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2011年7月

2011年7月31日 (日)

2011年上半期 邦楽ベスト5

昨日の邦楽編に続き、今日は邦楽の、こちらは上半期ベスト5です。

5位 POP LIFE/RHYMESTER

POP LIFE(初回生産限定盤)(DVD付)

聴いた当時の感想はこちら

前作「マニフェスト」からわずか1年。RHYMESTERの新作は、またしても傑作でした!タイトル通り、「生活レベルの喜怒哀楽」をテーマとした作品・・・なんですが、そんな単純には終わらないのが彼ら。社会派な内容を独特の視点で切り抜いた曲あり、国際問題をユニークな視点で綴った曲あり。ポップな中に強烈な毒素を感じられ、また、その毒素がたまらなく魅力的な作品でした。

4位 liminal/砂原良徳

liminal [Analog]

聴いた当時の感想はこちら

昨年リリースされたcornelius「FANTASMA」のリマスターや、今年発売された電気グルーヴのベスト盤へのリマスターなど、相変わらずの活躍ぶりながらも、リマスターでの話題が多かった彼でしたが、ちゃんと自身のアルバムもつくっていたんですね!純然たるオリジナルとしては10年ぶりとなる(!)新作は、スペーシーで奥行きのある音の世界がカッコよく、はまりこんでしまう傑作でした。

3位 MUSICMAN/桑田佳祐

MUSICMAN(通常盤)

聴いた当時の感想はこちら

桑田佳祐待望の復帰作は文句なしの傑作でした!!突然のがん宣言で、ファンを騒然とさせた彼ですが、昨年の紅白で、無事、元気な姿を私たちに見せてくれました。その後リリースされたニューアルバムは、いつもの彼らしい、様々なジャンルの音楽をつめこんで、飛び切りのユーモラスとウィットの効いた歌詞を詰め込んだ傑作。充実作という表現が実にふさわしい作品でした。

2位 11のとても悲しい歌/PIZZICATO ONE

11のとても悲しい歌

聴いた当時の感想はこちら

小西康陽が、PIZZICATO ONE名義でリリースした新作。"PIZZICATO"という名義を使用したところが意外な感じでしたが、それだけに、かのPIZZICATO FIVEの延長線、というイメージが強いのでしょうか?基本的に、カバー曲を、それぞれ別々のボーカリストに歌ってもらうというスタイルながらも、楽曲の選曲から、非日常的なアレンジなどなど、随所に小西らしさを感じさせる間違いなく小西康陽のソロアルバム。タイトル通りちょっと切ないポップソングが胸をうつ傑作です。

1位 街道筋の着地しないブルース/中川敬

街道筋の着地しないブルース (紙ジャケット仕様)

聴いた当時の感想はこちら

ソウルフラワーユニオンのボーカリスト、中川敬によるソロアルバムが、上半期文句なしの1位!このアルバムのために書き下ろした曲はもちろん、ソウルフラワーの曲のセルフカバーや、浅川マキ、チューリップのカバーなどを収録しているのですが、どの曲も、アコギをバックとした彼の力強いボーカルにより、中川敬の曲に仕上げています。彼の、泥臭くも、力強く、そして優しさを感じさせる歌声が、今の時期だからこそ、より胸に響いてきました。

以上5枚。うーん、正直なところ、洋楽編と同様、上半期はちょっと不作気味だったような気がします。そんな中、偶然ながらも、1位から4位までが男性ソロミュージシャンの作品なんですね・・・。

ちなみに、他のベスト5候補としては

真昼のストレンジランド/GRAPEVINE
SCENT OF AUGUST/the band apart
LIVE THE LIFE I LOVE/THE BAWDIES

あたりでしょうか?下半期は、もっと傑作アルバムがリリースされ、年間ベストは選ぶのに迷うくらいになってくれるとうれしいのですが。ベスト5をあらためて振り返ると

1位 街道筋の着地しないブルース/中川敬
2位 11のとても悲しい歌/PIZZICATO ONE
3位 MUSICMAN/桑田佳祐
4位 liminal/砂原良徳
5位 POP LIFE/RHYMESTER

となりました。下期はどんな素晴らしい名盤に出会えるでしょうか?

ちなみに、過去のベスト盤は

2007年 年間1 
2008年 年間1  上半期
2009年 年間1  上半期
2010年 年間1  上半期

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2011年7月30日 (土)

2011年上半期 洋楽ベスト3

早くも2011年がはじまって半年・・・・・・から1ヶ月が経過しましたが(^^;;恒例、上半期ベストアルバム。まずは洋楽編です。

3位 Bon Iver/Bon Iver

Bon Iver

聴いた当時の感想はこちら

発売日が6月22日(国内盤)なので、まさに上半期ギリギリのベスト3入り。究極の美メロと、クリアなボーカル。そして、絶妙なバランスで絡みつくサウンド。幻想的なジャケットも印象的ですが、そのジャケットが実に音の世界を見事にあらわしています。そんな音の世界に、聴いているうちにはまりこんでしまうような傑作です。

2位 James Blake/James Blake

ジェイムス・ブレイク

聴いた当時の感想はこちら

イギリスでも期待の新人として大きな注目を集める、男性ソロシンガー。ダブステップというサウンドを取り入れたサウンドは、シンプルながらもそのリズムがとても印象的。そして、それにも増して魅力的だったのが、ブルー・アイド・ソウルなメロディーライン。ちょっと悲しげなメロディーは実に美しく、ダブステップのリズムにも見事にマッチしていました。

1位 JONNY/JONNY

ジョニー

聴いた当時の感想はこちら

TEENAGE FANCLUBのフロントマン、ノーマン・ブレイクと、Gorky's Zygotic Mynciのフロントマン、ユーロス・チャイルズのユニット。昨年リリースしたTEENAGE FANCLUBの新作も素晴らしかったですが、このアルバムも、TFCファン必聴の1枚!美メロの極致とはこのこと!!かなりインディー感ただよう作風で、ジャケットもいけてるとはいいがたいのですが(苦笑)、珠玉のポップスがつまった傑作です。

そんな訳で、以上3枚、いかがでしたでしょうか?

正直言うと、今年上半期は、少々不作気味だったような気がします・・・。ただ、昨年も、上半期は不作だったのですが、下期に多くの傑作がリリースされただけに、今年も下半期に期待!なお、他にベスト候補だったのは、

DIFFERENT GEAR,STILL SPEEDING/BEADY EYES

くらいかなぁ・・・。

ちなみに今年上半期の3枚は、いずれも美しいメロディーラインが売りのアルバムが並んでいます。また、偶然なのでしょうか、アルバムタイトルがミュージシャン名というアルバムばかり・・・。本人たちにとっても自信作、ということなのでしょうか?

あらためてベスト3をまとめると

1位 JONNY/JONNY
2位 James Blake/James Blake
3位 Bon Iver/Bon Iver

でした。それでは、明日は邦楽のベスト5を発表します。

ちなみに過去の洋楽ベストアルバムは・・・

2007年 年間
2008年 年間 上半期
2009年 年間 上半期
2010年 年間 上半期

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2011年7月29日 (金)

今週末はフジロックですね!

昨日、今日、明日はフジロックフェスティバル!!・・・でも、残念ながら今年も行けません(T T)。うらやましい!!ただ、新潟地方はかなりの豪雨の模様。参加している方、気をつけてください!

Amy Winehouseの突然の訃報はかなりショックでしたが、それ以上に、レイ・ハラカミ急逝のニュースがショックで・・・・・・はじめて聴いた「red curve」は、かなり衝撃的でした。あれからもう10年以上が経つんですね。大好きなミュージシャンでした。ご冥福をお祈りします。

生きたくても生きられなかった人もいる中、やはり、自ら命を絶つ、というのは許されないよ。中村とうよう氏自殺のニュースもショックでした。そして、音楽ネタではないのですが、今日の伊良部のニュースも・・・。本当に残念です。

今週の着うたチャート

2011年7月20日~2011年7月26日付チャート

今週の着うた1位は、前作に続く1位獲得。

ソナポケイズム2 ~あなたのうた~通常盤

今週の着うたチャート1位はソナーポケット「ゴメンね・・・。~お前との約束~」でした。名古屋出身の3人組ラップユニットで、これはデジタル配信限定のシングル(写真は最新アルバム「ソナポケイズム2」)。前作「ラブレター。~いつだって逢いたくて~」に続く1位獲得。具体的な歌詞なのに、全然ドラマ性もなければ、情景も描けない歌詞に苦笑いなのですが・・・着うたでは人気が高いんですね・・・・。

続く2位はゆず「LOVE&PEACH」。「愛と平和」ってこちらもベタな・・・と思ったら、「PEACE」でなく「PEACH」なんですね(^^;;フジテレビ主催で開催しているイベント「お台場合衆国」のテーマソング。彼ら初の配信限定シングルは、夏らしい爽やかなナンバーになっています。

3位は今週のシングルチャートでも4位に入ってきた遊助「全部好き。」がランクイン。着うたチャートでは見事ベスト3入りしました。

ベスト3以下の初登場は・・・

4位も、今週のシングルチャートで5位になったいきものがかり「笑ってたいんだ」が入ってきました。シングルでは両A面となった「NEW WORLD MUSIC」も先週8位にランクインしていましたん。残念ながらこちらは、今週26位までダウンしてしまいましたが・・・。

初登場最後、6位にはセルアウト兄さん(苦笑)童子-T「誓い feat.YU-A」がランクイン。もともと硬派なラッパーだったのですが、なぜかここ最近、女性シンガーと組んだバラードナンバーという、いかにも着うたヒット狙いのベタな曲ばかりをリリースする軟派なラッパーになってしまった彼。今回の曲も、露骨な着うたヒット狙いのナンバーです(苦笑)。


今週のアルバムチャート
http://www.oricon.co.jp/rank/ja/

今週は、なんとJUJUのニューアルバム「YOU」が2週連続1位を獲得しました。

YOU

大物も少ない、比較的谷間の週なのですが、それでも2週目にして7万1千枚という売上は見事。人気の高さをうかがえます。そして、それに続く2位も、こちらも強い、LADY GAGA「BORN THIS WAY」が先週の3位からランクアップし、2位にあがってきました。

初登場で最高位だったのが3位のTUBE「RE-CREATION」。例年通り、約1年ぶりとなるニューアルバムです。前作「Surpirse!」は4位に終わったものの、初動売上は3万3千枚。本作は、2008年の「Paradiso」以来のベスト3ヒットとなりましたが、初動売上は2万5千枚とダウンしてしまいました。

以下、初登場は・・・

7位にChe'Nelle「ラブ・ソングス」がランクインです。以前、着うたチャートにランクアップした時に紹介しましたが、ロサンジェルス在住のR&Bシンガー・・・なのですが、本国ではほとんど芽が出ず、完全に日本市場のみを狙った「ビック・イン・ジャパン」になっていますね。自身3作目となるアルバムはカバーアルバムなのですが、久保田利伸やMISIAなど、日本のシンガーがメイン。最近、こういう「和製」洋楽シンガーも珍しいような気がします。

8位は青木隆治「Lien」が入ってきました。完全に初耳だったのですが、最近人気のものまねタレントで、(ものまねではない)歌手としてもデビューしていて、これがそのデビューアルバムだそうです。

9位には、人気動画サイトニコニコ動画から人気を集めた40mP feat.初音ミク「小さな自分と大きな世界」がランクイン。タイトル通り、初音ミクなどのVOCALOIDを使った作品で、これがメジャー2作目となりますが、前作「LIFE SIZE NOTE -40mP-」は、初登場51位だったので、前作に比べて大きく順位をあげた結果となりました。

着うた&アルバムチャートは以上!チャート評はまた来週の水曜日に~。

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2011年7月28日 (木)

真夏だけど、冬の音楽を・・・?

Title:Bon Iver
Musician:Bon Iver

ボン・イヴェール

2008年にリリースしたデビューアルバム「For Emman,Forever Ago」が高い評価を受け、また、彼のアカペラ曲「Woods」を、かのKanye Westが、自身の曲「Lost In The World」にサンプリングされたことでも大きな話題となったBon Iverことジャスティン・ヴァーノンのニューアルバム。本作は、随所で大きく推されていることもあり、はじめて彼のアルバムを聴いてみました。

アルバムを通して聴いて、まず印象に残ったのは、その美しいメロディーラインと、ファルセットを多用した、彼のボーカルでした。フォークソングをベースとしたシンプルなメロディーは、決して派手なフックがあるわけではありませんが、美メロと言うべきでしょうか、ゆっくりと噛み締めるように歌われるメロディーラインは、実に見事です。

で、そんなメロディーとボーカルを彩るサウンドは、むしろ2度3度聴くうちに徐々にはまっていきます。ホーンやストリングス、ギターなどで塗り固められたサウンドは、正直言うと、最初聴いた時は、さほど強く印象に残りませんでした。いや、それだけインパクトの弱いものだったのか、と言われるとむしろ逆。メロディーやボーカルと実に見事にマッチしているため、楽曲の中に実に自然に溶け込んでいるから、だと思います。

マーチングドラムを入れたり、アコギのアルペジオを聴かせたり、ギターのノイズ音を入れてきたり、分厚い音の中に、様々なアイディアを入れてきていて、2度3度聴いて楽しいのですが、こういう音が、しっかりと曲の中に溶け込んでいるのが見事。ともすれば、分厚い音というのは、トゥー・マッチになりがちなのですが、最後まで、実に見事なバランス感覚を維持しています。

Bon Iverは、フランス語で、"Good Winter"に由来する言葉だそうです。ジャケットの絵も、冬の森のようですが、まさに凍てつくけど、全ての空気が澄んで美しい、冬の朝の森を歩いているようなそんなアルバム・・・・・・ってのは、音楽雑誌の常套句みたいですが(^^;;この世界に、すっかり聴きほれる素晴らしいアルバムでした。今年を代表する傑作!是非是非、お勧めの1枚です。

評価:★★★★★

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2011年7月27日 (水)

また出てきた、AKB関連・・・・・・。

今週のシングルチャート
http://www.oricon.co.jp/rank/js/w/

なんか、そろそろAKB48関連の曲が多すぎる感じが・・・。

絶滅黒髪少女(Type-A)(DVD付)

AKB48の姉妹ユニットで、大阪を中心に活動するNMB48のデビューシングル「絶対黒髪少女」が初登場で1位を獲得。初動売上21万8千枚は、女性シンガーのデビューシングルの初動売上としては、史上最高記録だそうです。ただ、この記録、2位以下を見てみると、決してシンガーとして、その後も続いている人が少ないような気がするんですが・・・。

2位は東方神起「Superstar」がランクイン。初動売上15万8千枚を売り上げましたが、前作「Why? (Keep Your Head Down)」の23万1千枚より大幅ダウン。アルバムからのリカットシングルだった前々作「時ヲ止メテ」の19万5千枚よりも下回る結果となってしまいました。

3位にはロングヒット中のフジテレビ系ドラマ「マルモのおきて」の主題歌薫と友樹、たまにムック。 「マル・マル・モリ・モリ!」が先週よりもワンランクダウンながらもベスト3をキープしました。今週、20万枚突破というニュースが流れましたが、10歳未満のミュージシャンの曲が、20万枚を突破するのは約30年ぶりだとか。ただ、正直、このニュースを聴いた時、あれだけロングヒットを続けていて、まだ20万枚しか売れていないのか・・・・・・と思ってしまいました。

以下、初登場がズラリと続きます。

4位は、上地雄輔こと遊助「全部好き。」が入ってきました。前作に続いて、GReeeeNや、FUNKY MONKEY BABYSと同じ路線の雰囲気の曲。前作「ひと」と同じく4位初登場だったのですが、初動売上は4万4千枚と、前作初動の5万9千枚から大きくダウンしています。

で、そのGReeeeN「ソラシド」が今週10位にランクイン。6月にリリースされた前作「花唄」は、初動売上で、前々作「遥か」の6万3千枚を大きく下回る1万6千枚という結果に終りましたが、本作はそれを下回る1万2千枚という結果に。「遥か」から「花唄」まで2年というインターバルがあきましたが、その間に、かなり人気が落ちてしまいました。顔を徹底的に出さない戦略の彼らですが、こういう戦略って、ファンとの間に距離が出来てしまうので、一度人気が落ち始めたら、あっという間に落ちてしまいそうな・・・。

