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2011年8月

2011年8月31日 (水)

人気グループの曲が、歴代1位の初動売上

今週のシングルチャート
http://www.oricon.co.jp/rank/js/w/

今週のシングルチャート1位は、話題のあのアイドルグループの新曲

【多売特典生写真無し】フライングゲット(Type-A)(生写真1種ランダム封入)(通常盤)

1位はAKB48の新曲「フライングゲット」が獲得。初動売上135万4千枚は、初動売上歴代1位を記録した前作「Everyday、カチューシャ」の133万4千枚からアップ。歴代1位を塗り替える結果になっています。

この曲をトップに、今週もベスト3はアイドル系の新曲が並んでいます。

続く2位にはV6「Sexy.Honey.Bunny!」がランクイン。前作「only dreaming」に続き、テレビ朝日系ドラマ「新・警視庁捜査一課9係」の主題歌。今風のダンスチューンは、ちょっとK-POPを意識した感じ?初動売上6万3千枚は、その前作「only dreaming」の5万7千枚からはアップ。ただ、前々作「GUILTY」も初動6万3千枚だったので、おおよそ固定ファンの水準は変わっていない模様です。

続く3位は10人組アイドルユニットぱすぽ☆の2ndシングル「ViVi夏」が獲得。前作は、11種類同時発売(!)だったのですが、今回はそれを上回る12種類同時発売と、暴走が続いていますが、初動売上4万枚は、前作の4万3千枚からダウン。効果はなかった模様です。

そんなアイドル系が上位をしめる中、4位には、ようやくアイドルグループ以外が顔をのぞかせています。こちらも話題のグループ、ゴールデンボンバー「女々しくて」がランクイン。楽器を弾いている「ふり」をしているだけのいわばエアバンドで、ユニークなPVも話題に。ただ、本作の初動3万8千枚は、前作「僕クエスト」の4万1千枚から若干ダウンしてしまいました。

あと今週は2曲、初登場がランクインしていますが、いずれもアニメのキャラクターソング。7位はアニメ「TIGER & BUNNY」からタイガー(平田広明),バーナビー(森田成一)「正義の声が聞こえるかい」が、10位には、アニメ「うたの☆プリンスさまっ♪マジLOVE1000%」から四ノ宮那月(谷山紀章) 「うたの☆プリンスさまっ♪マジLOVE1000%アイドルソング 四ノ宮那月(オリオンでSHOUT OUT)」がランクイン。もっともどちらも曲としては完全にアイドルソングなのですが・・・。

今週のシングルチャートは以上。着うた&アルバムチャートは金曜日に~。

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2011年8月30日 (火)

理想的なソロアルバム

先日、ベスト盤を2枚同時に発売したクラムボンですが、メンバーのミトが、ソロアルバムと、自身の提供曲をまとめた企画アルバムを2枚同時に発売しました。いままでミトは、FOSSA MAGNA、dot i/o、micromicrophone名義でアルバムをリリースしていましたが、今回は、そのままmito名義によるアルバムになっています。

まず、オリジナルアルバムは・・・

Title:DAWNS
Musician:mito

DAWNS

一時期、かなりポストロック方面に大きく振れたクラムボンが、最近、再びポップ寄りにそのベクトルを変えています。実験的なクラムボンも悪くなかったけど、やはり初期からのファンとしては、ポップなクラムボンがいいなぁ、なんて思っていたのですが。

このアルバムを聴くと、ポップス寄りになったのは、やはりミト本人の志向も強かったのかなぁ、とも思ったりして。ソロアルバムなだけに、かなり好き勝手にやっているな、と感じる一方で、全体としては、決して、「実験的」に振り切れることなく、ポップスに立脚したアルバムになっています。

特に、前半「borderland」から「algorithm」までの流れが素晴らしい。テンポのよいリズムに、シンプルながらも耳を惹き付けられるバンドサウンド、美しいピアノにポップなメロ。クラムボンが好きから、必ず気に入るのではないでしょうか?

「parallel of delusion」のようなエレクトロニカ的なナンバーも交えつつ、後半は、ジャジーな「my dusk」や、クラッシックミュージックの影響も感じるような「one,four,eight」「a pray」なども聴かせてくれるなど、幅広いmitoの音楽の嗜好を感じさせます。

実験性とポピュラリティーを絶妙なバランスで両立させつつ、彼の演りたい音楽にまとめあげた傑作。クラムボンが好きなら気に入る作品ですが、クラムボンの世界とはまた異なるという意味で、ある種理想的なソロアルバムだと思います。

評価:★★★★★

で、こちらは彼が提供した楽曲をまとめた企画盤。

Title:mito archive 1999-2010
Musician:mito

mito archive 1999-2010

椎名法子から篠原ともえ、YUKIに木村カエラ、ともさかりえなどのメジャーな名前から、知る人ぞ知る的ミュージシャンまでズラリと揃っています。mitoが作曲をしていたり、あるいはアレンジをしていたり、プロデュースをしていたりする曲が並んでいるのですが、いろいろなタイプの曲が並んでいるのがおもしろい!

まあ、全てが本人作曲、ではないので、いろいろなタイプの曲があるのは、ある意味当たり前なのですが・・・。篠原ともえの「an Audio」や、コトリンゴの「デイジー」あたりは、まんまクラムボンって感じなのですが(笑)、YUKIに提供した「惑星に乗れ」は、楽曲自体はmitoらしいのに、YUKIが歌うことによって、完全にYUKIの曲になっているのはさすが。

全体的には、エレクトロ系のナンバーが目立ったかな?ただ、ポップな作品から、実験的な作品、ロックにポップスに、いろいろな作風の曲が並んでいて、バリエーション多彩な構成がとても楽しいアルバム。mitoのファンでなくても、参加しているミュージシャンが好きなら、とりあえず要チェックだと思います。

評価:★★★★★


ほかに聴いたアルバム

ANOMARY/the HIATUS

ANOMALY

全体的には、暗い雰囲気の曲が多い雰囲気。ダウナーな曲の後、ところどころで爆発するかのようなパンキッシュな曲がある構成は、一種のカタルシスなのですが。ただ、ちょっと音楽性の幅を広げようと、もがいているような印象もぬぐえない作品。

評価:★★★★

the HIATUS 過去の作品
Trash We'd Love

Hi! How Are You?/のあのわ

Hi! How Are You?

5曲入りのミニアルバム。とにかく、1曲目「Have a Good Day!」のキラーチューンぶりが素晴らしい!モータウン風のリズムにのる軽快なポップナンバーがとにかくさわやか。モータウン風といえば、「Pee-Kaa-Boo」も、Jackson5みたいな、底抜けに楽しいポップナンバー。いままでも、祝祭色が強い楽曲が多かったのあのわですが、このアルバムで、いい意味で突き抜けた感じが。

わずか5曲入りのミニアルバムでも、全て違った雰囲気の曲という、過剰感が相変わらず彼女たちらしいところ。正直、このペースでフルアルバムをやられると、最後はだれてしまうかも、とも思うのですが、ミニアルバムなので、だれることなく、最後までハイテンションでアルバムを聴けます。のあのわって、1曲勝負のシングル向けミュージシャンなのかも?

評価:★★★★★

のあのわ 過去のアルバム
ゆめの在りか
SPECTACLE
MAGICAL CIRCUS

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2011年8月29日 (月)

5人くるり

くるり TOWER OF MUSIC LOVER 2 購入者限定 スペシャルライブ

会場:名古屋Club Diamond Hall 日時:2011年8月23日(火) 19:00~

くるりのベスト盤「TOWER OF MUSIC LOVER 2」購入者対象に、抽選が行われた限定ライブ。見事チケットを入手し(倍率がどのくらいだったのかは不明ですが)、久しぶりのくるりワンマンライブに足を運んできました。くるりのライブは、昨年の音博以来。ワンマンライブとなると、2006年の武道館ワンマン以来になります。

この日、楽しみだったのが、5人メンバーとなったくるりのステージをはじめて見れる、ということ。5人となった彼らがどんなステージを見せてくれるのか・・・楽しみにして、会場に足を運びました。

会場は、超満員。熱気に満ちた会場は、節電対策なのか、あまりクーラーが効いておらず、熱気はムンムン。そして、やがて5人のメンバーが登場し、ライブがスタートします。

ライブは「キャメル」からスタート。やはりベスト盤の曲を中心としたセレクトなのかな?と思っていたら、2曲目は「ハイウェイ」。そして3曲目「シャツを洗えば」は、ユーミンのパートを新メンバーのファンファンがつとめていたりしました。

その後、簡単なMCが。名古屋でいつもいくうなぎ屋にパンダの剥製があるけど、白い部分が茶色に変色していたという、特にオチもない話(笑)の後、「ベスト盤を購入していただいてありがとうございました」というお礼の言葉。そして「さよならリグレット」へ。

さらに「最終列車」などを披露した後、再びMCでは、新メンバーを含めてのメンバー紹介。それぞれが自己紹介する形で、岸田氏曰く「名前と大学名を!」ということで、各自、なぜか大学名も披露していました(笑)。そして、「ここでゲスト」ということで、ペダルスティールで、高田漣が登場。ゲストを含めて6人での編成で、「旅の途中」や「温泉」などを演ってくれました。

その後は「飴色の部屋」や「奇跡」なども挟んで、5人となって初の新曲「イッポ」を聴かせてくれました。最初はメンバー4人のコーラスが入り、軽快で楽しいナンバーは、5人という大人数のバンド編成にもピッタリな感じ。ただ、どことなく日本のお祭り囃子や民謡の影響を感じさせるリズムは、ベスト盤にも収録とされていた「鹿児島おはら節」(この日は演らなかったけど)といい、くるり岸田繁の興味の方向性を感じさせられました。

「コンバット・ダンス」は、原曲に比べて、かなり妖艶に、ジャジーになっていたのが印象的。ファンファンのトランペットの響きが、いい雰囲気に曲とマッチしていました。さらに、やはりこの日一番歓声があがったのが続く「ワンダーフォーゲル」。もう彼らのスタンダードですね。この曲が発表されてから、何度もバンドメンバーが変わり、そのたびの新しい顔を見せてくれる曲。この日は、まだ5人でのステージをはじめて間もないからか、ちょっとチグハグした部分も感じたのですが、トランペットの音も、意外とマッチしているなぁ、と感じました。これからこのメンバーで、どうやってこの曲も育てていくのか、楽しみです。

中盤あたりから、「そういえば、『ワルツを踊れ』の曲はやらないなぁ。このメンバーでは厳しいのかなぁ?」なんて勝手なことを思っていたのですが、「リバー」を挟み、最後に演ってくれました、「ブレーメン」!これは、ある意味、トランペットを含めた今の編成が曲にもピッタリとマッチしていました。

もちろん、その後、アンコールが(なぜか掛け声は、ベタな「アンコール、アンコール」で)。やがて、まずは佐藤征史のみ登場し、この日のライブグッズの宣伝(笑)。そしてメンバーが登場し、アンコール1曲目は「お祭りわっしょい」からスタート。途中、岸田繁が観客をあおるあおる。途中、「おまえら、これで暴れているように思っているかもしれないけど、こちらから見たら全然だぞ。」「俺はまだ冷静やぞ」という謎なMCで、さらにあおる。正直、この日のライブ、確かにちょっと盛り上がりに欠けているような印象も受けたのですが、ここで会場の空気は一気にヒートアップです。

2曲目「ロックンロール」の後は、インプロビゼーションへ。メンバーそれぞれのソロプレイがあったりして、ロックバンドくるりをアピールするステージでした。そして本編ラストは「ばらの花」。これもまた、大きな歓声があがります。こちらも「ワンダーフォーゲル」同様、まだ5人でのアレンジは、耳なじみな部分がありますが、徐々に、この5人での演奏がスタンダードになっていくのでしょうか?

ライブは約2時間。ベスト盤からの曲にとどまらず、新曲も聴け、5人くるりでの演奏を満喫できるステージでした。

で、はじめて聴いた5人くるりの感想ですが、やはりまだ岸田+佐藤の2人くるり+3人のサポートという印象が残ってしまうステージで、バンドとしての一体感はちょっといまひとつのように感じました。

ドラムスに関しては、前のサポート、BOBOのステージをほとんど見ていないのでなんとも言えないのですが、圧倒的な個性みたいなものはない反面、安定しているような感じ。トランペットのファンファンという女性メンバーを加えたことにより、トランペットの音や女性コーラスが入り、音に厚みが増した、そんな印象を受けます。

ただ、新メンバーそれぞれ、完成形ではなく、まだまだこれからカタチをつくっていきそうな感じ。そういう意味では、これから5人でくるりの音をつくっていくような、のりしろを感じました。サポートではなく新メンバーという意味は、そんな未完成ゆえに、これから5人全員で音をつくっていけるメンバーだから、ということなのでしょうか?

もっとも、この日のライブ自体は、とても楽しいステージでした。5人になって、くるりのメンバーが演奏を楽しんでいるなぁ、とも感じましたし、なによりも曲の良さが際立っているのも大きな理由ですね。個人的に大好きな「魔法のじゅうたん」を演ってくれなかったのは残念ですが、新生くるりのこれからに、いろいろと期待が持てるステージでした。

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2011年8月28日 (日)

偉大なギタリストの遺作

Title:Doin' alright
Musician:Cornell Dupree

ドゥーイン・オーライト

アレサ・フランクリンやサム・クック、ダニー・ハサウェイのバックなどもつとめ、主にソウル系ミュージシャンのセッション・ギタリストとして高い評価を受けた名ギタリストCornell Dupree。今年5月、惜しまれつつ68歳でこの世を去りましたが、3月上旬に録音された、生前最後のアルバムが発売され、話題になっています。

そんなまさに遺作となった今回のアルバム。現場では、酸素吸入器を持ち込んでのレコーディングという状況だったそうで、ちょっと心配になってくる話なのですが・・・1曲目「Doin' Alright」で聴こえてくる彼のギターは・・・いやぁ、ギタープレイは、全然元気があるじゃないですか!

