが、本人のことはもちろん、ミック・ジャガーとの仲についても赤裸々に書かれた内容が、大きな話題になりました。

その「相棒」ミック・ジャガーは、といえば、なんと、ストーンズ以外では初となるバンドを結成。こちらも大きな話題となっています。メンバーは、ユーリズミックスのデーヴ・スチュワート、イギリスの女性R&Bシンガージョス・ストーン、さらにボブ・マーリーの末子ダミアン・マーリー、映画音楽の大御所A.R. ラフマーンの5人という豪華なメンバーをそろえています。

さて、肝心の音の方なのですが、ストーンズ的なものを期待すると、いきなりはじまるダミアン・マーリーのレゲエで、ちょっと拍子抜けを食らうかも。ロックやレゲエ、ソウルと、様々な音楽的なバックボーンを持ったミュージシャンたちのあつまりなだけに、作品に関しても、それぞれのバックボーンからの影響の強い、雑多な音楽性になっています。

ただ、残念ながら、なんとなく集まった感も否めなく、それぞれの音楽を融合して、新しい音楽をつくろうという気概や、ミュージシャン同士がぶつかり合うような緊迫感みたいなものは感じられませんでした。どちらかというと、仲のよいミュージシャン同士が集まったサロンみたいな感じ。そのため、正直言うと、アルバムの内容については中途半端さは否めませんでした。

もっとも、メンバーそれぞれは肩の力が抜けて、楽しくやっているなぁ~というのを感じます。ミック・ジャガーも、ストーンズという大きな看板を背負わなくてすむ分、リラックスした雰囲気を感じます。また、様々な音楽の壁をなくして、自由に音楽を奏でようとする、このバンドの意図も非常に明確に伝わってきます。ただ、その意図に、プラスアルファがない、という点が残念なのですが・・・。

バラードナンバーの「NEVER GONNA CHANGE」やロックンロールな「I CAN'T TAKE IT NO MORE」はストーンズらしくて、ストーンズが好きなら気に入りそうなナンバー。また、ジョス・ストーンのパワフルでソウルフルなボーカルも、意外とミックのボーカルにマッチして、このコンビはなかなか悪くないかも。

物足りなさは強く感じるものの、メンバーそれぞれバンドを楽しんでいることが伝わってくるのは好印象かも。ただ、熱心なファンではなければ、積極的には勧めにくいかも。そして、なによりも、ミック・ジャガーには、ストーンズとしての活動を早く再開してほしいと思ってしまったりして・・・。

評価:★★★


ほかに聴いたアルバム

WIRE 10 COMPILATION

WIRE 10 COMPILATION

日本を代表するレイヴ・イベント、WIREの、毎年おなじみのコンピレーション。こちらは2010年版。豪華ミュージシャンによるフロア志向のテクノチューンがこれでもかというほど並んでいるのはこれまでと同様。どの曲ももちろん心地よくて、フロアで聴くと楽しそうだなぁ~と思いながら聴いていたのですが、個人的にはRadio Slave「N.I.N.A.」が、ちょっとアフリカっぽいリズムを感じられ、なかなか良かったです。

評価:★★★★★

WIRE COMPILATION 過去の作品
WIRE 06 COMPILATION
WIRE 08 COMPILATION
WIRE 09 COMPILATION

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2011年10月29日 (土)

チャットモンチーとかぶってしまいますが・・・。

Title:ex Negoto
Musician:ねごと

ex Negoto

女の子オンリーの4ピースバンド、ポップなメロディーラインと、オルタナ系のギターロック、かわいらしいボーカル・・・

ということで、どうしてもチャットモンチーとかぶってしまう訳ですが。

おそらくファン層もかぶりそうな感じがするのですが、この2枚目となるフルアルバムを聴いた感じだと、正直言って、メロディーと歌詞に関しては、チャットモンチーの勝ちかな?

次から次へと展開していくようなスピード感が爽快な「サイダーの海」や、CMソングになった「カロン」をはじめとして、メロディーはそこそこインパクトがありますし、女の子の心境を綴った歌詞は悪くはないのですが、アルバム1枚で比べたら、チャットモンチーに一日の長があるかなぁ、と思います。特に、野郎でも聴いていてキュっとなるチャットモンチーのような歌詞には残念ながら出会えませんでした。

ただ一方で、チャットモンチーと大きく異なると感じたのは、そのサウンドでした。

シンプルなギターロック主体のチャットモンチーに対して、キーボードが入っている彼女たちの奏でる音は、より複雑になっているように感じます。

「サイダーの海」でバンドサウンドの後ろで鳴るピアノの音色はとても爽やかですし、「ループ」では、バンドサウンドを無視するように独自の主張をするピアノが印象に残ります。

鮮やかなピアノが特徴的な「ふわりのこと」といい、最後のスケール感あるインスト曲「インストゥルメンタル」でもピアノの音が効果的に用いられていますし、アルバム全体、ピアノの音色の一工夫に、彼女たちの個性を感じました。

これからこの個性がどうやって生きてくるのかが大きなポイントのような感じがします。似たタイプのバンドなだけに、いい意味でチャットモンチーと競い合ってくれればいいと思うのですが・・・。

評価:★★★★

ねごと 過去の作品
Hello!"Z"


ほかに聴いたアルバム

スネオヘアー/スネオヘアー

スネオヘアー

先日、ともさかりえとの結婚した、スネオヘアーの新作。そして、このアルバム、そのともさかりえとのデゥエットソングが収録されています。その名も「家庭に入ろう」。スネオヘアーとしては異色のキュートなポップソングで、感想を一言で言うと

もげろ

・・・・・・って、うかれすぎです、スネオヘアー(笑)。いやいや、どうかお幸せに~。

まあ、この異色ともいえる1曲以外は、いろいろな意味でスネオヘアーらしい作品。哀愁も感じられるメロディーラインは実にしっかりとしていて、よく作りこまれていると思う反面、いまひとつ地味なのが痛いところ・・・。「家庭に入ろう」は賛否両論みたいなのですが、ああいう明るくポップで、かつどこかユーモアある曲がもっとあれば、イメージが変わると思うのですが・・・。

評価:★★★★

スネオヘアー 過去の作品
バースデー
ベスト
逆様ブリッジ
赤いコート

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2011年10月28日 (金)

せっちゃん人気上昇中!

また音楽ネタではないのですが・・・。菅野の日ハム指名に関して、臆面もなく「強奪」って書くマスコミって何なんでしょうね?日ハムは当然のルールに従っただけ。マスコミなどを総動員して、菅野と相思相愛なように報道させた読売の方が、よほどルール違反ギリギリの行為で、「強奪」と書くべきなのは、むしろ読売の方だと思うのですが。

今週の着うたチャート

2011年10月19日~2011年10月25日付チャート

着うた1位は、あのアイドルグループが獲得。

【多売特典生写真付き】風は吹いている (Type-B)(通常盤)

1位は、AKB48の10月26日に発売されたシングル「風は吹いている」が獲得。また、シングルチャートでは初日ミリオンで話題になっています。

2位はソナーポケット「365日のラブストーリー。」が先週の5位からランクアップ。2週ぶりにベスト3返り咲きです。

3位は初登場。会津若松出身のヒップホップミュージシャン、LGMonkees「3090~愛のうた~」がランクインしてきました。一応ラップしているのですが、全くライムがないので、単なるおしゃべりといった感じなのですが・・・。

着うた初登場はあと1曲。9位にA.N.JELL「promise」が入ってきました。A.N.JELLは、以前、アルバムチャートで1位になった時に紹介しましたが、韓国ドラマをリメイクしたTBS系ドラマ「美男ですね」の劇中で結成されたバンドで、メンバーは瀧本美織と、Kis-My-Ft2の玉森裕太、藤ケ谷太輔、Hey!Say!JUMPの八乙女光。つまり、ジャニーズ系のユニットなのですが、この「promise」も、韓流からの影響はゼロで、聴けば一発でジャニーズ系だな、とわかるような、典型的なジャニーズ系らしい曲になっています。


今週のアルバムチャート
http://www.oricon.co.jp/rank/ja/

今週1位は、ジャニーズ系。NEWSの手越祐也と増田貴久によるユニットテゴマスの3枚目「テゴマスのまほう」が1位獲得です。

デビュー作「テゴマスのうた」に続く、2作ぶりの1位獲得。ただし、初動売上6万枚は、2位に終わった前作「テゴマスのあい」の6万5千枚よりダウン。8万枚→6万5千枚→6万枚と漸減傾向が続いています。

2位には、斉藤和義「45 STONES」が入ってきました。原発に対する怒りを表明した「ずっとウソだった」を動画サイトにアップし、大きな話題となった彼。今回は、その「ずっとウソだった」以降、初のアルバムとなりますが、初動売上は2万8千枚と、前作「ARE YOU READY?」の2万6千枚よりアップ。ここ最近、1万5千枚→2万1千枚→2万6千枚→2万8千枚と、デビュー18年目にして人気が上昇というのは驚きです。2位という順位も、全体的に売上が伸びなかった週とはいえ、シングルアルバム含めて自己最高位という、驚くべき結果になりました。

3位には、イギリスを代表する人気ロックバンドCOLDPLAY「MYL OXYL OTO」(「マイロ・ザイトロ」と読むそうです)がランクインです。初登場3位は、前作「Viva La Viva」に引き続きベスト3入りで、初登場の順位としては最高位(前作は初登場5位)。ただし、初動売上2万8万枚は、前作の3万8千枚よりはダウンしてしまいました。

4位以下の初登場は・・・

4位に、例のごとく初音ミクのオムニバスモノ第8弾「EXIT TUNES PRESENTS Vocalocluster feat.初音ミク」がランクイン。第7弾「EXIT TUNES PRESENTS Vocalonation feat. 初音ミク」の初動1万9千枚から若干ダウンの初動1万5千枚と下落傾向が続いています。

7位には、横山だいすけ、三谷めぐみ名義の「NHKおかあさんといっしょ 最新ベスト それがともだち」がランクインしています。タイトル通り、NHKの幼児向け番組「おかあさんといっしょ」の楽曲を集めたコンピレーションアルバム。昨年発売された、「NHKおかあさんといっしょ 最新ベスト コロンパッ」は初動8千枚13位初登場だったのに対して、初動1万2千枚とアップして、見事ベスト10入りを果たしました。

最後に。初登場ではないのですが、今週8位に、アメリカの人気ロックバンドEvanescence「Evanescence」が、先週の33位から大きくランクアップし、2週目にしてベスト10入りしてきました。今週、国内盤が発売されたので、その影響でしょう。前作「The Door Open」は最高位4位にランクインしているので、とりあえずはまだ前作を下回る結果になっています。ちなみに、アメリカのビルボードチャートでも今週、見事1位を獲得しています。

着うた&アルバムチャートは以上。チャートレビューはまた来週~。

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2011年10月27日 (木)

聴けてうれしかった曲も少なくなかったけども

槇原敬之 Makihara Noriyuki Concert Tour 2011-12 "Heart to Heart"

会場:長良川国際会議場メインホール 日時:2011年10月23日(日) 17:30~

Makkey

ついに、はじめてマッキーのライブに足を運んできました!!

というわけで、はじめてのマッキーライブのライブレポートなのですが、正直言えば、「楽しかった~♪」で終わらないライブレポです。なので、結論から先に言っておくと、今回のライブの感想は・・・

説教臭いMCに、ちょっと引いてしまいました。

 

実は、マッキーのライブについて、「チケットを買った」のは今回がはじめてではありません。私がはじめてマッキーのライブチケットを入手したのは、1999年の「Cicada」直後のライブツアー・・・・・・そう、覚せい剤事件で中止になったツアーチケットを確保していました。直前にキャンセルになったあの日から、12年・・・ようやく、はじめて彼のライブに足を運ぶことが出来たのですが・・・。

今回、足を運んだのは岐阜県。長良川沿いに立っている大ホール。本当は、センチュリーホールでのライブに行きたかったのですが、こちらは平日だったので、日曜日のライブに足を運んできました。

会場は、やはり私くらい以上の年代(30代後半から40代くらい)の人が目立っていた印象が。特に、もっと年輩の方も少なくなく、また、親子連れもチラホラ。ただ、先日行ったスピッツのライブみたいに、中高生だけ、というのはあまり見かけず、そういう意味では、「どんなときも。」あたりのヒットをリアルタイムで経験したファンがメインなのでしょうか。

開演時間が15分くらい過ぎたあたりで、ライブがスタート。最初は「幸せの鍵を胸に」からはじまり、最初に盛り上がったのはやはり2曲目の「GREEN DAYS」でしょうか。個人的にも聴きたかった曲の1曲なので、一緒に盛り上がっていました。

他に序盤では、ユニークなアニメと共に軽快なリズムで盛り上がった「犬がアイスが大好きだ」が印象的。前半のMCでは、観客に「どこから来たのか」のアンケートを。この日は、福島から来ている人がいました。また、一番遠くはなんとバンコクから・・・ちょっと驚きです。

また、「あの大震災があった後、ラブソングが歌いたくなりました」というMCから、ラブソングコーナーがスタート。会場が、このMCでちょっと沸いたのは、やはりみんなマッキーのラブソングが聴きたいんだよね・・・。

ラブソングコーナーでは「In love again?」、「まだ見ぬ君へ」、そして、名曲「LOVE LETTER」!!この曲を聴けたのが、まずこのライブで一番うれしかったです。しんみりと聴き入りました。

その後は、会場長良川にちなんで、ということで、歌詞に川が登場する「彗星」。ここのコーナーは会場ごとに異なった曲を演ったみたいですね。

で、問題になったのはこの後で。大震災の後に思ったことをMCで延々と語ったのですが・・・いわゆる「物事の全てに感謝することが大切です」という話なのですが・・・その内容に関して大いに疑問があることは、「Heart to Heart」の感想の時にも書いたのですが、それ以上に、説教臭い内容に、少々引いてしまいました。

その後、「White Lie」そして問題作「Appreciation」と続いたのですが、さらに引いてしまったのが、「Appreciation」の際に後ろのスクリーンにメッセージが出てきたんですよね。まさに「批判よりも感謝しよう」的な内容の。