5位はいきものがかり「笑ってたいんだ」。日産「セレナ」CMソングで、フジテレビ系「めざましテレビ」テーマソングの「NEW WORLD MUSIC」と両A面となっています。これからの夏向きの、爽快なアップテンポなポップスロックナンバー。90年代前半のJ-POPを彷彿させるのは、いつもの彼女たちらしい感じ。初動売上は3万2千枚。前作「キミがいる」の初動売上3万6千枚から若干のダウンとなりました。

続くのはロック系。6位ONE OK ROCK「Re:make」、8位サカナクション「『バッハの旋律を夜に聴いたせいです。』」がそれぞれランクインです。

ONE OK ROCKは、ボーカルのTakaが、元ジャニーズ系NEWSのメンバーで、森進一、昌子の子供ということでも話題のバンド。本格的なロックバンドとして、昨年はROCK IN JAPAN FES.やサマソニなどにも出演し、人気を集めています。前作「アンサイズニア」の初動売上2万3千枚は、前々作「完全感覚Dreamer」の1万1千枚から大きくアップしましたが、本作は初動売上2万8千枚と、さらに人気を伸ばしています。

ユニークなタイトルのサカナクションの新作は、大ヒットした「アルクアラウンド」を彷彿とさせるダンサナブルなエレクトロロックチューン。初動売上も前作「ルーキー」の9千枚を大きく上回る1万4千枚と、かなり好調な結果となりました。ちなみにボーカル山口一郎が、自身を型どった4体の人形と踊るPVはかなりユニーク。シュールレアリスム風な世界も、頭に残る内容になっています↓

初登場最後の1曲は7位初登場ST☆RISH「マジLOVE1000%」。アニメ「うたの☆プリンスさまっ♪ マジLOVE1000%」に登場するキャラクターによるキャラソン。アニソンというよりも、完全にジャニーズ系のアイドルソング(をパロったんだろうなぁ)になっています。

今週のシングルチャートは以上。アルバム&着うたチャートは金曜日に。

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2011年7月26日 (火)

歌の力を感じる傑作

Title:街道筋の着地しないブルース
Musician:中川敬

街道筋の着地しないブルース (紙ジャケット仕様)

ソウル・フラワー・ユニオン、中川敬のソロアルバム。中川敬が、アコースティックギターで弾き語るアルバム・・・って、いいアルバムなのは間違いないんだろうけど、ちょっと地味だなぁ・・・。

というのが、アルバムを聴く前に感じた感想。

しかし、実際に聴いてみると、もう、文句なしに素晴らしい傑作で。本当に聴きほれてしまいました。

ソウル・フラワー・ユニオンといえば、その歌詞や、日本や韓国の民謡やアイリッシュ・トラッドなど、土着の音楽を取り入れた、祝祭色あふれるリズムにメロディーというのが耳を惹くのですが、彼らの魅力はそれだけではなく、そのメロディーライン自体も多くのリスナーの耳を惹く、素晴らしいメロディーラインを書いてくるバンドだったりします。

そんな訳で、中川敬が、ギター1本で弾き語る今回のアルバムは、中川敬の描くメロディーラインの良さを、これでもかというほど感じられる作品に感じました。正直、やはり決して派手なメロディーではないかもしれません。ただ、リスナーの琴線に、妙に触れてくるような暖かいメロディーラインが、とても魅力的です。

そして、それにくわえて感じたのが、中川敬のボーカリストとしての魅力。パワフルなボーカルでも美声でもないかもしれませんが(失礼!)、どこか泥臭いボーカルに、ある種のボーカリストとしてのリアリティーを感じます。今回は、ソウルフラワーのセルフカバーの他に、浅川マキのカバー「少年」や、チューリップのカバーなども収録されていますが、彼のこのボーカルによって、中川敬の作品の1曲として、他の曲とも違和感なく、アルバムにおさまっています。

今回のアルバムでは、作成途中で東日本大震災が発生したそうです。例えば「いちばんぼし」などは震災後に書かれた作品だそうですが、震災の影響は、アルバムにも反映されています。

ただ、震災前に書かれたという作品と、震災後に書かれたという作品は、私は、根本の部分には大きな違いを感じませんでした。それは、市井の人々たちの視点で、時に社会に翻弄されながらも力強く生きていく人たちの姿を描く彼の以前からの曲も、今回の震災を受けてもなお、普遍的なメッセージ性を持ち続けているからでしょう。

また、阪神大震災でのボランティアの影響を受けて産まれた「満月の夕」が示すように、彼の被災者に対する感情は、決してとってつけたものではありません。このアルバムでは、直接的に震災について語った曲はありませんが、それでも震災後の日本にいるからこそ、なおのこと心に響いてくるようなアルバムだったように感じました。

間違いなく今年を代表する傑作ですし、ある意味、2011年だからこそ産まれた傑作のようにも感じました。

評価:★★★★★

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2011年7月25日 (月)

OUR FAVORITE THINGS その2

Ourfavoritethings4

やけのはら&DRIAN

素晴らしい七尾旅人のステージに続いたのは、やけのはら&DRIANのステージ。といっても、七尾旅人のステージにも2人は登場していたのですが・・・。

最初は、DRIANだけステージに登場し、まずはDRIANの曲でスタート。シンセから流れてくるのは、エレクトロな、ディスコナンバー。正直言って、かなりベタな感じのナンバーだったのですが、踊っていて素直に気持ちよい、壺をついたサウンドがとても心地よく、ついつい身体が動いてしまう、楽しいステージでした。

でも、いつになったら、やけのはらが出てくるんだろう・・・と思いつつ、20分程度過ぎたころに、ようやくやけのはらが登場。とてもラッパーとは思えない、ひょろひょろとした風貌がインパクトがあります。HIP HOPの雰囲気としては、スチャダラや初期のビースティーズみたいな感じでしょうか?ポップでテンポのよいラップはインパクトもあり、ダンサナブルなリズムが、とても楽しいステージでした。

途中、90年代に活躍した、HIP HOPユニット、キミドリのカバーも披露。ちなみに今回のイベント、キミドリのメンバー、クボタタケシがDJとして参加しており、このカバーには、急遽本人も参加!一緒にラップを披露していきました。

Ourfavoritethings5

→会場の周辺。こんな感じで、とてものどかな場所でした。

そして、やけのはら&DRIANのステージが終わると、なんと、各務原市長が登場!このイベントの主催者ですからね~。さらに「来年も、再来年も、やります!」宣言で、会場は大盛り上がり。最後は、市長コールも沸き起こるほど。こんな楽しいイベントをやってくれるなんて、本当に粋な市長ですね~。

HALFBY×HANDSOMEBOY TECHNIQUE(DJ)

その後、再び屋台スペースへ。この頃になると、日も西に傾き、会場には、心地よい風が流れていました。村国座の中は、逆にかなり蒸し暑かったけど・・・。またビールを一杯飲んだ後、再び会場へ。トリの□□□の間には、HALFBYとHANDSOMEBOY TECHNIQUEのDJタイムとなっていました。

ただ、会場に戻ると、ちょうどHANDSOMEBOY TECHNIQUEのDJが終わったところ。続いて、HALFBYのDJになります。やはり会場にはかなりの人がつめかけて、盛り上がっていました。HALFBYは、途中、「Walk This Way」や「September」みたいな大ネタを挟みながら、テンポよい曲で会場は大盛り上がり。私も、□□□までの時間、しばし楽しんでいました。

□□□

そして、ライブとしては最後となる□□□のステージ。もちろん、いとうせいこうも参加し、3人でのステージになります。いとうせいこうも参加って、何気に豪華だよなぁ・・・。

前半は、エレクトロなインストのダンスチューンでスタート。まずは会場を暖めた後、「ヒップホップの初期衝動」など、ラップチューンが続きます。□□□というと、HIP HOPやポップチューンの他に、実験的な曲も多く、正直、実験的な曲に関しては、狙いがあざとすぎて、聴いていてひいてしまう曲も少なくないのですが、この日は、最初のエレクトロチューンといい、その後のラップといい、ストレートでポップなナンバーが続いていました。そのため、純粋に楽しむことが出来ました。なにより、いとうせいこうのラップが聴けたことでも、かなりお得感のあるステージだったし。

最後は、しんみりアコギ片手で聴かせる楽曲でライブは締めくくり。わずか40分程度のステージは、正直あっという間で、短いなぁ、という印象が強かったのですが、十分に楽しめたステージでした。

その後、クロージング的に、クボタタケシのDJが続いたのですが、私はここで帰宅の途につきました。

はじめて参加したこのイベントですが、とても楽しかったです!!明治時代の舞台という雰囲気もよかったですし、ほどよい規模の人数もよかったですし、なによりも面子が豪華で素晴らしかった!特に七尾旅人のステージは、予想以上に心に響いてくるステージで、彼に対するイメージも、かなり変わりました。

市長曰く、来年も再来年もやるそうなので、また次回も、是非とも足を運びたいです!お近くの方は是非。この日はとても暑い1日でしたが、とても熱いステージを楽しむことが出来ました。

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2011年7月24日 (日)

130年の時を超えて??

OUR FAVORITE THINGS-Murakuni Live-

会場:村国座 日時:2011年7月17日(日) 13:00~

Ourfavoritethings1

今回は、ちょっとユニークなイベントに足を運んできました。「OUR FAVORITE THINGS」と題された、このちょっとした「夏フェス」は、岐阜県は各務原市にある、地芝居の舞台として明治時代に建立され、国の指定重要有形民俗文化財に指定されている村国座がその舞台。2009年にスタートし、今回が3回目となるそうなのですが、今回、はじめてそのイベントを知り、足を運んできました。

なんといっても興味を惹かれたのが出演者。口口口に、七尾旅人が参加という、クラブ志向ながらも豪華な面子。で、これを主催しているのが、各務原市の観光文化課というのがユニーク。普通、自治体主体のイベントって、もっと無難なジャズとかクラシックとかイベントになりがちなのに、このセレクトは、なかなか粋だねぇ(^^;;

会場は、名鉄の苧ヶ瀬駅から徒歩30分・・・とお世辞にも便利な場所ではないので、名鉄新鵜沼駅からシャトルバスに乗車。約15分程度で会場に到着しました。

Ourfavoritethings2

まず、チケットをリストバンドと交換し、舞台がどんな感じか、ちょっとのぞきに。

→こんな感じの、時代を感じさせる趣きのある舞台。ただ、数年前に改修工事を行い、また、とても大切に使われているらしく、古臭さは感じられない、とてもきれいなステージでした。

まだ、ライブのスタートまでは時間があったので、まずはお決まりの屋台のメシで腹ごなし。カレー屋やシシカバブ、ちょっとしたカフェ風のお店など、このイベントでも、何店かの屋台が並んでいました。ただし、観客の数もそう多くないので、ほとんど並ぶこともなく、快適に「フェス飯」にありつくことが出来ました。

Ourfavoritethings3

←ちなみに屋台スペースはこんな感じ。あんまり数はありませんが(^^;;小規模なイベントなので、これで十分。こちらにもDJブースが設置されていて、終始、ゴキゲンな音楽が流れていました。

昼飯は、地元各務原のB級グルメ、各務原キムチをのせた盛岡冷麺。もちろん、ビールもお供に。この日は、梅雨明けすぐで、すっごく暑い日だっただけに、とても喉越し爽快でした!

そんなこんな会場を散策(・・・というほど大きな会場ではありませんが)しているうちに、ライブがスタートします。

24-two four-

まずは地元名古屋のスリーピーズバンド。村国座の2階にあがり、地べたに座りながら、ライブを楽しみました・・・が、正直、あまり記憶に残っていません(^^;;ギターロックバンドなのですが、ちょっとブルージーな曲もあったり、心地よい横ノリの曲なども挟みつつ、この手のフェス向けの、ビール片手にまったりと楽しめるバンドだなぁ・・・という印象が。

で、実は、このバンドが終わったあたりから、昼飯に飲んだビールがいい感じでまわってきて、眠気が襲ってきました(笑)。

dead bundy

続くdead bundyも、この2階席で見ていたのですが、完全にうつらうつらしながらの状態・・・なので、ほとんど記憶にありません。すいません!(笑)それだけ、心地よいライブだった、ということで・・・(^^;;

cero

で、続くceroのライブの時も、最初はうつらうつらしながら見ていました(^^;;5人組のロックバンド。ギターロックをメインにしながらも、こちらもトランペットなどを取り入れた、ちょっとダビーな雰囲気の、まったりとした曲調が印象的。彼らも、ビール片手に楽しめそうなステージだなぁ・・・と思いつつも、ちょっと記憶が飛び飛びで・・・すいません・・・・・・。

七尾旅人

そして、続いては、この日、最もお目当てのミュージシャン、七尾旅人のステージ。ライブの前に、再び屋台ブースに戻り、軽く腹ごしらえをした後、再度、村国座へ。今回は、1階席の一番後ろの方に陣取ります。

七尾旅人はひとりだけで、アコギ1本かかえただけで登場。座りながらのステージなので、いきなりほぼ満員の会場の観客を無理やり座らせてしまいました。意外とあっさり座れてしまったのですが(笑)。

そしておもむろにアコギ1本で歌いだす彼。「ここ2、3日でつくった曲」という「待ってはくれない」という曲に、「サーカスタウン」と続くのですが・・・これが、めちゃくちゃ素晴らしいんです!

アコースティックギターをバックに、歌い上げる曲は、実にソウルフル。彼の声自体も、決して声量があるわけではないのですが、クリアな声が、妙に印象に残ります。さらにはFishmansの「ナイトクルージング」を歌ってくれたのですが、これがまた名カバー。なんとも言えない切なさを感じるボーカルが、実に印象的でした。

で、これらの曲の間、実にしゃべるしゃべる(笑)。それもオチのあるユーモアなMCを1曲1曲の間に入れてくるんです。こんなにおもしろい人だとは知りませんでした。だから、ライブの時間は、曲の時間の倍近く演っていた・・・ということはさすがにないか。

その後は「どんどん季節は流れて」で、次のステージを控えるドリアンが参加。さらに「Rollin' Rollin'」では、原曲でも参加していたやけのはらがラップを担当。ここでは、ずっと座っていた観客を立たせて、会場を盛り上げていました。

そして、今回のステージで、一番印象に残ったのは最後の曲でした。先日、福島へ行った時に出来た曲らしく、タイトルは「圏内のうた」。例の原発事故で、ふるさとを追われた人たちのことを歌った歌ですが、かなりストレートにメッセージを伝えた曲で、「子供たちを少しでも遠くに」という歌詞が印象に残りました。とても切なく歌い上げる彼のボーカルに耳を傾けていると、胸が熱くなってきました。

初めて七尾旅人のステージを見たのですが、予想以上に素晴らしいステージでビックリ!!そして、大満足なステージでした。正直、CDで聴く彼の曲って、ちょっと苦手な部分もあったのですが(苦笑)、そんな印象を完全に払拭したステージ。七尾旅人は天才、そんな評価を以前からよく聴きますが、いやぁ、それを実感したステージでした。本当に素晴らしい!また、是非、彼のステージは見てみたいです。

その2に続く。

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2011年7月23日 (土)

幻のユニット、復活!