といっても、勢いがあって、若さもある・・・みたいなことはさすがに言えないのですが、一言でいえば味わいがある。陽気なバックのセッションも、ファンキーで勢いがあるのですが、そんなほかのメンバーに全く負けていません。

特にレイ・チャールズの「I Got A Woman」のカバーの出だしのブルージーなギターには、一気に聴き惚れました!他にも「Honky Tonk」「Squirrel」で聴かせてくれるブルージーなギターの音色はたまらないものがありました。

全体的にフュージョン色が薄くなり、ブルース色の色合いが濃くなったラストアルバム。バックのセッションもノリノリで、「最後かも」という雰囲気があったかどうかは不明なのですが・・・この老名ギタリストを盛り上げようと、みんなで楽しんだんだろうなぁ~。味わいのあるブルージーなギターに、気がつけば耳が惹かれてしまうような傑作でした。

評価:★★★★★


ほかに聴いたアルバム

Shake/Shiver/Moan /22-20s

Shake Shiver Moan

もともとは、ブルースロックバンド・・・なのですが、この作品では、ガレージっぽい曲はあれど、ブルース色は薄め。ただ、エッジの効いたバンドサウンドも、意外とメロディアスなメロディーも魅力的で、諸手を挙げる傑作、といった感じよりも、何度か聴いて味わえるようなアルバムに感じました。

評価:★★★★

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2011年8月27日 (土)

AIKO(Sugarsoul)待望の復帰作・・・だけど。

1999年、Dragon AshのKenjiをフューチャーした「GARDEN」を大ヒットさせたSugarsoulことAIKO。2003年にリリースしたベストアルバム以降、活動が音沙汰なしになり、ファンを心配させていましたが・・・このたび、音楽シーンに帰ってきました!

そのAIKOをボーカルに迎えて活動を開始したのが、KAMというユニット。AIKO改めアイコsunをボーカルに、ラッパーのCARDZ、そしてマニピュレーターにSugarsoulのプロデューサーとしてもおなじみの朝本浩文が参加したユニットになっています。

昨年のSUMMERSONICではじめてのお目見えとなったのですが、先日、ようやく2枚からなるミニアルバムがリリースされました。

Title:MATERIAL
Musician:KAM

MATERIAL

Title:SPIRITUAL
Musician:KAM

SPIRITUAL

KAMに関しては、昨年のサマソニの初お目見えライブもちょっとだけ見ました。悪くはないなぁ、と思いつつ、大きなインパクトもなかった印象(でも、AIKOのボーカルの力強さは、やはり印象的でしたが)でした。で、今回リリースされたアルバムに関しては、正直言って、いまひとつ。うーん、長く待たされた割りには・・・という感想を抱いてしまいます。

悪くはない。悪くはないんですよ。でも、ボーカル+ラッパーという組み合わせだから仕方ないのかもしれないけれども、ラップが前に出すぎ(^^;;まあ、こちら側としては、「あのSugarsoulの復帰作」という見方をしてしまっていて、本来は、Sugarsoul関係なく新ユニットKAMの新作、として聴くべきなのかもしれません。そういう意味で、こういう感想はちょっと筋違いなのかもしれませんが、もうちょっとAIKOのボーカルをしっかり聴きたかったなぁ、そう感じてしまいました。

サウンドに関しても、良くも悪くもよく出来たドラムンベースといった感じ。テンポのよい、強度の強いリズムは聴かせるものはあったものの、特にKAMならではの特徴といった感じもせず。全体的に個性が薄いような感じがしてしまいました。

うーん、ライブを見た感じで過度な期待はしていなかったんですが・・・それでもちょっと期待はずれだったかなぁ。残念。次回作では、もっとAIKOのパワフルなボーカルが聴きたいのですが・・・。

評価:
MATERIAL ★★★
SPIRITUAL ★★★


ほかに聴いたアルバム

NEW BASIC/bird

NEW BASIC

オリジナルとしては約4年半ぶりという久しぶりのニューアルバム。途中、みうらじゅん(のちに結婚)との未婚の子を出産するなどのちょっとした騒動もありましたが、良い意味で力の抜けたこのアルバムを聴くと、今は幸せなんだろうなぁ、きっと、と感じます。暖かみを感じさせる素敵なポップアルバムです。

評価:★★★★

bird 過去の作品
BIRDSONG EP
MY LOVE

アンモナイト/Plastic Tree

アンモナイト

1曲目「Thirteenth Friday」が、あまりにそのまんまマイブラなのがほほえましいPlastic Treeの新譜。ノイジーなギターロックが全編に流れているのが彼ららしいのですが、アルバムとしてのインパクトは薄め。彼らにしては、ある意味、ちょっと「普通」すぎたかも。

評価:★★★

Plastic Tree 過去の作品
B面画報
ウツセミ
ゲシュタルト崩壊
ドナドナ
ALL TIME THE BEST

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2011年8月26日 (金)

AKB48の新曲、まずは着うたで1位。

先日、ここに書いた、ギャラガー兄弟の喧嘩の後日談。

リアム・ギャラガー、兄ノエルへの起訴を撤回

ファンとしては、涙が出るほどうれしいニュース(T T)。この記事によると、ノエルがリアムに対して、好意的なコメントもしているみたいで、oasis復活は、ひょっとしたら近いのか??先日のライブで「やはりノエルの書いたメロディーがなきゃ・・・」と実感してしまっただけに、1日も早い仲直りを求む!!

今週の着うたチャート

2011年8月17日~2011年8月23日付チャート

シングルチャートで驚異的な売上を記録している曲が、着うたチャートでも1位。

【多売特典生写真無し】フライングゲット(Type-A)(生写真1種ランダム封入)(通常盤)

AKB48「フライング・ゲット」が着うたチャートで1位獲得。「フライング・ゲット」という、若者のスラングを、小太りの中年男が臆面もなくタイトルにしちゃうあたりが、秋元康の人気の理由でもあり、同時に嫌らしさでもある感じがします。

2位は、2000年代前半に人気を集めた女性バンドZONE「約束~August, 10years later~」がランクインです。ちょうど10年前に大ヒットした「secret base ~君がくれたもの~」のアンサーソングで、この曲の歌詞の中に「10年後の8月 また会えると信じて」という一節があり、この歌詞になぞって、今年の8月に1ヶ月限定で再結成したZONEの新曲となります。ちなみに、この「secret base ~君がくれたもの~」も今週、20位から3位に急浮上し、ベスト3しています。

以下、ベスト10初登場組は・・・

4位に4人組ギターロックバンドNICO Touches the Walls「手をたたけ」がランクイン。KDDI「au LISMO!」のCMソングで、シングルチャートでは残念ながら初登場15位でしたが、着うたチャートでは、先週の25位からランクアップし、2週目にしてベスト10入りしています。

7位には、これが4枚目のシングルとなる3人組ロックバンドROOKiEZ is PUNK'Dの「IN MY WORLD」がランクイン。8月24日に発売されたシングルからの先行配信で、TBS系アニメ「青の祓魔師」のオープニングテーマ。ハードロックテイストのポップスロックバンドで、メロディーは、90年代のビジュアル系バンドみたいな感じ。

9位には、ギャル3人組ユニットJuliet「モトカノ」がランクイン。8月24日に発売されたシングルからの先行配信。過去のシングルは、「ナツラブ」「フユラブ」「ハルラブ」という、やっつけ感がたまりません。ちなみに前作のタイトルは「モトカレ」・・・・・・。その前作「モトカレ」は着うたでは最高位12位に終わったのですが、本作は見事にベスト10入りしてきました。

初登場組は以上。また、返り咲き組としては、桑田佳祐「明日へのマーチ」が先週の37位から10位にランクアップ。シングルCDが発売された影響でしょうか?6月28日付チャートで、初登場5位にランクインして以来のベスト10入りとなりました。


今週のアルバムチャート
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今週の1位は、SMAPのベストアルバム「SMAP AID」が獲得しました。

「みんなを元気づける曲」をテーマに、インターネットによる投票で決定された曲を集めたベスト盤で、CD1枚につき200円を、東日本大震災の義援金として寄付するそうです。でも、このタイミングで、こういう形のベストを出すのなら、ドリカムみたいに、全額寄付すればいいのに・・・(苦笑)。

初動売上は28万2千枚。さすがに直近のオリジナル「We are SMAP!」の初動18万枚を大きく上回る結果になりました。ただ、2001年にリリースしたベスト盤「SMAP Vest」は初動100万枚・・・・・・って、CD自体の売上が全然違うか。もう隔世の感がありますね・・・。

2位は先週1位の山下達郎「Ray Of Hope」がワンランクダウン。3位は、こちらも先週2位の加藤ミリヤ「M BEST」がワンランクダウンでベスト3をキープです。

以下、初登場は・・・

4位にCoccoのベスト盤、「ザ・ベスト盤」がランクインです。あまりにそのままのタイトルがCoccoらしいですが(笑)。オリジナルとしての前作「エメラルド」が初動2万1千枚に対して、本作は初動売上2万2千枚とほとんどベスト盤の効果なし・・・。ベスト盤としては、2001年の「ベスト+裏ベスト+未発表曲集」以来なのですが、こちらは初動売上26万枚。まあ、SMAP同様、こちらもCD自体が今よりずっと売れていた時代なので、単純比較は出来ませんが。

5位にはHOTEI with FELLOWS「ALL TIME SUPER GUEST」がランクインしています。布袋寅泰が、様々なミュージシャンとコラボした曲や、また、様々なミュージシャンが彼の曲をカバーした曲が収録されており、いわば、コラボアルバム+トリビュートアルバム的な内容。コブクロやDragon Ash、シドや大橋トリオ、RIP SLYMEにcorneliusなどが参加と、かなり豪華、かつ多彩なラインナップになっています。そして、今井美樹も参加し、話題となっています。初動売上2万1千枚は、オリジナルとして前作「GUITARHYTHM V」の2万5千枚から若干ダウン。企画盤的な内容としては健闘といった感じでしょうか?それだけ、熱心な固定ファンが多いためでしょうが。

今週の着うた&アルバムチャートはここまで!チャート評は、また来週の水曜日に!

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2011年8月25日 (木)

評判の傑作を受けての新作

Title:SKYING
Musician:THE HORRORS

Skying

前作「Primary Colours」が高い評価を受けたイギリスの5人組ロックバンド、THE HORRORSの新作。ご他聞に漏れず、私も前作「Primary Colours」を聴いて、おもいっきりシューゲイザーなサウンドにはまってしまったくちなんで・・・今回の新作も楽しみにしていました。前作の評判を受けてか、このアルバムはUKチャートで5位に入ったそうで、自身初のベスト10ヒットを記録。やはり前作を聴いて、はまった人が多かったんでしょうね~。

ただ、そんな前作を受けてこのアルバムを聴く限りだと、正直言うと、少々期待はずれだったなぁ、という感は否めません。前作の魅力は、シューゲイザー系直系の、これでもか、というほど歪んだギターサウンドとポップなメロディー、どこか80年代を彷彿とさせるような雰囲気も大きな魅力でした。

それと比べると、今回の作品は、そんな歪んだギターサウンドは、ちょっと後ろに引き気味。「I CAN SEE THROUGH YOU」みたいな歪んだギター+ポップなメロという、壺にはまった曲もありました。ただ、前作以上にポップになり、また、ギターサウンドの他に、エレクトロサウンドなども導入し、音の幅を広げようとした結果、ちょっと中途半端な結果に終ってしまったかなぁ、そんな印象を受けてしまいました。

そんな訳で、THE HORRORSというバンドに興味を持った方は前作を。このアルバムも、決して駄作、というほどではなくて、それなりに楽しめる作品だとは思うんですけどね~。

評価:★★★★

THE HORRORS 過去の作品
Primary Colours


ほかに聴いたアルバム

KORNIII:REMEMBER WHO YOU ARE/KORN

Korn III-Remember Who You Are

実は、先日のサマソニ、KORNのステージもチラッと見たのですが・・・といっても、最後の方に、後ろでちょっとだけなのですが・・・予想していたよりも、もっとヘヴィーでメタリックなステージだったのが印象に残っています。そんなKORNの王道というか、ストレートで奇をてらわないヘヴィーロック。9枚目なのに「KORN III」というタイトルは、「これがKORNにとって実質的に3枚目だから」という意味で、原点回帰を狙ったみたいです。

評価:★★★★

KORN 過去の作品
Untitled

Thank Me Later/DRAKE

Thank Me Later

このアルバムがデビュー作となるカナダ出身のラッパー。このアルバムは高い評価を得ましたが、今回はじめて聴いてみて、その評価には納得!メランコリックなトラックに、メロディアスな曲も多く、ポピュラリティーをしっかりと確保していながら、音数を絞ったサウンドは、とてもエッジが効いていて惹きこまれますし、DRAKEのラップも、いい意味であくがなく、スマートで、耳を惹きます。傑作です。

評価:★★★★★

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2011年8月24日 (水)

またアイドル勢が席巻・・・の中に食い込んだのは?

元「オアシス」のリアム、解散理由めぐり実兄ノエルを提訴

ついにギャラガー兄弟の喧嘩が一般誌にまで・・・・・・。ギャラガー兄弟って、イメージとしては、お兄ちゃんに構って欲しくて仕方がない弟ってイメージが。でも、ついに訴訟にまで発展というのは・・・日本人的な感覚だと、相当の泥沼ってイメージなんですが、イギリスではどうなんでしょうか?

ただ、その後、こんなニュースも・・・

ノエル・ギャラガー「リアムの二日酔い説」は失言だったと語る

これを読む限りと、ひょっとしたら、予想より早く、仲直りする・・・かも???