このライブを観戦していて、再度思ったのですが、私たちが原発事故で東電に怒っているのって、原発の安全性を無批判に吹聴し、私たちに嘘をつき続けてきた、ということなんですよね。だからこそ、斉藤和義は「ずっと嘘だった」と歌った訳なんです。そのため、「批判よりも感謝」というのは、そもそも原発問題を根本的に勘違いしていて、私たちが怒っているのは、「電気」じゃなくて東電がついてきた、悪意のある「嘘」なんですよ。悪意ある「嘘」に対して感謝はできませんよね?だからこそ、申し訳ないけれども、この日の彼のメッセージは、全く心に響きませんでした。

続いての「軒下のモンスター」は、こちらもスクリーンに映し出されたアニメとマッチして、あらためて名曲なんだと再度認識。やはりこういう曲をもっと歌ってほしいんですが・・・。後半は「不安の中に手を突っ込んで」や「ムゲンノカナタヘ」で再度盛り上がり、本編ラストは「林檎の花」で締めくくりました。

もちろんアンコールに突入。アンコール最初は「この場所も素敵な場所だけど、この外ももっともっと素敵な場所だから」というMCと共に「Such a Lovely Place」!これもまた、聴きたかった曲なので、素直にうれしかったなぁ~。名曲だと思うけど、代表曲ってイメージがないだけに、聴けるとは思いませんでした。

そして、この日一番盛り上がったのは続く「どんなときも。」!!みんなで大合唱。私ももちろん歌いましたが、ほとんどソラで歌えたのは、やはり中学生の頃、かなりはまっていたんだなぁ、ということを、あらためて感じました。

ラストはしんみり「今日の終わりにありがとうを数えよう」で終了。約2時半強。最後は天井から、ハートのマークの紙ふぶきが降ってきて、ハッピーな雰囲気がつつみ込む中、ライブは静かに終わりました。

さて、感想なのですが、まずよかったこと。

はじめてのライブだったのですが、やはり思ったとおり、マッキーは歌が上手かったなぁ、という点。抜群の安定感で、聴いていて安心して聴くことが出来ました。また、やはり「LOVE LETTER」や「Such a Lovely Place」、さらに「どんなときも。」を聴けたのはうれしかったです!ここらへんの曲を聴くと、リアルタイムで聴いていたころに、しばしタイムスリップした気持ちにもなりますし、やはりなによりも曲が素晴らしい!ということを再認識しました。

ただ・・・最初に書いた通り、ライブ全体としては、正直言ってしまうと、素直に楽しかった!といえないライブでした。思った以上に教条的なMCは・・・やはりライブに楽しみに来ているんだから、主張は歌の中に織り込ませて、もっとエンタテイメントとして楽しませてほしいんですよ。予想はしていたのですが・・・これは残念です。

あと、これは仕方ないことなのかもしれませんが、もっと過去の曲をやってほしかったなぁ。意外と最近の曲ばかりだったので、その点はちょっと残念。ただ、これに関しては、マッキーが決して懐メロのシンガーではなく、まだまだ人気のある現役シンガーだ、という証で、ポジティブに捉えられる部分ではあると思うんですけどね。ただ、はじめてのライブとしては、ちょっと残念でした。

そんな訳で、次に行きたいか、と言われると、「・・・」。ベスト盤の後のツアーとかだったら、もっと楽しめそうなのですが・・・。なんか、あらためて「Cicada」の後のツアーに行きたかった!!!なんてことを思ってしまったライブでした・・・。


本編と関係ない余談。

はじめて長良川国際会議場のメインホールにまで足を運んだのですが、名古屋市内から思ったよりも近いですね!自動車で行ったのですが、名古屋高速が一宮まで開通していたので、混雑している名岐バイパスはほとんど使わず、会場まで約1時間半程度。会場も、駐車場が十分用意されていたので、(さすがにギリギリでは厳しいみたいですが)開場前までに来れば、駐車場を探して迷うこともありません。いままでちょっと遠いイメージがあったのですが、これから、何かよさげなイベントがあったら、名古屋市内からでも十分遊びに行けそうですね~。ちょっとした発見でした。

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2011年10月26日 (水)

ちょっとうれしいカバーのニュースから

TRICERATOPSのニューアルバムで、KANの「プロポーズ」をカバーするという情報が!!!以前からライブでは演っていたみたいですね。KANのファンでトライセラも好きな私にとっては願ってもない組み合わせ!!「プロポーズ」を歌う和田唱・・・なんとなく想像できそう・・・。

今週のシングルチャート
http://www.oricon.co.jp/rank/js/w/

1位は、正直うんざり気味のAKB48姉妹ユニット

【アマゾン限定絵柄生写真Aパターン付き】オーマイガー!(Type-A)(DVD付)

大阪を中心に活動するAKB48の姉妹ユニットNMB48「オーマイガー!」がランクイン。初動売上26万5千枚は、前作「絶滅黒髪少女」の21万8千枚からアップ。こういうスラング的なタイトルが秋元康らしいのですが、楽曲は、明るい平凡なポップソング。

2位初登場はBUMP OF CHICKEN「ゼロ」がランクイン。PSP用ゲームソフト「FINAL FANTASY 零式」のテーマソング。FFらしいスケール感のある曲になっています。BUMP OF CHICKENのイメージと、ファンタジー系RPGのイメージって合ってますよね。初動売上16万3千枚は、前作「Smile」の8万6千枚から大幅にアップしており、FF効果が露骨にあらわれた結果になりました。

3位には、KARA「ウィンターマジック」が入ってきています。「GO GO サマー!」に続く曲なのですが、冬の歌としてはちょっと早すぎるような。初動売上も、11万4千枚から7万8千枚と大幅ダウン。正直、曲も特段特徴のない感じだったのも、売上減の要因か??

続いて4位以下の初登場なのですが・・・今週は、なんと7位を除くベスト10全てが初登場。

4位はまたもや韓流。CNBLUE「In My Head」がランクインです。一応、ロックバンドという売りなのですが、ルックス重視のアイドル的なバンド。楽曲も、一昔前のアイドルソング風。アニメ「SUPERNATURAL: THE ANIMATION」エンディング曲で、前作「RE-MAINTENANCE」の4千枚を上回る7万1千枚を売り上げました。

5位は、ビジュアル系バンドJanne Da Arcのボーカリストyasuのソロプロジェクト、Acid Black Cherry「シャングリラ」がランクイン。タイトル通り、非常に明るい雰囲気の曲になっています。最近のシングルでは、カップリングで昔のJ-POPのカバーを収録しているのですが、本作は杏里の「悲しみが止まらない」を収録しています。初動売上4万9千枚は前作「ピストル」から横バイ。完全に固定ファンによるヒットといった感じでしょうか。

6位は倉木麻衣「Your Best Friend」。日テレ系ドラマ「名探偵コナン」エンディング曲。しんみりと聴かせる曲なのですが、なんか、最近の着うた狙いの泣き歌みたい・・・。初動売上1万7千枚は、前作「もう一度」の1万6千枚から、こちらもほぼ横バイ。「コナン」のタイアップ効果はほとんどなかった模様。

8位には、藍井エイル「MEMORIA」が入ってきました・・・って誰?人気動画サイト「ニコニコ動画」への投稿で話題を呼んだ女性ボーカリストだそうで、本作はアニメ「Fate/Zero」のエンディングテーマ。「圧倒的な歌唱力が評判」だそうですが、この曲を聴く限りだと、そこまで歌唱力が生かされていないような・・・。

最後、9、10位はどちらも人気声優によるシングルがランクイン。9位には茅原実里 「TERMINATED」、10位には坂本真綾「Buddy」が、それぞれ入ってきています。

茅原実里は、アニメ「境界線上のホライゾン」主題歌で、ユーロビート調の、いい意味でも悪い意味でもアニソンらしいナンバー。初動1万3千枚は、前作「Planet patrol」の7千枚から大きくアップ。ベスト10入りも、昨年7月にリリースされた「Freedom Dreamer」から4作ぶりとなります。

坂本真綾も、TBS系アニメ「ラストエグザイル-銀翼のファム-」オープニングテーマ。今回はロックバンドSchool Food Punishmentと、そのバンドのアレンジや、いきものがかりのアレンジャーなどでもおなじみの、Stereo Fabrication of Youthの江口亮による作品で、疾走感あるギターロックに仕上がっています。初動売上1万2千枚は、前作「DOWN TOWN」の1万6千枚より若干ダウン。8月に結婚を公表した彼女ですが、若干、その影響が出たのでしょうか?

今週のシングルチャートは以上。着うた&アルバムチャートは金曜日に~。

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2011年10月25日 (火)

歌詞にインパクトあるけど・・・。

Title:愛にのぼせろ
Musician:ミドリカワ書房

愛にのぼせろ

緑川伸一のソロプロジェクト、ミドリカワ書房の、フルアルバムとしては5作目となるニューアルバム。

ミドリカワ書房の曲は、メロディーがやけに耳に残るインパクトがあります。歌詞にしても、その題材の選び方といい、一度聴いたら忘れられない内容になっています。しかし、正直言えば、決してブレイクしている、とは言い難いミュージシャンです。

ただ、正直言えば、その理由は明確だと思うんですよね。それは、

歌詞にいまひとつ、共感できる部分が薄い

上にも書いた通り、彼の題材は非常にユニークです。いままでも、死刑囚の最後の手紙を歌詞にして話題となった「母さん」や、主夫を素材にした「だまって俺がついて行く」などといったユニークな曲を書いてきました。

今回のアルバムもそう。「I am a mother」では、若い女の子の妊娠をテーマにしてますし、「片想われ」は、後輩に好かれた男子が、身体目当てでならつきあってもいい、と歌う、ある意味、身も蓋もない内容。他にもレズをテーマとした「はじめての合コン」など、かなりインパクトはあります。

ただ、インパクトは強いのですが、題材の選び方ばかりが個性的で、そこからリスナーに共感を呼ぶ内容にまでテーマを発展できていないのが、彼の大きな弱点に思われます。

そういう意味で、聴いていておもしろく感じられるし、聴き終わった後、歌詞も含めて頭には残るのですが、何度もじっくり聴きなおしたいと思える曲があまりない、というのが彼の曲が、これだけインパクトがあっても、いまひとつヒットできない理由なんじゃないかなぁ~と思ったりします。

とはいうものの、今回の曲では、昔の彼女を映したビデオを見ながら、当時のことを思い出す、切ない失恋の曲「君は僕のものだった」みたいな、広く共感が出来そうな曲もあったり(ただし、落ちは・・・)、題材の違和感については、以前の曲よりは薄め。それだけに、いままでのアルバムに比べれば、取っ付きやすい内容になっているかもしれません。

メロディーにしても、「魔法にかけて!」では、GOING UNDER GROUNDの松本素生が楽曲を提供していたりして、これはこれで、まんまゴーイングらしい曲になっているのですが(^^;;アルバムの中では、違った雰囲気の作風が大きなインパクトとなっています。

個人的には、やはり入り口としてユニークな題材を用いても、もっと普遍性のあるテーマまで落とし込めれば、一気にブレイクすると思うんですが・・・どうもユーモアな題材ばかりが目立ってしまっている感が否めない・・・。それでも、とてもユニークな曲が多いので、アルバムは、最後まで楽しめる作品ばかりなのですが。

評価:★★★★


ほかに聴いたアルバム

think/AOEQ

think

think twice/AOEQ

think twice

藤原ヒロシと、真心プラザーズのYO-KINGによるユニット、AOEQが、2枚同時にリリースしたアルバム。フォーキーな作風の楽曲は、基本的にはYO-KINGの楽曲のイメージ。若干、ジャジーな雰囲気が加わったりして、ちょっと垢抜けた感じが、ある種泥臭いYO-KINGのソロとはちょっと異なる雰囲気もあるのですが。どちらも悪くはないのですが、これなら真心でいいのでは?とも思ってしまったりして。

評価:
think ★★★★
think twice ★★★★

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2011年10月24日 (月)

イギリスのスタジアムバンド

Title:VELOCIRAPTOR!
Musician:KASABIAN

Velociraptor!

イギリスで大人気のロックバンド、KASABIANの4枚目となるアルバム。2006年にリリースした「Empire」が全英チャートで1位を獲得したのを皮切りに、リリースするアルバムは全てチャート1位という人気ぶり。このアルバムも、もちろん全英チャートで1位を記録しています。

イギリスでは、スタジアム級のバンドだそうですが、アルバムを聴いていると、なんとなくそれも納得感があります。まず、メロディーがとにかくポップなんですよ。それも、単なる耳なじみあるだけではなく、どこか懐かしく、哀愁あるメロディー。「LET'S ROLL JUST LIKE WE USED TO」は、まさにそんな懐かしい雰囲気のメロですし、「GOODBYE KISS」は、メロディアスな作風が耳をひきます。

完全にイギリス人好みって感じですし、どこかねちっこいメロディーは、日本人も好きそう・・・。日本でも、フジやサマソニに出演して、オリコンチャートでもベスト10入りを記録していたりして、それなりの人気を確保していますが、もっともっと売れるタイプのような気もします。

あと、今回の作品は、楽曲のバリエーションも豊富。ガレージ調の「DAYS ARE FORGOTTEN」や、エレクトロチューンの「I HEAR VOICES」、デジロックという言葉も頭に浮かぶ「SWITCHBLADE SMILES」など、基本的にポップなメロを聴かせながらも、幅広い作風にも挑戦しています。

楽曲の雰囲気はちょっと違いますが、スタジアム級のロックバンドながらも、どこかオルタナ的で、様々な作風の曲に挑戦し、一方、メロディーは人なつっこくポップ、という点、ちょっと日本で言えばミスチルみたいな立ち位置では?とも思ってしまいました。いい意味で、器用さもありますし。

もちろん、イギリスギターロック好きにとっては、お気に入りの1枚。同様に、イギリスのギターロックバンドが好きなら気に入るであろう1枚。まだまだこの人気は続きそう・・・?

