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2011年7月11日 (月)

90年代を代表する名盤

Title:Screamadelica 20th Anniversary Edition
Musician:primal scream

Screamadelica: 20th Anniversarry Edition

私が、この名盤を最初に聴いたのは、おそらく10年以上前。当時はoasisやblurなどにはまって、その流れで、ジザメリやマイブラなどを聴きはじめたのもその頃でした。

90年代を代表するダンスミュージックの名盤。そう聴いていた当時の私は、ビートの強い、トランシーなダンスミュージックを想像して、このアルバムを聴いた・・・のですが、そこで流れてきたのは、(当時のイメージでは)あまりにもおとなしい(と感じた)音。ちょっと最初は拍子抜けしました。「screamadelica」にはまるのは、それからもうちょっと後のことでした。

いわゆる「セカンド・サマー・オブ・ラブ」と呼ばれた、80年代後半のダンスムーブメントの流れを、ロックに取り入れたとして、名盤の誉れ高い1991年の作品。そこから20年の月日が流れ、このたび、20周年記念盤としてリリースされました。そして今回のリマスターには、なんとMy Bloody Valenetineのケヴィン・シールズがリマスター作業に参加したことでも大きな話題となりました。

リマスターに関しては、より音圧も上がり、今の音になったかな、といった感じ。いまから「Screamadelica」をはじめて聴く、という方は、とりあえず、こちらから入るのがいいかなぁ、と思います。

国内盤では2種類が発売され、どちらも「Screamadelica」本体は共通しているのですが、一方はロサンジェルスでのライブを収録したライブ盤に、リミックスなどを収録したアルバム、さらにドキュメンタリー「Making of "Scramadelica"」を収録したDVDがついたヴァージョンで、お値段は定価9,975円(amazonでの実売は8,000円程度)とお高め。もう一方は、「Screamadelica」の後に発売され、続編的な位置付けで捉えられている「The Dixie Narco EP」がついてきます。こちらは2,940円。さすがに1万円近く出すのは厳しかったので、今回買ったのはこちらの方です(^^;;収録内容が微妙に異なり、すべてそろえるには両方とも買わないといけない、というのは、ちょっと意地悪な感じがするのですが(苦笑)。

「The Dixie Narco」は、本編と同じく「Movin' On Up」からスタートするのですが、続く「Stone My Soul」はタイトルからしてストーンズを意識したのか?と思わせるブルージーなナンバー。続く「Carry Me Home」もゆっくりと聴かせるバラードナンバーと、まさに「Screamadelica」のチルアウト的(?)ともいえるアルバム。で、ラストはなぜかここでそのものズバリ「Screamadelica」というタイトルの曲になるのですが、これが実に心地よいグルーヴィーなナンバー。まさにタイトル通り、アルバム「Screamadelica」を凝縮したような作品で、確かに、ここまで聴いて「Screamadelica」は完結するんだなぁ、ということを感じます。

もうひとつの1万円近いバージョンも気にかかるのですが、とりあえず、値段的にもお手ごろな、このアルバムは要チェック。もう「Screamadelica」を昔のヴァージョンで持っている、という方も、まだ聴いたことない方も、あらためて聴きなおしがお勧めのアルバムです。

評価:★★★★★

primal scream 過去の作品
Beautiful Future


ほかに聴いたアルバム

NIGHT TRAIN/KEANE

Night Train Ep

典型的なイギリスのロックバンドといった感じで、哀愁あるメロディーは日本受けすると思うのですが、日本ではほとんど話題にならないですね・・・。デビューアルバム以降、このアルバムも含めて前作、全英チャート1位という人気で、このアルバムに至っては(日本盤のボーナストラックとかではなく、オリジナルで)YMOの「以心電信」を、日本人ボーカルTigarahをゲストに迎えて、日本語詞もそのままでカバーしています。これで全英1位を取っているんだから、もっと話題になってもいいと思うんだけどなぁ。確かに、メロは良くても、いまひとつ、圧倒的な個性みたいな特徴に乏しいのも事実だとは思うのですが。

評価:★★★★

Wake Up The Nation/Paul Weller

ウェイク・アップ・ザ・ネイション

イギリスギターロック界の「アニキ」、Paul Wellerの新作。いやぁ、若いなぁ(^^;;この作品は、彼がかつていたバンド、THE JAMを彷彿とさせるような、いまだに若さと勢いを感じるギターロックナンバーがつまっています。それもいずれも3分前後の長さのシンプルな作品ばかり。もう、「大ベテラン」の領域の彼ですが、若手の中にまじっても、全く違和感のない若さを感じる作品でした。

評価:★★★★★

Paul Weller 過去の作品
22 DREAMS

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