サカナクション、ボーカルの山口一郎さんが始球式

お~~!!知らなんだ!こんなところに熱烈なドラファンが!!(笑)サカナクションって、北海道のバンドというイメージが強かったので、ドラゴンズとのイメージがマッチしないのですが。これからもっと応援しなきゃ(笑)。

今週のシングルチャート
http://www.oricon.co.jp/rank/js/w/

今週もまた、ジャニーズ系、AKBがらみ、韓流アイドルの3つ巴。そんな中に食い込んできたのが・・・。

まずジャニーズ系。1位に関ジャニ∞「ツブサニコイ」がランクイン。フジテレビ系ドラマ「全開ガール」のエンディングテーマで、初動売上15万2千枚は、前作「365日家族」の15万8万枚よりダウン。20万1千枚→15万8千枚→15万8千枚と推移しており、減少傾向が続いています。

他にジャニーズ系は5位に、先週1位のKis-My-Ft2「Everybody Go」が4ランクダウンでランクインしています。

一方、AKB48系はAKB48のお姉さん的ユニットSDN48「MIN・MIN・MIN」が3位にランクイン。常盤薬品工業「眠眠打破」CMソングで、前作に引き続き、露骨に韓流を意識したような曲に。初動売上7万2千枚は、前作「愛、チュセヨ」の6万4千枚からアップ。最近、右肩下がり傾向だったAKB48がらみですが、久々の上昇傾向です。

韓流アイドルでは、まず男性アイドルグループ2PM「I'm your man」が4位にランクイン。
日本での2作目のシングルで、初動売上6万9千枚は、前作「Take off」の5万9千枚よりアップ。で、また出てきた女性グループAFTERSCHOOL「Bang!」が7位にランクイン。安室奈美恵の「make it happen」でコラボしていたグループです。何度か書いているように、曲の良し悪しより先に、似たようなグループが次から次へと出てきて、正直うんざりしているのですが、ただ、概して韓流は男性グループが、ちょっと前のJ-POP風でいまひとつカッコワルイのに対して、女性グループが今風のサウンドにビート感あふれるリズムを取りいれていて、カッコいい曲が多いのは何故だ?

この他にもアイドル系では9位にw-inds「You&I」がランクイン。初動売上1万8千枚は、前作「Be As One」の3万1千枚から大幅ダウン。前作はアニメタイアップもあったので、その影響か?

そんなすっかりアイドル系に席巻されたシングルチャートで孤軍奮闘しているのが2位初登場桑田佳祐「明日へのマーチ」。NTT DoCoMoのCMソングとしてもおなじみの、爽やかなアコースティックナンバー。東日本大震災の被災者への応援歌のような曲で、売上の一部は義捐金として寄付されるとか。ただ、残念ながら初動売上9万1千枚は、前作「本当は怖い愛とロマンス」の11万枚を下回ってしまいました。

他には・・・6位に倖田來未「4TIMES」がランクイン。「Poppin'love cocktail feat.TEEDA」他、実質4曲が収録されたシングル。初動売上5万4千枚は、前作「POP DIVA」の3万2千枚からアップ。ただし、前作は生産限定盤で、前々作「好きで、好きで、好きで。」も初動5万4千枚を売り上げたため、人気はほぼ横バイといった感じでしょうか?

最後。10位には、アニメ「ロウきゅーぶ!」の声優5人が歌う、企画ユニットRO-KYU-BU!「SHOOT!」がランクインしています。

今週のシングルチャートは以上。着うた&アルバムチャートは金曜日に~。

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2011年8月23日 (火)

年齢を感じさせないパフォーマンス!

Rollingstonesmovie

先日、名古屋は伏見の映画館で、The Rolling Stonesのライブ映画「The Rolling Stones;Let's Spend The Night Togeter」を見てきました。

The Rolling Stonesの1981年に行われたアメリカツアーの様子を収めたライブ映画で、収録されている会場は2箇所。1箇所は野外のアリゾナ州サン・でビル・スタジアムでの野外ライブ、もう1箇所はニュージャージー州目ドーランズ・ブレスダン・バーン・アリーナでの屋外ライブの模様でした。

映画は、この2つのライブ会場の映像を、愚直に映したようなライブ映画。見ている観客にライブの臨場感を味わってもらうのが目的だそうで、ドキュメンタリー映像は、ちょっと楽屋裏の映像が映ったり、会場設営の模様が映ったりはしたものの皆無。ほぼ全編、ライブ映像という、映画館で、往年のストーンズライブを味わえる、という構成でした(そのため、洋画にも関わらず、字幕はなし・・・)。

1981年という年は、ミックもキースも38歳というベテラン。既にパンク・ムーブメントが起こった後で、The Rolling Stonesというバンドは、良くも悪くも、旧時代のベテラン大御所バンドという立場。10万人を集めたというサン・デビル・スタジアムの模様は、あまりに多くの観客が入っているスタジアムに、映画を見ているほうも、クラクラするくらいでした(笑)。

しかし!それにも関わらず、そのパフォーマンスは全く年齢を感じさせないどころか、現役感があふれ、まるで若手ミュージシャンのような勢いすら感じさせるステージでした。広いステージを縦横無尽に走りまくるミック。マイクを持ちながら、身体をクネクネと、セクシーなダンスを踊りながらステージ上で踊るミックに、淡々と、でもグルーヴィーなギターを引き続けるキース。今となっては「まだ若い」という形容詞もつくのでしょうが、当時からすれば、すっかりベテランのメンバーばかり。しかし、そのステージを見ていると伝わってくるのは、むしろその勢いと、若々しさでした。

基本的に、81年のライブということで、演奏した曲は、「女たち」から「刺青の男」あたりの楽曲がメイン。これに関しては、正直言うと、もっと初期の作品も聴きたかったなぁ、というのが正直なところなのですが・・・しかし、後半「Let It Bleed」あたりからは、往年のヒット曲の連発!ラストは、「(I Can't Get No)Satisfaction」で締めくくり。一気にテンションもあがっていく構成になっていました。

映画、というよりも、映像ながらも、81年のストーンズのライブを一緒に楽しんでいたような錯覚に陥るような映画でした。名古屋では、残念ながら公開は終わってしまったようですが・・・まだ公開が終わっていなければ、ストーンズが好きならば映画館に急げ!ストーンズの往年のステージを、今、リアルタイムで体験できる、絶好の機会ですよ!!

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2011年8月22日 (月)

SUMMER SONIC 11 その3

Summersonic116

その1 その2

BEADY EYE@OCEAN STAGE

そして!お待ちかねのBEADY EYE!個人的にこの日一番のお目当てでした。ライブがはじまる前、「BEADY EYE」と大きく書かれた幕も張られ、会場は期待感に充ちていました。

そして、ついにリアム登場!この日の彼のスタイルは、oasis時代を彷彿とさせる、緑色のロングコート・・・・・・暑そう・・・(^^;;

ライブは、アルバムでも1曲目を飾る「FOUR LETTER WORD」からスタート。その後は、タイトルそのまんまなロックナンバー「BEATLES AND STONES」へと続いて行きます。その後は「MILLIONAIRE」や「THE ROLLER」などアルバムの曲はほとんど演ってくれました。

・・・が、正直なところ、会場の盛り上がりは、その期待感と反比例していまひとつ。私自身も、いまひとつのりきれないライブでした。なんでだろうなぁ?と思ったのですが、やはりOASISの時のようなキラーチューンがないのが大きな原因かな、と思いました。ぶっちゃけ、メロディーがいまひとつなんでしょうね(苦笑)。実際、似たような感じの曲が多く、リアムのボーカルで持っているような曲も少なくない印象が・・・。

まあ、OASISの曲は全くやらなかったのは予想通りなのですが、東日本大震災のチャリティーソングとしてリリースした、「Across The Universe」を演ってくれなかったのはちょっと残念でした。

もっとも、ステージの上は、それなりに和気藹々とした雰囲気になっていて、リアムをはじめメンバーが、ノエルの重圧から逃れて、楽しんでバンドを演奏していたみたいだったのはよかったのですが。期待していたほどではなくて、ちょっと残念なステージでした。

あ、でもこの時間、ちょうど日が西に沈み、とてもきれいな夕焼けの下でのステージで・・・会場にも爽やかな風が流れ始め、それがとても印象的でした。

Summersonic117

THE STROKES@OCEAN STAGE

そして、OCEAN STAGEラストはTHE STROKES。予定より約15分遅れて、ついにライブがスタートです。

1曲目はデビューアルバム1曲目「Is This It」からスタートし、続いてもデビューアルバムから「New York City Cops」と否応なしに盛り上がっていきます。

彼らのステージはもちろんはじめてなのですが、実にソリッドでシンプルなギターサウンドがカッコいい。CDで聴く以上に魅力的で、後ろの方で聴いていたのですが、盛り上がってしまいました。

ただ反面、シンプルでちょっとこじんまりとした雰囲気は、大きなステージがちょっと不釣合いのような・・・。正直、大きなフェスのヘッドライナーとしては、ちょっとスケール感が足りない感じもしました。よくも悪くもインディーバンドといった感じで、もっと小さなライブハウスが似合いそうな雰囲気。SONIC STAGEくらいだったら、もっともっと彼らの良さが出ていたかも。とはいっても、SONIC STAGEくらいの広さでやったら、入場規制がかかりそうですが(^^;;

THE MARS VOLTA@SONIC STAGE

最後までTHE STROKESを見て・・・でもよかったのですが、ちょっと気になるSONIC STAGEのラスト、THE MARS VOLTA。THE STROKESのライブを1時間くらい見た後、SONIC STAGEへ向かいます。

SONIC STAGEに入った途端、爆音が。ドラムスの音がドスンドスン響きまくっていました。圧巻ともいうべきドラムスの音を鳴り響く中、それに負けじとギターが響き渡ります。そして、甲高いボーカルも。音数の少ないTHE STROKESとは逆の音圧が、身体に響き渡ります。

しかし、ドラムスプレイがすごい!次々と繰り出されるリズムに、思わず聴き入る・・・という以上に見入ってしまいました。そのドラムスもそうなのですが、ステージ上で、完全にTHE MARS VOLTAの世界をつくっていて、思わずステージ上を見入ってしまうようなステージ。「圧巻」。その一言がピッタリ来るようなステージでした。

そんなTHE MARS VOLTAに圧倒されながら、会場を後にしました。今回も、いろいろなミュージシャンのステージを見ましたが、やはりベストアクトはTHE BAWDIESかな?他にはRIP SLYME、THE STROKES、THE MARS VOLTAもなかなかよかったけど。逆に、楽しみにしていたBEADY EYEがいまひとつだったのは残念でした・・・。

会場は、OASISに屋根がなかったり、また食べ物系の屋台が、OASISに集中していたため、人数の割りには混雑していたり、またMOUNTAIN STAGEからの帰りが大混雑していたり、そもそも、MOUNTAIN STAGEとOCEAN STAGEの音かぶりが今年もあったりと、いろいろ残念な点がネット上で指摘されているみたいですね。

ただ、私個人としては、一番暑い時期はSONIC STAGEに逃げていたし、食べ物も運よくさほど並ばなかったし、さほどストレスのたまらず楽しむことが出来ました(もっとも、ネット上で文句が出ているのは1日目の方みたいですが)。今年も、いろいろなミュージシャンが見れて、楽しい1日を過ごすことが出来ました。やはりフェスは楽しいなぁ~。また来年も来たいです!

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2011年8月21日 (日)

SUMMER SONIC 11 その2

先日に続き、サマソニレポートの第2弾です。

で、VIVA BROTHERが終わった頃には、ガンガンに陽も照りつけ、体力も消耗してきたので、SONIC STAGEへ避難(笑)。2階席でまったりとしながら、ちょっと休憩。そのため、途中、1時間くらい寝てしまいました(^^;;

the GazettE@SONIC STAGE

OCEAN STAGEのTHE TING TINGSにも惹かれるものがあったのですが、こういう機会がないと見ないだろうなぁ、という思いもあってthe GazettEへ。アルバムは何枚か聴いているんですけどね。

2階席でぼんやりしながらライブを見ていたのですが、バンド演奏はかなりヘヴィー。そのため、アルバムで感じた耽美的な部分はあまり気にならず、また、ボーカルのMCも意外と普通(?)で好感の持てるものだったので、全体的に好印象でした。ただ、演奏は重低音を響かせるヘヴィーなものだったのですが、演奏に惹き付けられる圧巻な演奏・・・という感じまではいかない無難な感じの演奏。悪くはなかったけど、といったくらいかなぁ。

NICO Touches the Walls@SONIC STAGE

こちらも半分近く、寝ながら聴いていたので、あまり印象は強くありません。ただ、昔見た時は、小さな箱で演るのがやっとという感じのインディーバンドといった感じでしたが、この日は、SONIC STAGEで多くのファンを十分盛り上げられる貫禄がついてきた、といった感じでしょうか?演奏も安定感があって、悪くない感じ。KDDIのCMソングになっている「手を叩け」も、ファンの手拍子とともに盛り上がっていました。

で、体力も回復してきたので、眠い目をこすりつつ、MOUNTAIN STAGEへ移動し、RIP SLYMEのライブを見に行きました。

Summersonic114_2

RIP SLYME@MOUNTAIN STAGE

続いてはRIP SLYME。なにげに以前からライブを見てみたかったのですが、彼らのライブをしっかり見るのはこの日がはじめて(のはず)でした。

前半は、メンバー全員が、浴衣姿でのステージ。ステージ狭しと踊る中、後ろのモニターでは曲にあわせたユニークなビデオが流れる趣向で、ちょっと涼しくなりはじめたこの時間ですが、MOUNTAIN STAGEはかなりの熱気を帯びていました(写真はRIP SLYME終了直後のMOUNTAIN STAGE。こんな感じで、抜けるような青空でした)

「SCAR」で盛り上げた後、中盤は「ONE」でしっとり聴かせ、会場を一時クールダウン。ただ、この後は、メンバーも浴衣を脱いで大はしゃぎで踊りまくります。「楽園ベイベー」や、盛り上がったのは、布袋寅泰のカバー「BAMBINA」。最後は、「みんな一緒になりましょう!」みたいなMCから「JOINT」で締めくくりました。

はじめてのRIP SLYMEのライブだったけど、みんなで盛り上がれるライブで、理屈抜きで楽しかったな~。モニターに映し出されるビデオも、見ていてなかなか楽しめました。また、機会があれば、RIP SLYMEのライブ、行ってみたいなぁ。

Summersonic115

で、次のBEADY EYEまでちょっと時間があったので、おやつタイム。右はその時食べたマンゴーかき氷。実は去年のサマソニでも食べていて、とてもおいしかったので、この日もゲット。結構並んでいたので、それだけ人気なんですね。もちろん、とてもおいしくいただきました。ごちそうさまです。

そんな感じで、続いてはお目当ての一組、BEADY EYEがはじまります。

その3へ続く

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2011年8月20日 (土)