評価:★★★★★

KASABIAN 過去の作品
West Ryder Pauper Lunatic Asylum


ほかに聴いたアルバム

Claptopn/ERIC CLAPTON

Clapton

セルフタイトルとなるクラプトンのニューアルバムは、本人が影響を受けた、ブルースやジャズナンバーのカバー。といっても、誰もが知るような曲は皆無で、ほとんどが「知る人ぞ知る」的な内容。そういう意味では、本当に自分の好きなように選曲してプレイしているアルバムで、リラックスした彼の味わい深い演奏とボーカルが楽しめるアルバムでした。ちょっとファンズアイテム的な要素もなきにしもあらずなのですが、クラプトンの新作、としても素直に楽しめそう。

評価:★★★★

Teenage Dream/Katy Perry

Teenage Dream

デビュー直後は、その過激な歌詞の内容が何かと話題となったアメリカの女性シンガーソングライター。おなじく奇抜な女性シンガーLady Gagaが話題となってからは、日本では以前ほど話題にならなくなったような気もするのですが、アメリカでは相変わらず絶大な人気を得ているよう。ただ、2作目となる本作も、楽曲的にはストレートなポップスロックで、(歌詞抜きに)メロディーとサウンドのイメージだけで言えば、木村カエラみたいな感じ??いい意味でヒネリのないストレートなサウンドなだけに、多くの人気を確保しているのでしょうか。

評価:★★★★

Katy Perry 過去の作品
One Of The Boy

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2011年10月23日 (日)

意味深な4桁の数字

Title:flumina
Musician:fennesz+sakamoto

flumina

ラップトップミュージックの第一人者と言われる、オーストリアのギタリスト、クリスチャン・フェネスと、ご存知教授こと、坂本龍一によるユニットfennesz+sakamoto。以前リリースされた「cendre」に続くニューアルバムがリリースされました。

2枚組になった今回のアルバム。「0318」から続く、4桁の数字が並ぶ曲名は、まるで日付のよう。そして、3月18日といえば、そう、東日本大震災からちょうど1週間後にあたる日付。その「0318」は、水の中を漂うような、静かな雰囲気のノイズが、まるで津波で多くの犠牲が出た、あの震災の犠牲者への鎮魂歌のよう・・・

なんて知ったかをしたくもなってしまうのですが(^^;;実はこのアルバム、2009年に坂本教授が行ったライブツアーでの即興演奏を元に、フェネスが音を継ぎ足して完成したアルバムだとか。おそらく、日付は、その即興演奏のが披露された日なのかな?どうしても、3月下旬から4月に続く日付と、まるでレクイエムのような静かなピアノの演奏に、先の震災を彷彿とさせてしまうのですが、それは単なる偶然のようです。

ただ、ある意味、そういう解釈も出来てしまうくらい、自由度の高い演奏が楽しめる作品。特に、Disc1は、あくまでも静かで美しいピアノ演奏がメインなのですが、Disc2になると、より不協和音を攻撃的に聴かせる曲も増え、日付が即興演奏を披露した日だとすると、日にちを重ねるごとに、坂本教授の演奏が興に乗ってきたように感じられます。

時折攻撃性の混じるピアノの静かな演奏と、静かな中にも不気味さや、強烈なノイズを加えてくるフェネスの作り出す音の世界が、一歩先も読めない展開でリスナーを楽しませてくれます。ちょっと聴いた感じだと、静かなピアノの演奏が心地よさすら感じさせるのに、聴けば聴くほど深みにはまっていくような、癖になるアルバムでした。

評価:★★★★★

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2011年10月22日 (土)

名古屋が誇るバンドです。

Title:やっとかめ
Musician:センチメンタル・シティ・ロマンス

やっとかめ

名古屋が誇るロックバンド、センチメンタル・シティ・ロマンスの、なんと25年ぶり(!)となるニューアルバムが発売されました。

センチメンタル・シティ・ロマンスは、1973年に名古屋で結成されたバンド。アメリカ西海岸のロックに強い影響を受けた楽曲が特徴的で、1975年にリリースしたセルフタイトルのアルバム「センチメンタル・シティ・ロマンス」は、日本ロックの名盤として取り上げられることも少なくありません。

加藤登紀子や竹内まりや、鈴木祥子といった数多くのミュージシャンのレコーディングやバックバンドもつとめ、実力派として知られる彼ら。今回のアルバムでも、竹内まりやに提供した「Natalie」を収録されており、竹内まりやがコーラスで参加しています。

25年ぶりというので、21世紀初というのはもちろん、平成に入ってはじめてのアルバム、ということになるのですが(笑)、時代は変わっても、彼らのスタイルは変わらないなぁ、というのが、このアルバムを聴いてまず感じた感想です。

ちょっと渇いた雰囲気の、アメリカンロックを体現化したサウンドは、70年代の空気をそのまま包み込んでいる感じ。ストレートな洋楽からの影響だけではなく、「旅の途中」のような、歌謡曲色が強く、そういう意味で、実に日本的なロックを聴かせてくれるというのも大きな特徴でしょう。

「Nonkey Tosan」ではSAKE ROCKなどで活躍している浜野謙がトロンボーンとラップで参加するなど、決して今の音楽と無縁な訳ではありませんが、70年代から変わらぬスタイルを貫いている姿勢は、やはりバックバンドやツアーバンドを多くこなした彼ららしい、職人肌といった感じでしょうか?

70年代から変わらない、というのはもちろんいい意味でも悪い意味でもある訳で、正直、ちょっと古臭さも感じられてしまったのも事実。いい曲が揃っているのは事実なのですが、例えば、前にもあげたデビューアルバム「センチメンタル・シティ・ロマンス」でアドバイザーとして参加した細野晴臣が、いまなお先駆的な音楽への挑戦を続けているのとは対照的にも感じられました。

とはいえ、ある種安心して聴ける佳作であるのは間違いないと思います。ちょっと懐かしさを感じながらも、暖かい雰囲気も感じられる作品。次のオリジナルは何年後でしょうか?ただ、このアルバムも、次のオリジナルまで長く楽しめそうな作品です。

評価:★★★★


ほかに聴いたアルバム

megaphonic/YUKI

megaphonic

ポップミュージシャンとして、いい意味での安定感と、あと、大物っぽいスケール感を感じられるようになってきましたね。YUKIのニューアルバム。ディスコ調の「揺れるスカート」、80年代風の「Wild Ladies」、ピアノとストリングスで重厚な曲に仕上げている「ひみつ」、ギターロック「2人のストーリー」など、様々なバリエーションから構成されていながら、アルバム全体、ハッピーな雰囲気であふれています。おそらく、明るい彼女のボーカルもまた、そんなハッピーな雰囲気と、アルバム全体を統一的にまとめあげる大きな役割を担っているのでしょう。文句なしに素敵なポップスアルバムでした。

評価:★★★★★

YUKI 過去の作品
five-star
うれしくって抱きあうよ

ジュビレーション/WEAVER

ジュビレーション

全12曲入りのニューアルバム・・・・・・なのですが、うち6曲はピアノインストという手の抜きよう。楽曲の方も、甘ったるい感じのメロディーは、正直なところ平凡で、はっきりいってつまらない曲が並んでいます。が、それでも「希望の灯」みたいに、キラリと光る作品が混じっていたりするので、ついつい聴いちゃうのですが。変に売り狙いじゃなくて、もうちょっと腰を落ち着けて、新作をつくってほしいなぁ~。

評価:★★★

WEAVER 過去の作品
Tapestry

新世界創造記・前編
新世界創造記・後編

 

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2011年10月21日 (金)

シングルチャートに続き、こちらでも。

今週の着うたチャート

2011年10月12日~2011年10月18日付チャート

着うたチャートは、シングルチャートに引き続きの1位!

X X X

L'Arc~en~Ciel「XXX」が、シングルチャートでの1位に引き続き、1位を獲得。強さを見せつけました。

2位は、KARA「ウィンターマジック」が初登場でランクイン。10月19日に発売されたシングルからの先行配信です。タイトル通り、これからの冬に向けてのナンバーになっています。

そして3位は、先週2位のKylee「CRAZY FOR YOU」がワンランクダウンながらベスト3をキープしています。

4位初登場は、男性R&BシンガーJAY'EDと、最近人気の女性シンガーJUJUが組んだJAY'ED×JUJU「永遠はただの一秒から」がランクイン。こちらも10月19日発売のシングルからの先行配信。じっくり聴かせるR&Bバラード。ただ、JAY'EDの声が高音なだけに、男女デゥオなのに、JUJUの声と似てしまっているのが、マイナスポイントかも。

初登場はあと1曲。10位に、AKB48の大阪版姉妹ユニットNMB48「オーマイガー!」がランクイン。こちらも、10月19日に発売されたシングルからの先行配信となります。

で、もう1曲。ベスト10圏外からのベスト10入り曲で、なんと8位にゆず「栄光の架橋」がランクイン!先週の79位から一気にランクインです。この曲は、彼らの2004年のヒット曲で、NHKのアテネオリンピック中継のテーマ曲として、お茶の間にバンバン流れました。ゆずといえば、先日、ゆずの北川悠仁が、元フジテレビアナウンサー、高島彩との結婚を発表し、話題となりましたが、今回のチャートの対象期間は、その発表より前の話。内村航平が3連覇を達成して話題となった「世界体操」のテーマ曲に、ゆずの新曲「翔」が使われたので、その影響でしょうか?思わぬ曲の登場にちょっとビックリです。


今週のアルバムチャート
http://www.oricon.co.jp/rank/ja/

今週は、入籍・出産後初となるアルバムが1位!

8EIGHT8 【通常盤】

今週1位は、木村カエラの、入籍・出産後、初となるアルバム「8EIGHT8」が見事1位を獲得しました。アルバムでは2007年の「Scratch」以来となる1位獲得です。ただし、初動売上はわずか4万2千枚。前作「HOCUS POCUS」の10万枚の半分以下となってしまいました。やはり、入籍・出産が、少なからずファン離れにつながってしまったのでしょうか・・・。

2位は、先週1位のA.N.JELL「A.N.JELL with TBS"美男ですね"Music Collection」がワンランクダウンながら2位をキープ。こちらは日本のアイドルなのですが、3位は韓国のアイドルグループ超新星「4U」がランクイン。アルバムで初のベスト10ヒットとなった、ベスト盤「SUPERNOVA BEST」の初動1万4千枚を上回る2万7千枚を記録。アルバムでは、初のベスト3ヒットとなりました。

ただ、3位でわずか2万7千枚とは・・・かなり寂しいチャートです・・・。

4位以下で初登場は、まず5位に、入ってきました!日本でも大人気だったイギリスのロックバンドoasis。2009年に惜しまれつつ解散してしまいましたが、そのoasisのメインソングライターだったノエル・ギャラガーのソロプロジェクト、NOEL GALLAGHER'S HIGH FLYING BIRDのデビューアルバム「NOEL GALLAGHER'S HIGH FLYING BIRD」がランクインです。元々、ノエル・ギャラガーと、弟のリアム・ギャラガーの兄弟喧嘩より解散したoasis。弟リアムは、oasisの残ったメンバーとBEADY EYEを結成し、既にアルバムもリリースしていますが、お兄ちゃんも遅ればせながらソロアルバムのリリースとなりました。

ちなみにBEADY EYEのデビューアルバム「Different Gear, Still Speeding」は初動2万8千枚に対して、本作は初動2万2千枚。デビュー作は弟の勝ちとなりました。もっとも、oasisのラストアルバム「Dig Out Your Soul」は初動7万枚なので、それに比べると、どちらもちょっと寂しい結果だったのですが。

8位には、モーニング娘。のニューアルバム「12,スマート」がランクイン。タイトル通り、12枚目となるアルバム。前作「Fantasy! 拾壱」は初動1万枚で16位、ベスト10落ちという結果になりましたが、本作は2作ぶりのベスト10復帰。初動売上も1万1千枚と、ちょっとだけアップしています。

最後、10位には、人気アイドル中川翔子「しょこたん☆かばー4-2~しょこ☆ロック篇~」がランクイン。彼女のカバーアルバム企画第4弾で、プリンセスプリンセスの「DIAMOND」や、LINDBERGの「今すぐKiss Me」などをカバー。人気アニメ「けいおん!」エンディングだった「Don't say "lazy"」などを除くと、彼女の年齢からすると、「歌わされている」感も否めない選曲なのですが・・・。ちなみに、同時にアイドルソングのカバーを集めた「しょこたん☆かばー4-1~しょこ☆ドル篇~」もリリース。こちらは14位にランクインしています。

初動売上は7千枚。オリジナルとしての前作「Cosmic Inflation」は初動1万4千枚だったので、こちらからは大きくダウン。カバーアルバムとしての前作「しょこたん☆かばー3 ~アニソンは人類をつなぐ~」も初動1万5千枚を売り上げていますので、こちらも大きく下回る結果になってしまいました。

今週の着うた&アルバムチャートは以上。チャート評はまた来週の水曜日に~。

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2011年10月20日 (木)

またしても高い中毒性

Title:PORTAMENTO
Musician:THE DRUMS

Portomento

セルフタイトルの前作が大きな話題となったアメリカのインディーバンドの2作目。日本にも、昨年のサマソニで来日しましたね。私も見に行きましたが。

新人バンドにとっては、ある意味気合のかかる2枚目ですが、基本的な路線は前作と同じ。チープで最小限の音に絞ったリズミカルなトラックは、妙な中毒性があって、はまりそうな感じ。懐かしさと新しさが同居した雰囲気が魅力的になっています。

どの曲も似たような感じなのも前作と同様。ただ、この意見は前作も多かったみたいですが、ボーカルのジョナサンによると、あえて狙ったことらしい・・・確かに、この手の中毒性の高い音が、アルバム1枚に並ぶと、より高い中毒性を覚えることが出来ます。

とはいえ、本作では、締めくくりがちょっとサイケっぽい「Days」や、スペーシーな雰囲気にまとめあげている「Searching For Heaven」などのバリエーションも感じられ、似た音を狙いながらも、その中で彼らなりの模索も感じられます。そういう意味では1枚目より、さらに進歩した1枚と言えるかも。

個人的にも、前作と同じく、最初に聴いた時はいまひとつピンと来ませんでしたが、2度3度聴くうちに、徐々にはまってしまうような、中毒性の高さが魅力的なアルバムと思いました。期待の新人バンドの2作目としては、十分すぎる合格点でしょう。次回作以降も楽しみです。

評価:★★★★★

THE DRUMS 過去の作品
THE DRUMS


ほかに聴いたアルバム

A History Of Now/ASIAN DUB FOUNDATION

A HISTORY OF NOW [解説・ボーナストラック付き国内盤] (BRC280)

あきらかにi Phoneを意識したジャケットに、彼らの主張を感じさせるASIAN DUB FOUNDATIONの新作。レゲエ風のリズムに、攻撃性の高いギターサウンドの組み合わせは、やはり魅力的。聴き終わった後、やはりADFはカッコいいなぁ~そう感じさせてくれる1枚でした。

評価:★★★★★

ASIAN DUB FOUNDATION 過去の作品
Time Freeze 1995/2007
PUNKARA

A THOUSAND SUNS/LINKIN PARK

Thousand Suns

いままでのヘヴィーなイメージから一変、ポップでメロディアスな曲がグッと増え、「The messenger」のようなアコースティックなバラードナンバーまで入っていて、ファンの間では賛否両論の作品。確かに、パンチ力といった意味ではちょっと物足りなさもありますが、LINKIN PARKの可能性が広がった感じもします。そういう意味では、今後に繋がる重要な作品といった感じでしょうか。

評価:★★★★

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2011年10月19日 (水)

音楽に関係ない出だしですいません。

中日ドラゴンズ、祝2連覇!!!