Title:HELL:THE SEQUEL
Musician:BAD MEETS EVIL

ヘル:ザ・シークエル~デラックス・エディション

あのEminemが始動させた新ユニット・・・ということで、今回聴いてみたこのアルバム。「The Slim Shady LP」の中にも「Bad Meets Evil」という曲がありましたが、もともと、このユニットは、Eminemが下積み時代にロイスことRoyce Da 5'9"と組んでいたユニットだそうです。

ブックレットによると、この「Bad Meets Evil」でも共演し、ロイスのデビューアルバムでも共演するなど、仲が良かった2人。しかし、2002年に、EminemのShady Recordとの契約を望んだロイズの申し出をEminemが断ったことから関係が悪化し、Eminemのグループ、D12をまきこんだビーフ(ラッパー同士の喧嘩)へと発展したそうです。

しかし、2006年に、両者の関係を修復しようとしていたD12のプルーフが銃殺されたことを機に、2008年に、両者がビーフの終結を宣言し、その後、両者は急接近。そして、このたび、Bad Meets Evilとしての活動を再開し、このアルバムがリリースされました。

ちなみに、「Bad」がロイス、「Evil」がEminemのことだそうです・・・って、ちょっと漫才コンビみたいだな、なんとなく(^^;;

今回の作品は、やはり「悪」と「邪悪」が出会ったユニットだけあって、特に前半、かなり攻撃的で自己主張の強いリリックが目立ちます。ロイズとEminemのマイクリレーが魅力的な反面、歌詞の内容がわからなくても、メロやトラックが妙に耳に残るEminemの作品と比べると、前半は、歌詞がわからないと、ちょっと印象薄めかも。

そんな中で話題となったのは、Lady Gagaをディスった(というよりもおちょくった)「A KISS」のフレーズでしょう。

"Lady Gaga she can quit her job at the post office she's a male lady"
(「A Kiss」より M.Mathers,R.Montgomery,S.Crawford,D.Brown)

「レディーガガは郵便局の仕事をやめていいんだぜ。彼女は『male lady』だからな」
という歌詞。かつて両性具有ではないか、と噂されたLady Gagaのことを、「male lady」(男女)と「mail lady」(=郵便配達員の女性)とかけておちょくっているこの曲。Eminem本人は、後に、ジョークでおちょくっただけで、彼女のことは嫌いではない、と述べていますが、今、もっとも話題の歌姫をネタにしちゃうあたり、彼らしいなぁ、と強く感じますし、ファンとしてはうれしくなってきたりすらします(笑)。Lady Gaga、好きですけどね~。

一方で、後半に関しては、ちょっと驚きのBRUNO MARSをフューチャーし、メロウな曲に仕上げている「LIGHTERS」や、妙にリズムが耳に残る「LIVING PROOF」など、歌詞の内容がダイレクトにわからない私たちにも楽しめる、ポップステイストの強い曲も並んでいて、正直、前半はサウンドの面で、ちょっと楽しみきれない部分があったのですが、後半は、十分に満足のいく内容に仕上がっていました。

ミニアルバムということもあって、46分程度の内容なのですが、それだけに、逆にサラッと聴けるという意味でも満足度の高いアルバムだったと思います。Eminemファンはもちろん要チェックのアルバム。今度は、このユニットでもコンスタントに活動を続けるのでしょうか?これからも楽しみです!

評価:★★★★★


ほかに聴いたアルバム

The Dark Side Of The Moon/The Flaming Lips

Dark Side of the Moon

なんと、あのアメリカのサイケデリック・ロックバンド、The Flaming Lipsが、ピンク・フロイドの名盤「The Dark Side Of The Moon」をフルカバー!ちょっとビックリの企画です。

内容は、The Flaming Lipsらしい、ノイジーでキュートな夢の世界なカバー・・・・・・といった感じではなくて、かなりノイジーなギターが鳴りまくる、サイケデリックテイストだけど、狂気も感じられるようなカバー。「The Dark Side Of The Moon」の邦題、「狂気」のイメージにもピッタリ??ある意味、彼ららしい解釈がユニークな感じ。原曲も、あらためて聴いてみたくなりました。

評価:★★★★

The Flaming Lips 過去の作品
EMBRYONIC

Distant Relatives/Nas&Damian Marley

Distant Relatives

名盤「Illmatic」などでおなじみの、アメリカのヒップホップMCと、あのボブ・マーリーの末息子で、自信のレゲエ・ミュージシャンとして活躍を続けるDamian Marleyとのコラボアルバム。豪華なミュージシャン同士のコンビとして話題になりましたが、いわばHIP HOPとレゲエの融合・・・これが素晴らしかった!

レゲエの緩やかなリズムとメロディーに、Nasのエッジの効いたラップとリズムがからみます。オーガニックな雰囲気のサウンドと、現代的なラップのからみもまたとても魅力的。ある意味、全く違う雰囲気の両者ながらも、ルーツが同じアフリカだからか、どこか底辺に流れる共通点を感じられ、新しくも懐かしいような感覚すら覚えるアルバムでした。レゲエ好きにもHIP HOP好きにもお勧めの傑作です。

評価:★★★★★

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2011年7月22日 (金)

女性ソロシンガーが1位

今週の着うたチャート

2011年7月13日~2011年7月19日付チャート

今週は、着うたチャート、アルバムチャートともに、女性ソロシンガーが1位を獲得しています。

【初回限定

着うたチャート1位は、安室奈美恵「Fight Together」。7月27日発売予定のシングルからの先行配信。この曲は、フジテレビ系アニメ「ONE PIECE」の主題歌で、いつもの安室らしいR&B色は薄めのポップチューンなのですが、歌詞の内容は「ONE PIECE」の世界観にピッタリ。これはヒットしそうな予感が。

2位、3位は、KARA「GO GO サマー」加藤ミリヤ×清水翔太「BELIEVE」が、先週の1位2位からそのままスライドし、ワンランクダウンしています。

続く初登場は6位にGReeeeN「ソラシド」がランクイン。7月20日に発売されたシングルの先行配信です。爽やかな感じのサマーチューン。前作「花唄」は初登場7位だったので、それよりはワンランクアップしています。

8位にはいきものがかり「NEW WORLD MUSIC」が入ってきました。こちらも7月20日発売の両A面シングルのうちの1曲。フジテレビ系「めざましテレビ」で毎朝流れている曲ですね。前作「キミがいる」は初登場7位だったので、それよりは1つランクを落としています。

他には、ベスト10圏外からの返り咲きや、初登場ベスト10入り組が・・・。

まず返り咲き組。男性シンガーソングライターRakeの横浜ゴムCM曲「100万回の『I love you』」が、先週の16位から4位に一気にランクアップ。6月21日付で9位にランクインされて以来のベスト10入りとなりました。急激なランクアップの理由がいまひとつ不明なのですが・・・7月16日にTBS系で放送された音楽番組「音楽の日」に出演した影響か??

そしてベスト10圏外からランクアップの上、今週、はじめてベスト10入りしてきたのが、10位の手嶌葵「さよならの夏~コクリコ坂から~」。7月5日付で41位にランクインし、先週は13位にランクアップ。そして3週目でベスト10入りとなりました。ご存知ジブリ映画「コクリコ坂から」の主題歌。宮崎駿監督の息子、宮崎吾朗監督の第2弾。前作「ゲド戦記」は散々な評判でしたが、こちらは、前作に比べると、比較的好評の模様。ちなみに、手嶌葵は前作「ゲド戦記」に引き続きの主題歌抜擢で、今回も、その美しい歌声を聴かせてくれています。シングルチャートでも、今週、22位までランクアップしており、映画の公開にあわせてヒットが期待されます。また、「ゲド戦記」主題歌「テルーの唄」も、今週着うたチャート28位に初登場。映画はともかく、楽曲は評判よかったからなぁ~。


今週のアルバムチャート
http://www.oricon.co.jp/rank/ja/

着うたチャートも女性シンガーが1位を獲得しましたが、アルバムチャート1位も、最近、徐々に人気を集めてきているあの女性シンガー。

YOU

昨年9月にリリースしたカバーアルバム「Request」が大ヒットを記録した女性シンガーソングライターJUJUのニューアルバム「YOU」が見事1位獲得です。「Request」でこそ1位を獲得しましたが、オリジナルでの1位獲得はこれが初。初動売上11万1千枚も、「Request」の12万8千枚こそ下回りましたが、オリジナルとしての前作「JUJU」の4万7千枚を大きく上回る結果となりました。

2位3位は旧譜が並んでいます。2位は嵐「Beautiful World」、3位はまだまだ人気が続くLADY GAGA「BORN THIS WAY」がそれぞれ先週からワンランクダウンながらも、上位をキープしています。

以下、今週は新人バンドの初登場が目立ちました。

6位にねごと「ex Negoto」、8位にFear,and Loathing in Las Vegas「NEXTREME」がそれぞれランクインです。

ねごとは、千葉出身の4人組ガールズロックバンド。このアルバムにも収録されている「カロン」がau「LISMO!」のCMソングになるなど、かなりプッシュされていただけに、ベスト10入りはやはり・・・といった感じが。ちょっとチャットモンチーとかぶるのが気になるのですが(^^;;メジャーデビューアルバムである前作「Hello!"Z"」は初登場23位初動4千枚の売上だったのに対して、1万5千枚と、3倍弱の売上を記録し、初のベスト10入りです。

それよりも驚いたのが8位初登場のFear,and Loathing in Las Vegas。6人組ロックバンドで、昨年リリースされたアルバムに続き、2枚目となるアルバム(ミニアルバム)。いわゆるスクリーモにカテゴライズされるようなバンドなのですが、激しいヘヴィーなボーカルとバンドサウンドなのに、リズムが妙にダンサナブル。曲によっては、デジロック調やディスコ調の曲もあるという、ユニークなバンド。このアルバムに収録されている「Chase the Light!」が、日テレ系アニメ「逆境無頼カイジ」のテーマ曲になったのがヒットの要因でしょうか?

今週の着うた&アルバムチャートは以上。チャート評はまた来週の水曜日に~。

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2011年7月21日 (木)

伝説のアイドルグループ

Title:GOLDEN☆BEST コンプリートシングルコレクション
Musician:キャンディーズ

GOLDEN☆BEST キャンディーズ コンプリート・シングルコレクション

70年代に一世を風靡したアイドルグループ。今年4月、メンバーのスーこと田中好子がわずか55歳という若さで急逝し、ファンを嘆かせました。その後発売されたこのシングルコレクションは、オリコンチャートでも11位にランクインし、その絶大なる人気をうかがわせる結果となりました。

で、そのシングルコレクション、私も聴いてみました。話題にのろうというミーハーな気分半分。そして、「ハートのエースが出てこない」「春一番」みたいに、リアルタイムに彼女たちのことを知らない私でも口ずさめる曲が多く、また、彼女たちの曲の音楽的な評価の高さも随所で聞いているだけに、純粋なポップアルバムとして楽しめるかも、という気持ち半分。

ただ・・・アルバムを通して聴いて、まず感じてしまったのが・・・

自分って、どうもやはり、アイドルって、いまひとつはまれないんだなぁ、ということ(苦笑)。

いや、別にアイドルがいい悪いの話をしている訳ではなく、偶像崇拝というか、テレビの向こうの芸能人を、無条件で好きになるっていうのが、どーも抵抗があるらしいです(^^;;

で、やはり彼女たちが歌う曲っていうのは、あくまでも彼女たちをアイドルたらんとするスタンスでつくられているんですよね。たまに、「彼女たちのファンではなく、彼女たちの曲が好きなだけだ」みたいなことを言う方がいますが、個人的には、やはりアイドルソングというのは、アイドル本人と切り離せないものだと思っています。そして、それがまた、アイドルソングの大きな魅力だとも思います。

ただ、それだけに、彼女たちの曲も、聴いていて、正直なところ、いまひとつはまれませんでした。確かに、彼女たちの事実上最後のシングルとなった「微笑がえし」など、サビにむけてどんどんと展開してく曲調や、明るい曲調なのに、サビ前に、ワンフレーズだけ、寂しげなフレーズが入る展開だとか、過去のシングルを歌詞に読み込んだ仕掛けだとか、それでいて、全体的にはどこか切なさを感じるメロディーとか、まさに文字通りの名曲だと思ったのですが・・・。

しかし、そんな私でも、キャンディーズというグループが、これだけ支持を集めている理由のひとつがわかる気がしたのが、同時期に発売された「レコードコレクターズ」の、キャンディーズの解散コンサートに関する記事を読んだ時でした。

リアルタイムに彼女たちの活動を知らない私にとってはちょっと意外だったのですが・・・

・ 解散発表前の彼女たちの人気は、「国民的」というにはほど遠い程度だったということ。
・ 突然の解散発表は、あくまでも彼女たちの意思で行われたということ。
・ 解散発表後、ファンの間で、有終の美を迎えさせようという意識が高まり、解散に向け、キャンディーズ熱がどんどん高まり、人気も高まっていったということ。

アイドルって、いわゆる一種の「フィクション」だと思うんですよ。いわばテレビや芸能事務所によって作られた「物語」。もちろん、そんなフィクションをフィクションとして楽しむのも、アイドルの大きな魅力なのでしょう。

ただ、キャンディーズは、そんな「フィクション」であるアイドルとしての活動に終わらず、自分たちの意思で解散を宣言し、そして解散に向けてファンたちが盛り上がるという、「ノンフィクション」の要素が最後に組み込まれました。それが、キャンディーズを伝説的な存在とし、今なお多くのファンに絶大な支持を得ている大きな理由なのかなぁ・・・なんてことを思い、なんとなく、彼女たちの魅力の片鱗に触れたような気がしました。

評価:★★★★

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2011年7月20日 (水)

AKB48からのソロ作がまた1位、だが・・・。

今週のシングルチャート
http://www.oricon.co.jp/rank/js/w/

今週は、AKB48からのソロ作が、また1位を獲得した・・・のですが・・・。

【特典生写真無し】ふいに(type-A)(DVD付)

1位は板野友美「ふいに」。先日の前田敦子のソロシングルに続き、初の1位獲得となりました。ただ、初動売上は2位に終わった前作「Dear J」の16万3千枚から大幅ダウンの9万枚。AKB48絡みで、初動売上が前作を下回ったのは珍しいのでは?AKB48人気が岐路に立ったのか、それとも彼女本人の人気の影響か??

2位にはフジテレビ系ドラマ「マルモのおきて」主題歌薫と友樹、たまにムック。「マル・マル・モリ・モリ」が先週の9位から大きくランクアップし、ベスト3に返り咲きです。7月13日にDVD付限定盤が発売された影響の模様。売上6万6千枚は、先週の1万1千枚から大きくアップ。この期に及んでDVD付をリリースというのは、ちょっとあざといやり方ですが(苦笑)。

続く3位初登場だったのがGACKT「Episode.0」。この曲、「初音ミク」などでおなじみのVOCALOIDの元の声にGACKTを用いたがくっぼいどで作成された曲をGACKT本人がカバーしたシングルだそうです。ちなみにこのシングルで39作目のトップ10入りだそうですが、これは、田原俊彦の記録を抜いて歴代1位だそうです。正直、派手なヒット曲はありませんが、地道に根強い人気を獲得していますね・・・。ただ、初動売上は前作「EVER」の3万3千枚から若干ダウンの2万8千枚に終わりました。

この3位GACKTを筆頭に、今週は、ビジュアル系・・・というか、美系男子の楽曲が並んでいます。

まず4位にはヴィジュアル系バンドViViD「BLUE」がランクイン。テレビ東京系アニメ「BLEACH」のオープニングテーマで、前作「『夢』~ムゲンノカナタ~」の初動1万2千枚を上回る1万8千枚を売り上げるヒットとなっています。

6位には、この美系男子の元祖的存在、THE ALFEEの高見沢俊彦ことTakamiy「黄金龍王」がランクイン。ちなみに、アイドル並みに3種類のシングルが発売されているのですが、そのうち1タイプのカップリング「You in Eden」では、作詞に、なんと氣志團の綾小路翔が参加!こ、これはちょっと気になるかも?初動売上1万6千枚は、前作「青空を信じているか?」の1万8千枚から若干のダウン。

そして美系男子最後はDAIGO率いる3人組バンドBREAKERZ「LAST † PRAY」が8位にランクイン。前作「月夜の悪戯の魔法」の初動1万9千枚より若干ダウンの初動1万5千枚。もっとも、前作は「名探偵コナン」のタイアップがついていただけに、このくらいが本来の人気か??

初登場はあと2曲。9位に先週の着うたチャートで2位を獲得した加藤ミリヤ×清水翔太「BELIEVE」が、10位に人気男性声優宮野真守「オルフェ」がそれぞれランクインです。

加藤ミリヤと清水翔太のユニットはこれで第3弾。ただ、前作「FOREVER LOVE」は初動3万1千枚だったのに対して、今回は初動1万2千枚と大きくダウン。そろそろ飽きられてきているか?宮野真守は、シングルアルバム通じて初のベスト10ヒット。初動売上8千枚は、前作「ヒカリ ヒカル」の5千枚から大きくアップしています。

今週のシングルチャートは以上。着うた&アルバムチャートは金曜日に~。

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2011年7月19日 (火)

間違いなく小西康陽のソロアルバムです。

Title:11のとても悲しい歌
Musician:PIZZICATO ONE

11のとても悲しい歌

PIZZICATO FIVEの解散から約10年。小西康陽のソロアルバムがようやくリリースされました。その名もPIZZICATO ONE。やはり、PIZZICATO FIVEからの延長線上にあるソロプロジェクト、という意味なのでしょうか?