SUMMER SONIC 11 その1

SUMMER SONIC 11

会場:舞洲サマーソニック大阪特設会場 日時:8月14日(日)

2年連続。今年もサマーソニック@大阪に参戦してきました。今回も14日の1日だけ。会場は昨年と同じなのですが、ステージ数が減って、わずか3つに・・・。ちょっと寂しいなぁ、と思いながらも会場入り。JR桜島駅からのバスは比較的スムーズで、ほとんど待たなかったリストバンド交換とあわせて、ストレスレスで会場入りすることが出来ました。

Summersonic111

OFWGKTA@SONIC STAGE

まずは屋内のSONIC STAGEへ直行。最近、話題のHIP HOPユニットOFWGKTAのステージへ。メンバーが出てくると、MCのひとりが、いきなり観客席におり、観客を盛り上げたり、また、別のMCが、魔法使いさながらに、ホウキにまたがりステージ上で踊りまくったりと、にぎやかなライブ。そんなにぎやかさとは反面、サウンドはヘヴィーで、2階席で見ていた私の腹にも響きまくります。(写真はSONIC STAGEの様子)

ただ、ステージ上で6人のMCが、ラップをしながらあっちゃこっちゃ歩きまくるステージで、前の方なら盛り上がりそうですが、後ろでまったり見ている分には、さほど楽しめないステージで・・・って、まあ予想は出来たんですが。時間がおもいっきりかぶったTHE BAWDIESを見たかったので、2、3曲聴いて、会場を後にしました。

Summersonic112

THE BAWDIES@OCEAN STAGE

SONIC STAGEを出てOCEAN STAGEに向かうと・・・途中から、サム&デイヴの「SOUL MAN」が流れてきました。ライブスタート!と思い、いそいで会場に。ちょうどメンバーたちが登場するところでした。(写真はTHE BAWDIES終了直後のOCEAN STAGE)

「IT'S TOO LATE」から「JUST BE COOL」と、タイトルと違って一気にヒートアップ。途中、「最近、料理にはまっていて。つくる料理といえば・・・・・・HOT DOG!」という、ある種、ちょっとお決まりのMCとともに「HOT DOG」に突入。とにかく、熱いステージでした。

はじめてTHE BAWDIESのライブを見たんですが、本当に楽しかった~~!演奏自体ももちろんしっかりしているんですが、なによりオールドスタイルなロックンロールそのままのシンプルな楽曲が、文句なしに楽しく、無意識に踊りだしてしまうゴキゲンな楽曲ばかりでした。

スーツでビシッと決めたステージ衣装といい、ちょっとあおり気味のMCといい、ある意味、実にロックンロールらしいステージといった感じ。個人的にファンで、この日のお目当ての一組でしたが、予想以上に楽しいステージでした!!チケット取るの厳しいけど、これはワンマンライブも行かなければ・・・。間違いなく、この日のベストアクトです!

Summersonic113

で、この後はお腹が空いたので、OASISへ向かったのですが・・・今回のサマソニは、会場全体が縮小されていた影響で、食事を取れる屋台がOASISのみ。そのため、左の写真みたいな状況で、人、人、人・・・・・・。また、OASISには、全く木陰もなければ、テントみたいな逃げ場もないため、暑い直射日光の下、食事を取らざるを得ず、ちょっと悲惨な状況に(苦笑)。もっとも、この日は、風があったため、気温の割りには不快感は低かったのですが、聞くところによると、前日はもっと悲惨だったとか。昼食は、そんな中、岡山のB級グルメ、ホルモンうどんとビールで。ホルモンうどん、去年のくるりの京都音博でも食べたのですが、旨い!!肉汁とうどんの相性がばつぐんで、プリプリしたホルモンもおいしくて、暑い中だったけど、とてもおいしくいただけました。ごちそうさま!

Perfume@MOUNTAIN STAGE

で、続いては噂のPerfumeのステージへ。MOUNTAIN STAGEに向かったのですが、すごい人、人、人・・・・・・。人気のほどを伺えると共に、私みたいに、噂を聞いて一度見ておこうと思った人も多かったんでしょうね~。

とはいえ、続くVIVA BROTHERを見たかったので、2、3曲見ただけなのですが、ステージ上で踊る彼女たちは確かにかわいかったのですが、ベア・ステージで踊るだけのステージだったので、遠目で見ている分には、ちょっと物足りなかったかも。曲は、聴き馴染みのある曲ばかりだったので、楽しめましたが。MOUNTAIN STAGEでやるよりも、OCEAN STAGEで、レーザー照明とかを駆使しつつ、もっと大掛かりなステージでやった方が、楽しめそうな感じだなぁ、と思いました。

VIVA BROTHER@OCEAN STAGE

で、続いてOCEAN STAGEのVIVA BROTHERへ。Perfumeの裏で、ガラガラだった・・・という感じではなく、こちらもそこそこファンが集まっていました。

そんなVIVA BROTHERは、CDで聴く感じだと、王道のブリットポップ。blurとoasisのいいとこ取りといった感じだったのですが、この日のライブのスタイルも、まさに王道のブリットポップバンドといった感じ(笑)。メンバーの服装も、いかにも昔のblurって感じだし、逆にほほえましくさえ感じました。

ライブもなかなか良かったですよ~。演奏力はまあまあといった感じで、楽曲も、往年のブリットポップそのままで、VIVA BROTHERとしての個性は薄いかな、といった印象なのですが、やはりメロディーラインがいいのが彼らの大きな強み。曲をほとんど知らなくても、その場でみんなで合唱できそうなキラーチューンの連続で、いつの間にかライブにはまりこめてしまうそんなステージでした。最後の「TIME MACHINE」は思わず私も大声で歌ってしまいましたし。

今度、いかにVIVA BROTHERの個性を出していけるかで、大物になれるか、デビューアルバムの一発屋で終わるかが決まりそうな印象も。ただ、この日のステージに関しては、とても楽しめたステージでした。

その2に続く

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2011年8月19日 (金)

暑い季節が続いていますが。

とても残念なニュースが。

ベルギー・ブリュッセル郊外で野外コンサートのステージなど倒壊 70人以上死傷

5人の方が亡くなられたとか・・・。ご冥福をお祈りします。

普段、あの大きなステージセットが倒れてきたら、なんて夏フェスで考える人はいないと思いますが、先日、アメリカでも似たような事件で死者が出ていますし、日本で数多く開催されているフェスでも人事ではないかも。特に、最近は、「ゲリラ豪雨」なる突然のどしゃ降りに見舞われることも珍しくないだけに・・・。

今週の着うたチャート

2011年8月3日~2011年8月16日付チャート

先週は、夏休みのため着うたチャートはお休みだったので、今週は2週まとめてのチャートとなります。

雄叫び

1位は、遊助ことタレント上地雄輔の「雄叫び」が獲得。シングルチャートでは4位止まり。前作「全部、好き。」は着うたチャートでも3位止まりだったのですが、新作は見事1位獲得です。上で、夏フェスの事件を話題にあげましたが、上地雄輔といえば、先日、横浜のイベントで、大量の熱中症患者を出してしまいニュースとなりました。まだまだ暑い季節が続いているだけに、みなさんもお気をつけて・・・。

2位は着うたチャートでロングヒットを続けているKARA「GO GOサマー!」が先週に引き続き2位をキープ。3位は男女ポップユニット、moumoon「Chu Chu」がランクイン。資生堂「マキアージュ エッセンスグラマラスルージュ」CMソングに起用され、ヒットした「Sunshine Girl」に続くヒットが期待されたのですが、シングルチャートでは惜しくも11位止まり。ただ、着うたチャートでは、見事ベスト3入りを果たしました。

以下、初登場は・・・

9位に倖田來未「Poppin' love cocktail feat.TEEDA」がランクイン。8月17日に発売されたシングル「4 TIMES」からの先行配信で、H.I.S.のCMソングに起用されています。軽快なロックナンバーに仕上がっています。

10位には、女優としても活躍している川上ジュリアの1人バンドJURIAN BEAT CRISIS「ずっとここから」が、先週の45位から一気にランクアップし、初のベスト10入りです。いままで、配信限定でシングルをリリースしていたようですが、シングルでは初のCDリリースとなっています。ただ、シングルは初登場23位。着うたでは2週目にして、ベスト10入りを果たしました。テレビ朝日系「熱闘甲子園」のテーマソングなので、高校野球が盛り上がってきている影響でしょうか?


今週のアルバムチャート
http://www.oricon.co.jp/rank/ja/

アルバムチャートは、あの大御所が1位を獲得!

Ray Of Hope

今週1位は、山下達郎の約6年ぶりとなるニューアルバム「Ray Of Hope」が獲得しました。初動売上は10万4千枚で、前作「SONORITE」の11万9千枚より若干ダウンしたものの、ほぼ横バイ。人気のほどを感じさせますし、彼みたいな職人肌の実力派のアルバムが、6年というブランクをものともせず、これだけ売れるというのは、今のJ-POPシーンの中で、ほっとしますね、やはり。

2位は先週1位の加藤ミリヤ「M BEST」がワンランクダウンながらもベスト3をキープ。3位は、韓国の人気アイドルグループBEASTの日本デビューアルバム「SO BEAST」が獲得しています。

続いて、4位以下の初登場組は・・・

4位5位に、同じエピックレコード系のアイドル風ギャルバンがらみの作品が並んでいます。4位は1990年代後半から2000年代前半にかけて人気を集め、今年8月に1ヶ月限定で再結成することになったバンドZONEへのトリビュートアルバム「ZONEトリビュート~君がくれたもの~」が、5位には、そのZONEの後釜的な女性4人組バンドSCANDAL「BABY ACTION」が並んでいます。

ZONEのトリビュートにはSCANDALも参加。また、8月末までの期間限定盤では、本人たちセレクトのベスト盤に、本人たちの新曲も収録されています。SCANDALは、前作「TEMPTATION BOX」の3位を下回ってしまいましたが、初動売上は3万4千枚から3万7千枚と若干アップしています。

初登場はもう1枚。6位にスガシカオ「Sugarless II」がランクインしています。新曲や、他のシンガーに提供した曲のセルフカバー、未発表曲などを収録したいわゆる企画盤的なベストアルバム。2001年にリリースした「Sugarless」の第2弾ということになります。ただ、企画盤的内容だったためか、初動売上はオリジナルとしての最新作「FUNKASTiC」の初動2万6千枚からダウンの2万枚に留まりました。

今週の着うた&アルバムチャートは以上!チャート評はまた、来週の水曜日に~。

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2011年8月18日 (木)

YMO関連3枚!

「YMO関連」なんて書いてしまうと、細野晴臣も高橋幸宏も、YMO関係なく活躍しているミュージシャンなので、ちょっと違和感があるのは事実なんですが・・・(^^;;

Title:YMO
Musician:Yellow Magic Orchestra

YMO

まず、Yellow Magic Orchestra名義で発売されたベストアルバム。ニューヨークで、20歳前後の若者たちに曲を聴かせて、その反応を基に選曲したベスト盤だそうで、そのため、「テクノポリス」や「君に、胸キュン。」といった、YMOの代表曲というと、当然入ってきそうな曲が入っていません。

そういう意味で、選曲に関してはかなりの賛否があるみたいですが、ただ、YMOのベスト盤は、嫌というほど発売されていますし、現代という視点からの選曲というのは、これはこれで面白いのではないでしょうか?

私自身、彼らのアルバムを全て聴いているような熱心なファン、ではありませんが、収録されている曲の多くは、以前、なんらかの形で聴いています。ただ、それでもこれらの曲を聴いてまず感じたのは、今の耳で聴いても、全く時代を感じさせないなぁ、ということでした。

それは、音数は少なめでシンプルで、80年代らしい(悪い意味での)派手さがなくて、時代の先をいっていたけど、必要以上に時代におもねることのなかった曲たちなので、今でも新鮮さを感じられるのかなぁ・・・なんて思ったりして。

賛否あるみたいなリマスタリングで、音圧があがって、「今の音」らしくしているのも、ひとつの要因かもしれませんけどね(^^;;

YMOを知るための最初の1枚・・・として聴くには微妙そうだけど、これはこれで「あり」な企画盤的なベスト盤かなぁ。まあ、熱心なファンにとっては「また?」な企画盤かもしれませんが・・・。

評価:★★★★

Yellow Magic Orchestra 過去の作品
LONDONYMO-YELLOW MAGIC ORCHESTRA LIVE IN LONDON 15/6 08-
GIJONYMO-YELLOW MAGIC ORCHESTRA LIVE IN GIJON 19/6 08-

そして、細野晴臣も、久々の細野晴臣名義でのオリジナルアルバムをリリースしました!

Title:HoSoNoVa
Musician:細野晴臣

HoSoNoVa

全編ボーカルのアルバムは、デビューアルバム「HOSONO HOUSE」以来、38年ぶりとなるそうです。でも、このボーカルがなかなかいい!渋くて、深みを感じさせるボーカルが、彼の大人の部分を感じさせます。音も、全編アコースティックなサウンドで統一されていて、ジャジーな雰囲気が「大人」な感じ。細野晴臣といえば、いまなお新しい音を追及している姿勢に若さを感じるのですが、これは、ベテランミュージシャンとしての大人の味を感じさせてくれる傑作でした。

評価:★★★★★

細野晴臣 過去の作品
細野晴臣アーカイヴスvol.1

で、最後に高橋幸宏のベストアルバム!