7月の頃は、クライマックスリーグすら危ういのでは?とまで思っていたのに・・・本当に、本当にうれしいですし、今年で最後になってしまう、落合監督には感謝の一言です!

落合監督に関しては、賛否両論、いろいろと批判的な人も少なくありませんが、この8年間、ドラゴンズが圧倒的な強さだったのは事実。そもそもスポーツというものは、第一に「勝つ」ことが目的であり、勝敗という客観的な指標があるからこそ、見ていて単純に楽しめるのであり、かつ、公平さが保たれます。そういう意味で、「勝つ」ことこそ、スポーツにおける最大の目的であるのは間違いありません。

そのやり方に好き嫌いがあるのは仕方ありません。ただ、「勝つ」ということにおいて、他を圧巻する実績を残した落合監督は、間違いなく名監督であるというのは、好き嫌い関係なく否定できない事実だと思います。本当に、素晴らしい監督でした。8年間、ありがとうございました!そして、次は日本一だ!!!

今週のシングルチャート
http://www.oricon.co.jp/rank/js/w/

今週もまた、1位から5位まで初登場が並んでいます。

X X X

そんな中で1位を獲得したのが、L'Arc~en~Ciel「XXX」。これで、「キス・キス・キス」と呼びます。「X」は、英語圏ではキスマークをあらわしているみたいですね。ラルクらしい妖艶なナンバーになっています。「FRIDAY」に、こんな記事を出してまで、宣伝をがんばったのですが、初動売上はアニメ映画「鋼の錬金術師」の主題歌になった前作「GOOD LUCK MY WAY」の9万5千枚からダウンして、8万1千枚に留まりました。ただし、その前作「BLESS」は初動8万枚だったので、これが彼らにとって、固定ファンの人数というところなのでしょうか?

2位は、韓国の男性アイドルグループSHINee「LUCIFER」がランクイン。今風のエレクトロナンバーになっています。「LUCIFER」というタイトルはちょっとヴィジュアル系風ですね、曲調は関係ないけど・・・。初動5万枚は、前作「JULIETTE」の5万4千枚からは若干のダウンです。

3位には、Superfly「愛をくらえ」が入ってきました。映画「スマグラー -おまえの未来を運べ-」で、ギターの音がハードな、ちょっと泥臭い、ハードロック風な曲でなかなかカッコいいナンバー。彼女、脂がのっていますね。初動売上1万7千枚は、前作「あぁ」の1万3千枚よりもアップ。ただ、前作「あぁ」は、アルバム収録曲に歌詞をつけた曲だったので、初動はちょっとダウンしていました。もっとも、前々作「Beep!!」の1万6千枚よりも若干アップしています。

初登場は続きます。

4位には、人気アイドル声優田村ゆかり「Endless Story」がランクイン。アニメ「C3-シーキューブ-」主題歌。ちょっとアジア風メロの軽快なポップチューンは、典型的なアイドルソングといった感じ。初動売上1万6千枚は、前作「プラチナLover's Day」の1万8千枚より若干のダウン。

5位初登場は、先週の着うたチャートでランクインしてきた、EXILEの妹分的ユニットFLOWER「Still」。デビューシングルにして、ベスト10入りです。着うたチャートの時にも書きましたが、露骨にK-POPを意識した感じ。今後は、日本でもこの手のグループが増えるのでしょうか?

ここまで初登場が続くのですが、6位以下になると初登場が1曲だけ。

8位に恵比寿マスカッツ「ロッポンポン☆ファンタジー」がランクインです。蒼井そらをはじめ、人気AV女優が名前を連ねるアイドルユニット。AKB48と違う大人のユニットを目指している感じ・・・なのですが、楽曲は至って平凡で、いまひとつ、AV女優やグラビアアイドルをそろえた意味がないような。前作「スプリングホリデー」の初動2千枚から大幅アップの初動7千枚。デビューシングル「バナナ・マンゴー・ハイスクール」以来のベスト10ヒットになっています。

今週のシングルチャートは以上。着うた&アルバムチャートは金曜日に~。

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2011年10月18日 (火)

エロは日本を救う!

SEAMOがリリースしたアルバム2作品。

Title:ONE LIFE
Musician:SEAMO

ONE LIFE

まずは7月にリリースしたミニアルバム。

タイトル曲となった「ONE LIFE」は、ベートーベンの「悲愴」をモチーフ・・・って、またクラッシックのサンプリングかよ・・・と正直なところ思ってしまいました(^^;;

映画主題歌になった「ワン☆ダフル」もそうなんですが、全体的に、「聴かせてしんみりさせよう」という、売れ線狙いの曲が多くて、ちょっとうんざり。決して、駄作!とまでのレベルではないと思うのですが、SEAMOの良さが十分には発揮されていない感じが。シーモネーター時代の彼は何処に!!!

・・・・・・と、思っていたら・・・。

評価:★★★

Title:コラボ伝説
Musician:SEAMO

コラボ伝説

なんと、シーモネーター復活!!

それも、今回の東日本大震災を受けての復活だそうで、そこらへんの心境が、こちらのインタビューで語られていました。

彼曰く、「シーモネーターでハチャメチャになってバカをやることが「不謹慎」ではなく、実は元気を与えることなんじゃないかと。」さらに「エロいことは人に迷惑をかけないっていうこと。」ということから、シーモネーター復活となったそうです。

確かに、彼の言う通りで、エロネタというのは、誰も傷つけないし、笑えるし、元気づけることが出来ます。東日本大震災の影響を受けて、ミュージシャンがどのような行動を取るか、というのが、ミュージシャンそれぞれの考え方が如実にあわれていてとてもおもしろいのですが、ここでシーモネーター復活という行動を取るというのは、実にSEAMOらしいなぁ、と思いました。

そんな久しぶりのシーモネーターとしての新曲「S.e.x」は、まさにタイトル通りの曲。スガシカオの声が妙に印象に残ります。曲としては、あまりにもそのまますぎて、普通かなぁ・・・という印象なのですが、これからシーモネーターとしての活動を続けてくれたらうれしいなぁ~♪

今回のアルバムは、いろいろなミュージシャンとの、コラボ曲を集めたベストアルバム。Disc1は、SEAMO主体のコラボ曲が、Disc2はSEAMOが客演したコラボ曲が収録さrています。

そんなコラボ曲を集めただけに、様々なタイプの曲が収録されており、まさに玉石混合。哀愁たっぷりの歌謡曲風の「キミヲワスレナイ」や、長州小力とのコラボがユニークな「怒りの鉄槌」が印象的ですが、特に「a love story」のBENNIE Kとのコラボや「Do It!」「fantasitc 3」のHOME MADE家族とのコラボは息がピッタリ。ベストコンビという感じがします。

また、シーモネーター&DJ TAKI-SHIT名義の「半熟ラバース」は、しんみりとしたメロながらも、エロエロの歌詞がシーモネーターらしく、やはりこういうエロ曲がSEAMOの十八番だよなぁ、と感じてしまいます。

逆に、Disc2に収録されている「時間よ止まれ」「Be With You」などは、あからさまに着うたヒット狙いの平凡な曲で、SEAMOが客演とはいえがっかり。「素直になりたい」は、和田アキ子とのコラボなのですが、和田アキ子の声がいまひとつ出ていなくて、彼女のパワフルな声量が生かされていません。m-floとの共演はよかったのにな・・・。

ただ、SEAMOの良い面も悪い面も両方とも出ているという意味では、SEAMOの全てを知ることが出来るコラボベスト、と言えるかもしれません。もっとも、「悪い面」も出ているだけに、初心者にはお勧めできない部分もあるのですが・・・(苦笑)。

しかし、くり返しになりますが、やはりシーモネーターはいいなぁ~。今度も、SEAMOと同時にシーモネーターとしての活動も是非!!期待しています!

評価:★★★★

SEAMO 過去の作品
Round About
Stock Delivery
SCRAP&BUILD
Best of SEAMO
5WOMEN
MESSENGER


ほかに聴いたアルバム

STATE OF THE WORLD/オーサカ=モノレール

STATE OF THE WORLD

名前通り、大阪出身のファンクバンド、オーサカ=モノレール。名前は昔から知っていたのですが、実はアルバムを聴くのは今回がはじめて。JBばりのバリバリのファンキーチューンが、腰に来て、とにかくカッコいい!ライブはすごく楽しそうだなぁ~と感じます。

ただ、一方で、ちょっと物足りなさも感じたり・・・。全体的に、楽曲が生真面目すぎる印象が。抜ける部分とか、ユーモアな部分が少なく、メロディーのポップスさももうちょっとといった感じ。おそらく、メンバーみんなとても真面目なんだろうなぁ、と感じて、それは好印象なのですが、在日ファンクみたいに、もうちょっとユーモラスな要素を入れた方がよかったかも?

評価:★★★★

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2011年10月17日 (月)

ビルボードにもランクイン!

Title:DUM SPIRO SPERO
Musician:DIR EN GREY

DUM SPIRO SPERO

前作「UROBOROS」から2年9ヶ月ぶりとなるニューアルバム。ビルボードチャートでベスト200入りを記録した前作に引き続き、今回のアルバムも、前作よりは下回るものの、最高位135位を記録しています・・・まあ、135位といわれれば、ちょっと順位的には微妙な感じもするのですが(^^;;こうやって本国のビルボードチャートでDIR EN GREYの名前が出てくると、やはり多かれ少なかれ、アメリカでも受け入れられているんだなぁ、という実感がわきます。

基本的な路線は前作「UROBOROS」と同じ。メタルやヘヴィーロックな、鋭利のあるギターサウンドと、激しいドラムス、デスボイスなども飛び出るボーカルは、リスナーを選びそうですし、いわゆるヴィジュアル系の特徴を引き継いだような、耽美的なボーカルや、いい意味でも微妙な意味でも中2病的な雰囲気の歌詞(まあ、ロックバンドなんて、中2病的な部分を持っていた方が魅力的なのですが)も、リスナーを選びそうな感じもします。

ただ、そんなハードコアなサウンドと、その中でふっと力を抜いたようなメロディーの対比もやはり魅力的。特に「LOTUS」のように、メロディーには歌謡曲的な部分も感じられ、ここらへん、日本のバンドらしい、と言えるのかもしれません。

今回のアルバム、個人的には特に後半。「DECAYED CROW」の狂ったようなサウンドから、スケール感のある「激しさと、この胸の中で絡み付いた灼熱の闇」へ、そこから「VANITAS」の、アコースティックテイストな出だしから、徐々に盛り上がってくる展開に、特に惹かれるものを感じました。

どうしても、似たタイプの曲が多くなってしまい、最初から聴いていて、ちょっとダレてきたかな?というあたりで、終盤に一気に引き締め、再びリスナーの耳をひきつける展開は、さすがといった感じ。その実力を感じさせてくれました。

何度も書いているように、ある種リスナーを選びそうなバンドではあるとは思うのですが、気に入れば、どんどんはまりこんでいってしまう魅力のあるバンドだと思います。アメリカでも、次はベスト100くらいに入れるくらい、もうちょっとがんばってほしいなぁ・・・厳しいかなぁ?

評価:★★★★★

DIR EN GREY 過去の作品
UROBOROS


ほかに聴いたアルバム

LOVE+LIFE+LOCAL/キマグレン

LOVE+LIFE+LOCAL

キマグレンのニューアルバム。いつもながら、夏の海辺にピッタリの、爽やかで軽快なナンバーが続いており、全編、心地よいポップソングなのですが・・・。なんか、全体的にマンネリというか、悪い意味で軽い曲ばかりで、メロディーがいまひとつ単調。最初に聴いた「LIFE」「ZUCHI」では、もっとおもしろい曲を書いていたユニットだと思ったのですが。

評価:★★★

キマグレン 過去の作品
LIFE
ZUCHI

空×少年
ALIVE

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2011年10月16日 (日)

あるインディーレーベルの歴史

先日、ようやく名古屋でも公開された、この映画を見に行きました!

