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2011年6月12日 (日)

Salyuのボーカルから広がる世界

Title:s(o)un(d)beams
Musician:salyu×salyu

s(o)un(d)beams

Lily Chou-Chouなどの名義でも活躍し、主に小林武史プロデュースの元、活躍を続けてきた女性ボーカリストの最新作。今回、Salyu×Salyuによりリリースしたこのアルバムは、なんとプロデューサーをcorneliusに依頼し、共同プロデュースとなった作品になっています。

そのため、ボーカリストSalyuのアルバム、というよりは、Salyuのボーカルは、あくまでも音楽の素材に過ぎない作品になっています。まさにミュージシャン名義の通り、corneliusとSalyuを中心としたSalyu×Salyuというプロジェクトで作られたアルバム、というイメージでしょうか。作詞に元ゆらゆら帝国の坂本慎太郎や、七尾旅人も参加していることも話題になっています。

とはいえ、あくまでも中心に据えられているのはSalyuのボーカル。彼女の声を多重録音することにより、広がりのある世界観を作り出しており、そこに、乗る音はあくまでも音数が少なく、シンプル。基本的には、クリアな音色と、空間の広がりを感じるところは、corneliusのここ最近の作風に通じるところを感じました。

で。作りこまれた音の世界といい、その上で、あくまでもポップにまとめあげている作風といい、ある意味、各所で絶賛されるのも納得の作品だと思うのですが、個人的には、どうもいまひとつ、ピンと来ない部分が・・・・・・。なんでだろう?多分、corneliusとSalyuのコラボと聞いて、予想通りの雰囲気の曲が生まれたから、なのかなぁ・・・??驚きみたいなのが少なかったというか・・・。

評価:★★★★


ほかに聴いたアルバム

CD/□□□

CD

で、そのSalyu×Salyuにも作詞で参加しているいとうせいこうもメンバーの一員であるユニット口口口(クチロロ)の最新作。日常生活の音を曲にした「スカイツリー」だったり、ネットスラングをタイトルにした「ちょwwwおまwwww」だったり、相変わらず、ちょっと狙いがわかりやすく、あざとい感じが鼻につく部分は気にかかります。ちょっとcorneliusっぽい「はじまり」や、爽やかな女性ボーカルが魅力のポップチューン「恋はリズムに乗って」みたいな魅力的なナンバーもあるだけに、毎回、チェックしているのですが・・・。

評価:★★★

□□□ 過去の作品
TONIGHT
everyday is a symphony

Mother Goose/sleepy.ab

Mother Goose

幻想的なサウンドと、ポップなメロディーが魅力的の、札幌出身4人組バンドの2枚目。それなりに話題になるものの、いまひとつ大きくブレイクしきれないのがもどかしいところ。もっとヘヴィーな雰囲気の曲があったり、ポストロックテイストの実験的な曲もあったりと、それなりに音楽性の幅を広げようとしているのですが、ちょっと似たタイプの曲が多いのと、メロディーのインパクトが弱いのが原因か?

評価:★★★★

sleepy.ab 過去の作品
paratroop

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