Title:GOLDEN☆BEST
Musician:高橋幸宏

高橋幸宏 ゴールデン☆ベスト

レコード会社各社がリリースしている、廉価版ベストアルバム。「T.E.N.Tレーベル」時代の曲をまとめたベスト盤みたいで、1985~87年にリリースされた曲がおさめられています。そのため、ニューウェーヴ風な打ち込み音はちょっと時代を感じますが、軽快でポップ、そして爽やかなメロディーは、今でもとても魅力的です。

評価:★★★★★

高橋幸宏 過去の作品
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2011年8月17日 (水)

見事にアイドル系で占拠

今週のシングルチャート
http://www.oricon.co.jp/rank/js/w/

先週に引き続き、今週も、ジャニーズ系とAKB48関連のユニットが1位2位に並んだチャート。ただ今週は、他に韓流系なども加わり、ベスト10がほぼアイドル系で占められるチャートになりました。

まず1位はジャニーズ系の新ユニットKis-My-Ft2「Everybody Go」がデビューシングルながら、初動売上31万5千枚で1位獲得です。TBS系ドラマ「美男ですね」テーマソング。ジャニーズ系アイドルのデビューシングルとしての売り上げとしてはKAT-TUNの75万4千枚、嵐の55万7千枚に次ぐ歴代3位だそうです。

で、2位はAKB48からの派生ユニットDiVA「Cry」がランクイン。ギターサウンドが目立つ、哀愁メロがいかにも歌謡曲といった感じのナンバー。2位は、前作「月の裏側」の3位を上回る結果ながらも、初動売上は7万4千枚から5万6千枚にダウン。先週の渡り廊下走り隊7に続き、AKB48関連ユニットは、少々苦戦気味なのが続きます。

そして3位は韓流男性アイドルグループ超新星「君だけは離さない」がランクイン。ちなみに2枚同時に発売しており、もう1枚「メキ☆ラブ」は6位にランクイン。タイトルから推測される通り、「君だけは離さない」がバラードナンバー、「メキ☆ラブ」はラップを入れた、いまどきなダンスポップになっています。ただ、初動売上は「君だけは離さない」で3万5千枚。前作「クリウンナレ -キミに会いたくて-」の5万4千枚からダウンです。

以下、ジャニーズ系では先週1位のKAT-TUN「RUN FOR YOU」が9位にランクインしているほか、アイドル系がズラリ。7位にハロプロ系女性アイドルグループBerryz工房「ああ、夜が明ける」が、8位には、非ジャニーズ系男性アイドルグループLead「HURRICANE」が、そして10位には、フジテレビ系「クイズ ヘキサゴンII」で結成された男性アイドルグループ、サーターアンダギー「君が辻」が、それぞれランクインしています。

Berryz工房は、前作「愛の弾丸」では11位とベスト10落ちしてしまいましたが、今回は2作ぶりのベスト10入り。ただ初動売上1万6千枚は、前作の1万8千枚よりダウン。前々作が2万2千枚だったので、減少傾向が続いています。

Leadは久しぶりに聞く名前だなぁ、と思ったら、ベスト10入りは2006年の「バージンブルー」以来6年ぶり(!)。初動売上も1万6千枚と、11位だった前作「SPEED STAR★」の1万枚よりアップしています。ちなみにカップリングでは、アニメ「幽☆遊☆白書」のエンディングテーマだった「アンバランスなKissをして」のカバーを収録。懐かしいなぁ、この選曲・・・。

サーターアンダギーは、前作「卒業」で初動売上を9千枚→1万8千枚と大きく盛り返したのですが、本作では1万3千枚まで再びダウンしています。

その他では4位765PRO ALLSTARS 「READY!!」は、アイドルではないのですが・・・アイドル育成ゲームを基に作成されたアニメ「アイドルマスター」のオープニング曲で、登場キャラクターが歌う設定のいわゆるキャラクターソング。広い意味では、こちらもアイドル系と言えるかと。

唯一のアイドル系以外はロングヒット中の薫と友樹、たまにムック。「マル・マル・モリ・モリ!」。今週も5位にランクイン。まだまだヒットは続きそうです。

今週のシングルチャートは以上。着うた&アルバムチャートは金曜日に~。

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2011年8月16日 (火)

切なくも優しいボーカルが魅力的!

Title:EVIDENCE
Musician:CANDI STATON

エヴィデンス~ザ・コンプリート・フェイム・マスターズ [全曲歌詞付] [英文解説完訳、日本盤オリジナル解説付]

CANDI STATONは、1970年代に、特に高い人気を誇った、アメリカの女性ソウルシンガー。1970年に、R&Bチャート4位にランクインした「Stand By Your Man」や、1976年に、R&Bチャート2位にランクインした「Young Hearts Run Free」などのヒットが知られています。

このアルバムは、そんな彼女が、1969年から1974年にFameに残した音源の、コンプリートアルバム。発売順に2枚組のCDに収録されており、プラス未発表曲も収録されている、豪華な内容になっています。

全体的には、彼女の力強いボーカルを聴かせるような、ソウルフルなナンバーがメイン。緩急つけた彼女のボーカルは、パワフルな中に、優しさを感じられる表現力多彩な音楽性がとても魅力的。特に、そのメロディーには、切ない雰囲気が漂っていて、かつ、とてもポップに仕上がっています。

2枚組48曲入りという、かなりボリュームのある内容なのですが、楽曲はどれもポップで、いい意味で聴きやすく、また、ソウルフルな作品から、ファンキーな曲、ブルージーなナンバー、また、もっとポップス色が強い曲までバリエーションがあり、飽きることなく最後まで楽しめました。

個人的には、アルバム冒頭の「SOMEONE YOU USE」や、切ない雰囲気が魅力的だった「THAT'S HOW STRONG MY LOVE IS」「ANOTHER MAN'S WOMAN ANOTHER WOMAN'S MAN」など、特にDISC ONEの曲に、お気に入りの曲が多く、DISC TWOは、1枚目に比べると、少々パワーダウン気味かなぁ?なんてことも思ったのですが・・・それでもアルバムを通じて、とても魅力的な作品でした。ソウルミュージック好きなら、必聴の作品だと思います。

評価:★★★★★


ほかに聴いたアルバム

To The Sea/Jack Johnson

トゥ・ザ・シー

タイトル通り、アコースティックベースの爽やかなサウンドが魅力的なJack Johnsonの新作。ただ、タイトルのように、夏の海辺のような、突き抜けた爽やかさ・・・というよりも、ちょっとしんみりとした雰囲気の曲も多く、夕暮れの海辺といった感じかな?

評価:★★★★

Jack Johnson 過去の作品
SLEEP THROUGH THE STATIC

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2011年8月15日 (月)

圧倒的な音量は減少気味

Title:Movement
Musician:9mm Parabellum Bullet

Movement

9mm Parabellum Bulletの新作は、賛否がわかれそうな作品ではないでしょうか。

一言で言うと、アルバム全体として、わかりやすくポップになった、そんな印象を受けました。

もともと、先行シングル「新しい光」も、とてもわかりやすい内容になっていました。「売り狙い」とまで言ってしまうと言いすぎなのですが、サビからはじまる展開といい、J-POP風のメロディーラインといい、いい意味でも悪い意味でも、わかりやすいシングル曲でした。

いままでの彼らのアルバムは、ダイナミックで、圧倒的な音の量でリスナーの耳をこじ開けるようなバンドサウンドが魅力的でした。今回のアルバムにも「Face to Faceless」や、もっとメタル色の強い「Muddy Mouth」のような曲はありましたが、全体的にはちょっと薄め。よりメロディーを前に出したような曲が目立ったと思います。

ちょっとベタで、歌謡曲を通ってきたようなメロディーラインも、彼らの魅力といえば魅力なんですが・・・それがダイナミックなバンドサウンドにのることで、ファンではない層でも、否応なしに惹きつけられる音を出していたことを考えると、ちょっと物足りなさが残るようなアルバムだったように感じました。

評価:★★★★

9mm Parabellum Bullet 過去の作品
Termination
VAMPIRE
Revolutionary


ほかに聴いたアルバム

In the blink of an eye/FACT

In the blink of an eye

オリコンチャートでベスト10入りを果たし、人気上昇中のバンドFACT。こちらも以前と比べると、かなりポップで軽く、メロディアスな内容に仕上がっています。スクリーモというよりも、メロパンクに近い感じかも?こちらも賛否わかれそう。個人的には、以前の作風の方が好きだったのですが・・・。

評価:★★★★

FACT 過去の作品
FACT

夢の跡/Overground Acoustic Underground

Mini Album「夢の跡」

グリコのCM曲である表題曲を含む、全5曲入りのミニアルバム。その表題曲も良いのですが、フォーキーな2曲目「gross time~街の灯~」のメロディーも、心に響きます。イントロがちょっとソウルフラワーユニオンっぽいのは偶然?全5曲捨て曲なしの暖かいメロディーが魅力的な曲が並びます。野外フェスで聴くと気持ちよさそう~。

評価:★★★★★

OVERGROUND ACOUSTIC UNDERGROUND 過去の作品
New Acoustic Tale

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2011年8月14日 (日)

圧倒される勢い

Title:Mind Travel
Musician:Superfly

Mind Travel

ここでも何度か同じようなことを書いているのですが、ミュージシャンには時として、曲自体の出来不出来以上に、勢いがあり、脂にのっているなぁ、と感じるアルバムがあります。そういう作品って、ファンでなくても、リスナーを圧倒する力があって、多少のマイナス点があっても、それを感じさせない傑作になっていたりします。

Superflyの最新アルバム「Mind Travel」は、まさにそんな脂にのりまくっている傑作でした。

Superflyに関して、以前から気になっていたのが2点。ひとつは本格的なロックを志向しながらも、歌謡曲の色が濃い中途半端さ。もうひとつは、ボーカリストとして、声をはりあげるだけで、単調に感じる部分でした。

このアルバムに関して、ロック志向ながら、歌謡曲的なベタなメロディーというのは、色濃く残っていたように感じます。まあ、もっとも、それがひとつのSuperflyの売りであり、彼女が大きくブレイクした要因なのでしょうが・・・。

ただ、とにかく楽曲の勢いが、そんな弱点を吹き飛ばすようにパワフル。特に序盤、「Rollin' Day」から「タマシイレボリューション」への流れは、「ゴタゴタうるさいこと言っているんじゃねーよ!」と叱られるような、パワーを感じさせます。

そして、このアルバムを傑作に押し上げたポイントが、いままでSuperflyの弱点に感じられた、単調だった越智志帆のボーカルが、成長を遂げた点だと思います。カバーアルバム「Complete Best 'TRACK3'」でも感じたのですが、デビュー当初と比べて、表現力がグッと増したように感じます。もともと、声量とリズム感には十分な才能が感じられただけに、表現力が加わった以上、そんな彼女が歌う曲が、傑作でない訳がありません。

また、デビュー当初感じられた懐古趣味も薄れて、Superflyとしての個性もしっかり確立してきているのも大きいのではないでしょうか?

ある種、一瞬の輝きみたいなアルバムにも感じられるため、これから、この勢いをどう持続させるかが大きなポイントとは思うのですが・・・。このアルバムが傑作なのには間違いありません。ロックリスナーからJ-POPリスナーまで幅広い層が楽しめる作品です。

評価:★★★★★

Superfly 過去の作品
Superfly
Box Emotions
Wildflower&Cover Songs:Complete Best 'TRACK3'


ほかに聴いたアルバム

RAP BLEND/らっぷびと

RAP BLEND

初期ビースティーズを彷彿とさせるような作品から、ハードコア風な作品、ハードロックテイストな作品や、今、はやりのメロウなメロ+ラップという、GReeeeNのような曲まで、幅広い作風で最後まで飽きさせません。ファミコンを歌った曲やら、彼と同じくニコニコ動画で人気を集めた、同人音楽のミュージシャンが参加していたり、おたくカルチャーも取り込みつつ、幅広いリスナー層へ向けた作品・・・というのはいままでと同じ。ただ、それなりに楽しめるんですが、ひとつ突き抜けたものがないのが、いまひとつブレイクしきれない理由なのかなぁ?

評価:★★★★

らっぷびと 過去の作品
RAP MUSIC
RAP GIFT EP

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2011年8月13日 (土)

アフロビートも取り入れた傑作

Title:4
Musician:BEYONCE

4

正直言って、このアルバム「4」に関して、BEYONCEの勢いが、いままでと比べて芳しくありません。

例えば先行シングル「RUN THE WORLD(GIRLS)」は、先行シングルとしては、はじめてベスト10入りを逃してしまった、ということで話題になりましたし、このアルバムは、ビルボードチャートで、見事2週連続1位という記録を残したものの、初動売上31万枚は、前作「I Am...Sasha Fierce」の48万枚から大きくダウン。英米で驚異的な売上を伸ばしているADELEや、日本でも大きな話題となったLADY GAGAに比べると、少々寂しい・・・といわざるを得ません。

とはいえ、アルバムの内容としては、個人的には、結構好きなんだけどなぁ~これ。下手したら、BEYONCEのソロの中で、一番好き、かも?

1曲目「1+1」から、バラードナンバーで、その声量をいかんともなく聴かせてくれます。今回は、がなりあげるような歌声も目立ち、いつも以上にパワフルなボーカルが魅力的。前半は、BEYONCEのボーカルをしっかりと聴かせるナンバーが並びます。

特徴的なのは後半。今回のアルバムの特徴は、アフロビートの要素を多く取り入れている点。アフロビートの創始者、フェラ・クティからの影響を多く受けたそうで、悪い意味で話題になってしまった「RUN THE WORLD(GIRLS)」もそうですが、「COUNTDOWN」や「END OF TIME」など、アフロビート独特のリズムが印象的。ソウルフルな前半と、ほどよい対比となっていました。

力強いボーカルを聴かせる前半も最高だったし、アフロビートのリズムが心地よい後半も、かなり楽しめたアルバム。個人的に、アフロビートのリズムが好き、というのもあるけれども・・・彼女のミュージシャンとしての幅の広さを感じさせてくれる傑作だと思います。

評価:★★★★★

BEYONCE 過去の作品
I Am...Sasha Fierce

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2011年8月12日 (金)

女子高生に人気のシンガーのベスト盤

今週の着うたチャートは、夏休みのためお休みだそうです。そんな訳で、今週はアルバムチャートのみ!