すいません、英語版の予告編なのですが・・・「UPSIDE DOWN~The Creation Records Story」です。

oasis、ジザメリ、マイブラ、TEENAGE FANCLUB、primal scream、RIDE・・・いずれも90年代を代表するイギリスのギターロックバンドですが、彼らに共通する点、そう、それは90年代を代表するイギリスのインディーレーベル、クリエイション・レコーズから出てきたミュージシャンという点。個人的にも大好きだったインディーレーベルで、今回、そのクリエイション・レコーズの歴史を追ったドキュメンタリー映画を見に行きました。

ちなみに、この映画のサントラ盤は、既に聴いていて、以前、ここでも紹介させていただきました。

映画は、基本的に、設立者のアラン・マッギーや、ノエル・ギャラガー、ボビー・ギレスビーなど、クリエイションを代表するミュージシャンや関係者のインタビューをベースに進められ、その合間合間に、その当時の映像が挿入されるというスタイルで進んでいきました。

最初は、アラン・マッギーとボビー・ギレスビーの出会いからはじまり、クリエイションを代表するミュージシャンたちが、どのようにクリエイション及びアランと出会ったか、という証言からスタート。その中で、ジザメリのデビューあり、「LOADED」や「screamadelica」の大ヒットあり、さらには衝撃的なoasisのデビューとアメリカ制覇という全盛期を経て、終焉まで、一気に描いていきました。

関係者の証言が中心だったので、序盤、ちょっと退屈してしまった部分もあったのですが、中盤、primal screamのブレイクのあたりから、徐々に面白くなり、最後はすっかりとはまってしまいました。ほぼ証言だけで、一つの物語を作り上げていて、関係者の証言を切り貼りしてドキュメンタリーにするという手法は、よく見受けられる方法なのですが、それだけで、これほどの物語を見せてしまうというのは、とても見事だと思います。

以下、ネタバレの感想

続きを読む "あるインディーレーベルの歴史"

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2011年10月15日 (土)

TOYOTA ROCK FESTIVAL 2011 その2

おとといに続き、トヨロックのライブレポ第2弾です。

Toyorock5

eastern youth@MAIN STAGE

続いてのMAIN STAGEも、またまた大物。eastern youthの登場です。おそらく彼らのステージを見るのは、2001年のエゾロク以来ではないかと・・・かなり久々に見るステージでした。

で、そこで奏でられた3人のバンドサウンドに、圧巻されたステージでした。爆音なのですが、3人の音が見事にかみあって、迫力ある一つの音を作り出していました。思わず聴き入ってしまうサウンドは、ベテランならではの安定感と同時に、いまだに若手バンドに負けない高いテンションも感じられます。もうね、ライブを積み重ねたバンドとしての実力を思う存分に感じて、そのステージに釘付けになってしまいました。

選曲は「ドッコイ生キテル街ノ中」や「踵鳴る」「雨曝しなら濡れるがいいさ」など、おなじみのナンバーが並んでいただけに、久しぶりに聴いた私でも十分楽しめるステージ。ちょうどこの時間帯に、夕陽が沈んでいったのですが、これがeastern youthの哀愁感じるサウンドとマッチして、とても気持ちよかった~♪もう、最高のステージでした。

ステージ前ではモッシュも発生。ボーカルの吉野寿は、「観客との間にバリケード(?)がなくて、近い感じなのがいいよね」とMCで話していましたが、途中、ファンがステージ上にあがり、ステージからダイブも。これはちょっと賛否両論かなぁ、と思いつつ、仕方ないのかなぁ、なんてことも感じたりして。

イルリメ@EAST LAND

続いては、EAST LANDに戻って、HIP HOPミュージシャン、イルリメのライブ。彼に関しては、完全にこの日がはじめてのステージで、かつ(名前は知っていたのですが)音を聴くのもはじめてでした。

でも、これがエンタテイメントの要素あふれる、とても楽しいステージで、途中の曲では「この曲を流すと、途中からゾンビがあらわれます」みたいな声を流してから曲がスタートすると、本人がゾンビの仮面をかぶって歌い始めたり。また、ビートボックスを取り出して、観客席からファンをステージにあげて、ビートボックスで演奏させたり(ちなみに、この時、ステージにあげられたファンの女の子は、さきほどのやけのはらのライブで、「七尾旅子」としてステージで歌った女の子らしいです。偶然?)。

最後は天井のミラーボールが回りだして、ディスコ状態。最初から最後まで、エンタテイメント要素あふれる楽しいステージで、全くはじめて見たミュージシャンだったのですが、文句なしに楽しいステージでした。とてもよかったです!またライブ、見てみたいなぁ。

Toyorock6

→メインステージの様子。この時間には、もう日も沈んでいましたが・・・。

TURTLE ISLAND@MAIN STAGE

続いては、豊田出身のロックバンドTURTLE ISLAND。このフェスには毎回出ている常連のようです。総勢14名の大所帯バンドで、ジャンルはいわば「ミクスチャー」とでも言うのでしょうか?普通のギター、ドラムス、ベースの他、大太鼓が3名、銅鑼も1名入り、他にも、日本や中国などの様々な楽器が・・・。

太鼓とドラムの大迫力のビートが鳴り響くステージは迫力満点。ギターのサウンドは、意外とヘヴィーなサウンドで、楽曲自体は、民謡風なリズムを奏でていながら、ヘヴィーロックのテイストの強いバンドでした。そのため、ステージ前は大盛り上がり。eastern youth同様、モッシュと、ステージからのダイバーが続出していました。

彼らも、こういう野外のステージにはピッタリ来る、ライブ映えするバンドだなぁ~。正直、ちょっとワンパターンな部分を感じられ、CDで聴くと・・・と思ったのですが、ライブで騒ぐには文句なしに楽しいバンドでした。

The ボンゴメン@One Love Stage

続いてはOne Love StageのTheボンゴメン。もちろん、音を聴くのも名前を聞くのもはじめてのバンド。レゲエバンドで、いわゆるサウンドシステムをひっさげての登場。かなりヘヴィーに音を鳴り響かせるステージで、ステージ前ではかなり盛り上がっていました。ただ、ちょっとさすがに疲れ気味だったので、後ろですわりながら聴いていて、ちょっとウトウト・・・。

RICO RODRIGUEZ feat. THE RUDE PRESSURES @MAIN STAGE

そして、最後のメインステージでは、この日のフェスの目玉、THE SPECIALSにも参加していたことがある、ジャマイカ音楽を代表するトロンボーンニスト、リコ・ロドリゲスが、地元名古屋のスカバンドTHE RUDE PRESSURESと共に会場に登場しました。

御歳77歳になる彼なのですが、全く年齢を感じさせない元気な姿。THE RUDE PRESSURESのテンポのよい演奏とも息がピッタリ。でも、なにより印象に残ったのは、そのトロンボーンの音色でした。なんともいえない優しく、そして丸みを帯びた音色が実に魅力的。年齢を重ねたからこそ出せる深さというのでしょうか、聴いていて、ほれぼれするような演奏でした。

Toyorock7_2

途中、スタンダードナンバーの「Over The Rainbow」や、「What A Wonderful World」ではリコ本人がボーカルも披露。暖かいトロンボーンの音色が、会場に響き渡りました。

そして、フェスも大盛況のうちに幕を降ろします。最後は、おなじみ花火が大きく打ちあがってライブが終了。無料のライブということが信じられないくらい、充実した内容の、とても素晴らしいフェスでした。昨年、はじめて知ったのですが、これは来年も来なくてはいけないですね~。こんなイベントが、地元で開催されていたとは知りませんでした。

最後に、フェス全体の感想を。会場は、音楽だけではなく、フリーマーケットがあったり、自転車のイベントがあったり、子供が遊べるスペースがあったりと、ライブ以外の部分でも楽しめるあたり、本当の意味での「ロックフェス」らしいイベントがうれしいですね~。

また、会場は無料ということで、小さな子供を連れた家族連れや、散歩がてら、犬をつれた人が目立った、とてもフレンドリーな雰囲気のステージでした。(ただ、小さな子供に関しては、かなりの爆音が流れる会場なだけに、未成熟な耳を持つ子供を連れてくるのは、必ずしも望ましくないと思うのですが・・・)

Toyorock8

→トヨタでのロックフェスらしく、こんな感じで、クラッシックカーが並んでいて、クラッシックカーに乗れるアトラクションもあったみたいですね。ただ、いろいろとお金をかけられないためか、アトラクションが全体的にアナウンス不足で、よくわからない部分もあったのは残念・・・。

あと、フリーマーケットも、ほとんどがアジア、アフリカ系の衣服、雑貨屋ばかりで、ここらへんに興味がない人にはちょっと楽しめなかったかも(この手のショップが並ぶのは、ロックフェスどこも共通なのですが・・・)。もうちょっとバリエーションがあればよかったようにも思います。

ただ、全体としては、とてもハッピーな空気が流れ、ミュージシャンのセレクトも素晴らしく、無料でこれだけのものを作り上げたスタッフには素直に頭が下がります。本当に素敵なフェスでした。来年も、また来ます!

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2011年10月14日 (金)

アルバムチャート1位は韓流ではありません。

今週の着うたチャート

2011年10月5日~2011年10月11日付チャート

今週の1位は・・・着うたで人気のあのミュージシャン。

365日のラブストーリー。

1位はラップグループソナーポケット「365日のラブストーリー。」。10月19日発売予定のシングルからの先行配信。これで、着うたチャートでは3作連続の1位獲得となります。で、相変わらずの歌詞(苦笑)。タイトルから容易に想像できる「365日、一緒にいたい」という内容から、何の広がりも感じさせません。そこから、物語をはじめて、はじめて「歌詞」と呼べるわけで、ある意味、単なる言葉の羅列でしかない感じもします・・・(苦笑)。

2位は、アメリカ出身の日系人女性ボーカリストKylee「CRAZY FOR YOU」が先週の6位から、シングル発売にあわせてランクアップ。3週目にして初のベスト3入りとなりました。シングルチャートでは23位初登場。着うたに比べると奮いませんでしたが、その前の作品は63位初登場だったので、売り上げを大きく伸ばす結果になっています。

3位には、先週4位にランクインした韓流系女性アイドルグループT-ARA「Bo Peep Bo Peep (Japanese ver.)」がワンランクアップでベスト3入りです。

4位以下で初登場は・・・

4位に、今週のシングルチャートで1位だったYUI「Green a.live」が初登場でランクイン。前作「HELLO~Paradise Kiss~」は着うたチャート2位初登場だったので、それよりは順位を落としています。

7位には、今、大人気の子役芦田愛菜の、本人名義では初となるシングル「ステキな日曜日~Gyu Gyu グッデイ!~」がランクイン。10月26日に発売を予定しているシングルの先行配信。芦田愛菜といえば、薫と友樹、たまにムック。として「マル・マル・モリ・モリ!」が大ヒットを記録しましたが、今回も、モータウンビートのわかりやすく軽快で口ずさみやすいナンバーで、完全に「マル・マル・モリ・モリ!」と同じ路線を狙っています。今度も大ヒットとなるのでしょうか?

9位には、女性アイドルグループFLOWERのデビューシングル「Still」がランクイン。EXILEの事務所からデビューした、いわばEXILEの妹分的ユニットなのですが、「美人系」をそろえて、ダンスパフォーマンスを見せるスタイルは、完全に韓流を意識した感じ。ただ、楽曲は平凡な歌謡曲ですし、全体的に特にこれといった特徴も感じられず、韓流に対抗するのには、これではちょっと厳しいのでは・・・??


今週のアルバムチャート
http://www.oricon.co.jp/rank/ja/

アルバムチャート1位に飛び込んできたのは、ちょっと意外なアルバムでした・・・。

今週の1位初登場は、A.N.JELL「A.N.JELL with TBS"美男ですね"Music Collection」。A.N.JELLは、韓国ドラマをリメイクしたTBS系ドラマ「美男ですね」の劇中で結成されたバンドで、劇中で歌われた曲を収録されています。メンバーは瀧本美織と、Kis-My-Ft2の玉森裕太、藤ケ谷太輔、Hey!Say!JUMPの八乙女光と完全にジャニーズ系ですね。

続く2位は、ロックバンドONE OK ROCK「残響リファレンス」がランクイン。ジャニーズ系ユニットNEWSのメンバーだった森田貴寛(森進一・森昌子の息子(!))率いるバンドなのですが、アイドルバンドではなく、なかなかの本格派。アルバムでは初のベスト10ヒットとなった前作「Nicheシンドローム」の初動売上2万6千枚を大きく上回る6万6千枚を売り上げ、アルバムシングルあわせて、初のベスト3入りとなりました。

3位には、東方神起「TONE」が先週の1位から2ランクダウンでこの位置につけています。

以下、4位以下の初登場は・・・

4位には、復帰後2枚目となる、男性2人組ユニットDef Tech「UP」がランクイン。ただ、初動売上は2万6千枚で、活動休止前最後のアルバム「Catch The Wave」の初動35万8千枚から、4万枚に急落した前作「Mind Shift」から、さらに急落する結果になっています。

6位は、ヴィジュアル系バンドthe GazettE「TOXIC」がランクイン。初動売上は2万5千枚。前作は、移籍前のレコード会社がリリースしたベスト盤「TRACES BEST OF 2005-2009」で、初動はわずか7千枚だったので、これよりは大幅アップ。ただし、オリジナルとしては前作「DIM」の3万8千枚からは大きくダウンしてしまう結果となっています。

7位には、男性2人組ポップスユニットスキマスイッチのニューアルバム「musium」が入ってきています。こちらも、オリジナルとしては前作「ナユタとフカシギ」では、初動売上を17万3千枚から4万6千枚と大きくダウンさせたのですが、本作ではさらにダウンして初動売上2万3千枚・・・かなり厳しい結果になっています。

8位にランクインしたのが、JYJ「イン・ヘヴン」。JYJは、今週も3位に入っている東方神起の元メンバーによるユニット。独立後、avexとの間にトラブルが発生しており、DVDで発売となった「Memories in 2010」がなぜかオリコンチャートにランクインされないという奇妙な事態が発生し、話題となりました。今回のアルバムも、先週の11位から2週目にしてベスト10入りしたのですが、何種類か発売されているバージョン違いのアルバムのうち、何ヴァージョンかは集計されていないのでは、という疑念が持たれています。オリコンの公正性に関しては、以前から疑念を抱かれていますが、JYJに関しての取り扱いも、そんな疑念を増幅させる大きな要因になっています。

参考サイト:JYJのアルバム「In Heaven」は2週目オリコン8位…実はRed・Blackのみ集計で残りは除外か?

