強力な2人がタッグ!
Title:JONNY
Musician:JONNY
TEENAGE FANCLUBのフロントマン、ノーマン・ブレイクと、Gorky's Zygotic Mynciのフロントマン、ユーロス・チャイルズのユニット。ノーマン・ブレイクのサイドプロジェクト。
CD屋の店頭で見かけた時から気にはなっていたのですが、聴かねば!と思ったきっかけは、MOGWAIのアルバムを購入したらついてきたサンプラーに収録されていた「Candyfloss」を聴いたことから。その1曲の魅力にノックアウトされてしまい、このアルバムを即効で購入しました。
なんか、ど~考えてもいけてないジャケットからして、ある種のB級感というか、手作り感が満載なのですが(笑)、ただ、UKロック界の誇る実力者2人がタッグを組んだユニットなだけに、曲自体は文句なしのA級!しかし、どことなく漂うインディー風味が、またアルバムのちょうどよいスパイスになっています。
まずとにかくなんといっても2曲目に収録された「Candyfloss」が素晴らしい!淡々とした出だしから、Bメロに入る部分がすばらしくてゾクゾク来ます。シンセが奏でるメロがポップですし、ちょっと切ない雰囲気のメロディーも素晴らしい!男性2人の美しいコーラスラインも、聴きほれてしまいます。
1曲目「Wich is Wich」も、ほどよくノイジーなギターにキュートなメロディーラインは、実にTFCらしい作品といった感じで、リスナーの壺をくすぐります。他の曲も、とてもキュートながらも、どこか切ないメロディーが魅力的なナンバーが並んでいて、ポップスマニアなら是非とも聴いて欲しい珠玉のポップチューンの連続です。
一方ではおもしろかったのが「Cave Dance」。最初は、これもとてもキュートなメロが楽しめるダンスチューンなのですが、途中からちょっとサイケなチルアウトチューンに。10分以上に渡るナンバーは、キュートなポップスユニット、と一言で括りきれない彼らの魅力を感じることが出来ます。
まさにキラキラした珠玉のポップスがたくさんつまった宝箱といった感じのアルバムでした。年間ベストクラスの傑作アルバム!!ちょっと地味な雰囲気のジャケットですが、ポップス好きには是非とも聴いて欲しい傑作です。
評価:★★★★★
ほかに聴いたアルバム
LA DIFFERENCE/SALIF KEITA
現在のアフリカ音楽を代表するミュージシャンの一人、サリフ・ケイタの最新作。1987年にリリースした「SORO」は、アフリカ音楽の傑作として、多くのミュージシャンに影響を与えています。
今回のアルバムは、かなり洗練されたポップチューンで、メロディーラインはどこか哀愁を帯びていて、広いリスナー層が楽しめそう。一方で、楽曲全体から感じる壮大さや、リズムに一種のアフリカの大地らしい力強さを感じられます。彼の音楽的な円熟味を感じさせる作品でした。
評価:★★★★★
KEEP CALM AND CARRY ON/STEREOPHONICS
STEREOPHONICS2年ぶりのニューアルバム。本国イギリスでは、連続1位記録が途絶えるどころか、ベスト10入りすら逃してしまうという残念な結果だったのですが、アルバムの内容自体はそんな売上と反比例するかのような傑作に。彼ららしい骨太なロックンロールには勢いがあり、ロックが本来持つダイナミズムさとポピュラリティーを兼ね備えた作風に。UKロックにSTEREOPHONICSあり、を見せつけるアルバム、と感じました。
評価:★★★★★
STEREOPHONICS 過去の作品
Decade In The Sun-Best Of Stereophonics
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