今週のアルバムチャート
http://www.oricon.co.jp/rank/ja/

今週の1位は、女子高生を中心に人気の女性シンガーのベスト盤。

M BEST

今週1位は、加藤ミリヤのベスト盤「M BEST」が1位獲得です。主に、サンプリングを用いた曲を集めた、企画盤的なベスト盤「BEST DESTINY」が2008年にリリースされていますが、本格的なベスト盤ははじめて。初動売上は16万枚で、その「BEST DESTINY」の初動9万2千枚より大きくアップしています。ただ、オリジナルとしての前作「HEAVEN」は初動売上15万枚で、ベスト盤にも関わらず、オリジナルからの上積みはわずか。そういう意味では、思ったよりも売上は伸びなかった、ということになるのでしょうか。

2位は、先週1位のB'z「C'mon」が、今週は4万7千枚を売り上げ、ワンランクダウン。3位は初登場、久保田利伸「Gold Skool」がランクイン。前作「Timeless Fly」は、初動1万6千枚の9位に終わったのですが、本作は、初動売上3万3千枚とほぼ倍増。見事ベスト3入りを果たしました。

以下、ベスト3以下では・・・

4位にDIR EN GREY「DUM SPIRO SPERO」が入ってきています。約2年9ヶ月ぶりとなるアルバム。相変わらず、国内に留まらず、海外での活躍も続く彼らですが、初動売上は前作「UROBOROS」の3万7千枚からダウンの2万9千枚に留まりました。

9位初登場は、動画サイト「ニコニコ動画」で、自ら歌う動画が人気を博したボーカリスト、赤飯「EXIT TUNES PRESENTS SEKIHAN the GOLD」。これが2枚目となるオリジナルアルバム。前作「EXIT TUNES PRESENTS SEKIHAN the BEST」から初動売上はほぼ横バイの1万2千枚。ここらへんは、固定ファンは買うけど、それ以外は・・・といった感じなんでしょう。

最後、10位には人気女性シンガーソングライター、柴田淳「僕たちの未来」がランクイン。こちらも初動売上1万1千枚は、前作「ゴーストライター」から横バイ。完全に固定ファン向けといった感じになってしまっていますね・・・。

今週のアルバムチャートは以上。チャート評はまた来週の水曜日に~。

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2011年8月11日 (木)

(MONOBRIGHT+ヒダカトオル)÷2

Title:ACME
Musician:MONOBRIGHT

ACME

MONOBRIGHTに、元BEAT CRUSADERSのヒダカトオル参加!

この突然のニュースにビックリされた方も多いでしょう。そして、ヒダカトオルが参加したMONOBRIGHTには、期待した方も多い反面、不安に感じた方も多いのではないでしょうか?BEAT CRUSADERS、そしてヒダカトオルといえば、非常に個性の強いミュージシャン。それだけに、いままでのMONOBRIGHTらしさが、ヒダカトオルの個性で塗りつぶされてしまう、そんな懸念を覚えた方も少なくないのではないでしょうか。

まず挨拶代わりにリリースされたのが、今年1月に発売されたミニアルバム「淫ビテーションe.p.」。このアルバムに関しては、期待と不安の中、はっきりいって、不安要素が表に出てしまったアルバムでした。完全にヒダカトオル色に塗られてしまったMONOBRIGHT。残念に思った方も少なくなかったと思います。

ヒダカトオル加入後、初となるフルアルバムである本作。「淫ビテーションe.p.」の内容を考えれば、その内容に不安を覚えつつ、アルバムを聴いたのですが・・・ヒダカトオルにのっとられたかのような前作が嘘のような、しっかりとMONOBRIGHTのアルバムになっていました。

確かに、ヒダカトオル加入の影響は、アルバム全体に強く流れています。「Timeless Melody」あたりは、ビークルっぽいメロが流れていますし、シングアロングな「COME TOGETHER」なども、ヒダカトオルがボーカルで参加し、ビークルっぽい感じの曲に。他にも、「DANCING BABE」などように、分厚いギターサウンドも、ヒダカトオル加入の影響でしょうか?全体的に、以前よりもパンク色が強くなった傾向にはあります。

ただ、妙に耳に残る、ひねくれたメロディーラインは、まさにMONOBRIGHTのそれ。分厚く、パンキッシュになったサウンドの中、彼ららしいメロディーは、しっかりと際立っています。そして、いままでに比べて、メロディーがインパクトを持っているのが特徴的。ここらへん、ちょっとインパクト薄めだったメロディーが、よりインパクトのあるサウンドの中で鳴り響くことにより、楽曲全体の印象が、より強くなった感じがします。ここらへん、ヒダカトオル加入の影響が、吉に働いているのではないでしょうか?

幻想的なギターサウンドに、ちょっと切ないメロが印象的な「夜明けのバル」や、ちょっとシューゲイザー系からの影響も感じる「スロウダイヴ」などを間に挟みつつ、曲のバリエーションもあり、勢いもあり、最後まで一気に聴ける作品だったと思います。

まさに(MONOBRIGHT+ヒダカトオル)÷2となった今回のアルバム。今後の展開も楽しみです!

評価:★★★★★

monobright 過去の作品
monobright one
monobright two
adventure
淫ビテーションe.p.


ほかに聴いたアルバム

NUDE+/黒猫チェルシー

NUDE+

王道のガレージロックバンド。ポップなメロディーは悪くないのですが、正直、音がかなり丸くなっちゃったなぁ。以前のアルバムに感じた、初期衝動的なものはほとんど消えてしまって、悪い意味で「メジャーな音」になってしまいました。インディーズ時代の作品でも、どこか単純な初期衝動とは異なるウィットさを感じるバンドなのですが、そのウィットさが、悪い方向で出てしまったかも・・・残念です。

評価:★★★

黒猫チェルシー 過去の作品
All de Fashion
猫Pack

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2011年8月10日 (水)

ジャニーズ系 vs AKB48系

また残念なニュースが・・・。

FLOWER TRAVELLIN' BANDのシンガー、ジョー山中が死去

ちょっとこういう訃報が続いているような気が・・・。ただ、ロック黎明期に活躍した人が、そろそろ老いの時期を迎えてくると、こういうニュースが増えるんだろうなぁ。ただただ、ご冥福をお祈りします。

そして、もうひとつ残念なニュース。

CD販売の「WAVE」が全店閉店 法的整理を検討

六本木WAVEで一時代を築いたレコード店の閉鎖。正直、六本木WAVEには行ったことないし、そんなに思い入れはないのですが、池袋にあったWAVEなど、何度か行ったことあるだけに、寂しさを感じます。ただ、私がたまに行ったWAVEとか、何も特色のない、単なるCD屋で、そういうWAVEならではの色を出せなくなったのが、業績が傾いた大きな理由のような気が・・・。

今週のシングルチャート
http://www.oricon.co.jp/rank/js/w/

で、今週のシングルチャートですが、ジャニーズ系とAKB48系が1位2位に並んでいます。1位はKAT-TUN「RUN FOR YOU」。スズキ「ソリオ」のCMソング。初動売上15万1千枚は、前作「WHITE」の15万枚から若干のアップ。ここ数作、23万1千枚→18万1千枚→15万1千枚と凋落傾向だったのですが、ここでようやく下げ止まった感じ。

2位はAKB48からの派生ユニット、渡り廊下走り隊7「へたっぴウィンク」。初動売上は前作「バレンタイン・キッス」の9万5千枚からダウンの8万枚。AKB48関連が多すぎて、うんざり気味なのですが、ここ最近、上がり調子だったAKB48関連の売上で、前作より初動売上が下回るケースが目立ってきました。Not yetの「波乗りかき氷」や、板野友美「ふいに」などが、前作から初動売上を落とす結果になっています。だからといって単純にピークは超えた、とは言い切れない部分もありますが・・・。

3位は、人気声優水樹奈々「純潔パラドックス」。TBS系アニメ「BLOOD-C」エンディングテーマ。ちょっと歌謡曲テイストの哀愁感あるメロディーとアップテンポなリズムが、アニソンらしい感じの曲。初動売上5万枚は、前作「SCARLET NIGHT」の5万5千枚より若干ダウンです。

以下、初登場は・・・

まず4位にタレント上地雄輔こと遊助「雄叫び」がランクイン。前作「全部好き。」からわずか2週間のインターバルでの新曲で、映画「劇場版 NARUTO -ナルト- ブラッド・プリズン」テーマ曲は、ちょっとラテンテイストの力強い(暑苦しい?)ナンバー。初動売上3万9千枚は、前作「全部好き。」の4万4千枚からダウンです。

で、同じアイドル系でも、こちらはハロプロ系。5位にはスマイレージ「有頂天LOVE」がランクイン。ちょっといまさら感のあるユーロビートのダンスナンバーです。ただ、初動売上は2万9千枚で、前作1万9千枚から大幅アップ。メンバー増員を予定していて、4人での最後の曲で、「この曲で1位を狙う」と宣言していたみたいですが、まさかその影響か?1位には大きく及びませんでしたが・・・。

最後初登場2曲は、いずれも、いろいろな意味で話題のK-POP。9位はこれがデビュー作となる女性グループ、Secret「Madonna」、10位は、男性アイドルグループSM☆SH 「Bounce★up」。Secretは、ちょっとデスチャを彷彿とさせるような、本格的なR&Bナンバー。逆にSM☆SHは典型的なアイドルポップといった感じです。同じK-POPとはいっても、いろいろと差はあるよなぁ・・・とは思うのですが、ただ、次々と似たようなグループが、「K-POP」という一括りで出てくるのは正直、うんざり気味。もっとも、こういう現象は、かつてのビーイング系や小室系、最近ではAKB48関連やアイドル系が全く同じような状況なので、K-POP独特の現象ではないし、次々出てくるAKB48関連やアイドル系にも正直うんざり気味なのですが・・・。SM☆SHの初動1万1千枚は、前作「Do it Do it」の7千枚から若干のアップで、初のベスト10入りです。

今週のシングルチャートは以上。着うた&アルバムチャートは金曜日に~。

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2011年8月 9日 (火)

椎名林檎のバンド、されど。

Title:大発見
Musician:東京事変

大発見

東京事変のアルバムを聴いていて、どうしても感じてしまうのは、椎名林檎という一人のボーカリストの強い個性です。

今回のアルバムでも、椎名林檎は何曲か、作曲に参加しているものの、基本的に他のメンバーと組んでの作曲で、純粋に「作曲 椎名林檎」なのは、「天国へようこそ」「女の子は誰でも」の2曲のみ。ただし、一方では、「海底に巣くう男」の1曲を除いて、すべての曲は、作詞は椎名林檎のみが担っています。

その一方では、バンド東京事変としての側面を、いままで以上に押し出しているのも事実。バンドサウンドを積極的に前面に出しているのに加えて、ジャジーなサウンドを聴かせる「ドーパミント!」や、ファンキーなリズムが魅力的な「恐るべき大人達」、ミュージカル風の「女の子は誰でも」など、様々なバリエーションの曲も並んでおり、東京事変のバンドとしての実力も再認識できます。

しかし、その上で、やはりアルバム全体を通してみると、結局は、椎名林檎の個性が、一番際立っているのは否定できません。ただ、その点に関しては、前作「スポーツ」から、決して椎名林檎のバンドというのを否定せずに、彼女の個性を生かしながらも、ポップという枠組みに収めていく、というスタンスを取っているんじゃないかなぁ?という印象を受けました。

そういう意味では、前作「スポーツ」の延長線上に位置し、かつ、東京事変としてのこれからの方向性を、示唆するアルバム、とも言える作品かもしれません。

「椎名林檎のアルバムに比べると・・・」という意見は、東京事変としての活動を開始した当初からついてまわる意見ですが、そこらへんはもう、椎名林檎のバンド、として開き直った上に、自由にバンドとしての活動を進めている、そんな感じを受けるアルバムでした。

評価:★★★★★

東京事変 過去の作品
娯楽
スポーツ


ほかに聴いたアルバム

湘南乃風 Single Best/湘南乃風

表BEST“金”盤  通常盤 (CD+MIX CD) 『湘南乃風 〜Single Best〜』

いわゆる「ヤンキー系」の代名詞みたいになった湘南乃風ですが、「不良」っぽい割りには、仲間を大切にしろ、みたいに語ったり、純愛を説いたり、妙に保守的というか優等生的というか。メロディーはポップで耳に残るし、サウンドもそこそこカッコいい音を出しているけど、優等生的な割りには、妙に男らしさを強調する歌詞に、共感できない部分も。「Live Set Best」という、裏ベスト的な、ライブで盛り上がる曲を集めたアルバムと同時発売ですが、こちらは未聴。

評価:★★★★

湘南乃風 過去のアルバム
湘南乃風~JOKER~

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2011年8月 8日 (月)

ドリカムからの力強いメッセージ

Title:THE SOUL FOR THE PEOPLE~東日本大震災支援ベストアルバム~
Musician:Dreams Come True

THE SOUL FOR THE PEOPLE ~東日本大震災支援ベストアルバム~

3月11日、突然の地震、そしてそれに続く津波により、あまりにも多くの尊い命が奪われた東日本大震災。いまなお、復興は道半ばで多くの被災者が苦しい生活を続けていますし、地震に起因する福島の原発事故も終わりが見えてきていません。

そんな中、日本に限らず、世界中のミュージシャンが、被災者のために活動をはじめました。一番大きな話題となったのは、海外の大物ミュージシャンたちが、レコード会社の壁を超えて発売されたチャリティーアルバム「Song For Japan」。日本のみならず、世界中でヒットを記録し、世界中のiTunes Storeのヒットチャートが、日の丸で埋まりました。

そして、日本からも。ミスチルの「かぞえうた」など、チャリティー楽曲が配信を中心にリリースされましたが、そんな中、ドリカムは、なんとチャリティーのために、ベスト盤をまるごとリリース!このアルバムから得られる、印税などを含めたすべての収益が、日本赤十字を通じて、東日本大震災被災者のために寄付されるそうです。

今回のベスト盤は、そんな明確な目的のためにリリースされたアルバムであるため、楽曲も、厳密には「ベスト盤」というよりも「コンセプトアルバム」といった感じで、前向きなメッセージソングばかりが収録されています。

今回収録されている曲は「a little prayer」をはじめ、震災後、地元ラジオ局に最もリクエストが寄せられたという「何度でも」「その先へ」などなど。ドリカムというと、イメージ的には、「LOVE LOVE LOVE」をはじめとした「ラヴソング」というイメージが強くあるのですが、メッセージソングをこうやって集めてみると、実は彼女たち、たくさんのメッセージソングも歌っているんだなぁ、ということに気がつかされます。

彼女たちのメッセージソングは、実にシンプルでストレート。「朝がまた来る」など、タイトルそのままなのですが、その先に希望は必ずやってくると、リスナーを強く奮起させる、力強いメッセージが並んでいます。

ただ、それだけストレージなメッセージが並んでいるにも関わらず、聴いていて、陳腐な前向き応援歌になっていないのが不思議なところ。それはやはり吉田美和の力強いボーカルが、曲に説得力を持たせているのかなぁ・・・なんてことも思ったりして。

そんなことを思いながらも、あらためて彼女たちの曲の歌詞に耳を傾けると、ひとつ気がついたことがありました。それは、吉田美和の書く歌詞は、確かにシンプルでストレートながらも、「がんばれ」「負けるな」「あきらめないで」みたいな、この手の前向き応援歌でよくありがちな、だけど陳腐な言葉がほとんど登場しないという点でした。

手垢のついた単純な言葉で歌詞を綴るのではなく、しっかりと吉田美和の言葉で、リスナーの背中を押してくれる、そんな歌詞だからこそ、ストレートなメッセージソングでも、決して嫌味になっていたり、聞き飽きたような内容になっていないのでしょう。吉田美和の書く歌詞の力にも、あらためて気がつかされました。

発売された内容が内容なだけに、ドリカムが好きなら、曲がたとえすべてかぶっていようが、買うべし買うべし。これ、うれしいのは、この手のチャリティーソングにありがちな「期間限定」ではなく、永続的に発売されるらしいんですよね~。このアルバムが、多くの被災者の力になることを祈りたいです。

評価:★★★★★

Dreams Come True 過去の作品
AND I LOVE YOU
DO YOU DREAMS COME TRUE?
LOVE CENTRAL

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2011年8月 7日 (日)

今年は生誕100周年!