初登場最後。9位にはCHARICE「∞」が入ってきています。CHARICE(シャリース)はフィリピン出身の女性シンガーで、前作「CHARICE」がアメリカで大ヒット。ビルボードのアルバムチャートでは8位を記録し、ビルボードのアルバムチャートで、アジア人初のベスト10ヒットという快挙を記録しています。その前作は、日本では、初登場以後徐々に順位を上げ、最高位6位を記録していますが、残念ながら、初登場ではその順位には及びませんでした。このアルバム、とりあえず日本だけ先行発売らしいのですが、アメリカでも再びヒットするのでしょうか?

今週の着うた&アルバムチャートは以上。チャート評は、また来週の水曜日に~。

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2011年10月13日 (木)

今年最後のロックフェス(多分)

TOYOTA ROCK FESTIVAL 2011

会場:豊田スタジアム/西・東イベント広場 日時:2011年10月9日(日) 10:00~

Toyorock1

秋晴れが気持ちよかった3連休の中日。いつもはグランパス戦で来るトヨタスタジアムへ、おそらく今年最後となるであろう、ロックフェスに足を運んできました~!

「トヨタロックフェスティバル」、通称「トヨロック」。2007年からスタとし、今年で6回目となるロックフェス。このロックフェスのすごいところは、なんと、入場料が無料という点!それだけに、さすがにフジやサマソニみたいに、豪華ミュージシャンてんこ盛り・・・という訳にはいきませんが、それでも毎年、数々の実力派ミュージシャンが参加しており、なかなか魅力的なイベント。実は昨年、開催終了直後にこのフェスの存在を知り、今年こそは・・・と思い、足を運んできました!

会場はトヨタスタジアム。といっても、スタジアム自体は一部通路を使用しているだけで、基本的には会場の外の広場にステージを作り、そこでライブが行われています。会場は、ライブステージや、食事のための屋台だけではなく、フリーマーケットやキッズ広場、さらには中古盤のセールなどもやっていて、まさにライブだけではない楽しみのある、まさに「ロックフェス」らしい会場になっていました。

YAS OIL THE WELLCARS@MAIN STAGE

会場についたのは12時過ぎ。ちょうどその時にスタートしたのは、YAS OIL THE WELLCARSというバンド。地元豊田のロックンロールバンドみたいで、黒ずくめのいかにもロックンローナーなスタイルで、ガレージパンクを聴かせてくれていました。まだ、会場の人も少なめで、ステージ前もかなり寂しかったのですが、ハードなロックンロールナンバーで、会場を暖めていました。良くも悪くもロックンロールバンドらしい感じで、ちょっと個性が弱い感じもしたのですが、ロックンロールに対する素直な気持ちは好印象といった感じで。

で、メインステージの隣りには、「円盤市場」で中古盤のセールスをやっていました。名古屋近郊の中古CD、レコード屋が集まって、大量の中古レコードやCDが並んでいました。荷物になるので、もっと遅い時間に見ようかなぁ、と思っていたのですが、なんとなくなくなりそうだったので、まだ会場についたばかりだったのですが、ここで中古盤を探ってみました。

Toyorock2

で、戦利品がこちら→

FRESH CREAM/CREAM
LIVE AT THE FILLMORE EAST/JIMI HENDRIX
シングルマン/RCサクセション
ザ・ビートルズアンソロジー1
THE COMPLETE IMPERIAL RECORDINGS,1950-1954/T-BONE WAKER

の5枚。1枚あたり1,000円程度で、お得感はあり、なかなか満足です~♪

髭楽団@MAIN STAGE

で、「円盤市場」から出てくると、メインステージでは、髭楽団という、札幌から来たスカバンドのライブをやっていました。7人組のスカバンドで、軽快で楽しいスカは、ライブ映えしそうなステージ。ただ、その後のやけのはら+DORIANのステージを見てみたかったので、1、2曲聴いて、その場を離れました。

Toyorock3

続いて、メインステージとは逆側にあるEAST LANDへ。こちらは、トヨタスタジアムの中廊下にステージを設けての会場となっていました。(←会場はこんな感じ)

ちょうど着いた時は、DJプレイの真っ最中で、パンフを見ると「DJ やけのはら」と書いてあったのですが、心地よいトランシーなテクノサウンドがめちゃくちゃ壺に入りまくり。ステージ上でプレイしていたのはDORIANだったような感じもしたんですが、単なるカンチガイかな?遠目でチラッと見ただけだったので、よくわからなかったのですが・・・。

やけのはら+DORIAN@EAST LAND

で、先日の「Our Favorite Things」に続く、ラッパーやけのはらと、ディスコ系のサウンドクリエイターであるDORIANのコンビでのユニット。最初、いきなりやけのはらが、観客席に飛び込んで、会場を盛り上げたりして、序盤からかなりヒートアップしていたライブでした。

中盤では、なんとかなり意外だったのですが、七尾旅人と組んだ「Rollin' Rollin'」を披露。ここで、七尾旅人のパートを歌ってくれる「七尾旅人ならぬ七尾旅子を募集します~!」と観客席に呼びかけ、急遽、観客の中から3人の女性がステージへ。あくまでも、七尾旅人のパートを口パクで歌っただけでしたが、これはまた、盛り上がる演出でした。

前回の「Our Favorite Things」の時も、楽しいステージを見せてくれたのですが、この日も、アップテンポでダンサナブルな、終始楽しいステージで、会場は大盛り上がり。とても楽しいひと時でした。

二階堂和美@MAIN STAGE

続いては、急いでメインステージに戻って二階堂和美のステージ。昨年、くるりが主催した「京都音楽博覧会」で見て、予想外に楽しいステージだったので、この日も楽しみにしていました。

で、結論から言うと、間違いなく、この日のベストアクト。彼女の魅力を存分に味わえたステージでした。

彼女の曲は、懐かしさも感じられるような、日本の歌謡曲がベース。そこにジャズや、レトロポップ、あるいはチンドンなんていう要素も加わった独特なもの。この日、聴かせてくれた「女はつらいよ」はこぶしの利いたボーカルが、演歌的なものを感じたのですが、リアリティーある歌詞と、彼女の叙情感あふれるボーカルで、胸にグッと来るような名曲になっていました。

他にも、ちょっとレトロポップ調で、とにかく楽しい「あなたと歩くの」など、人なつっこくて、日本人の琴線に触れるようなメロディーが印象に強く残るライブでした。さらに彼女自身、ステージ上でちょこまか動き、表情もとても豊富で、とてもかわいらしかったのが印象に残りました(笑)。

とにかく、楽しくて、そして心に染みるステージでした。彼女のライブは、また是非見てみたいです!その前にCDも聴かなきゃ・・・。

Toyorock4

←右の白いドームみたいなテントがOne Love Stage。周りにはフリーマーケットのお店が並んでいます。

かむあそうトライブス@One Love Stage

続いては、サブステージ「One Love Stage」でかむあそうトライプスのステージ。岐阜県七宗町の仲間たちが集まったローカルバンドのようで、ちょっとレゲエの要素の入った、オーがスティックなサウンドを聴かせてくれるバンド。こういう野外の雰囲気にはピッタリのバンドですね。暖かい雰囲気のステージでした。

次へ続く

 

 

 

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2011年10月12日 (水)

ベスト5に新譜揃い踏み

今週のシングルチャート
http://www.oricon.co.jp/rank/js/w/

今週は、1位から5位まで全て新譜の新譜ラッシュ。5位以下を含め、7曲が初登場となっています。

Green a.Live

1位は、女性シンガーソングライターYUI「Green a.live」。1位は昨年6月にリリースした「to Mother」以来4作ぶりとなります。東日本大震災を受けて書いた新曲だそうです。初動売上は5万5千枚。1位獲得となりましたが、3位に終わった前作「HELLO~Paradise Kiss~」の初動6万9千枚よりダウンしています。

2位はavex初のAKB48フォロワー的アイドルグループSUPER☆GiRLS「女子力←パラダイス」がランクインです。これが3枚目のシングルで、2位は自己最高位。初動売上4万8千枚は、前作「MAX!乙女心」の2万9千枚から大幅増となりました。曲は良くも悪くも、これといって特色のないアイドルポップといった感じ・・・。

3位は、以前はCOLORとして活動していた、EXILEの弟分的な4人組男性グループDEEP「君じゃない誰かなんて~Tejina~」が入ってきました。聴かせるピアノバラード曲。初動売上は1万6千枚で、前作「白いマフラー」の1万3千枚よりアップ。しかし、3位で売上がわずか1万6千枚ですか。

4位以下も初登場が続きます。

4位は吉川友「ハピラピ ~Sunrise~」がランクイン。ハロプロ系の女性アイドルで、以前Milky Way名義でのユニットにも参加していたことがあります。女性アイドルらしい、かわいらしい軽快なアイドルポップ。初動売上1万1千枚は、ソロデビュー作だった前作「きっかけはYOU!」の1万5千枚より若干ダウンしています。

5位には、人気ロックバンド相対性理論の女性ボーカルやくしまるえつこが、オーケストラを率いてやくしまるえつこメトロオーケストラ名義でリリースした「ノルニル」がランクイン。TBS系アニメ「輪るピンクドラム」主題歌。初動売上は1万1千枚で、ソロとしての前作「ルル」の5千枚を大きく上回り、ソロとしては昨年5月の「ヴィーナスとジーザス」以来のベスト10ヒットとなりました。作詞作曲は本人がティカ・α名義で手がけています。オーケストラといっても、特徴的な本人のボーカルと、そのボーカルにマッチした独特なメロディーが耳に残ります。

以上、5位まで新譜がズラリと並んでいますが、初登場はあと2枚。

7位には、ちょっと変わったユニットSHIN HYE SUNG×清木場俊介「I Believe」が入ってきています。SHIN HYE SUNGは、韓国の人気アイドルグループ神話のメンバー。清木場俊介はご存知、元EXILEのメンバーだった男性ボーカリスト。日韓のコラボとなったこの作品は、清木場俊介にとってはEXILEを彷彿させるようなR&B風のバラードナンバーになっています。初動売上は1万枚。清木場俊介の前作「エール」は初動8千枚だったので、それよりは若干のアップとなっています。

最後10位には、LUNA SEAのギタリストINORAN「Hide and Seek」がランクインしています。一般発売としては2001年の「Won't leave my mind」から約10年ぶりとなるシングル。その前作は、初登場15位だったので、順位はあがりましたが、初動売上は2万3千枚から7千枚に大幅ダウン。まあ、10年前と今ではCDの売上水準が違いますからね・・・。ちなみにこの曲は、イギリスの人気ロックバンドFEEDERのベーシストTAKA HIROSE(ちなみに、岐阜県出身の日本人です)との共作となり話題に。UKロックらしい、ノイジーでポップなナンバーに仕上がっています。

今週のシングルチャートは以上。着うた&アルバムチャートは金曜日に~。

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2011年10月11日 (火)

ギタリスト交代後、初のアルバム

Title:I'm With You
Musician:Red Hot Chili Peppers

I'm With You

レッチリ、約5年ぶりとなるニューアルバム。今回のアルバムで大きな注目点となるのは、ギタリストのジョン・フルシアンテが脱退し、新ギタリストジョシュ・クリングホッファーが加入後、初のアルバムという点でしょう。

このギタリストの変更は、アルバムを聴くだけで、かなり大きな違いとしてすぐに気がつくかと思います。前任者のジョン・フルシアンテのプレイは、かなり自由度が高く、ギタリストとしての主張を強く感じる一方、ジョシュ・クリングホッファーのプレイは、かなりシンプルで、バンドの中で正直、あまり目立っていません。そのため、今回のニューアルバムに関しては、ファンの中で賛否両論が沸き起こっているみたいです。

ただ、正直なところ、レッチリの熱心なファン、ではない私の感想としては、このアルバム、結構良かったのではないか?と思います。個人的には、前作「Stadium Arcadium」より楽しめる作品でした。

特に今回は、そのジョンの分まで動いたのでは?と思うようなフリーのベースがかなり目立っていた作品になっていたと思います。「FACTORY OF FAITH」「ETHIOPIA」のような、ベースが目立ちまくるファンキーな作品がより際立った内容のようにも感じました。

ファンキーさが薄いという意見も多いようなのですが・・・ただ、その分、ポップなメロが前に出ていて、より聴きやすい作品になっていたようにも思います。もっとも、その面がファンにとっては賛否わかれるところなのでしょうが、私は、ジョンが抜けた後の新生レッチリとして、これからの活躍を期待するには十分な新作だったと思います。

評価:★★★★★

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2011年10月10日 (月)

これからの活躍に期待!

Title:From The Cradle
Musician:RESPECT

フロム・ザ・クレイドル

現役女子中高生の、なんとブルースバンドとしてデビューし、一部で大きな話題となったRESPECT。昨年の「SAKAE SP-RING」でライブを一度見たことはあるのですが、このたび、2枚目となるアルバムをはじめて聴いてみました。

今回のアルバムでは、Jonny Winterの「I'm Yours And I'm Hers」やBeginig The Endの「Funky Nassau」、Ike & TinaTurnerの「Proud Mary」のカバーの他、初となるオリジナル曲も収録されています。

カバー曲に関しては、「女子中高生バンド」としては・・・という枠組みを抜きにしても、上手いなぁ、ということを感じました。正直、先日見たライブでは、技術的な巧さを感じる一方で、ブラックミュージックに必要不可欠なグルーヴ感がない、ということを感じたのですが、このアルバムの演奏を聴く限りだと、バンドとして一体感を感じられ、グルーヴィーな演奏をしっかりと聴かせてくれているように感じました。

しかし、一方でちょっとオリジナルに関しては厳しいなぁ・・・というのが正直なところ。特に「Sad Songs」は、ほとんどソウルの要素を感じられないようなJ-POPじゃん・・・。もっとも、オリジナルに関しては、今回がはじめてということだったので、今後の成長に期待したいところ!

