恋愛の教祖様・・・たち?
今日は、いわゆる「恋愛の教祖」と呼ばれているような、女性シンガーの作品を2枚ほど。
Title:Road Show
Musician:松任谷由実
80年代の「バブル臭」がすっかりこびりついてしまって、いまだに一般的には、イメージがいまひとつなユーミン。ただ、楽曲の方は、前作「そしてもう一度夢見るだろう」では、原点回帰を目指していたり、ようやく、バブルのイメージから抜けつつあるように感じます。
今回の作品も、ある意味、地に足をつけたような、彼女の天性のメロディーラインから来る、耳を惹くポップなメロディーと、巧みな歌詞がうれしい佳作揃い。出だしがLady Gaga?なんて思わせる「今すぐレイチェル」みたいな曲もありますが、全体的には奇をてらわないシンプルなポップソングが並んでいます。
正直、全体的にはインパクトがちょっと薄めなのは気にかかるところですし、前作も感じたのと同じことを・・・このレベルで終わるミュージシャンじゃないよね!・・・ということを今回も感じてしまったのですが、そこそこの納得感のある作品になっていました。
評価:★★★★
松任谷由実 過去の作品
そしてもう一度夢見るだろう
で、ユーミンがバブル時代の「恋愛の教祖」なら、彼女は90年代、ポストバブル時代の「恋愛の教祖」様
Title:透明
Musician:古内東子
前作「Purple」では、好きな人を素直に思う気持ちを歌った曲が多かったのですが、今回の作品は、本領発揮ともいうべき、失恋や片思いの歌がメイン。そして、そんな失恋や片思いの曲の方が、おもしろい、キラリと輝く歌詞が産み出されるような気がするんですよね、彼女の場合。
例えば表題曲「透明」では、
「その心が
透明なら寂しい時わかるのに
透明なら逢いにゆけるのに
透明なら寂しいのが見えるのに」
(「透明」より 作詞 古内東子)
と、好きな人の気持ちをわかりたい、という女の子の素直な気持ちの表現がユニークですし、「ear candy」では、好きな人の声を、キャンディーに例えているのも、彼女らしい視点でユニークです。
全体的には、いい意味でも悪い意味でも安定感のある作風で、安心して聴ける反面、メロディーの面でのインパクトはちょっと薄め。それでも、特に歌詞の面では、「恋愛の教祖」は本作でも健在です。
評価:★★★★
古内東子 過去の作品
IN LOVE AGAIN
The Singles Sony Music Years 1993~2002
Purple
ほかに聴いたアルバム
PUNK ROCK THROUGH THE NIGHT/難波章浩-AKIHIRO NAMBA-
AIR JAM 2011の開催も決定し、Hi-STANDARDもまさかに復活!!という中でリリースされた難波章浩のニューアルバムは、ハイスタ解散後、封印していたストレートなパンクロック!ファンにとっては、出来云々以上に、パンクロックに戻ってきたという事実がうれしい作品ではないでしょうか。
パンクというよりもパワポっぽい曲も多いのですが、メロディアスで勢いのある楽曲は、ライブでは盛り上がりそう・・・。パンクロックという世界に戻ってきた彼。次はやはりハイスタの新作か??
評価:★★★★
難波章浩-AKIHIRO NAMBA- 過去の作品
THE WORLD iS YOUR!
| 固定リンク
「アルバムレビュー(邦楽)2011年」カテゴリの記事
- これもくるりの最新作(2011.12.27)
- 牧歌的な暖かい作品(2011.12.24)
- 日常と非日常の間(2011.12.22)
- キリンジの意外な側面(2011.12.20)
- ソロアルバムらしいソロアルバム(2011.12.19)
コメント