Title:THE COMPLETE RECORDINGS~The Centennial Collection
Musician:ROBERT JOHNSON

コンプリート・レコーディングス~センテニアル・コレクション

数々のロックミュージシャンにも大きな影響を与えた、伝説のブルースシンガー、ロバート・ジョンソン。今年は、そんな彼の生誕100周年ということで、関連する商品がいろいろと発売されているようですが、これもそんな商品のひとつ。ロバート・ジョンソンの楽曲を全て収録した「THE COMPLETE RECORDINGS」が全面リマスターされ、再発売されました。

私は、既に「THE COMPLETE RECORDINGS」を持っていただけに、このアルバムも、最初はスルーするつもりだったのですが・・・先に発売された輸入盤の評判では、以前のヴァージョンと全くの別物!という評価が多かったので、やはり買うことにしました。

で、あらためて、いままでの「THE COMPLETE RECORDINGS」と聴き比べてみたのですが・・・確かに、これは素人耳で聴いても、全然違います!

まず感じたのは、音の輪郭が、とてもはっきりした、という点。そのため、とてもリアリティーのある音になっています。例えて言えば、ヘッドフォンのすぐ向こうで、ロバート・ジョンソンが実際にギターを抱えて歌っているような、そんな感覚を抱くようなリアリティーあふれる音になっています。

その分、いままでの録音に比べて、レコードノイズが増えたというのがおもしろいところ。いままでのCDでは、ノイズ音を取ったために、ちょっと音がぼやけた感じになってしまった、というところなのでしょうか?そういう意味では、より、録音された時の状況に近い音に戻った、ということなのかな??

他に大きな特徴として、複数のテイクが残されている楽曲について、以前のCDでは、曲ごとにまとめて収録されていました。そのため、同じ曲を何曲も続けて聴かされることになり、ちょっととっつき難かった印象があったのですが、「Centennial Collection」では、別テイクについては、楽曲の最後にまとめて収録されているため、同じ曲が2曲続くことはなく、アルバムのような感覚で聴けるのが大きな特徴です。

さらには、「THE COMPLETE RECORDINGS」発売後に発見された「Travelling Riverside Blues」の別ヴァージョンも追加収録されたり、「Love In Vain Blues」のテイク1の冒頭に、ロバート・ジョンソンの話し声が入ったりと、文字通り、彼が残した録音を完全収録した内容になっています。

いままでスタンダードだった「THE COMPLETE RECORDINGS」に変わり、これからは、この「Centennial Collection」がロバート・ジョンソンのスタンダードになるんだろうなぁ~。音については、以前の音の方が愛着があっていい、という方もひょっとしたらいるかもしれませんが、個人的には、「Centennial Collection」の方がよりリアリティーを感じられてよかったと思います。以前の「THE COMPLETE RECORDINGS」を持っている方も、マストバイな1枚!だと思いますよ~絶対!!

評価:★★★★★

で、そのロバート・ジョンソンについて、詳しく研究し、まとめた本が発売されました。

RL-ロバート・ジョンスンを読む アメリカ南部が生んだブルース超人 (CD付) (P‐Vine BOOKs) Book RL-ロバート・ジョンスンを読む アメリカ南部が生んだブルース超人 (CD付) (P‐Vine BOOKs)

著者:日暮泰文
販売元:ブルース・インターアクションズ
Amazon.co.jpで詳細を確認する

こちらも当然(?)買って読んだわけですが、読み応えのある一冊でした。ロバート・ジョンソンをめぐる当時のアメリカ南部の文化や、特に黒人文化の根底を流れる、民俗宗教のヴードゥーとの関連性など、実に興味深い内容になっていました。それ以上に、ロバート・ジョンソンが生きたデルタ地帯を実際に訪れ、紹介した第1章は、彼が過ごした世界を実感できて、自分もまるで、デルタ地帯を訪れたかのような感覚を味わえます。

まあ、「もしロバート・ジョンソンが生き延びていたら」という妄想小説は、個人的にはちょっと「・・・」と思ってしまったり、ちょっとロバート・ジョンソン贔屓が過ぎない??と思ってしまう部分もあったのですが、そこらへんを差し引いても、とても楽しめた、魅力的な1冊でした。

そして、さらに魅力的だったのが、この本の初回限定盤についてきたCD「64分デルタ世界一周」。SON HOUSEやBLIND LEMON JEFFERSONといった大物から、無名のシンガーまで、ロバート・ジョンソンと同時代のシンガーの曲を収録したオムニバス。当時デルタ世界で鳴っていて、ロバート・ジョンソンも影響を受けたであろう曲を集めたのでしょうが、ブルースに留まらず、ゴスペル、というよりも牧師の説教を録音したような曲があったり、ニューオリンズ・ジャズがあったり、ジャグバンドがあったり、さらには、カントリーの曲まで収録。ブルースにしても、王道のギターブルースの他、ピアノブルースや、明るいジャンプ・ブルースなどもあったり、あの時代、実に多彩な音があの地域には流れていたんだなぁ、ということを感じることが出来ました。


ほかに聴いたアルバム

This Is Happening/LCD Soundsystem

This Is Happening

LCD Soundsystem名義ではラスト、ということを宣言しているこのアルバム。全体的にリズミカルでエレクトロな作品を主軸に、ギターを前に押し出した作品はロックリスナーにも親和性が高そう。また、今回はポップな曲が多く、いい意味で聴きやすいアルバムに仕上がっています。とても心地よく楽しめた1枚でした。

評価:★★★★★

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2011年8月 6日 (土)

2人くるりの集大成

Title:ベスト オブ くるり TOWER OF MUSIC LOVER 2
Musician:くるり

ベスト オブ くるり/TOWER OF MUSIC LOVER2

くるりといえば、次々とメンバーが変わっていくバンドという印象があって、あらためて、くるりのメンバー遍歴をまとめてみると・・・

以下 コアメンバーの岸田繁、佐藤征史+

+もっくん 3人組 1996年~2001年9月 約5年半
+もっくん、達身 4人組 2001年9月~2002年7月 約11ヶ月
+達身 3人組 2002年7月~2003年11月 約1年4ヶ月
+達身、マグワイヤ 4人組 2003年11月~2004年10月 約11ヶ月
+達身 3人組 2004年10月~2006年12月 約2年2ヶ月
2人のみ 2007年1月~2011年6月 約4年5ヶ月

・・・ちょっと意外だったのは、もっくんを含めた3人組の時代を除くと、2人のみで活動していた時期が、一番長かったんだなぁ、という事実。2人だけのくるりの時代というのは、大きな意味があったのかな?2人くるりの時代をまとめたベスト盤がリリースされ、あらためてそんなことを考えてしまいました。

くるりは、デビュー以来、アルバム毎に違うスタイルの音楽に挑戦していきました。例えば「図鑑」ではオルタナロック色が強くなったり、「TEAM ROCK」ではエレクトロなダンスチューンに挑戦したり。ただ、どのアルバムも、あくまでもくるりはギター+ドラムス+ベースから成り立つバンドである、という縛りがありました。

2人組となった直後のアルバム「ワルツを踊れ」は、そんなバンドの縛りがとれたかのように、管弦楽を導入したアルバムとして話題となりましたが、2人となったくるりは、まさにそんなバンドとしての枠組みをはずれての音楽を目指したように感じます。

もともと、岸田の書くメロディーラインには、デビュー時から定評がありましたが、2人になったくるり(正確にいえば、そのちょっと前から)の曲は、より、メロディーと歌詞をメインに据えた、シンプルな作品が多くなったように感じます。そして、そのメロディーラインは、決して派手ではないものの、リスナーの心を離さないような、味わいのある楽曲が増えていきました。

特に個人的にはここ最近のくるりに関しては、垢抜けたなぁ、という印象を強く受けます。デビュー当初の、京都の大学生インディーバンド、というイメージは、その後も彼らのイメージに強くつきまとっていましたが、ここ最近の彼らの曲からは、そんなインディー臭は消え、ミュージシャンとして一歩上のステージに到達したように感じます。

そんな彼らの名曲ばかりを集めたベストアルバムは、2006年に発売されたベスト盤第1弾に比べると、インパクトという観点からは薄めかもしれません。ただ、間違いなくミュージシャンとしてのさらに高みに昇った、実力を感じさせるベストアルバムになっています。

そして、このアルバム発売と同時に、一気にメンバーが3人に増え、5人組バンドになったくるり。前作「言葉にならない、笑顔を見せてくれよ」は、くるりとしてのひとつの到達点のように感じた傑作でしたが、2人でやれることは、一通りやれた、ということなのでしょうか?またバンドという縛りの中で活動をはじめた彼らが、次にどんな音を出すのか・・・とても楽しみです!!

評価:★★★★★

くるり 過去の作品
Philharmonic or die
魂のゆくえ
僕の住んでいた街
言葉にならない、笑顔を見せてくれよ

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2011年8月 5日 (金)

着うた、アルバム1位はどちらも大物!

今週の着うたチャート

2011年7月27日~2011年8月2日付チャート

今週は、日本のR&Bシーンの大御所の曲が1位!

Gold Skool

今週の1位は、久保田利伸の8月3日にリリースされたオリジナルアルバム「Gold Skool」に収録されている「Golden Smile feat. EXILE ATSUSHI」。タイトル通り、EXILEのATSUSHIを迎えた、メロウな王道バラードナンバーになっています。やはりEXILEのファンが購入していったのでしょうか?

2位は、先週5位だったKARA「GO GO サマー!」が再度ランクアップし、ベスト3に返り咲き。3位は、今週のアルバムチャートでも1位を獲得したB'zのニューアルバム「C'mon」からのタイトルチューン「C'mon」が初登場でランクインです。

ベスト3以下で唯一の初登場は、8位にランクインした藤森慎吾とあやまんJAPAN「夏あげモーション」。女性エンタテイメント集団を名乗るあやまんJAPANと、オリエンタルラジオの藤森慎吾が組んだユニットで、8月10日にリリース予定のシングルの先行配信。タイトル通りの夏らしいパーティーチューンになっています。あやまんJAPANは着うたでは「ぽいぽいぽいぽぽいぽいぽぴー」が最高位3位を記録していますが、それに続くベスト10入りとなっています。

また、ベスト10以下からの返り咲きでは、アメリカのR&BシンガーChe'Nelle「ベイビー・アイラブユー (English Ver.)」が先週の17位から7位にランクアップ。アルバム「ラヴ・ソングス」が発売され、プロモーションのCMなどがガンガン流れていますが、その影響でしょうか?一応洋楽なのですが、完全に日本に軸足を置いているシンガーで、これも日本の男性シンガーソングライターTEEの曲のカバーです。


今週のアルバムチャート
http://www.oricon.co.jp/rank/ja/

今週の1位は、おなじみのあのユニットの新作。

C'mon(通常盤)

B'zのニューアルバム「C'mon」が1位獲得です。初動27万2千枚は堂々の1位。ただし、29万3千枚→34万枚と初動売上を上昇させた前作「MAGIC」からは大きくダウンしてしまいました。ギター松本孝弘のグラミー賞受賞が話題となりましたが、B'zの人気には影響しなかった模様です。

2位は、先週まで2週連続1位だったJUJU「YOU」が強いですね~3週目にしても2位キープ。3位は、スターダストプロモーションのアイドルユニット、ももいろクローバーZの1stアルバム「バトル アンド ロマンス」がランクイン。初動売上2万3千枚は、先日リリースされたシングル「Z伝説」の初動売上1万3千枚を大きく上回る結果となっています。

4位以下で初登場組は・・・

まず5位に、「さよなら」がヒットした、沖縄出身の4人組バンド、かりゆし58「かりゆし58ベスト」がランクイン。初動売上2万1千枚は、直近のオリジナルアルバム「めんそーれ、かりゆし」の初登場14位、初動1万1千枚から大きくアップ。いままでの最高位が、「でーじ、かりゆし」の10位だったので、それを大きく上回るヒットとなりました。

そして6位には、槇原敬之「Heart to Heart」がランクインです。自身のレーベル「Buppuレーベル」から初となるオリジナルアルバム。前作「不安の中に手を突っ込んで」がギリギリ10位だったので、順位的には大きくアップ。ただし、初動売上は、前作が2万1千枚に対して、本作が2万枚という、若干ダウンという結果になりました。

7位にはMISIA「SOUL QUEST」が入ってきました。MISIAは前作「JUST BALLADE」でも、初動売上を7万→5万4千枚と大きく落としていましたが、約1年8ヶ月ぶりとなる本作では、さらに1万9千枚と約3分の1(!)。かなり厳しい結果となっています。

そして8位には「るろうに剣心 Complete Collection」がランクインです。こちらはちょっと懐かしいテレビアニメ「るろうに剣心」の、テレビアニメ開始から15周年を記念してリリースされた主題歌集。ジュディマリの「そばかす」や、イエモンの「TACTICS」、川本真琴の「1/2」など、テレビアニメを見ていなくても、楽しめそうなヒット曲そろいのコンピ。CURIOとか、ラルクの「the Fourth Avenue Cafe」とか、なぜか覚○剤にからんだ(以下自主規制)。

今週の着うた&アルバムは以上!チャートレビューは、また来週の水曜日に~。

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2011年8月 4日 (木)

ドラマー交代後、初のアルバム

Title:革命
Musician:andymori

革命

前作「ファンファーレと熱狂」の紹介をする中で、彼らのことを、最近出てきた期待の新人バンドの一組として紹介しました。

ここ最近、新人バンドでおもしろいバンドが多くデビューしています。THE BAWDIESしかり、OKAMOTO'Sしかし、神聖かまってちゃんしかり。そんな数多くの期待の新人バンドの中で、メロディーと歌詞を丁寧に歌い上げる、という観点からは彼らが一番、ではないでしょうか?