もうひとつ気になったのは、ボーカルのパンチ力の弱さ。これは、バックの演奏がしっかりしているだけに、余計際立ってしまった感が否めないのと、やはりブラックミュージックは、もともとパワフルなボーカルが大きな魅力であるからこそ、余計目だってしまうのですが。

もっとも、ここらへんも含め、まだまだ若いゆえの伸びしろも多く感じられるバンドです。おじさん的には、若い子がブルースやソウルでがんばっている、ということだけでにうれしくなってしまう感じですが(笑)、今後の成長に期待したいところです。

ただ、残念なことに、先日、ドラムスの智美と、ベースの亜紀が脱退を発表。オリジナルメンバーとして残ったボーカルの紅葉とギターの初夏の姉妹2人で「BLUES SISTERS」としての活動を続けるとか。これからのバンドだけにちょっと残念だったのですが・・・。もっとも、先日のライブでも、あきらかにブルース大好きな初夏、ソウル大好きな紅葉の姉妹と、それ以外のメンバーの温度差を感じてしまっただけに、仕方ないのかなぁ・・・とも思いつつ。彼女たちの活躍に、今後も注目していきたいところです。

評価:★★★


ほかに聴いたアルバム

Sunny Side of the Street/東京スカパラダイスオーケストラ

SunnySideoftheStreet

3月に続き、早くもリリースされたミニアルバム。もっとも、前作「HEROES」はアニメタイアップもついた、微妙な企画盤といった感じだったので、真面目な(?)オリジナルアルバムは久しぶりといった感じでしょうか?基本的にはポップな歌モノ「Twinkle Star~頼りの星~」をメインとして、リミックス作なども収録している構成。アルバム全体として、楽しいナンバーが並んでいて、気楽に楽しめる小品といった感じでしょうか?

評価:★★★★

東京スカパラダイスオーケストラ 過去の作品
Perfect Future
PARADISE BLUE
WILD SKA SYMPHONY
Goldfingers
HEROES

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2011年10月 9日 (日)

「Z」とは違う一面

Title:ZII
Musician:UNICORN

ZII

5月にリリースされたアルバムから続いて早くもリリースされたミニアルバム「ZII」。タイトル通り、「Z」から続くアルバムで、「Z」のコンセプトにあわなかったような曲が収録されたアルバムになっています。

もともと、UNICORNというバンドは、ユーモアセンスにあふれたバンドで、ユニークな曲もたくさんリリースしており、「Z」にもそんな曲が収録されていますが、「ZII」は、そんなユーモアセンスたっぷりの曲が並んだアルバム・・・というよりは、難しいこと抜きに、メンバーがリラックスして作ったような作品が並んでいます。

テッシーの語りと、他のメンバーの合いの手がユニークな「手島いさむ大百科」に、ブタ語(?)で書かれた「ぶたぶた(ZII ver)」。奥田民生らしいギターロック「レディオ体操」もユニークな内容に。

わずか6曲入りなのですが、メンバーそれぞれが1曲ずつ(+阿部義晴が1曲)持ち寄っており、それぞれ、メンバーの個性が如実にあらわれているのもユニークなところ。最後の「晴天ナリ」は、oasisの「Don't Look Back In Anger」ほぼそのままな曲なのはご愛嬌(笑)。

アルバムの方は、30分弱の内容ながらも、内容の濃いアルバムで、文句なしにお勧め。

なのですが・・・ちょっと「・・・」と思ったのはDVDの方で。特にPV。ほとんどが、メンバーの顔写真を貼った指人形を動かしているだけ・・・。ひとつのアイディアとしてはおもしろいけど、ほぼ全曲同じパターンなのは、さすがに閉口。お金がないのに、DVDのボリュームをふやしたかっただけではないのかと。

最後の、アメリカでのアルバム録音のスタジオ風景を収録したドキュメンタリーも、どちらかというとファン向けといった感じ。こちらは、ファンなら、スタジオのメンバーのやり取りを見るだけで楽しめる内容かと。

熱烈なファンならDVD付でも満足できると思うのですが、そうでなければ、CDだけで十分かなぁ・・・。PV、お金がないのなら、せめてライブ映像とかにすればいいと思うんですが(苦笑)。

評価:★★★★

ユニコーン 過去の作品
シャンブル
I LOVE UNICORN~FAN BEST
URMX
Z

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2011年10月 8日 (土)

期待に比べると・・・だが。

Title:WATCH THE THRONE
Musician:JAY-Z&KANYE WEST

Watch the Throne

アメリカのHIP HOP界をリードする、JAY-ZとKANYE WEST。その2人がコラボを組んで、アルバムをリリース、と言われれば、否応なく、注目も集まるわけです。ただ一方、正直、こういう大物通しのコラボというのは、得てして、2人の個性が上手い具合に昇華されずに、期待はずれに終わりがちな訳でして(苦笑)。

一方では、本作も場合、KANYE WESTの前作が、HIP HOPフィールドを越えて、高い評価を得ただけに、それだけにリスナーの期待の水準も高まるわけです。それだけに、非常に高いハードルが課せられたアルバム、とも言えるかもしれません。

で、その結果としては・・・Amazonのレビューでは酷評のようですが・・・確かに、JAY-ZとKANYE WESTの個性が昇華して、傑作が産まれたか、と言われれば、残念ながら、そのレベルには達していなかったように感じます。

ただ、それでは、これが聴く価値のない駄作か、と言われれば、はっきりと否定できる作品だと思います。それどころか、高すぎる期待のハードルをはずせば、十分に傑作と言えるだけの作品だったとも思います。

特に、JAY-Zの妻、BEYONCEを迎えた「LIFT OFF」は傑作。BEYONCEの力強く、メロウなボーカルが印象に残る作品ですし、他にもタイトル通り、ジャングルのビートが心地よい「WELCOME TO THE JUNGLE」もよかったですし、FRANK OCEANのボーカルも冴え渡っている「MADE IN AMERICA」も、切ない雰囲気が心に響く名曲を聴かせてくれます。

アルバム全体としても楽曲のバリエーションも多く、最後まで飽きさせない展開。両者のファンはもちろん、HIP HOPを普段聴かないようなリスナー層も十分楽しめるポピュラリティーのある作品になっていました。

確かにジャケットの趣味は悪いし(苦笑)、あまり高い期待をしすぎるのは禁物なのですが・・・ただ、内容的には、そんじょそこらのアルバムではかなわないレベルになっているのは間違いないと思います。とりあえず、聴いて損のないアルバムであることは間違いないかと。

評価:★★★★★

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2011年10月 7日 (金)

こちらも韓国勢が・・・

今週の着うたチャート

2011年9月28日~2011年10月4日付チャート

今週は、シングルアルバムチャート共に韓国勢が1位ということで話題となりましたが、着うたチャートでも韓国勢が目立ちました。

Rising Sun EXILE / いつかきっと・・・ EXILE ATSUSHI

ただし、1位は日本勢。EXILE「Rising Sun」が先週の5位からランクアップ。着うたでは初の1位獲得となりました。また3位には、AKB48「フライングゲット」が、4位からワンランクアップ。2週ぶりのベスト3返り咲きです。

一方、今週の初登場&初のベスト10入りは、全て韓国勢。まず、2位にKARA「STEP」がランクイン。韓国では9月6日にリリースされ、日本でも10月5日に発売が予定されているアルバムのタイトル曲です。

また、4位には、今週のシングルチャートで1位を獲得したT-ARA「Bo Peep Bo Peep (Japanese ver.)」がランクイン。9位には、こちらはアルバムチャート1位の東方神起の、アルバム収録曲「B.U.T(BE-AU-TY)」が、先週の69位から一気にベスト10入りしてきました。


今週のアルバムチャート
http://www.oricon.co.jp/rank/ja/

シングルチャートでもお伝えした通り、今週は韓国勢が、シングルとともにアルバムチャートでも1位を獲得しています。

【特典ポスター無】(通常盤)TONE(DVD付)(ジャケットA)

1位は東方神起のニューアルバム「TONE」が獲得。もっとも、東方神起は、一連のK-POPブームの前から人気があったグループなので、別格といった感もありますが。初動20万4千枚は、前作「ウェ(Keep Your Head Down)日本ライセンス盤」の3万8千枚より大幅アップ。ただ、前作は、韓国で発売されたアルバムの日本盤だったので、純然たる前作「The Secret Code」の15万8千枚よりもアップという結果になっています。

そして2位には、サカナクション「DocumentaLy」がランクイン!前作「kikUUiki」に続くベスト10ヒットなのですが、初動売上も、1万2千枚から2万9千枚に跳ね上がった前作に続き、さらに4万6千枚と大幅にアップ!ロックバンドの中では、今、もっとも勢いのあるバンドでは?

3位も韓国系のバンドFTISLAND「Best Recommendation For JAPAN-Our Favorite Korean Songs」がランクイン。韓国で発売した曲を収録したベスト盤的な作品。初動売上は3万1千枚。1位を獲得した、日本での1stアルバム「FIVE TREASURE ISLAND」の初動3万6千枚からは若干ダウンです。

今週は、初登場の多いチャートで、4位以下も6位まで初登場がズラリと並んでいます。

4位は女性シンガーソングライターアンジェラ・アキ「WHITE」が初登場。最近、ユニクロのCMでの彼女の「津軽海峡冬景色」が強い印象に残りますね。ただ、順位こそ前作「LIFE」の5位からアップしたものの、初動売上は2万5千枚から1万3千枚にダウンしてしまいました。

5位にはなんと、星野源「エピソード」がランクイン!ご存知SAKEROCKのリーダーで、俳優としても活躍している彼。数々のドラマの他、「ファイブミニ」のCMで上田樹里と共演していたので、曲は知らなくても、顔を見たことある方は多いのでは?前作「ばかのうた」は初動3千枚、36位初登場だったので、大きくランクアップ。初動売上も1万枚と、約3倍増になっています。

そして6位はACIDMAN「Second line & Acoustic collection」が入ってきました。タイトル通り、アコースティックカバーや、シングルのカップリングとして収録した、人気曲のセルフアレンジカバー曲を収録した、企画盤的アルバム。オリジナルとしての前作「ALMA」は、12位という不調でしたが、企画盤的内容ながらも、2作ぶりのベスト10ヒット。ただ、初動は1万7千枚から9千枚にダウンしています。

で、6位でわずか9千枚・・・CD不況とはいえ、初登場の多い週で、かなり厳しい現実を感じさせるチャートです・・・。9位10位にさらに初登場が2枚。

9位には、着うたチャートではおなじみの、女性ボーカリストとの着うたヒット狙いのコラボを連発している男性R&BシンガーKG「Still Goes On...」がランクイン。前作「Songs Of Love」は15位だったため、初のベスト10ヒット。初動売上8千枚も、前作の7千枚より微増しています。

そして10位には、ちょっと懐かしく感じる方もいるかも・・・アメリカのパンクバンドblink-182「Neighborhoods」がランクインです。90年代後半に、アメリカで絶大な人気を誇ったパンクバンドなのですが、ポップな要素が強く、評論家受けは悪かったのですが、日本のいわゆる青春パンク人気にも大きな影響を与えています。本作は、2003年の「Blink-182」以来の新作。初動売上7千枚は、16位初登場だった「Blink-182」の1万4千枚よりダウンしていますが、2003年とはアルバムの販売状況が違うため、初のベスト10入りになりました。

今週の着うた&アルバムチャートは以上!チャート評は、また来週水曜日に~。

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2011年10月 6日 (木)

ORIGINAL LOVEらしい、久々の新譜

Title:白熱
Musician:ORIGINAL LOVE

白熱

ORIGINAL LOVEといえば、ブラックミュージックの要素を色濃く取り込んだグルーヴィーなリズムと、それに対するような、爽やかでポピュラリティーのあるメロディーが大きな魅力のミュージシャンです。

なんてわかったようなことを書いたのですが、そんな観点からすると、5年ぶりとなる新譜は、実にORIGINAL LOVEらしいアルバムだったのではないでしょうか?

1曲目「フリーライド」は、ぶっといホーンアレンジが、真っ黒なグルーヴを醸し出していますし、「セックスと自由」は、ファンキーなリズムが魅力的でグルーヴィーと、ブラックミュージックからの影響がストレートに出ています。

かと思えば、続く「カミングスーン」「春のラブバラッド」も、シティポップという表題が似合いそうな、爽やかでポップな作品になっていますし、同じくポップなメロが魅力的な「海が見える丘」は十分、ヒットチャートで勝負しても不思議ではないヒットポテンシャルのある作品だと思います。

ただ、その底辺に流れる、ぬぐい切れないブラックなリズムが魅力的で、メロディーだけではなく、サウンド、リズムにも最後まで惹き付けられるアルバムになっていたと思います。

そして、ユニークなのは、これらの曲のボーカルはもちろん、演奏や録音、ミックス、マスタリングまでほぼ一人で手がけている、という点でしょう。

ただ、一人で手がけているといっても、ドラムス以外はほぼ生演奏らしく、そのため、宅録ながらも、バンドのようなグルーヴ感も感じられます。ひょっとしたら、一人で手がけた作品だからこそ、ORIGINAL LOVEらしい作品、グルーヴをより深く追求できたのかも。

かなり久しぶりの新譜なのですが、ファンならば間違いなく満足のいく傑作に仕上がっていたと思います。「原点回帰」という声も強いのですが、確かに、いや間違いなく、ORIGINAL LOVEらしさが表面に出てきたアルバムでした。

評価:★★★★★

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2011年10月 5日 (水)

韓国勢がシングル、アルバム同時1位

今週のシングルチャート
http://www.oricon.co.jp/rank/js/w/

既にYahoo!のトップニュースにも出ていましたが、今週のチャート、韓国勢が、史上初、シングルアルバム同時に1位獲得だそうです。

Bo Peep Bo Peep(ボピボピ)(通常盤)

シングルでは、これが日本でのデビュー作となう女性アイドルグループT-ARA「Bo Peep Bo Peep」が1位にランクインです。

いわゆるK-POPに関しては、前にも書いたのですが、似たようなグループが、雨後の竹の子のように次々と出てくるとことが、曲自体のクオリティー以前の問題として、うんざりしています。もっとも、こういう現象は、K-POP独自の話ではなく、90年代のビーイング系や小室系、2000年に入ってからのR&B系や青春パンク系、最近では日本のアイドル系も全く同じ話なのですが。

ただ、もうちょっと気になるのは、こういう韓流ブームに対して、日本勢の危機感があまりにも薄いような感じがします。ネット上で話題となった、いわゆる「反韓流デモ」で一部聞かれたらしい、「韓流出て行け」という声は論外としても、日本人として、韓国勢の勢いに対して、悔しいという感情を抱いて、それを発奮材料にして、ミュージシャンをメディアやレコード会社が育てていく、というのは決してネガティブな感情ではないと思うのですが。サムソンやLGに対してソニーやパナソニックマスが危機感を抱いているように、メディアやレコード会社は、長期的に見て、もっと危機感を持つべきという状況がわかっているのでしょうか?