この並びは偶然なのですが、昨日紹介したのが中田ヤスタカのcapsule。今となっては考えられないかもしれないんですが、最初、capsuleを聴いた時の感想は、「なんだ、このPIZZICATO FIVEのパクリは?」だったんですよね(^^;;実際、初期のcapsuleは、まるっきりPIZZICATO FIVE風のユニット。でも、先日のcapsuleのアルバムとこの作品は、ある意味、似ても似つきません。お互いに、遠くまで歩みを進めたなぁ・・・・・・といった感じで。

とはいっても、個人的にはこのアルバム、とても小西康陽っぽいなぁ、ということを感じました。今回のアルバムでユニークなのは、彼は作詞も作曲もしていなければ、歌も歌っていません。今回のアルバムは、ゲストボーカリストによる全編英語詞のカバーアルバム。彼が行ったのは、選曲をし、歌うボーカリストを決め、アレンジを行ったこと。でも、紛れもない、小西康陽のソロアルバムに仕上がっています。

「11のとても悲しい歌」というタイトルの通り、基本的にダウナーな曲がベース。そして、どの曲も、ジャジー、あるいはソウルテイストなナンバーが並んでいます。音数は少なく、比較的シンプルに、しっとりとしたメロディーとボーカルを聴かせるアレンジ。そういう意味では、明るくダンサナブルだったPIZZICATO FIVEの曲調とは、パッと聴いた感じ、かなり違う雰囲気のアルバム、と言えるかもしれません。

それでも今回のアルバムは、あくまでもPIZZICATO FIVEの延長線上にあるように感じました。確かに、このアルバムに収録されている曲は、悲しい曲でした。しかし、そのサウンドは、あくまでもポップであることが貫かれています。ある意味、どこか祝祭色を帯びた・・・・・・というと、誤解を招きそうだなぁ。PIZZICATO FIVEの曲と共通するような、一種の非日常性を感じます。あくまでも音楽は、リスナーを非日常の世界にいざなうエンターテイメントである、というスタンスを感じました。

選曲にしても、彼らしいなぁ~といった印象が。「IMAGINE」みたいな、超有名曲や「I WANNA BE LOVED BY YOU」みたいに、一度は聴いたことあるようなナンバーもさりげなく配して、基本的には必要以上にマニアックにならずに、でも、センスの良さを感じさせる選曲はさすが。どの曲も、広いリスナー層に受け入れられそうな、ポピュラリティーある曲というのも大きなポイントでしょうか?

一度聴いただけでも楽しめ、聴けば聴くほど味が出てくるようなポピュラーミュージックの、ある種理想的なアルバムのように感じました。長く愛聴しそうな、今年を代表する名盤の1枚。お勧めです。

評価:★★★★★


ほかに聴いたアルバム

BOYS&GIRLS/アルファ

BOYS & GIRLS

シングルは比較的コンスタントにリリースしていたみたいですが、アルバムとしては、ミニアルバム「Going!Going!Gone!」から約4年2ヶ月ぶりのニューアルバム。テクノとHIP HOPを融合させるスタイルは維持しているものの、今風な泣きメロラップもあったり、バンドを入れた曲もあったりと、新しいスタイルも模索している感じ。ユーモラス満点だった以前と比べると、ユーモラスさは一歩後退で、聴かせる曲が目立ちました。悪くはないのですが、ちょっと迷走している印象も・・・。

評価:★★★

アルファ 過去の作品
パーティー野郎Aチーム

ЯAW/WAGDUG FUTURISTIC UNITY

ЯAW

爆音のデジタル・ハードコアサウンドを聴かせた1stアルバム「HAKAI」から一転、2ndアルバム「R.A.M.」ではバンドサウンド回帰を見せた彼ら。やはり興味はそちらの方向に向かっているのでしょうか?今回は「HAKAI」以前の作品をバンドサウンドで再構築したアルバムをリリースしてきました。

基本的には爆音の快感という意味では、「HAKAI」から大きな差は感じませんでした。文句なしにカッコいいのも同様。ただ、全体的に爆音一辺倒といった感じで、最後にはちょっと飽きが来てしまいます。THE MAD CAPSULE MARKETSのような、爆音の間にポップなメロが入る、みたいな「抜け」の部分がないのが、ちょっと辛いかも・・・。

評価:★★★★

WAGDUG FUTURISTIC UNITY 過去の作品
HAKAI
DESTROY THE DESTRUCTION-mash up&remixes-
R.A.M.

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2011年7月18日 (月)

中田ヤスタカのやりたい音

Title:WORLD OF FANTASY
Musician:capsule

WORLD OF FANTASY

前々作「MORE!MORE!MORE!」あたりから、capsuleというユニットの意味合いが、中田ヤスタカとこしじまとしこのユニットというよりも、こしじまとしこが参加している、中田ヤスタカのソロプロジェクト、という要素が強くなってきました。

特に、中田ヤスタカの音楽にある、ポピュラリティーという側面を、Perfumeが強く担うようになっただけに、capsuleは、Perfumeで出来ない、でも、中田ヤスタカがやりたい音楽を演るユニット、という要素が強くなってきました。

さらに今回のアルバムに関しては、いままで以上、こしじまとしこのボーカルが表に出てきている楽曲が少なくなってきました。あえていえば、こしじまとしこのボーカルも、このアルバムの中では、「楽器の一部」みたいな取り扱いに感じます。

実際、前作に引き続き、ジャケット写真のこしじまとしこの目線にはモザイクがかけられていますが、彼女のボーカルやキャラクターを前に押し出すのではなく、もっと匿名性の高いユニットである、という意思のあらわれ・・・なのかもしれません。

今回の作品も、ここ最近の中田ヤスタカサウンドの延長戦上にあるような感じ。ただ、その中で、以前に比べて、よりビートが強くなった感じがします。M.I.A.あたりからの影響を感じるエレクトロチューン「I JUST WANNA XXX YOU」みたいな曲もあったりして・・・。他にも「I WILL」「PRIME TIME」などといった、強いビートを前に押し出した作風の曲が並んでいました。

ちょっとラテンテイストが漂う、祝祭色を感じる「WHAT IS LOVE」みたいな曲もあったり、ポピュラリティーも全面に感じられ、聴いていて楽しめる作品なのはいつものcapsuleと一緒。ただ、「やりたいこと」がより前面に押し出されて、聴いていて純粋なワクワク感みたいなものは、前作の方があったかも。

こしじまとしこカラーが薄まって、昔からのファンにとっては、また賛否両論みたいですが、彼のスタンスとしては、この方向性がもうしばらくは続きそう。個人的には、どちらかというと、この方向が好きなので、次回作も、もっと中田ヤスタカのやりたい音を推し進めたアルバムを聴けるのを楽しみにしているのですが。

評価:★★★★★

capsule 過去の作品
FLASH BACK
MORE!MORE!MORE!
FLASH BEST
PLAYER


NORIYUKI MAKIHARA SYMPHONY ORCHESTRA CONCERT CELEBRATION 2010~SING OUT GLEEFULLY!~/槇原敬之

LIVE ALBUM SYMPHONY ORCHESTRA“cELEBRATION 2010”~Sing Out Gleefully!~

オーケストラをバックとしたライブ盤が、もう3枚目・・・・・・というだけで、正直、お腹いっぱい(苦笑)。マッキーの名曲の数々を聴ける、というだけで、聴いていて、それなりに楽しめるものの、オーケストラアレンジは、特に目新しさもなく、3回目というのは、さすがに飽きてきました・・・。

さらに今回、意味不明だったのは、「Sing Out Gleefully!メドレー」として過去の名曲を演奏したのですが、「馬に乗って過去を駆け抜ける」というコンセプトだったようで、なぜか馬の蹄の音が、曲にかぶさるように入っていました。ただでさえ邪魔なのに、蹄の音のリズムが曲のリズムに合っておらず、聴いていて、正直、不快にすら感じました(苦笑)。演奏者は、演りにくかっただろうなぁ。この試みに対して、文句は出なかったのかなぁ・・・。

評価:★★★

槇原敬之 過去の作品
悲しみなんて何の役に立たないと思っていた
Personal Soundtracks
Best LOVE
Best LIFE

不安の中に手を突っ込んで

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2011年7月17日 (日)

強烈なメッセージ性

Title:IS THIS HYPERREAL?
Musician:ATARI TEENAGE RIOT

Is This Hyperreal ? [ボーナストラック2曲収録・解説付・国内盤] (BRC293)

ATARI TEENAGE RIOT復活!!2001年、MCのカール・クラックが急逝したことを受け、活動休止状態となっていたATARI TEENAGE RIOTですが、このたび、活動を再開。あらたにMCにCX KIDTRONiKを迎えて、新生ATARI TEENAGE RIOTのニューアルバムが完成しました。

ATARI TEENAGE RIOTといえば、強烈な反政府、反資本主義的なメッセージを発するハードコアバンド。今回のアルバムでも、そのスタンスは全く変わっていません。

今回のATARI TEENAGE RIOTのアルバムを聴いて、いまさら感は否めないのですが、斉藤和義が、You Tube上に、反原発の歌をアップさせた時の、いきものがかり・水野良樹のTwitterでの発言を思い出してしまいました。

Togetter:斉藤和義氏「ずっとウソだった」に対する,いきものがかり・水野良樹リーダーの意見

彼の意見としては、「原発問題という、複雑な事象を単純化する危険性」「反原発のリーダー的に単純に英雄視することの危険性」を述べています。

お説ごもっとも。ひとつの意見としては間違っていないと思います。ただねぇ、音楽は社会学の論文じゃねーんだよ。変にごちゃごちゃ理屈を述べて何も語らないよりも、多少偏っていても、素直な怒りや憤りを音楽にのせた方が、ミュージシャンとしては、リスナーの胸をうつ音楽を書けると思うんですけどね、私は。

なんでそんなことを思いついたかというと、ATARI TEENAGE RIOTの歌詞も、ある意味、かなり偏っており、事象を単純化しています。彼らの敵は、インターネットを規制する主体、あるいは大企業や政府。徹底的なアナーキズムや、自由至上主義に貫かれています。

確かに、「自由を規制しようとする主体=大企業や政府」と単純な図式で成り立たない部分もありますし、単純に、徹底した自由=私たちに平和をもたらす、とは単純にはいきません。

ただ、それでも、彼らの素直な社会に対する怒りや憤りを、ハードコアなデジタルサウンドにのせる彼らの音楽に、否応なく私たちは興奮しますし、また、胸をうつものがあります。

それって、決して理屈じゃないんですよね。そういう理屈じゃない部分に、音楽の素晴らしさがあると思うんですけどね~。

・・・・・・って、屁理屈をこねまくっている音楽サイトの管理人が語っても、全然説得力ありませんね(^^;;

もうひとつ。今回のATARI TEENAGE RIOTの復帰後初の新作。以前の作品に比べると、かなりポップにまとまっています。

実際、以前の作品は、かなりハードで、ゴテゴテしたサウンドだっただけに、最初はそのサウンドが耳に心地よくても、聴いているうちに、徐々にお腹いっぱいになってきました。ただ、今回の作品は、ハードコアなサウンドがちょっと後ろに下がり、ポップなメロディーが前に押し出されたため、最後まで飽きることなく、彼らの音の世界を満喫することが出来ました。

復帰後、今後はコンスタントに活動を続けてくれるのでしょうか?サマソニに来日する彼ら。ライブも一度、見てみたいなぁ・・・。

評価:★★★★★


ほかに聴いたアルバム

Trans-Continental Hustle/Gogol Bordello

Trans-Continental Hustle

ニューヨークで結成された、多国籍ロックバンド。ボーカルのユージン・ハッツはウクライナ出身で、チェルノブイリの原発事故により故郷に住めなくなり、難民として各地を転々とし、アメリカに移り住んだとか・・・。

いわゆる「ジプシー・パンク」とカテゴライズされるのですが、アイリッシュ・トラッド風のメロを主体とした、哀愁感と、祝祭色を一緒にした、無国籍の不思議なロックは、東欧の様々な音楽の影響を受けたのだとか。メインストリームからは絶対出てこないような、独特のリズムやサウンドが、妙に耳に残り魅力的。2008年にはフジロック、2009年にサマソニに来日したそうですが、野外ライブが似合いそう。彼らのライブも一度見てみたいなぁ。

評価:★★★★★

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2011年7月16日 (土)

辛島先生の黒歴史?

Title:辛島美登里 パーフェクトベスト
Musician:辛島美登里

辛島美登里 パーフェクト・ベスト

辛島先生といえば、デビューシングルは1989年のシングル「時間旅行」・・・・・・と公式サイトのプロフィールには記載されています。しかし、実際には1984年にビクターから「雨の日」というシングルがリリースされており、それが厳密なデビューシングル。さらにその後、キングレコードからシングルをリリースしており、また、この時期、アニメのオリジナルビデオ作品に、何曲か楽曲を提供していたみたいです。

ここらへんの事実、熱烈なファンにとっては当たり前の事実なのかな?実際、この時期の作品が完全に封印されているわけではなく、1991年には、キングレコードの作品をまとめた「Memories」というアルバムがリリースされていたりします。もっとも、公式的には完全に黙殺されているみたいですが(笑)。

この「Memories」は現在は廃盤になっているみたいですが(とはいえ、amazonのサイトからは、比較的安値で中古が入手できるみたいですが)、このたび、キングレコード時代の作品に、さらに幻のデビューシングル「雨の日」「心の街」を収録した、初期ベストがリリースされました!

上のamazonの「Memories」では、キングレコード時代の作品について「いかにもアニメ!という曲なので今も辛島ファンが聴くとのけぞりそう。」という紹介をされていたので、どんなもんか、期待半分、不安半分で聴いてみたのですが・・・

いや、これは全然。フツーに、辛島先生の作品でしょう(^^;;

まず一番驚いたのが、その幻のデビューシングル「雨の日」。和風な雰囲気の、しっとりと聴かせる曲なのですが、歌い方も完全に今の辛島美登里ですし(雰囲気、ちょっと若いけど)、メロディーも辛島節。彼女の楽曲はデビュー段階から完成されていたんだなぁ、とあらためて驚かされました。

で、「Midnight Shout」など、アニソンにしても、確かに、ハードロックテイストの、いかにも80年代風のアレンジは、今聴くと古臭く感じてもしまうのですが、メロディーは辛島先生らしいんじゃないですか?確かに、辛島美登里というと、「サイレント・イヴ」や「あなたは知らない」のヒットなどで、バラードというイメージがあるのですが、マイナーコード主体のアップテンポナンバーで、ちょっとアレンジが仰々しいという意味では、「GREEN」に収録されていた「一番みじかいKiss」に通じる部分があるような感じも。

そういう意味では、ファンなら聴いても、決して残念に感じたり、「ま、初期の作品だから・・・」なんて思うことはありません。むしろ、この段階で、既に辛島美登里のスタイルが確立されており、魅力的な楽曲も多く、彼女の実力を再認識できると思います。

後半にインストが並んでいるのは残念なのですが、この時期に発表した作品を残らず収録しようという意図なのでしょうか。そういう意味では、資料的価値も高い作品だと思います。黒歴史なんてしてしまうのは、ちょっともったいない作品も多く、もっと公にしちゃってもいいのでは?アニソンに対する見方も、以前とはかなり変わってきたし。

ただ、確かに彼女に対するパブリック・イメージとはちょっと異なる作品も多いので、ファン以外の方が最初に聴く作品としてはお勧めしがたいかも。そういう意味では、ファンズアイテム的な要素が強い作品。ただ、ファンの方は要チェックの1枚だと思います。

評価:★★★★

辛島美登里 過去の作品
オールタイムベスト


ほかに聴いたアルバム

アンハッピーリフレイン/wowaka

アンハッピーリフレイン

動画サイトで人気を博している、いわゆる「初音ミク」系のミュージシャン。ここでの記載を読むと、SPARTA LOCALSの曲からのパクリが騒動になったことがあるらしいのですが、確かに、楽曲はSPARTA LOCALSだったりNUMBER GIRLあたりのオルタナ系のインディーギターロックバンドの影響を感じられます。そういう音を、打ち込み+初音ミクで演るという試みがおもしろく、メロディーや音的には、いままで聴いてきた「初音ミク」系の中では一番好みかも。ただ、その一方で、「この音なら、生音の方がよくない??」という疑問もわいてしまうのも事実・・・。