昨年末、ドラムスの後藤大樹が脱退し、新たにドラムスに岡山健二を迎えた作品。バンドのリズムの根幹を、後藤大樹が担っていただけに、大きく音が変わり、ショックを受けたファンも少なくなく、賛否わかれた新作になったようです。

ただ、今回のアルバムは、バンドサウンド以上に歌詞とメロディーがより前面に出ているように感じました。メロディーと歌詞という、シンプルだけど彼らの根幹を担っている要素を、より強調したアルバムになったのではないでしょうか?

歌詞に関しては、相変わらず、小山田壮平の描く世界が、実に魅力的な内容になっています。

「綺麗な人形が欲しいよ 僕にとっての君みたいな」
(「Weapons of mass destructio」より 作詞  小山田壮平)

「バンドを組んでいるんだ すごくいいバンドなんだ」
(「ユートピア」より 作詞 小山田壮平)

のような、ストレートで明るい物言いの歌詞が目立つ一方、

「声を枯らして歌ったあの日の空の下で俺はね 死ねるよって思うのさ」
(「楽園」より 作詞 小山田壮平)

「固い約束を交わした君の死に顔に出会う日に
ひとすじの微笑みを君に残せるように」

(「ダンス」より 作詞 小山田壮平)

のように、どこか「死」を意識したような、虚無的な表現も目立ちます。ただ、全体的には暗さを感じることはなく、いつか終わる人生の中でも、力強く生きていこうとする希望を歌った内容のように感じました。

前作に引き続きの傑作。賛否あるみたいなのですが、個人的には、「ファンファーレと熱狂」よりもこちらのアルバムの方が好きかもしれません。andymoriというバンド、まだまだ期待できそうです!

評価:★★★★★

andymori 過去の作品
ファンファーレと熱狂


ほかに聴いたアルバム

moment/KOKIA

moment

KOKIAのニューアルバムは、全曲、ステージレコーディングを実施したそうで、東京・草月ホールにて、観客を入れたステージの上で、新曲を歌い、録音するスタイルだそうです。基本的に、ピアノをベースとしたケルティックな雰囲気の曲はいつもの彼女なのですが、どこか緊張感を感じさせる作風になっていました。

評価:★★★★

KOKIA 過去の作品
The VOICE
KOKIA∞AKIKO~balance~
Coquillage~The Best Collection II~
REAL WORLD
Musique a la Carte

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2011年8月 3日 (水)

またAKB48関連が・・・

今週のシングルチャート
http://www.oricon.co.jp/rank/js/w/

韓流報道に対する批難発言がネット上で話題となっていますが、個人的にはAKB48関連も似たようなもののような気がする・・・。

パレオはエメラルド【ジャケットA】

1位は、またもAKB48関連。SKE48「パレオはエメラルド」がランクイン。初動売上37万8千枚は前作「バンザイVenus」の20万7千枚を大きく上回り、AKB48関連では最高の初動売上を記録したそうです。

で、アイドル系は他にも。3位にはフジテレビ系バラエティー番組から生まれたアイドルユニット、アイドリング!!!「Don't think. Feel !!!」がランクイン。前作「やらかいはぁと」の4位を上回り、初のベスト3入りを記録しましたが、初動売上は4万2千枚から3万8千枚と、微妙にダウンしています。フジテレビから誕生したユニットですが、この曲は、テレビ東京系アニメ「FAIRY TALE」主題歌となっています。

他にも今週はアイドル系が・・・というよりもアイドル的要素の強いユニットがランクイン。まず4位に、そのなにかと話題の韓流。ロックバンドながら、アイドル的要素の強いFTIsland「Let it go!」がランクイン。前作「SATISFACTION」の2位からはダウンしましたが、初動売上3万3千枚は、前作の3万4千枚からほぼ横バイ。

7位に「DAY BY DAY」がランクインしたD☆DATEも「若手俳優男性集団」と銘打っていますが、完全にアイドルユニットですね。「俳優集団」と銘打っておけば、ジャニーズに潰されなくてすむという戦略か?(苦笑)初動売上1万6千枚は、前作「CHANGE my LIFE」から横バイです。

で、8位には女性声優ユニット、スフィア「LET・ME・DO!!」がランクイン。こちらも事実上、アイドルユニットといった感じ。初動売上1万5千枚は、前作「Hazy」の1万3千枚から若干アップです。

シングルチャートはアイドル全盛期(・・・というよりもアイドル以外、もう売れない(?))な感じですが、手を変え品を変えって感じですね。ただ、どのアイドルも、固定ファン以外に、なかなかファン層を広げられないところがネックといった感じでしょうか?

そんな中、孤軍奮闘、2位にランクインしたのが、安室奈美恵「NAKED」がランクイン。アニメ「ONE PIECE」主題歌の「Fight Together」、NHKドラマ「テンペスト」主題歌「Tempest」とトリプルA面。ちなみに「NAKED」はコーセー「エスプリーク・プレシャス」CMソングとなっています。「Fight Together」は先々週の着うたチャートで1位を獲得していますね。初動売上6万枚は、前作「Break It」の5万9千枚から、若干のアップとなっています。

他に初登場は・・・

6位にflumpool「どんな未来にも愛はある」がランクイン。「Mobage」のCMソング。ちょっとミスチルっぽい感じは相変わらずといった感じ。初動売上3万2千枚は、前作「君に届け」の3万9千枚からダウンしてしまいました。

そしてベスト10ラスト、10位には名古屋出身のラッパー、AK-69「69」がランクイン。シングル・・・とはいっても、「P.O.R.S.C.H.E. MUSIC」など3曲を収めたCDに、PV集がついた、かなり豪華な内容になっています。アルバムでは既にベスト10ヒットを飛ばしている彼ですが、シングルでは初のベスト10入り。ただ、初動売上は、前作「PUBLIC ENEMY」の1万4千枚から横バイの結果となっています。

今週のシングルチャートは以上!着うた&アルバムチャートは金曜日に~。

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2011年8月 2日 (火)

R&Bシンガーでもソウルシンガーでもなく・・・

Title:JAPANESE SINGER
Musician:平井堅

【特典応募ハガキ無し】JAPANESE SINGER

正直言って、ここ最近、平井堅人気に、陰りが見えてきています。

このアルバムにも収録されている「いとしき日々よ」は、大ヒットしたドラマ「JIN」の主題歌+王道バラードという、鉄板の組み合わせにも関わらず、結果はドラマの人気に反比例するかのような大コケ。このアルバムも、最高位3位、初動売上は前作から10万枚以上ダウンする6万枚止まり。もちろん、まだまだ十分ベスト10ヒットをリリースできる人気は獲得しているものの、売上面ではちょっと厳しい状況になっています。

「曲の良し悪しと売上は関係ない!」・・・というのは確かに事実なのですが、往々にして、ベスト10ヒットを連発する人気ミュージシャンは、人気が落ちてくると、曲の出来も悪くなるものですが・・・・・・しかし、彼の場合、この最新アルバムを聴くと、全盛期かのような勢いを感じる名曲揃いのアルバムになっていました!

「JAPANESE SINGER」という、かなり大胆不敵なタイトルなのですが(前作のタイトル「FAKIN' POP」というのも挑戦的だったよなぁ~)、彼の音楽性は、実に雑食性。R&Bシンガーでも、ソウルシンガーでもないんですよね。そういう意味では、「JAPANESE SINGER」というタイトルは、彼にピッタリの称号かもしれません。

実際、ゴスペル風の「Sing Forever」からスタートし、「僕は君に恋をする」は、彼らしい王道バラードなのですが、R&Bテイストは薄め。かといえば、タイトルそのもの「R&B」は、クラブ系のエレクトロナンバーなのが印象的ですし、「Girls 3x」はどファンキー(笑)な作品。かと思えば「BLIND」の哀愁ただようメロは歌謡曲風ですし、続く「Miss サマータイム」はラテンチューン・・・と次々といろいろなタイプの曲が並んでいて、最後まで飽きさせません。

そして、どの曲もポップスとして実に魅力的。妙味あるメロディーラインに、男性心理を上手く読み込んだ歌詞を、彼の叙情あふれるボーカルでしっかりと歌い上げます。シングル曲も多く収録されているこのアルバムですが、どの曲もシングルカットできそうなクオリティー高い曲が並んでいて、シングル曲が決して浮いていません。

今回、久しぶりに松尾潔がトータル・プロデューサーとしてアルバムに参加していますが、彼との相性はやはりいいのでしょうか?音楽的に様々な引き出しのある平井堅というミュージシャンの魅力を見事に引き出していた傑作のように感じます。

正直、彼って、固定ファンが少なく、それだけに、一度人気が落ち始めると、一気に・・・という危険性があるのが心配なのですが・・・これだけの曲をコンスタントにリリースしていながら、なんでなかなか固定ファンがつかないのか不思議で・・・。また、近いうちに大ヒットを飛ばしてくれる、と思うんですけどね~。

評価:★★★★★

平井堅 過去の作品
FAKIN' POP
Ken's Bar II
Ken Hirai 15th Anniversary c/w Collection '95-'10 ”裏 歌バカ”


ほかに聴いたアルバム

心ノ底ニ灯火トモセ/eastern youth

心ノ底ニ灯火トモセ

約1年9ヶ月ぶりとなるニューアルバム。2009年にはボーカル吉野寿が心筋梗塞で倒れ、緊急手術を受ける事態になるなど、心配されましたが、見事に復活。やはりその病気の影響でしょうか?力強く今を生きる人々を描いた歌詞が印象的。もともとから前向きな力強さを感じるバンドでしたが、それをさらに強く印象に受けた作品に。東日本大震災後の日本にもエールを送るようなアルバムでした。

評価:★★★★

eastern youth 過去の作品
地球の裏から風が吹く
1996-2001
2001-2006

歩幅と太陽

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2011年8月 1日 (月)

若いっていいね!!(笑)

Title:ヘンリーズ革命、後の
Musician:ヘンリーヘンリーズ

ヘンリーズ革命、後の

30歳も半ばのおやじになると、いくら若ぶった音楽を聴いていても、ちょっと残念なことがあって、それは、「リアルタイムの中高生が、どうやって音楽と接しているのかがわからない」ということ。

自分が高校生の頃は、といえば、B'zやチャゲアス、LINDBERGあたりが人気で、カラオケがはやっていて、カラオケでは徳永やBOOWYやチェッカーズあたりを歌っていたのですが、じゃあ、今の中高生はどんな音楽が人気あるの?いまだにカラオケとか行ったりするの??メディアなどで、「今の中高生の事情」みたいな報道はあるものの、正直なところ、どこまでリアルな内容なのか、よくわかりません。

例えば、自分が高校生の頃は、バンドをやる人が多く、学園祭なんかでは、いくつかの学生バンドが舞台に立っていたのですが・・・今の時代、ロックバンドをやる人って、少なくなっちゃったのかなぁ??

平均年齢若干17歳。バリバリの高校生バンド、ヘンリーヘンリーズ。その若さで、音源もリリースしていなかったにも関わらず、数々の夏フェスに出て話題になったバンドです。そのデビューアルバムである本作を聴いてみて、漠然と、自分の高校時代を思い出すと共に、こういうロックバンドをやっている高校生を、おじさんとしては微笑ましくすら思ったりします。

まだ声変わりをしきっていないような、幼さを感じるボーカルは、高校生らしさを感じます。ただ、それ以外の部分については、本格的なロックンロールバンド。フラワーカンパニーズに強い影響を受けたそうですが、フラカン直系の骨太なガレージパンクサウンドが、耳を惹きます。バンドサウンドは、その演奏技術に圧巻・・・とはいかないのですが、ルーツ・オリエンテッドなサウンドは迫力があって耳を惹き、なにより若々しさと勢いが感じられます。

そんなバンドサウンドもさることながら、歌詞も、ある種、達観した歌詞が高校生離れしているような。

例えば「バカと革命」では

「バカバカバカバカ言うやつバカらしいよね
バカになれない君が悲しい」

(「バカと革命」より)

と妙に達観していたり、なによりも印象に残ったのが「愛と平和の理想論」の歌詞

「たとえそれが理想論で現実見てなくても
そんなことは関係ないかっこいいからしょうがないのさ」

(「愛と平和の理想論」より)

という歌詞は、「あ~ロックとは何か、というのがわかっているなぁ!!」と生意気ながら思ってしまいました。

正直なところ、歌い方は、まんま鈴木圭介だし、サウンドにしても、フラカンからの影響がダイレクトで、よくありがちな音。個性という部分では、まだまだ改善の余地あり、だと思います。

ただ一方、若いがゆえの、ある種向こう見ずな部分も感じさせる楽曲の勢いは、今の時期だからこそ。また、これからの可能性も、まだ無限大に広がっているように感じます。

「評価」はちょっと甘めかもしれませんが、これからの可能性も考慮して。いろいろな意味で「若いっていいなぁ」とおやじ的なことを思ってしまいました(笑)。これからに要注目のバンドです!

評価:★★★★★

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