その初動4万9千枚だったT-ARAに対して、初動売上4万枚で惜しくも2位となったのが、ビジュアル系バンドシド「いつか」。前作「乱舞のメロディ」は、テレビ東京系アニメ「BLEACH」のオープニングという好タイアップだったのですが、その初動売上3万8千枚を上回る好成績を記録しています。

3位は、EXILE「Rising Sun」が先週の5位からランクアップし、再びベスト3に返り咲き。売上も、3万3千枚から3万5千枚とアップ。ロングヒットの兆しありです。

以下、4位以降の初登場曲は・・・

4位に、ハロプロ系アイドル、スマイレージ「タチアガール」がランクイン。1位を狙うと宣言した前作「有頂天ガール」の初動2万9千枚からダウンの初動2万2千枚。ただ、その前の「恋にBooing ブー!」の1万9千枚からはアップしていますので、前作の底上げ(?)の効果はあったのかな?若さとかわいらしさをアピールしているあたり、良くも悪くも日本らしいといった感じの、典型的なアイドルポップ。

7位は、ミュージカル「テニスの王子様」から「Jumping up!High touch!」。女性を中心に絶大な支持を得た漫画のミュージカル版。ネット上の動画で見る限り、ミュージカルとしては、歌唱力が「・・・」なのですが・・・ベスト10入りは高い人気を感じさせます。

最後。8位には人気アカペラグループゴスペラーズ「BRIDGE」がランクインしています。来年3月までの期間限定リリースで、収益の一部は、早稲田大学平山郁夫記念ボランティアセンターの東日本大震災でのボランティア活動の資金として提供するそうです。やはり東日本大震災を意識しているのか、前向きで明るい、希望を感じさせるナンバーになっています。彼らの前作「NEVER STOP」は最高位14位に終わったため、2作ぶりのベスト10入り。ただ、初動売上1万1千枚は、前作の1万枚からの微増となっています。

今週のシングルチャートは以上。アルバム&着うたチャートは金曜日に~。

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2011年10月 4日 (火)

ちょっと切なくなるタイトルも秀逸

Title:8月32日へ
Musician:神聖かまってちゃん

8月32日へ

神聖かまってちゃんといえば、8月に生出演した、TBS系音楽番組「カミスン!」でのパフォーマンスがネット上で大きな話題となりました。演奏の最中に、の子が暴走し、最後は司会の中居正広に絡みだしたりして、「放送事故か?」と賛否両論、話題となりました。

ただ、これに関しては、あくまでも自らの土俵の上で、期待されたパフォーマンスを行っただけ、という意見があり、個人的にもその意見に賛同です。暴走したふりをしながらも、どこかブレーキとバランサーが働いている、それは、神聖かまってちゃんの曲にしても同様に思えます。

実際、いままでのアルバムにしても今回のアルバムにしても、最初、聴いた感じでは、パンキッシュで、狂った雰囲気のアルバム・・・に感じます。ただ、2度3度聴くと、実はしっかりとバランスの取れた、楽曲であることに気がつかされます。

メロディーは至ってポップですし、シンセの音がちりばめられて、ちょっと聴いた感じだと、めちゃくちゃな感じのするアレンジも、実は精密に組み立てられたものですし、時にはエフェクターを使ったボーカルも、最初はとっかかりにくいものの、歌詞をしっかりと歌い上げています。

そういう意味では、狂気という観点では、実は薄いのかもしれません。そして、この絶妙なバランスの良さが、彼らの大きな魅力であると同時に、彼らの限界なのかもしれません。ただ、今の段階では、彼らの魅力が、限界を大きく上回っているのは間違いないでしょう。

基本的に、本作も根本にあるのは、ネットスラングで言うところの「非リア充の叫び」。ただ、前作までは、視点が学生であるという曲が多かったのに対して、新作に関しては、もっと普遍性を持った視点が加わったような印象を受けました。

今回の曲の中で、一番印象的だったのは、やはり「僕は頑張るよっ」でしょう。東日本大震災の後に書かれた曲なのですが、被災者に対するエールではなく、徹底的に内省的な内容なのは彼ららしいところ。ただ、「死」を現実のものと見つめた上に、さらにそこから一歩踏み出すという、深く切り込んだ歌詞は、の子の書く歌詞が、単なるインパクトだけのものではないということを再認識させられます。

ちなみに、東日本大震災を受けての曲は、いろいろなミュージシャンがそれぞれの立場から書いていますが、ミュージシャンの考えやスタンスが如実に出ていておもしろいですね。そういう意味では、この「僕は頑張るよっ」は、実にかまってちゃんらしい1曲と言えるかもしれません。

正直、彼ら、「友だちを殺してまで。」の一発屋に近いのかなぁ、と思っていたのですが、どうもそういう単純なバンドではなかったみたい・・・。まだまだ傑作を聴かせてくれそうです。

評価:★★★★★

神聖かまってちゃん 過去の作品
友だちを殺してまで。
つまんね
みんな死ね

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2011年10月 3日 (月)

聴きどころたくさん

Title:SugarlessII
Musician:スガシカオ

SugarlessII

2001年にリリースしたアルバム「Sugarless」の第2弾。前作同様、オリジナルアルバムに収録されなかった、シングルのカップリング曲や、他のミュージシャンのカバーが収録されています。

まあ、いわばB面ベストと言われるアルバムなのですが、スガシカオを聴いていても、シングルまではチェックしていない方にとっては、普通のオリジナルアルバムとして聴ける作品といった感じでしょうか?

というのも、彼のシングルのカップリング曲に関しては、ほとんど奇抜な作品、実験的な作品は収録されていません。おそらく、オリジナルアルバムに収録されていても、何ら違和感のない作品ばかり。

アコースティックに聴かせるバラード「ネコさん」や、ファンキーなギターに、メロウなメロディーラインが印象に残る「ホームにて」あたりは、かなり要チェックな名曲に仕上がっていましたし、その他にもファンならずともチェックしておきたい作品が並んでいます。

逆にユニークだったのが、他のミュージシャンのカバー。

例えば「ファスナー」は、Mr.Childrenの曲で、桜井和寿が、スガシカオの作風をイメージして作った曲だとか。ミスチル主演のドキュメンタリー映画「Mr.Children/Split The Difference」で共演しているのですが、CDではこれが初収録。確かにスガシカオっぽいといえばスガシカオっぽいのですが、強烈なミスチル桜井らしさが曲から感じられちゃうのがおもしろいところ。

また、最後に収録されている「Real Face」は、ご存知KAT-TUNへの提供曲のカバーなのですが、彼が提供しているのは歌詞のみ。作曲はB'zの松本孝弘。そういう意味では、スガシカオの他の曲と比べると、かなり違った雰囲気。だけど、それが逆におもしろかったりして・・・スガシカオ本人も、カバーして楽しかったのでは??

新曲「ガリレオの数式」「コーヒー」も、彼らしいポップナンバーですし、いろいろな意味で聴きどころの多い作品。B面ベストというと、どうしても比較的ファン向け・・・というイメージがつきまとうのですが、このアルバムに関しては、オリジナルアルバム感覚で、是非。

評価:★★★★★

スガシカオ 過去の作品
ALL LIVE BEST
FUNKAHOLiC
FUNKASTiC


ほかに聴いたアルバム

STRAIGHTENER/ストレイテナー

STRAIGHTENER

「STOUT」でも感じたのですが、ストレイテナーって、英語詞の曲に関してはカッコいいのですが、日本語詞の曲になると、とたんに平凡になるというか、いまひとつリズムに乗り切れていないというのか、いまひとつになっちゃうんですよね。そんな中でも「KINGMAKER」「CRY」のファンキーなギターがカッコよかったり、要所要所で光る部分も少なくないのはさすが。一気に最後まで聴ける勢いは本作でも健在。

評価:★★★★

ストレイテナー過去の作品
Immortal
Nexus
CREATURES
STOUT

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2011年10月 2日 (日)

アメリカミュージシャンとのコラボも魅力!

Title:TASSILI
Musician:TINARIWEN

Tassili

ちょっと嫌らしい言い方かもしれないんですが、日本でもTINARIWEN、売れているんだろうなぁ・・・なんてことを思ったり思わなかったり。今年のフジロックに出演するなど、話題になっていたりしますが、なんでそう思ったかというと、ひとつは、日本盤のライナーツノートを書いているのが、いつものワールドミュージック畑の評論家の方ではなく、ロック畑の大鷹俊一だったから(笑)。ある意味、明確にワールドミュージックリスナー以外にもターゲットを絞っているなぁ、という感じが、このライナーツノートからも感じられました。

マリ共和国の遊牧民族トゥアレグ人のミュージシャン、TINARIWEN。「砂漠のブルース」と呼ばれ、デビュー作「AMAN INAN」から大きな話題となり、欧米のミュージシャンにも数多く絶賛されました。

今回のアルバムのひとつの特徴は、アメリカのミュージシャンと多く共演している点。ニューヨークはブルックリンのシーンを代表するミュージシャン、TV on the RadioのKyp MaloneにTunde Adebimpeの2人、さらに同じくアメリカを代表するオルタナ系バンドWilcoのNels Clineが参加しています。

その影響か、いままでのアルバムに比べて、若干垢抜けた印象を受けた部分もありました。例えば「TENERE TAQHIM TOSSAM」のファンキーなギターや、これもアメリカ・ニューオリーンズの人気ブラスバンドTHE DIRTY DOZEN BRASS BANDが参加した「YA MESSINAGH」で聴かせてくれるホーンセッションなど、いままでにないインパクトを感じます。

ただ、それは決して彼らの音楽が西洋化したとか、商業音楽になった、という意味ではありません。

「砂漠のブルース」と呼ばれる所以になった、哀愁ただようギターの音色はそのまま。雄大なアフリカの大地を感じるような、独特のビートもそのまま。今回のアルバムは、彼らの生活の拠点に近い、アルジェリア南部の砂漠の町、タッシリで録音されたとか。それだけに、いつも以上にリラックスした雰囲気が楽曲からも出ていて、よりTINARIWENらしさも表にあらわれていたように感じました。

TINARIWENの奏でる音色と、垢抜けたアメリカのミュージシャンの奏でる音色が、絶妙なバランスで融合された傑作といった感じでしょうか?アフリカの音楽を普段聴かない方でも楽しめるアルバムだと思うので、是非!

評価:★★★★★

TINARIWEN 過去の作品
IMIDIWAN:COMPANIONS

で、今回アルバム購入特典として、こんなCDがついてきました。

Tuareg

「TUAREG MUSIC of the Southern Sahara」という、TINARIWENの出身部族である、トゥアレグ人の音楽を1960年にフィールド・レコーディングにより集めた作品。まさにTINARIWENの原点ともいうべき作品。TINARIWENにも通じるような、独特なうねりを聴かせてくれる力強いボーカルや、ミニマルテイストのリズムが魅力的。TINARIWENと比べて、確かにある種の「わかりやすさ」はないものの、じっくりと聴いていると、思わずトリップしてしまいそうで、中毒性が高い、と言えるかもしれません。これ、今でも買えばついてくるのかなぁ?機会があれば、TINARIWENのアルバムと一緒に、是非。

TUAREG MUSIC of the Southern Sahara
評価:★★★★★

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2011年10月 1日 (土)

明日の希望を歌い上げる

Title:Ray Of Hope
Musician:山下達郎

Ray Of Hope

3月11日の震災の後、多くのミュージシャンが震災からの影響を口にしました。ある人はストレートにこの震災について歌い、ある人は、被災者へのエールを歌にしました。

山下達郎の6年ぶりとなる新作は、もともと1年前にリリースが予定していたそうです。しかし、その後のコンサートツアーで延期となり、さらに、その後の3月11日の件が大きな影響を受けてのリリースとなりました。

そして、リリースされた今回のアルバムは、タイトルの通り、未来への希望にあふれた作品になっています。

もともと、山下達郎の曲は、未来に対しての希望を歌っているというイメージが強いのですが、今回のアルバムに関しては、そのイメージが、さらに強くなっているように感じました。

しかし、それは必ずしも震災の影響をストレートに受けての作品、ではないそうです。例えば「希望という名の光」。これは、もともと先行シングルとして、昨年リリースされていましたが、まさに震災後の今の日本にとって、奇しくもピッタリとあてはまるエールのような作品になっています。

逆に「MY MORNING PRAYER」は東日本大震災と、それに伴う原発事故を受けて、あらためて歌詞を書き直した曲だそうで、まさに震災からの影響をストレートに受けた歌詞が印象的。前向きに希望を感じさせる歌詞は、胸をうちます。個人的に印象的だったのが

「あふれるその悲しみ
僕には消せないけど
せめてこのメロディー
あなたをはげませたら」

(「MY MORNING PRAYER」より 作詞 山下達郎)

という一節。まさにミュージシャンだからこそ書ける一節ですし、また、ミュージシャンだからこそ、書かなければいけない一節。感動しました。

アルバム全体としては、本人曰く「人生のアルバム」だそうですが、全体的に前向きの希望があふれていて、聴いていて無条件で楽しくなってくるようなアルバムでした。そして、この「無条件で楽しめる」というのが、最高のポップスアルバムの条件ですよね。クオリティーの高さはいまさら言うまでもありませんが、今の時代だからこそ、楽しみたい傑作アルバムでした。

評価:★★★★★

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