評価:★★★★

Empowerment/SING LIKE TALKING

Empowerment

2003年以降、事実上の活動休止状態だったSING LIKE TALKINGですが、なんと7年7ヶ月ぶりにニューアルバムがリリースされました!!まさに待ちに待った新作です!基本的には、「大人のロック」みたいにカテゴライズされそうなAORな作風ながらも、ファンキーな「Through The Night」からスタートし、「A Wonderful World」のようなロックテイストの作品があったり、ラストを締めくくるインスト「Dog Day In The Noon」はサイケちっくだったりとバラエティー豊かな作風が特徴的。前々作「METABOLISM」から(といっても、もう10年前の作品ですが・・・)ロックテイストが強くなってきたのですが、前作から7年以上のインターバルがありながらも、基本的にはその路線が続いています。

ただ、どの曲も文句なしのクオリティーの高さを維持しているのですが、勢いという意味ではかつての全盛期に及ばないのは残念。特に、メロディーラインで、いまひとつ、耳に残るような曲が少なかったような感じがします・・・。ある意味、高レベルで安定しているだけに、今後も変わらない安心感はあるのですが・・・。

評価:★★★★

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2011年7月15日 (金)

アルバムは圧倒的な人気の・・・。

今週の着うたチャート

2011年7月6日~2011年7月12日付チャート

今週、着うたチャートもまた、ベスト3のうち2曲は先週と変わらない結果になっています。

GO GO サマー!(初回限定盤A)(DVD付)

1位はKARA「GO GO サマー!」。これで3週続けての1位獲得。ロングヒットを記録しています。そして3位には、薫と友樹、たまにムック。「マル・マル・モリ・モリ!」が先週の2位からワンランクダウンながらもベスト3をキープ。こちらもロングヒット中です。

ベスト3のうち2位は初登場。加藤ミリヤ×清水翔太のコラボでの第3弾シングル「BELIEVE」がランクインです。7月13日に発売されたシングルの先行配信。清水翔太×加藤ミリヤ名義だった前作「Forever Love」は、着うたチャートで2週連続1位を獲得しましたが、本作は、とりあえず初登場での1位は逃してしまいました。

4位以下で初登場は・・・

まず4位にJUJU「Love again」がランクインです。先日リリースされたシングル「また明日...」のカップリング曲。7月13日に発売されたニューアルバム「YOU」にも収録されています。ちなみに、その「また明日...」も先週の8位から5位にランクアップしており、奇しくも、JUJUの曲が2曲並ぶ結果となっています。

6位にはヴィジュアル系バンドViViD「BLUE」がランクイン。こちらも7月13日発売シングルの先行配信。テレビ東京系アニメ「BLEACH」のオープニングテーマとなっており、シングルチャート初登場6位だった前作「『夢』~ムゲンノカナタ~」についで、ヒットが予想されます。楽曲は、ある意味典型的なヴィジュアル系風のポップスロックといった感じ。

8位初登場だったのが、AKB48の板野友美のソロシングル「ふいに」でした。こちらも、7月13日に発売されたシングルの先行配信。配信限定だった前作「愛にピアス」が初登場9位だったので、前作よりはワンランクアップしています。ちなみにこちらも、9位にAKB48「Everyday、カチューシャ」がランクインしており、AKB48関連が2曲並んでいます。

他に今週は、10位以下からベスト10にランクアップしてきた曲が2曲ランクインしています。

まず7位には、先週23位から大きくランクアップした、Che'Nelle「ベイビー・アイラブユー」がランクインしています。Che'Nelleはロサンジェルス在住のR&Bシンガーで「I Fell in Love with the DJ」で全米デビューしているので、洋楽という括りになるのでしょうか?その「I Fell in Love with the DJ」はビルボードのポップスチャート(通常のHot100じゃない点に注意!)で98位という、ヒットからはほど遠いものの、チャートインは果たしているのですが、その後は、完全に、活動の主軸を日本に移していている模様。この曲もTEEの曲のカバー。日本の着うたヒット狙いの海外ミュージシャンという、珍しいスタンスになりつつあります。

そして10位には、先日は「徹子の部屋」や「SMAP×SMAP」に出演し、話題をふりまいたLady Gaga「Born This Way」が12位からランクアップで再度ベスト10入りを果たしています。アルバムもロングヒットを続けており、日本でも人気が爆発した彼女。日本で出演したテレビ番組での好感度もかなり高かったみたいで、この人気はまだまだ続きそうです。


今週のアルバムチャート
http://www.oricon.co.jp/rank/ja/

今週の1位は・・・やはり強い!あのアイドルグループが1位獲得です。

1位はのニューアルバム「Beautiful World」が売上63万枚。圧倒的な大差をつけて1位獲得です。先日発売されたAKB48の「ここにいたこと」が初動60万2千枚だったので、それを上回る結果になっています。ただ、嵐の前作「僕の見ている風景」は初動73万1千枚だったので、そこからは大きくダウン。人気のピークは超えてしまったのか?

2位は、着うたチャートでもベスト10返り咲きを果たしたLADY GAGA「BORN THIS WAY」が3位から2位にランクアップ。アルバムもロングヒットを続けています。

3位は西野カナ「Thank you,Love」が先週の2位からワンランクダウン。なにげに根強い人気です。

以下、初登場は・・・6位に動画サイトなどで人気の音声合成・DTMソフト、初音ミクをつかった作品を集めた同人音楽のコンピレーションアルバム第7弾「EXIT TUNES PRESENTS Vocalonation feat. 初音ミク」がランクイン。アメリカのANIME EXPOでのライブが話題となったり、CMにも登場しはじめたりと、人気がネット以外でも波及しつつありますが、前作「EXIT TUNES PRESENTSVocalonexus feat.初音ミク」が初動3万1千枚で、初登場1位を獲得したのに対して、こちらは初動1万9千枚に留まりました。収録曲の影響か?それとも、既に人気のピークを超えたのか??

動画サイトから人気が出た、といえば、7位にデビューアルバム「Gourmet」が初登場でランクインしたGeroも、動画サイトから火がついた一人。自ら歌った動画をアップし、人気を集め、アルバムデビューとなりました。初音ミク人気の次は、この手の自分の歌の動画をアップし、人気を得たボーカリストが注目を集めているようです。

9位には、EXILEのMAKIDAIによるDJ MIXアルバム「DJ MAKIDAI from EXILE Treasure MIX 3」がランクイン。タイトル通り、第3弾のなるアルバム。前作の第2弾は、初登場4位で、順位は大きく下げましたが、初動売上1万8千枚は前作から横バイ。熱烈なファン向けのアイテムといった感じか?

初登場最後は、10位に矢沢永吉「ONLY ONE~touch up~」が入ってきました。2005年にリリースしたアルバム「ONLY ONE」をリメイクした作品です。初動売上は1万4千枚。さすがにオリジナルアルバムとしては前作「TWIST」の初動5万6千枚からは大きくダウンです。ちなみに、2005年の「ONLY ONE」発売時の初動売上は3万9千枚なので、オリジナルよりもダウン。とはいえ、リメイクアルバムでベスト10入りしてくるのは、さすが熱心なファンが多い証拠か・・・?

今週のアルバム&着うたチャートは以上!チャート評はまた来週の水曜日に~。

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2011年7月14日 (木)

情感たっぷりの歌詞に共感

中村中というミュージシャン、このサイトでも何度か取り上げていますが、そうでなくても名前を聴いたことある方は多いのではないでしょうか?性同一障害であるということ、女性として活動しているものの、戸籍上は男性であることを公表し、話題になり、2007年の紅白歌合戦でも紅組として登場しました。

そんな彼女の、ベスト盤と、セルフカバーアルバムが、同時に発売されました。

Title:若気の至り
Musician:中村中

若気の至り ベスト選曲集

で、まずこちらがベストアルバム。シングル曲を中心に、彼女の代表曲が並んでいます。

彼女の曲に出てくる主人公たちの恋愛は、どこかむくわれず、そして、そんな恋愛に一種の情念みたいなものを感じます。

ベスト盤に入っている曲の中で、特に印象に残り、かつ、怖さを感じたのが「AM零時」で、

「海が見えても 真っ直ぐ行きませんか
崖が見えても 真っ直ぐにしませんか
空が見えたら 後は任せてみませんか
今より 側に 行ける気がしませんか」

(「AM零時」より 作詞 中村中)

多分、主人公は、叶わぬ恋の相手とドライブしているんですよね。むくわれない恋愛の中に生きる主人公の姿に、聴いていて思わずゾクゾクしてしまいます。正直、リアリティーという観点からすると、身近な恋愛、ではないかもしれません。でも、どこか共感をおぼえ、主人公に惹かれるのではなぜでしょうか?そして、それが彼女の曲の大きな魅力なのでしょう。

楽曲自体も、「まだ熱いくちびる」のように、歌詞の世界にマッチしている歌謡曲風の曲が多いものの、ロックテイストの「私の中の『いい女』」や、ブルージーな「雨のロマンス」などバリエーションも豊富で、最後まで楽しめます。

・・・・・・と、歌詞も楽曲自体も文句なし。それだけに、もっと売れてもいいミュージシャンだと思うんですけどね~。下手に紅白に出ちゃって、名前だけ売れちゃっただけに、なかなかブレイクしきれないのかなぁ。名前は知っていても、彼女の曲を聴いたことない方は、このアルバムを、是非。

評価:★★★★★

Title:二番煎じ
Musician:中村中

二番煎じ〜セルフカバー集〜

で、こちらは同時にリリースされたセルフカバーアルバム。戸田恵子、ジェロ、スタレビ、そして由紀かおりに提供した曲が5曲収録されています。世界観、という観点では、他人に提供した曲であるため、中村中らしさはちょっと薄めなのですが、どの曲も魅力的で、メロディーメイカーとしての彼女の実力が発揮されています。特に、ジェロに提供した「手紙を書いてよ」は、情感たっぷりの美メロが素晴らしい!今後は、作家としての活躍もかなり期待できそう。

評価:★★★★

中村中 過去の作品
私を抱いて下さい
あしたは晴れますように
少年少女


ほかに聴いたアルバム

YELLOW FUNK/DOPING PANDA

YELLOW FUNK

前作「anthem」は、様々な音を取り込んだ実験的な作風でした。今回も、ちょっとアフロビートちっくな「song of my harmonics」やラテンテイストを取り入れた「de la papa」などのバリエーションが楽しめます。もっとも、アルバム全体としては、ダンスチューンがメイン。なのですが、思いっきり踊れそう・・・というよりも、熱量はちょっと控えめ。曲の中で妙に哀愁のあるメロディーが印象に残ります。このダンスチューンとメロのバランスが彼ららしさなのかなぁ。ただ、個人的には、もっと突き抜けてくれた方が、楽しそうなのですが・・・。

評価:★★★★

DOPING PANDA 過去の作品
Dopamaniacs
decadance
anthem
THE BEST OF DOPING PANDA

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2011年7月13日 (水)

相変わらず強いアイドル系

今週のシングルチャート
http://www.oricon.co.jp/rank/js/w/

今週は新譜は少なめ。そんな中、上位3曲は先週に引き続き、アイドル勢に占められました。

【特典生写真無し】波乗りかき氷(Type-C)

まず1位がAKB48からの派生ユニット。Not yet「波乗りかき氷」が1位獲得です。これで、デビューシングルから2作連続の1位で、派生ユニットで2作連続1位は10年ぶり・・・・・・って、すごいのかどうなのか微妙な記録だなぁ(苦笑)。ただ、初動売上は15万6千枚で、前作「週末Not yet」の16万枚よりダウンしてしまいました。ちなみに、AKB48からの派生ユニットは、先週3位にランクインしたノースリーブス「唇 触れず…」が今週は10位にランクインしています。

それに続くのが2位KARA「GO GO サマー!」が2週連続の2位、3位はHey!Say!JUMP「OVER」が1位からランクダウンと、先週と逆の順位になっています。

今週の初登場もアイドル勢が続きます。5位、6位には、アイドルグループももいろクローバーZ「Z伝説~終わりなき革命~」「D'の純情」がそれぞれランクイン。以前は、「ももいろクローバー」と名乗っていたアイドルグループで、メンバーの早見あかりの脱退を機に、改名したとか。ただ、初動売上は、「Z伝説」で1万3千枚。3位を獲得した前作「ミライボウル」の2万5千枚を大きく下回る結果に。前作は、初回限定盤2種類+通常盤の3パターンで発売されたのに対して、本作は、1種類しかバリエーションがなかった影響か?

続く初登場は7位つるの剛士。本作はアニメ「ポケットモンスター ベストウイッシュ」のエンディングテーマで「ポケモン言えるかな?BW」で、タイトル通りのポケモンソング。こちらはアイドルソングというよりも、子供向けかな?羞恥心などでヒットを飛ばした彼ですが、意外なことに、「つるの剛士」名義では初のベスト10ヒット。前作「シュガーバイン」が初登場23位初動売上3千枚だったのに対して、初動1万2千枚とほぼ4倍。ポケモン人気はまだまだ強いんだなぁ~。

初登場はもう1曲。このほど、東海、関東、そして東北地方が梅雨明けしましたが、TUBEの新曲「A Day In The Summer~想い出は笑顔のまま~」が8位にランクインです。TUBEの王道ともいうべき、爽やかなサマーソング。初動売上は1万1千枚。前作「空と海があるように」は12月リリースだったのですが、初動売上1万2千枚だったのでほぼ横バイ。完全に固定ファンのみがCDを買うタイプのミュージシャンになってしまったのでしょうか?6月には、RESTART JAPAN with TUBE名義で、東日本大震災チャリティーソング「RESTART」をリリースしていますが、こちらは初動2万1千枚で、こちらからは大きくダウンしてしまいました。

今週のシングルチャートは以上。アルバム&着うたチャートは金曜日に~。

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2011年7月12日 (火)

ライブ感がとても楽しい

Title:LIVE THE LIFE I LOVE
Musician:THE BAWDIES

LIVE THE LIFE I LOVE

これだけ、ソウルやR&B、ブルース、さらには60年代のロックンロールに忠実な音を出していて、かつ、英語詞ながら、シングル、アルバム共に、ベスト10ヒットを記録してしまう・・・AKB48とジャニーズ系と韓流系ばかりのヒットチャートにうんざりしている人も多いかもしれないけども、THE BAWDIESがヒットするような、今の日本の音楽シーンも、まだまだ捨てたものじゃないのでは?

今回のアルバム、軽快で楽しいロックンロールの連続!!もともとロックンロールというのは、CDの前で腕組みして聴く音楽ではなく、みんなで踊って楽しむ音楽なだけに、そういう意味でも、実にオールドスタイルに忠実と言えるかもしれません。

もっとも、彼らのロックンロールは、素直に身体が踊りだす、楽しい楽曲が多かったのですが、今回は、まだそのギアが、またひとつシフトアップしたように感じられます。「Twist and Shout」そのままの「A NEW DAY IS COMIN'」はご愛嬌。2ビートのリズムが心地よい「ANNE」に、ポップなギターロック「JUST BE COOL」、さらにはギターリフが軽快な「SHOW ME UP」と続き、アルバムの核となっている、女性R&BシンガーAIをフューチャーした「LOVE YOU NEED YOU」まで一気にたたみかけるようにアルバムが進んでいきます。

また、一方で、女性ボーカルを起用し、パワフルなソウルチューンに仕上げた「LOVE YOU NEED YOU」をはじめ、後半には、TAXMANがボーカルをとる、軽快なブリティッシュビート風のナンバー「WHAT A LONELY NIGHT」や、ちょっとしんみりとしたメロが印象的な「THANKS BILL」「BITTER BUTTER」など、様々なバリエーションの曲を聴かせてくれます。

最後の最後まで勢いがあります。無駄に長いだけのアルバムが多い昨今ですが、わずか36分という短さもまた、60年代のLP時代を彷彿とさせていいじゃないですか~。それなりのバリエーションはありながらも、基本的にはソウルやブルースの影響色濃い60年代ロックンロール一辺倒。だけど聴いてて全く飽きが来ないというのは、楽曲の勢いと、なによりシンプルで、曲の楽しさを重視したスタイルから、でしょうか。でも、そろそろ日本語詞に挑戦してもおもいろいかも・・・?

