お祭りのようなライブ
Title:LIVE AT SHEA STADIUM
Musician:BILLY JOEL
ニューヨークのシェイ・スタジアムといえば、ニューヨーク・メッツの本拠地であり、音楽ファンにとっては、1965年にビートルズが、史上はじめてのスタジアムライブを行ったことでも知られています。
そのシェイ・スタジアムは、老朽化と、新スタジアム建設に伴い、2009年2月に残念ながら、解体されてしまいました。そのシェイ・スタジアムで最後のスタジアムライブを行ったのが、ビリー・ジョエル。2008年7月16日、18日の2日間にわたって実施されたのですが、そのライブの模様を収録したライブアルバムがリリースされました。
ちょっとややこしいのがそのリリース形態。国内盤は・・・
ライブCD2枚+ライブDVD+ライブドキュメンタリーDVDの計4枚組のデラックス盤(定価 8,400円(!)、amazonの実売で6,742円)
ライブDVDのみ(定価 3,990円 amazon実売 3,155円)
ドキュメンタリーDVDのみ(定価 3,990円 amazon実売 3,559円)
で、輸入盤にはこれに加えて、ライブCD2枚+ライブDVDの3枚組 2,864円というお手軽版があり、こちらはなぜか国内は未販売。ちょっと言い方は悪いんですが、日本のファンはぼったくれると踏んだのでしょうか?
ドキュメンタリーDVDも非常に気にかかるのですが、さすがにデラックス版は価格的に躊躇してしまい、3枚組の輸入盤を購入しました。ライブDVDは、DVDプレイヤーでも問題なく見れましたし、ライブの合間のMCも、英語字幕がつけられるので、ほぼ内容も問題なく理解できます。ドキュメンタリーDVDは未見なのでなんともいえない部分もあるのですが、まず手を出しやすいという意味では、輸入盤が断然お勧めです。
さて、このライブアルバム。なんといっても豪華なのは、ライブDVDの方でしょう。全2時間半。CD収録曲がすべて映像として収録されており、さらに、CDには収録されていないゲスト・ミュージシャンのステージも収録。というか、「ライブアルバム」って書いているけど、むしろこちらが本体か??
今回のライブは、シェイ・スタジアムでのラストライブということもあって、通常のライブ以上に、ある種のお祭りのようなライブに感じました。「MY LIFE」や「ALLENTOWN」、「PIANO MAN」など、次々と繰り出されるおなじみなナンバーから、ちょっと知る人ぞ知る的な曲まで、ポップで、聴いているだけで楽しくなるようなビリー・ジョエルの名曲の数々は、そんなお祭りの会場にピッタリといった感じ。
そしてなによりも次々と登場する豪華なゲスト陣。日本人にとっては、いまひとつピンと来ないような人も少なくないのですが、ジョン・メイヤーやエアロスミスのスティーブン・タイラー、さらにTHE WHOのロジャー・ダルトリーまで、続々と登場。特にDVDで見れるロジャー・ダルトリーのステージでは、ビリー本人が、マイクパフォーマンスを真似したり、最後にはギターを壊すパフォーマンスも(笑)。誰よりも、この豪華なゲストをビリー本人が楽しんでいる感じでした。
そんな中、やはり誰よりも大きな歓声を受けていたのが、ポール・マッカートニー。ラストは、ポール・マッカートニーがメインで「Let It Be」で締めくくり。ビリーのライブなのに、最後がビートルズのナンバーというのは、ちょっと違和感もあるのですが、このシェイ・スタジアムで最初にライブを演った、ビートルズに敬意を表して、という感じなのでしょう。
元々、ビリーの曲が大好きということもあったのですが、誰でもすぐに口づさめるような、フックの利いた曲の連続に、長丁場にも関わらず、CDもDVDも、あっという間に終わってしまうような、楽しさにあふれるライブ盤でした。国内盤のデラックス版はさすがに・・・という方は、輸入盤がお手ごろで断然お勧め。是非、ビリーの名曲の数々、楽しんでください!
評価:★★★★★
| 固定リンク
「アルバムレビュー(洋楽)2011年」カテゴリの記事
- Merry X'mas!!(2011.12.25)
- まさかこれだけ続くとは・・・。(2011.12.26)
- 歌ごころあるHIP HOPアルバム(2011.12.29)
- マニックスの歩み(2011.11.29)
- アフロビートの今(2011.11.28)
コメント