新たなモーサムへの区切り?
Title:BEST OF WORST
Musician:MO'SOME TONEBENDER
2001年4月19日。もう10年にもなるんですね・・・。はじめてMO'SOME TONEBENDERのステージを見た日。場所は東京SHIBUYA-AXでした。
その当時から、既に大きな評判となっていた彼ら。その日のライブも、モーサムもその日のお目当ての一組でした。そして、はじめて見た彼らのステージは・・・正直、鳥肌が立ちました。鳴り響く音と、その間に挟まる音が止む一瞬のバランスが実に見事なステージ。爆音が耳をつんざきながらも、ポップなメロがやけに印象的で、その日の衝撃は、今でも強く覚えています。
その後聴いたアルバム「DAWN ROCK」も「echo」も実にインパクトの強いアルバムで、一気にモーサムというバンドにはまっていってしまいました。その年だけで、そのステージ以外にワンマンライブ2回、さらにROCK IN JAPANのステージでも彼らを見て、1年のうち計4回ステージに足を運びました。
その年にリリースされたフルアルバム「HELLO」もそんなモーサム熱をさらに沸騰させるに十分な内容でした。その後に発売されたアルバムも、十分納得にいく作品が続いたのですが・・・ちょっと「?」と思い出したのが「faster!」あたりから。その内容に、いまひとつピンと来ないアルバムが続きました。
そんなピンとこないような作品は、彼らが方向性を変えただけで、私がその変化についていけてないだけかも。そう思った時期もありました。しかし、今回発売されたベスト盤を聴くと、やはり初期の作品の迫力が圧倒的ということを再認識しました。久しぶりに聴いたそれらの「冷たいコード」や「DAWN ROCK」などの作品は、今、聴いても鳥肌が立ってきます。
その後の作品は、打ち込みを導入したり、確かに彼らなりにいろいろな方向性を模索したように感じます。1曲1曲だけ取れば、確かにそれなりにカッコいいのですが・・・音の感じが、確かに初期に比べて平坦というか、バンドの音全体がかたまりになったように感じてしまって、いまひとつ、迫力という観点では物足りなさを感じました。
ただ、最新作「STRUGGLE」は、久しぶりにモーサム復活!を叫びたくなるような傑作でした。間違いなく、今、彼らは上り調子にいるように感じます。このベスト盤をひとつの区切りとして、次の一歩を歩み始めた、ということなのでしょうか?これからの彼らの新たな活動に期待したいところです。
ちなみに初回盤には、ライブ映像と、プロモーションビデオを収録したDVDがついてきます。が、ライブ映像はいまひとつ・・・。過去のライブの模様をダイジェストで収めているため、ライブの雰囲気がほとんど伝わらない・・・(苦笑)。こんなダイジェスト映像をつけるくらいなら、どれか1曲だけでもフルで収録してほしかったんですけどね~。
評価:★★★★★
MO'SOME TONEBENDER 過去の作品
C.O.W.
SING!
youth
STRUGGLE
ほかに聴いたアルバム
Dark Candy/CHARA
リズミカルでポップな曲が多く、全体的にはとても聴きやすいという印象を受けたアルバム。ソウルフルなボーカルも、耳についた作品で、ポップでソウルなCHARAを十分に楽しめる1枚でした。
評価:★★★★★
CHARA 過去の作品
honey
kiss
CAROL
Very Special
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