評価:★★★★★

THE BAWDIES 過去の作品
THIS IS MY STORY
THERE'S NO TURNING BACK


ほかに聴いたアルバム

まほろ駅前多田便利軒 ORIGINAL SOUNDTRACK/岸田繁

まほろ駅前多田便利軒オリジナルサウンドトラック

ついに、くるりから、岸田繁のソロ解禁!とはいっても、内容はあくまでも映画のサントラ。歌モノは、あくまで「くるり」名義という点に、岸田繁のバンドへの愛情を感じます。サントラはほっこりした雰囲気の曲が並んでいるけども、あくまでも映画の中の効果音的な内容なので、これ単体で聴くのは微妙かも。歌モノのうち「キャメル」は先日発売されたベスト盤にも収録されていますが、ベスト盤に未収録の「まほろ駅前多田便利軒」も、フォーキーな雰囲気で、耳に残るメロがくるりらしい名曲なので、これを聴くだけでも、チェックして損はないかも。

評価:★★★

ONE/DEPAPEPE

ONE

これからの暑い季節にピッタリな、爽やかなギターサウンドを聴かせてくれるインストアルバム。イージーリスニング風ながらも、単純なイージーリスニングとも異なるテクニックをしっかりと聴かせてくれるアルバムで、メロディーラインも秀逸。最近のアルバムに関しては、すっかり安定感も出てきて、いい意味で安心して聴いていられます。もっと売れてもいいユニットだと思うんだけども・・・。

評価:★★★★★

DEPAPEPE 過去の作品
デパクラ~DEPAPEPE PLAYS THE CLASSIC
HOP!SKIP!JUMP!
デパナツ~drive!drive!!drive!!!~
デパフユ~晴れ時どき雪~
Do!
デパクラII~DEPAPEPE PLAYS THE CLASSICS

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2011年7月11日 (月)

90年代を代表する名盤

Title:Screamadelica 20th Anniversary Edition
Musician:primal scream

Screamadelica: 20th Anniversarry Edition

私が、この名盤を最初に聴いたのは、おそらく10年以上前。当時はoasisやblurなどにはまって、その流れで、ジザメリやマイブラなどを聴きはじめたのもその頃でした。

90年代を代表するダンスミュージックの名盤。そう聴いていた当時の私は、ビートの強い、トランシーなダンスミュージックを想像して、このアルバムを聴いた・・・のですが、そこで流れてきたのは、(当時のイメージでは)あまりにもおとなしい(と感じた)音。ちょっと最初は拍子抜けしました。「screamadelica」にはまるのは、それからもうちょっと後のことでした。

いわゆる「セカンド・サマー・オブ・ラブ」と呼ばれた、80年代後半のダンスムーブメントの流れを、ロックに取り入れたとして、名盤の誉れ高い1991年の作品。そこから20年の月日が流れ、このたび、20周年記念盤としてリリースされました。そして今回のリマスターには、なんとMy Bloody Valenetineのケヴィン・シールズがリマスター作業に参加したことでも大きな話題となりました。

リマスターに関しては、より音圧も上がり、今の音になったかな、といった感じ。いまから「Screamadelica」をはじめて聴く、という方は、とりあえず、こちらから入るのがいいかなぁ、と思います。

国内盤では2種類が発売され、どちらも「Screamadelica」本体は共通しているのですが、一方はロサンジェルスでのライブを収録したライブ盤に、リミックスなどを収録したアルバム、さらにドキュメンタリー「Making of "Scramadelica"」を収録したDVDがついたヴァージョンで、お値段は定価9,975円(amazonでの実売は8,000円程度)とお高め。もう一方は、「Screamadelica」の後に発売され、続編的な位置付けで捉えられている「The Dixie Narco EP」がついてきます。こちらは2,940円。さすがに1万円近く出すのは厳しかったので、今回買ったのはこちらの方です(^^;;収録内容が微妙に異なり、すべてそろえるには両方とも買わないといけない、というのは、ちょっと意地悪な感じがするのですが(苦笑)。

「The Dixie Narco」は、本編と同じく「Movin' On Up」からスタートするのですが、続く「Stone My Soul」はタイトルからしてストーンズを意識したのか?と思わせるブルージーなナンバー。続く「Carry Me Home」もゆっくりと聴かせるバラードナンバーと、まさに「Screamadelica」のチルアウト的(?)ともいえるアルバム。で、ラストはなぜかここでそのものズバリ「Screamadelica」というタイトルの曲になるのですが、これが実に心地よいグルーヴィーなナンバー。まさにタイトル通り、アルバム「Screamadelica」を凝縮したような作品で、確かに、ここまで聴いて「Screamadelica」は完結するんだなぁ、ということを感じます。

もうひとつの1万円近いバージョンも気にかかるのですが、とりあえず、値段的にもお手ごろな、このアルバムは要チェック。もう「Screamadelica」を昔のヴァージョンで持っている、という方も、まだ聴いたことない方も、あらためて聴きなおしがお勧めのアルバムです。

評価:★★★★★

primal scream 過去の作品
Beautiful Future


ほかに聴いたアルバム

NIGHT TRAIN/KEANE

Night Train Ep

典型的なイギリスのロックバンドといった感じで、哀愁あるメロディーは日本受けすると思うのですが、日本ではほとんど話題にならないですね・・・。デビューアルバム以降、このアルバムも含めて前作、全英チャート1位という人気で、このアルバムに至っては(日本盤のボーナストラックとかではなく、オリジナルで)YMOの「以心電信」を、日本人ボーカルTigarahをゲストに迎えて、日本語詞もそのままでカバーしています。これで全英1位を取っているんだから、もっと話題になってもいいと思うんだけどなぁ。確かに、メロは良くても、いまひとつ、圧倒的な個性みたいな特徴に乏しいのも事実だとは思うのですが。

評価:★★★★

Wake Up The Nation/Paul Weller

ウェイク・アップ・ザ・ネイション

イギリスギターロック界の「アニキ」、Paul Wellerの新作。いやぁ、若いなぁ(^^;;この作品は、彼がかつていたバンド、THE JAMを彷彿とさせるような、いまだに若さと勢いを感じるギターロックナンバーがつまっています。それもいずれも3分前後の長さのシンプルな作品ばかり。もう、「大ベテラン」の領域の彼ですが、若手の中にまじっても、全く違和感のない若さを感じる作品でした。

評価:★★★★★

Paul Weller 過去の作品
22 DREAMS

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2011年7月10日 (日)

とても「キセル」らしい

Title:SUKIMA MUSICS
Musician:キセル

SUKIMA MUSICS

これからの季節、野外で、ちょっと涼しくなりはじめた夕方くらい、ビール片手にキセルのステージを見れたら最高だろうなぁ~~!!!

なんてことを考えながら聴いていたのが、この3枚組のアルバム。いわゆるレア音源集で、1枚目はシングルのカップリング曲、2枚目はカバー曲やコンピレーションアルバムへの提供曲、そして3枚目はレアなインスト曲が収録されています。

レア音源集、といっても、決してマニアックなファンズアイテム的なものは感じませんでした。特に1枚目に関しては、CDを買った時に特典としてついてきた「読むSUKIMA MUSICS」によると「もともとシングルの候補で、そこから落ちた曲が多い」そうで、オリジナルアルバム感覚で聴けるような曲が並んでいます。

「柔らかな丘」「サイレン」あたりは、完全にシングル曲感覚で聴けそうですし、まるで夢の中に迷い込んだようなインスト曲「コロンビア」や歌詞がユーモラスな「ペラ子の唄」あたりは、ある意味カップリングならでは、といった感じでしょうか?

カバー曲がメインの2枚目は、選曲段階から、キセルの雰囲気にピッタリの曲を選んでいるからかもしれませんが、どの曲も、しっかりと「キセルの曲」として仕上がっていました。特に童謡「かなりや」は、豪文のやわらかいボーカルが絶妙にマッチしている名カバーに仕上がっていました。なにげに、キセルって童謡のカバーが似合うかも?

一方で「ドレミワちゃん」という、縦笛のメロに、エレクトロ的なリズムをくわえた実験的な作品も。これ、「ドレミでうたおう」という子供向けのシリーズに提供した曲らしいのですが、これ、子供が聴いて喜ぶのかなぁ(^^;;

そして3枚目のインスト集は、こちらはまさにファンズアイテム的な、文字通りのレア音源集といった感じ。サイケな要素の強い楽曲が並んでいるのですが、それでもキセルらしいといった感じがするのが不思議な感じ。特に、この3枚組を締めくくる「裏・近未来」はライブ会場で配布したCDだそうですが、かなりアヴァンギャルドな作品で、さすがにキセルファンでも好き嫌いがわかれそうな感じ・・・。個人的にも、2度3度聴きかえしたいなぁ、といった感じではないのですが(^^;;

そんな感じで。かなりボリューム満点のレア音源集だったのですが、キセルらしさはこのアルバムでも貫かれており、熱心なファンではなくても、オリジナルアルバム感覚でお勧めできる作品だと思います。あ~これからの季節、キセルのライブを野外で見たい!!!

評価:★★★★★

キセル 過去の作品
magic hour


ほかに聴いたアルバム

実録!グループ魂全国ツアー「客vs俺!どっちがスケベか競争して来たど!15番勝負」/グループ魂

実録!グループ魂 客vs俺!どっちがスケベか競争して来たど!15番勝負

個人的に、今、もっともライブを見てみたいバンドのひとつ、グループ魂の初のベスト盤。それだけに、かなり期待して聴いてみたのですが・・・うーん、思ったほどでも・・・(^^;;いや、会場の盛り上がりはすごくよくわかるし、演奏は下手なりに、とはいえ、ライブとして聴けない、というレベルじゃないとは思うのですが。昔、一度だけ、サマソニで彼らのライブを見た時は、もっともっと楽しかったのですが、やはり音だけだと、なかなか魅力が伝わらないのかなぁ?

評価:★★★

グループ魂 過去の作品
ぱつんぱつん
1!2!3!4!

The Apples/吉井和哉

The Apples

ほぼ全ての演奏を自分で行ったという、吉井和哉の新作。それだけに、自分が演りたい音楽をそのまま収録したといった感じ。前作「VOLT」から引き続き、肩肘の張らないアルバムになっているように感じました。基本的には、ストレートなギターロックに、歌謡調のメロが載った曲が多いものの、ファンキーなナンバーやカントリーロック風のナンバーなど、彼の幅広い興味も伺えるアルバムです。

評価:★★★★★

吉井和哉 過去の作品
Hummingbird in Forest of Space
Dragon head Miracle
VOLT

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2011年7月 9日 (土)

メロディーがより明確に

Title:SUCK IT AND SEE
Musician:ARCTIC MONKEYS

サック・イット・アンド・シー

ARCTIC MONKEYSのニューアルバム、特に1曲目、2曲目を聴いて、ちょっとビックリした方もいるのではないでしょうか?ARCTIC MONKEYSといえば、ギターリフ主導、リズム主導のロックンロールバンド、というイメージからすると、あまりにメロディアスなこの2曲。ちょっと意外な印象を抱いた方も少なくないかもしれません。

ただ、話題になった1stアルバムのイメージを引きずると、かなり意外に感じてしまうかもしれませんが・・・1枚目から順に前作「Humbug」までの流れを感じると、その「Humbug」の延長線上にこのアルバムが位置する、というのは、とても自然な感じがします。

それに、もっとももともとメロディーメイカーとしても聴かせる楽曲を書いていていた彼ら。それだけに、メロディー主体という方向性も、何ら不思議ではないかもしれません。実際、その1曲目「SHE'S THUNDERSTORMS」も実に魅力的なメロディーラインですし、「RECKLESS SERENADE」をはじめ、後半に並ぶ楽曲の数々のその美しいメロディーラインに聴き入ってしまいます。

一方で、「BRICK BY BRICK」「DON'T SIT DOWN 'CAUSE I'VE MOVED YOUR CHAIR」など、カッコいいギターリフを主導とした曲も多く、メロディーが前に出てきても、鳴っているバンドサウンドはロックンロールそのもの。文句なしに聴き入ってしまいます。

「THE HELLCAT SPANGLED SHALALA」みたいな、ちょっとサイケちっくな要素の入った、ノイジーなギターを聴かせる楽曲も魅力的で、あくまでロックンロールを主体としながらも、様々な作風の曲を聴かせてくれます。

前作同様、はじめ聴いた感じだと、ちょっと地味な印象を否めないのですが、聴き込めば聴きこむほどはまってしまうようなアルバム。本作も、全英チャートで1位になったとか。すっかり大物になった彼らですが、いまだに雰囲気は、小さなライブハウスで演奏しているようなロックバンドみたいなんですよね。もちろん、いい意味で。今後も、下手に大物然としないで、このペースで活動を続けてほしいなぁ~。

評価:★★★★★

ARCTIC MONKEYS 過去の作品
Humbug


ほかに聴いたアルバム

SEA OF COWARDS/THE DEAD WEATHER

Sea of Cowards

元・・・とついてしまうのが悲しいのですが、元ホワイト・ストライプスのジャック・ホワイトによるソロプロジェクト第2作。ダイナミックなバンドサウンドに、ちょっとブルージーな香りが文句なしにカッコいいロックな作品。わずか35分程度の短さというのも、最後まで勢いが持続するにはちょうどよい長さで良い!オールドスタイル風ながらも、ラップを取り入れた曲もあり、前作に引き続き、ロックリスナーなら文句なしにはまりそうな作品。

評価:★★★★★

THE DEAD WEATHER 過去の作品
HOREHOUND

TOTAL LIFE FOREVER/FOALS

トータル・ライフ・フォーエヴァー

このアルバムも音楽誌などで高い評価を得た、イギリス出身の5人組インディーロックバンド。ニューウェーヴテイストのポップで軽快なリズムが心地よく、そんな中にちょっと混じっているブラックミュージックの要素が、いいスパイスになっていて、個人的に壺に入りました(笑)。広い意味で、Vampire WeekendやTWO DOOR CINEMA CLUBに通じるようなものも感じます。

評価:★★★★★

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2011年7月 8日 (金)

女性勢がアルバムチャート上位独占

今週の着うたチャート

2011年6月29日~2011年7月5日付チャート

今週、着うたチャート、ベスト3のうち2曲は先週と変わらず。

GO GO サマー!(初回限定盤A)(DVD付)

1位はKARA「GO GO サマー!」。先週から2週続けての1位獲得となりました。また、2位は、先日、ドラマが最終回を迎えた薫と友樹、たまにムック。「マル・マル・モリ・モリ!」が先週の3位からワンランクアップ。裏番組のドラマ「JIN-仁-」が大ヒットをする中、「マルモのおきて」も最終回で視聴率20%超えするなど、ヒットを記録しました。一方、主題歌は、「JIN-仁-」の主題歌、平井堅の「いとしき日々よ」が予想外にこけてしまったため、主題歌勝負は「マルモ」の圧勝といった感じでしょうか。

3位は7!!「ラヴァーズ」が初登場でランクイン。7!!は「セブンウップス」と読むそうで、沖縄出身・在住の男性2女性2の男女混成バンド。テレビ東京系アニメ「NARUTO-ナルト- 疾風伝」オープニングテーマで、端整な女性ボーカルと、マイナーコード主体のアップテンポなメロディーが、昔のビーイング系みたいな感じ・・・。とりあえず、沖縄出身・在住ですが、沖縄らしさは皆無でした(^^;;ちなみにシングルチャートでは初登場26位という結果でしたが、着うたでは、見事にベスト3入りを果たしました。

以下、初登場は・・・

4位に清水翔太「love」がランクイン。ピアノバラードナンバーで、今週のシングルチャートでは初登場16位でしたが、着うたではベスト5入りを記録しました。

6位にはAKB48からの派生ユニットNot yet「波乗りかき氷」が入ってきました。7月6日リリース予定のシングルからの先行配信となります。夏らしい、アップテンポで爽やかなアイドル系ポップスに仕上がっています。


今週のアルバムチャート
http://www.oricon.co.jp/rank/ja/

今週のアルバムチャートはベスト3に女性ボーカリストの作品がズラリと並んでいます。

大発見

まず1位は、椎名林檎をボーカリストとして擁する東京事変「大発見」がランクイン。約1年4ヶ月ぶりの新作で、いままでの彼女たちの作品は、アルバム収録曲のタイトルがシンメトリーを形成していたのですが、本作はすべて7文字という遊び心ある曲名になっています。ただ、初動売上は8万2千枚。前作「スポーツ」の初動10万6千枚からダウン。デビュー作以来、初動売上10万枚超をキープしていましたが、残念ながらはじめて初動売上で10万枚を割り込んでしまいました・・・。

で、続く2位3位も歌姫のアルバム。2位は西野カナ「Thank you,Love」が先週の1位からワンランクダウンで2位をキープ。3位は、来日して話題沸騰中のLADY GAGA「BORN THIS WAY」が先週の5位からランクアップしてベスト3に再ランクイン。売上も先週の3万5千枚から5万4千枚にアップしています。

以下、初登場は・・・

4位にDREAMS COME TRUE「THE SOUL FOR THE PEOPLE ~東日本大震災支援ベストアルバム~」がランクイン。タイトル通り、東日本大震災の支援のために急遽リリースされたベストアルバムで、ミュージシャンに入る収益全額、東日本大震災被災者のために寄付されるとか。そのため、ベスト盤といっても、ラヴソングよりも、前向き応援歌がメインとなった収録になっていて、ベスト盤というよりも、セレクションアルバムといった感じかも。初動売上3万7千枚はオリジナルとしての前作「LOVE CENTRAL」の初動9万2千枚からも大きくダウン。確かに、既発表曲ばかりの内容なのですが、販売の趣旨が趣旨だけに、ファンはもっと買うべきだと思う。

で、実は4位ドリカムも含めて、以下5位Superfly、6位少女時代、7位AKB48と、今週はベスト7まで、女性ボーカリストの曲が並ぶチャートになっています。

そしてようやく男性陣が出てきたのが、8位初登場、男性2人組ロックバンドくるりのベスト盤「ベスト オブ くるり/TOWER OF MUSIC LOVER 2」でした。このたび、メンバーが一気に5人に増員したくるり。いわば2人組の時代を総括するようなベスト盤です。初動売上1万9千枚は、先のベスト盤「ベスト オブ くるり/TOWER OF MUSIC LOVER」の9万6千枚を大きく下回り、オリジナルとしての前作「言葉にならない、笑顔を見せてくれよ」の3万3千枚すら下回ってしまいました。「はやっているから」くらいの気持ちで購入するライトなリスナーの購買層が少なく、かつ、アルバムを買う購買層は、「くるりのアルバムなら何でも買う」という熱心なファンは少ない、ということなのでしょうか。それにしても、ちょっと残念な結果になっています。

ちょっと厳しい結果といえば、10位のBeyonceのニューアルバム「4」。初動売上わずか1万8千枚で、前作「I Am...Sasha Fierce」の4万2千枚を大きく下回ってしまいました。確かに、先行シングル「Run The World (Girls)」が、ビルボード最高位29位に留まり、不調を伝えられていましたが、全英チャートでは堂々の1位、ビルボードでも30万枚を売上げで1位獲得、という中、日本ではちょっと厳しい結果になってしまいました・・・いいアルバムだと思うんですけどね、今回のアルバムも・・・。

そんな訳で、着うた&アルバムチャートは以上。チャート評はまた来週の水曜日に~。

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2011年7月 7日 (木)

夏フェスの季節がやってきた!!!

そろそろ梅雨明け間近??そして、暑い夏がやってきます。夏、といえば夏フェス!音楽ファンにとっては、待ちに待った季節がやってきました。

フジロックはヘッドライナーがCOLDPLAY、FACESにケミブラですか。ただ、フジは、もうヘッドライナーが誰とかあまり関係ない印象ですね(^^;;誰が目当てでも、はじめて知る、魅力的なミュージシャンに出会えそう。個人的に、最近、ブルースを聴き始めた影響で、BUDDY GUY、見てみたい~~!!・・・んですが、残念ながら今年も不参戦(T T)。

私は今年もサマソニに参戦する予定。BEADY EYEと、THE BAWDIES目当てです。サマソニのヘッドライナーはレッチリとTHE STROKESとこちらも豪華・・・なんですが、出演者に関しては、あいかわらずの迷走ぶり・・・(苦笑)。客の入りが厳しくて、苦戦しているという話は伝え聞くので、なりふりかまわずなんでしょうか?個人的には、ちょっとすいている方が、快適なのですが・・・。

で、残念ながらフジロックに行けない私ですが、そんな音楽ファンも、もちろんフジロックへ参戦予定の方も、今年のフジロックのサンプラーが無料配信されています。

Title:FUJI ROCK FESTIVAL '11 Sampler

収録曲は以下の通り

ムダイ/あらかじめ決められた恋人たち
Re Activate(Instrumental Version)/Atari Teenage Riot
In Your Eyes feat.Likkle Mai/MASAmatix from AUDIO ACTIVE
Afrislow(MWM edit)/BATTLES
Who Fingered Rock'n'Roll/CORNERSHOP
A New London Eye/Asian Dub Foundation
Willing and Able/African Head Charge

あら恋やMASAmatixみたいに、横ノリのまったりとした楽曲は、FIELD OF HEAVENとかで聴くと、気持ちいいんだろうあなぁ~。(MASAmatrixは、RED MARQUEEに出演予定みたいですが)

Asian Dub Foundationは、最新アルバムはスルーしてしまったのですが、ロッキンなビートと、レゲエ風のラップの絡みがやはりカッコいい!!そして、このサンプラーではじめて知ったバンド、African Head Charge。アフリカンなリズムを奏でるパーカッションと、後ろに静かに流れるピアノの音とのバランスが絶妙で、聴き入ってしまうインストチューン。独特の雰囲気を醸し出していた、カッコよかったです。ここらへんも、野外で見たら、すごくピッタリと苗場の自然の中ではまるんだろうなぁ~。African Head Chargeは、アルバムも是非聴いてみたい!

そんな訳で、一足早く、フジに行った気分になれるサンプラー。ダウンロードは公式サイトより。先着10万名までなので、お早めに~。

評価:★★★★★

FUJI ROCK FESTIVAL Sampler 過去の作品
FUJI ROCK FESTIVAL '10 FREE SAMPLER

で、サンプラーつながりで、こちらもおなじみのダウンロードサイトOTOTOYから。エレクトロニカ、ポストロック系のレーベルKilk Recordsのサンプラー第2弾が無料配信されています。

Title:Kilk Record Sampler 2011 Summer

Kilk_samper_2011_summer

サンプラーと言っても、全14曲1時間以上の長さは、列記としたフルアルバム並みの充実した内容になっています。

収録曲は
Rehearsal/Ekko
Retrospect/uka
Atlas/Tie These Hands
Bold Chain/Hydrant House Purpot Rife On Sleepy
Summer/Gamine
Shower Drop/Melodique
sincerer-y/nemlino
Fading Sigh/Ferri
Goodbye/Chris Olley
egoist(studio live ver.)/虚弱。
Zhulong(alternative version)/urbansole
Glow/Worm Is Green
life/bronbaba
The Sea,The Room/Aureole

の全14曲。幻想的で美しいアレンジに、メロディアスなメロディーをクリアなボーカルで聴かせる、というある意味、よくありがちなパターン。どの曲も、美しいサウンドに聴き入ってしまい、ハズレはない反面、大当たりも少なかったかな?というのは、以前配信されたサンプラーを聴いた時と同じ印象が。

そんな中でも比較的良かったのが、デンマークの作曲家Ekkoによる「Rehearsal」でしょうか。ピアノ独奏曲のような、クラシカルなピアノのメロに、ドラムのリズムをのせるという独特の音のバランスがとてもユニークで印象に残りました。また、最後を締めくくる日本の6人組バンドAureole「The Sea,The Room」も、聴いているだけで、まるで森の中を歩いているような・・・そんな瑞々しい気持ちを味わえる曲で、こちらも良かったです。

こちらはOTOTOYのサイトで9月30日まで配信予定。興味ある方はどうぞ。

評価:★★★★

Kilk Records Sampler 過去の作品
Kilk Sampler 2011 Spring

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2011年7月 6日 (水)

4つ巴の戦い?

今週のシングルチャート
http://www.oricon.co.jp/rank/js/w/

今週は、強力な新譜が1位から4位に並び、まさに4つ巴の戦いになりました。

そんな中、初動売上26万5千枚。2位の11万3千枚を引き離して1位となったのがHey!Say!JUMP「OVER」でした。発売日直前に、メンバーの森本龍太郎が喫煙報道により、無期限の活動休止となったのですが、その影響も少なく、前作「『ありがとう』~世界のどこにいても~」の初動15万1千枚を大きく上回る結果となりました。前作が、初回盤1種類だったのに対して、本作は2枚に増やした影響か?それも2位以下の強力譜に対抗しての複数枚買いを誘導する販売戦略でしょうか?ちなみに、これでデビュー作から7作連続の1位だそうです。

2位は韓流女性アイドルグループKARA「GO GO サマー!」がランクイン。初動売上は、上にも書いた通り、11万3千枚。海外女性歌手では、2作連続初動売上10万枚は史上初だそうですが、前作「ジェットコースターラブ」の12万3千枚からはダウン。少々ブレーキのかかった結果となりました。LG Electronics「スマートフォン Optimus bright」CMソングに起用されています。

3位はAKB48からの派生ユニット、ノースリーブス「唇 触れず…」がランクイン。前作「Answer」は初登場2位だったので、ワンランクダウンとなりましたが、初動売上10万枚は8万2千枚からアップしています。メジャーなAメロBメロは90年代風J-POPなのに、サビに入ると、マイナーに転調し、80年代風歌謡曲になる、という展開はちょっとユニークかも。

そして4位がL'Arc~en~Ciel「GOOD LUCK MY WAY」。映画「鋼の錬金術師 嘆きの丘の聖なる星」主題歌で、約1年5ヶ月ぶりのニューシングル。初動売上の9万4千枚は、前作「BLESS」の8万枚からアップしています。タイアップ効果か?でも、前作も、NHK「バンクーバーオリンピック」中継テーマソングという、絶好のタイアップだったんですが・・・。

で、ここまでが9万枚以上の売上を記録しているのですが、5位の売上はわずか1万7千枚!4位以上と5位以下の差が顕著なチャートとなっています。

その4位はYGA「情熱ヒロイン」。YGAはよしもとグラビアエージェンシーの略で、吉本興業の架空のグラビアアイドル所属事務所という設定のアイドルグループ。デビューシングルだった「恋愛ストライカー」は初登場10位だったので、順位的には大きくアップ。初動売上は、前作1万1千枚から1万7千枚に、こちらは若干のアップに留まりました。

アイドル勢はもう1組。10位に真野恵里菜「My Days for You」。こちらは、90年代のガールズポップ風のかわいらしくも聴かせるポップチューンに。初動売上1万1千枚は、前作「青春セレナーデ」と同水準だったのですが、順位は13位から10位にアップ。前々作「元気者で行こう!」以来のベスト10ヒットとなりました。

初登場は残り2曲なのですが、偶然にも、いずれも女性のロック系ソロシンガーの作品になっています。

まず7位にはmiwa「441」がランクイン。先日発売されたアルバム「guitarissimo」がチャート1位になりましたが、シングルでは3枚前の「chAngE」以来のベスト10入りで、初動売上1万5千枚は、前作「春になったら」の11位、1万1千枚からアップ。順位、初動売上共に、過去最高となりました。着実に人気をつけてきているのもあるのですが、カップリング「Chasing hearts」が映画「鋼の錬金術師 嘆きの丘の聖なる星」のオープニングになっていて、その影響もあるのでしょうか。

そして9位には、アルバム「Mind Travel」がヒット中のSuperfly「あぁ」がランクイン。こちらは、アルバム「Mind Travel」に収録されているインスト曲「Ah」の歌詞付きのバージョン。インタビューで歌詞のあるバージョンがあることを発言したところ、問い合わせが殺到し、急遽発売されたとか。初動売上1万3千枚は、前作「Beep!!」の1万6千枚から若干のダウン。ただ、別バージョンとはいえ、アルバム収録曲なので、この売上は健闘といった感じでしょうか。

今週のシングルチャートは以上。着うた&アルバムチャートは金曜日に~。

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2011年7月 5日 (火)

昔も今も、変わらぬ名曲

SPITZ JAMBOREE TOUR 2011 "とげまリーナ"

会場:日本ガイシホール 日時:2011年6月25日(日) 18:00~

Spitz01

スピッツは、以前からライブに行きたいミュージシャンの一組でしたが、いままで、なかなかワンマンライブに足を運べませんでした。一番大きな理由は、チケットが取れなかったから。いままでのスピッツのライブは、主にホールクラスの会場のみでしか演らず、アリーナクラス以上でのライブは演ってくれませんでした。そのため、彼らのライブは、ロックフェスと、一度、石田ショーキチ主催のイベントのシークレットゲストとしてみたきり。しかし、ここ数年、ついにアリーナクラスでのワンマンも解禁となり、このたび、はじめてスピッツのワンマンライブに足を運ぶことが出来ました。

Spitz02

会場の日本ガイシホールについて、まず驚いたのは、その客層の広さでした。スピッツといえば、「ロビンソン」がヒットしたのが、ちょうど私が高校生の頃。そのため、30代半ばの私と同世代はもちろん多かったのですが、その一方、自分の親と同じくらいの歳の夫婦の姿もチラホラ。子供もつれた家族連れも多く見受けられ、逆に、中高生のみのグループもそこらかしこに。圧倒的に数の多い世代がない反面、どの世代も満遍なくファンがいるような印象。これだけ、幅広いファンを集めるミュージシャン、かなり珍しいのではないでしょうか?

日本ガイシホールはほぼ満員。ギッシリつまった会場で、定時を10分くらい過ぎると、会場が暗くなり、歓声の中、ライブがスタートしました。1曲目は、ちょっと意外だったのですが、最新アルバム「とげまる」から「聞かせてよ」。ファンをつかむためのアップテンポなキラーチューンより、美メロを聴かせるナンバーからスタート、というあたりが、彼ららしいなぁ、といった感じでしょうか?

この日は、アルバム「とげまる」のツアーということで、「とげまる」からのナンバーを軸に、過去のナンバーも織り込むようなセットリストに。序盤にいきなり「ロビンソン」を演ったのには、ちょっと驚いたのですが。その後も「メモリーズ」や「冷たい頬」などの代表曲もしっかりと演奏してくれました。

前半、MCでは、最初に名古屋に来た時のライブの思い出を語っていました。嘉門達夫がメインで、白井貴子、クライズラー&カンパニーとの対バンライブだったとか。印象に強く残っているライブみたいで、「また4組でやりたいですね」なんて冗談も飛び出しつつ、「その時も演った曲を」ということで、初期のナンバー「鳥になって」を演奏してくれました。

さて、スピッツのライブをみていて、ちょっと感じたのは、もうすっかりベテランバンドの彼らなのですが、過去のヒット曲を演奏する時と、最新アルバムの曲を演奏する時の温度差がほとんどないんですよね。普通、彼らくらいベテランのバンドになると、昔の曲をやるとファンが盛り上がるけど、最新曲はいまひとつ・・・となるケースがほとんどなのですが、彼らのファンは、今の曲も昔の曲も反応があまり変わらないように感じました。「ロビンソン」がはじまった時、個人的にはおもいっきり盛り上がったのに、周りの盛り上がりが思ったほどでもなく、ちょっと拍子抜けしてしまったくらい。逆に言えば、ベテランながらも、いい意味でベテランらしからぬ現役感を持続させている、という意味なんですよね。すごいです。

ステージは基本的にシンプル。メンバー4人+サポート1人のみ。特に派手な演出もなく、バックにメンバーの演奏している映像や、曲によっては、曲にあわせて作成された映像が映るくらい。ただ、基本的に演奏は非常に安定していて安心して聴いていられますし、また、アリーナというスケールでも違和感ないパワーも感じられました。

中盤には「新月」や「ジュテーム?」などでちょっと幻想的な雰囲気をかもしつつ、「シロクマ」や「どんどどん」など、最新アルバムからのナンバーで徐々に盛り上がっていきます。そしてライブは一気に後半へ。「探検隊」あたりから、終盤、アップテンポなナンバーに突入します。

「けもの道」から「トンガリ'95」「8823」と続き、ここらへんでステージの盛り上がりは最高潮に。特に田村明浩が、ステージ上を縦横無尽に動き回り、激しいパフォーマンスをみせてくれました。ベースとたたきつけ(よう)としたり。もともと、「メモリーズ」など、ロック色の強いナンバーも少なくない彼らですが、ここらへんの展開、ヘヴィーなバンドサウンドは、ロックバンドスピッツとしての面目躍如といった感じでしょうか?そして本編ラストは、最新アルバムのラストナンバー「君は太陽」で締めくくりました。

もちろん会場からはアンコールが鳴り響き、やがてふたたびメンバーが登場。メンバーの紹介では、個々のメンバー(サポートメンバーのクジヒロコも含め)によるMCが。妙に印象に残ったのが、ギターの三輪テツヤのMCで、髪型が特徴的な彼ですが、街角で気がつかれないことが多く、このライブの直前、名古屋で、スピッツのTシャツを着た、あきらかにスピッツのファンとわかる人にも気がつかれず、ちょっとショックを受けた話とか・・・(笑)。他にもよく見る夢の話で、ライブでみんなが演奏している曲を自分が全く知らずに、ギターが弾けなくなる夢とか話とか(ドラムスの崎山龍男も、既にお客さんが入場してきているのに、いまだにドラムセットが組み立てられない夢をよく見るのだとか)。

アンコールでは、懐かしいナンバー「スパイダー」、そして最後はこれまた大ヒットナンバーの「チェリー」で締めくくり。アンコールを含めて全2時間半のステージ。あっという間に終わった、とても夢のような時間でした。

今回のライブ、過去の曲と最新アルバムの曲が、ほぼ交互に演奏されたのですが、そこで感じたのは、昔の曲も今の曲も全く変わらないなぁ、ということ。普通、時代を経て、曲の雰囲気が変わったり、クオリティーが変化したりするのですが、彼らの場合、楽曲の雰囲気もクオリティーもほぼ一定しているように感じました。だから、今の曲と昔の曲を交互に演奏しても全く違和感がありません。また、ファンも、今の曲でも昔の曲でもおなじように盛り上がるのは、彼らのいつの時代の曲も、同じような輝きを放っているから、なのでしょう。

そして、今回のライブであらためて感じたのは、自分が、自分の思っている以上にスピッツが好きだった、という点(笑)。ミュージシャンによっては、2時間を越えるライブって、途中、だれたり、長く感じてしまうこともあるんですけどね。でも、気がついたら、2時間半、あっという間に終わっていました。それだけ、彼らの曲を聴き入っていた、ということ。あらためて、スピッツの魅力を満喫した、本当に楽しい2時間半でした!

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2011年7月 4日 (月)

小室哲哉 is BACK!!

Title:Digitalian is eating breakfast 2
Musician:小室哲哉

Digitalian is eating breakfast 2

2009年、詐欺容疑で突然の逮捕。ファンならずとも、一時期のブームを知る人間なら、一様に驚かされました。その後、AAAや浜崎あゆみなどへの楽曲提供で、シーンに復帰。そして、このたび、ソロアルバムとしては「Digitalian is eating breakfast」以来、21年半ぶりのニューアルバムが発売されました。

もっとも、正確には、2008年には「Far East Wind」と名づけられ、それぞれ四季の名称が冠された4枚のアルバムをリリースしているのですが・・・

もともと小室哲哉の音楽は、TM NETWORK時代から一環して、アンダーグラウンドやクラブシーンなどで流行しているような、時代の半歩先を行くようなサウンドを取り込んで、それをヒットするようなベタでキャッチーな作風に仕上げ、ヒットを飛ばしていました。

しかし、逮捕直前、90年代末から2000年代にかけての彼は、完全に迷走していました。時代の半歩先を行く作風をつくろうと、アンビエント的な作品に挑戦していたものの、ヒットという観点からは完全に空振り。変に本格派をめざそうとしたため、小室哲哉の持ち味である、万人の耳に残るキャッチーなメロディーというのも、完全に失っていました。

そんな中での突然の逮捕というニュース。確かに、ショッキングなニュースでしたが、逆に落ちるところまで落ちてしまったのが、むしろ彼にとってはプラスに働いたのではないでしょうか?久しぶりの彼のニューアルバムは、ある意味、肩の力が抜け、小室哲哉としての持ち味が戻ってきたような感じを受けました。

本人歌唱のミディアムチューン「ほほえみのちから」は、小室系全盛期ではなかなかお目にかかれなかった、しかし、実に小室哲哉らしいメロディーを久しぶりに聴くことが出来ます。

「Years Later」なんかも、「いまさらトランス??」なんて印象もぬぐえない反面、実に小室哲哉らしいナンバー。ちょっと切ない、マイナーコード主体のメロも、彼らしさが前面にあふれています。

一方では、ZEEBRAが参加した「奇跡」のような、比較的ヘヴィーなラップチューンがあったり、ちょっと葉加瀬太郎ちっくな(?)「Reality」など、新しい作風の曲にも挑戦していたりと、全体的に、自由に音楽を楽しんでいることが伝わってくるようなアルバムになっています。

TM時代からの小室ファンなら、とりあえずチェックしておきたい作品。異常に線の細いボーカルはあいかわらずですが(笑)、逆にそういった点も含めて、あいかわらずな小室哲哉が楽しめるアルバムだと思います。

評価:★★★★


ほかに聴いたアルバム

RE:SUPERCAR1/スーパーカー

RE:SUPERCAR 1

スーパーカーの作品を、ナカコー監修のもと、再構築した企画盤。作風は、いわばスーパーカーらしさがそのまま残ったリアレンジになっているものの、作品によっては、原曲から大きく雰囲気が変わった作品もあり、好き嫌いはわかれそう。「Lucky」とかは、正直、原曲の方が好みだったのですが・・・。

評価:★★★★

稲川くん/GOING UNDER GROUND

稲川くん

1曲1曲だと、名曲と思う曲も少なくないのですが、アルバム通して聴くと、少々インパクトが薄くなってしまう・・・。「名もなき夢~煩悩青年とワーキングママ~」はライブで盛り上がりそうですし、「さよなら僕のハックルベリー」も切ないメロが彼ららしくて、いいと思うのですが。少々楽曲のバリエーションが少ないせい、なのかなぁ・・・?

評価:★★★★

GOING UNDER GROUND 過去の作品
おやすみモンスター
COMPLETE SINGLE COLLECTION 1998-2008
LUCKY STAR

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2011年7月 3日 (日)

素敵なインディーポップがたくさん

Title:All Along Kyoto(京都タワーからずっと)

Allalongkyototower

今日紹介するのは、音楽配信サイトOTOTOYで、現在、フリーダウンロード中のコンピレーショアルバム。京都在住のシンガーソングライター、ゆーきゃん監修による、「今の京都の音楽シーンを知るため」のコンピレーションアルバムだそうです。

京都、でミュージシャン、というと、やはり個人的に思い出すのは、くるりやつじあやのといったミュージシャンたち。もう、ベテランの域に入りつつある彼らにこんなことを言うのは失礼かもしれませんが・・・なんか、いつにたっても、インディーっぽいというのか、いい意味での垢抜けなさが残っていて、どこか暖かい雰囲気のあるミュージシャン、そんなイメージがあります。

やはり、京都という街が、そんな音楽シーンを育てるのでしょうか、このコンピレーションアルバムに参加している、京都在住のミュージシャンたちは、いずれも、そんないい意味で垢抜けなさが残っている、暖かい雰囲気のミュージシャンたちが並んでいました。

まあ、まさに、このコンピに参加しているミュージシャンたちを称するのにピッタリな言葉が「インディーポップ」といった感じなのですが。その枠組みの中で、例えばchori「踊り場から愛を込めて」はポエトリーリーディング、FLUID「ヴァーチャファイター20XX」はパンキッシュ、bed「修羅場」はエモコアと、様々なバリエーションが楽しめます。

個人的には、興梠マリ「最後のうそ」や、竹上久美子「夕暮れそらに」のような、女性ボーカルで、優しく力強く聴かせてくれる暖かいポップチューンがよかったかなぁ、と思います。

アルバム全体として、正直なところ、「これは!」という大当たりはなかったような気がします。ただ、その反面、どの曲も一定水準以上のレベルに達していて、ハズレがなく、お気に入りの曲が、誰でも1曲2曲と見つかりそう。せっかくのフリーダウンロードですし、これを機に、是非!

その中で、頭ひとつ出ているかなぁ、と思ったのが、トリを飾る空中ループ「Saturday」。ちょっとシューゲイザーちっくな影響を感じられるノイジーでポップなギターロックがとても心地よいナンバー。他の曲も、聴いてみたいかも?

評価:★★★★★

フリーダウンロードはこちらから。7月17日までの期間限定だそうです。


ほかに聴いたアルバム

マリアンヌの恍惚/キノコホテル

マリアンヌの恍惚

ガレージサウンドが、さらなる進化を感じ、新たな一歩を感じるキノコホテルの新作。前作以上に、ヘヴィーなギターとオルガンの音が冴え渡り、ロック色が強くなった感じに。「風景」や、タイトル曲「マリアンヌの恍惚」のようなサイケちっくなナンバーも。より音楽性が幅広くなった印象も。

評価:★★★★★

キノコホテル 過去の作品
マリアンヌの憂鬱
マリアンヌの休日
クラダ・シ・キノコ

剣と楓/鬼束ちひろ

剣と楓

恋人からのDV事件など、音楽以外のことで話題となってしまった鬼束ちひろの2年半ぶりとなるニューアルバム。ジャケット写真といいタイトルといい、「演歌の世界か?」と思ってしまうのですが、内容は、鬼束ちひろらしい作風。「僕を忘れないで」など、実に彼女らしいバラードナンバーでファンの方は待ってました、といった感じでしょうか。ただ一方、エスニックな「SUNNY ROSE」やエレクトロアレンジの「NEW AGE STRANGER」など、新機軸への挑戦は、ちょっと空振り気味かも。

評価:★★★★

鬼束ちひろ 過去の作品
LAS VEGAS
DOROTHY
ONE OF PILLARS~BEST OF CHIHIRO ONITSUKA 2000-2010

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2011年7月 2日 (土)

衣装の奇抜さと反して・・・

Title:BORN THIS WAY
Musician:LADY GAGA

ボーン・ディス・ウェイ

もう、このジャケット写真だけでインパクト満載。奇抜な衣装が話題になり、いまや日本でもお茶の間レベルまでその名前が浸透したLADY GAGAのニューアルバムは、バイクに扮した・・・というか、衣装というよりもコスプレだよな、これは(^^;;

というか、この写真を見て、↓を思い出した方も多いのではないでしょうか?

Denkigroove_bike_2

参考サイト ナタリー2009年7月18日の記事

ご存知電気グルーヴのアー写。これをパクった・・・・・・訳じゃないと思うんだけどなぁ・・・。ちなみにこちらの元ネタは、特撮番組「電人ザボーガー」という番組からだそうです。

ただ、この話題のLADY GAGAの最新作、聴いた感想として、いろいろなところで見かけるのが、一言。

「衣装のインパクトの割りには、音楽は普通・・・・・・」

ま、自分も前作「The Fame」を聴いた時、全く同じことを思ったのですが。今回の作品に関しても、基本的に感想は一緒です。

今風のエレクトロサウンドをまとった曲がメインとなっていますが、サウンドは、よくありがちな流行の音だし、メロディーも聴きやすく、ポップにまとまっていて、ヒットの理由がよくわかる反面、新しさとか面白みとかはほとんどありません。

正直なところ、楽曲のバリエーションもあまり多くなく、全体的には、ほどよくまとまっているな、というイメージを強く感じました。いい意味でも悪い意味でも優等生的。彼女、雑誌などでインタビューの受け答えを読むと、意外と真面目で優等生的だな、と思うことが多いので、それが楽曲にもあらわれている感じでしょうか?

安心して聴ける反面、下手すれば、早く飽きられる危険性も・・・。いろいろな意味で、これからも目が離せないミュージシャンであるのは間違いないと思うのですが。

評価:★★★★

LADY GAGA 過去の作品
The Fame

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2011年7月 1日 (金)

来週のシングルチャートを先取り?

今週の着うたチャート

2011年6月22日~2011年6月28日付チャート

今週、着うたチャートで1位2位を獲得した曲は、来週のシングルチャートでも上位に入ってきそう・・・。

GO GO サマー!(初回限定盤A)(DVD付)

1位はKARA「GO GO サマー!」。6月29日発売予定のシングルからの先行配信で、LG Electronics「スマートフォン Optimus bright」CMソングと思いっきり韓国つながり。曲風は、90年代の一世を風靡したころのavex風の楽曲になっています。

続く2位はL'Arc~en~Ciel「GOOD LUCK MY WAY」。こちらも6月29日発売予定シングルの先行配信。映画「鋼の錬金術師 嘆きの丘の聖なる星」主題歌で、彼ららしい、爽やかなメロディーラインが印象的なポップなナンバーになっています。

この2曲に、着うたではランクインしてこない、Hey!Say!JUMPの曲が、来週のシングルチャートでは上位に入ってくる模様です。

そして続く3位には、薫と友樹、たまにムック。「マル・マル・モリ・モリ!」が先週の1位から2ランクダウンながらもベスト3をキープ。ロングヒットを続けています。

以下、初登場は・・・5位に桑田佳祐「明日へのマーチ」がランクイン。NTT DoCoMoのCMソングとしても耳なじみのあるこの曲は、配信限定でのリリースとなります。彼らしい、どこか懐かしさが漂う曲調に、思わず耳を奪われてしまいそう。配信限定ですし、もっと上位にランクインしてきてもいいと思うのですが・・・。

8位にはヒルクライム「no one」がランクイン。こちらも6月29日発売予定のシングルからの先行配信となります。前作「臆病な狼」は初登場10位だったので、それよりはなんとかランクアップし、ベスト10入りしてきました。

さらに今週、日本に来日して大きな話題を呼んだLADY GAGA「JUDAS」が16位から7位にランクアップ。ベスト10入りしてきました。アルバム「Born This Way」にも収録されている、エレクトロなダンスチューン。今週、LADY GAGAの作品は、他にも「BORN THIS WAY」が55位から18位にランクアップ、「THE EDGE OF GLORY」も19位に入ってくるなど、来日の話題をきっかけに、多くの曲が着うたチャートで上位に食い込んできました。


今週のアルバムチャート
http://www.oricon.co.jp/rank/ja/

着うたチャートでおなじみのあの女性ミュージシャンが1位にランクインです。

Thank you, Love

今週1位は、着うたの女王西野カナのニューアルバム「Thank you,Love」がランクイン。前作「to LOVE」は初動29万枚という堂々の記録で1位獲得だったのですが、今回は大幅にダウン。初動売上17万8千枚という結果に終わってしまいました。

2位はテレビ東京系アニメ「銀魂」の主題歌を集めたコンピレーションアルバム「銀魂BEST2」がランクイン。monobrightやBase Ball Bear、DOESといったミュージシャンたちの作品も収録されています。初動売上9万1千枚は、前回の「銀魂BEST」の9万5千枚は下回ってしまいましたが、根強い人気を感じさせます。

3位は、先週1位だったSuperfly「Mind Travel」が2ランクダウンながらもベスト3をキープしました。

以下、今週は初登場が少なめだったのですが・・・8位に「DJ KAORI'S PARTY MIX 2」がランクイン。おなじみ最近の洋楽ヒット曲をDJミックスで収録したアルバム。1曲目が、いきなり今話題のLADY GAGAの「Born This Way」からスタートといったあたり、卒のない感じがします。DJ KAORIのアルバムとしては、邦楽のヒット曲をつないだ「DJ KAORI'S JMIX IV 」が昨年の12月にリリースされていますが、初動売上は、その作品の1万9千枚からダウンの1万7千枚に留まりました。

最後、9位と10位に、最近、ジャニーズ系と韓流の間で、完全に取り残されてしまった男性アイドルグループw-inds.の2枚のベスト盤がランクインしています。ダンスナンバーを集めた「w-inds. 10th Anniversary Best Album-We dance for everyone-」が9位、ポップに聴かせる曲を集めた「w-inds. 10th Anniversary Best Album-We sing for you-」が10位に、それぞれランクインしています。3年前にリリースされたベスト盤「w-inds.Single Collection ”BEST ELEVEN”」は、最高位19位だったのに対して、本作は2枚ともベスト10入りを果たしました。もっとも、初動売上は、「~BEST ELEVEN」が2万5千枚だったのに対して、本作はどちらも初動1万5千枚と大幅にダウン。オリジナルアルバムとしての前作「Another World」の初動1万9千枚をも下回ってしまう、かなり厳しい結果となっています。

今週のアルバム&着うたチャートレビューは以上!チャートレビューはまた来週の水曜日に~。

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