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2011年4月

2011年4月30日 (土)

待望の復帰作!

Title:MUSICMAN
Musician:桑田佳祐

【送料無料】桑田佳祐 クワタケイスケ / MUSICMAN 【通常盤】 【CD】

いろいろな感想を持った人がいるかと思いますが、正直、私が昨年末、紅白で見た桑田佳祐の第一印象は「あ、老けたな・・・」でした。

昨年7月、初期の食道がんが発覚し、音楽活動を休止。昨年10月に発売が予定されていたこのアルバムも、2月末まで延期されました。

そんな大きな病気を乗り越えた彼。その復帰の場となった紅白でのステージは、いつも通り元気で歌いまわる彼でしたが、まだ病後の雰囲気を残すその姿に、ちょっと心配になったりもしてしまいました・・・

・・・・・・が、そんな中、発売されたニューアルバムは、ある意味、いままでの通りの桑田佳祐。もちろん大半の曲が病気発覚の前につくられた曲ということもあるのですが、「老け込む」という言葉から最も遠い姿を、このアルバムからは感じました。

ソウルやロックンロール、ポップなどの要素を自由自在に動きまくり、中には「銀河の星屑」のようなテクノポップ的な要素も盛り込んできたりして。「現代人諸君!!」みたいな、これぞ桑田節といった感じの曲もあれば、鎌倉賛歌の「古の風吹く杜」などは、非常に爽やかなナンバーに仕上げてきたり。幅広いジャンルの曲調なんだけども、アルバムを通じて一本の桑田佳祐らしさが貫かれているので、アルバムとしてバラバラな印象も抱かないし、また、聴いていて、最後まで飽きません。

歌詞も「いいひと~Do you wanna be loved?~」のような強烈な、でもどこかユニークな社会批判を取り込んだ歌詞だったり、ちょっとユニークな視点の男女関係を描いた歌詞がおもしろい「本当は怖い愛とロマンス」だったり、1曲1曲がバラエティーに富んで、かつ視点がユニーク。「めざましテレビ」のテーマ曲になった「EARLY IN THE MORNING~旅立ちの朝~」なんて、朝にピッタリな爽やかそうな曲だけれども、内容は、朝おきたらむらむらして、そのまま奥さんとやっちゃうという強烈なエロ歌詞。これが毎日、爽やかソングのふりをして朝のテレビ番組で流していたというのが・・・(笑)。

アルバム全体としては、ロック系で統一されていた前作「ROCK AND ROLL HERO」と異なり、様々なタイプの曲がごった煮にされた感じ。サザンの活動休止後、初のソロなだけに、好きな音楽を、好きなだけつくってつめこんだ、といったように感じるとともに、彼の創作意欲の強さを感じさせるようなアルバムでした。次のソロアルバムは、意外と近いうちに聴けるかも??

その充実な内容にお腹いっぱいのアルバム。でも、最後まであっさりと聴けてしまうのはさすがといった感じ。文句なしで、今年を代表する傑作の1枚だと思います。

評価:★★★★★

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2011年4月29日 (金)

話題のチャリティーソングが1位&驚異の新譜ラッシュ

今週の着うたチャート

2011年4月20日~2011年4月26日付チャート

今週の着うたチャートは、話題のチャリティーソングが1位を獲得しています。

チーム・アミューズ!! / Let's try again 【CD Maxi】

1位は、桑田佳祐を中心に、芸能事務所「アミューズ」のメンバーが集まり、東日本大震災被災者へのチャリティーを目的に結成されたチーム・アミューズ!!「Let's Try Again」がランクインです。作詞作曲は桑田佳祐が手がけ、もちろん本人が参加しているほかに、福山雅治やBEGIN、Perfume、MONOBRIGHTといったミュージシャン勢の他に、上野樹里や吉高由里子といった俳優陣も参加しています。ちなみにCDも5月25日に発売が予定されています。

2位は中島美嘉「Dear」がランクイン。4月27日に発売されたシングルの先行配信です。映画「八日目の蝉」主題歌。哀愁たっぷりのメロディーを情感をこめて歌い上げているナンバーで、彼女にピッタリの曲調かも。

3位は先週1位のソナーポケット「ラブレター。~いつだって逢いたくて~」が2ランクダウンでベスト3をキープしています。

以下・・・5位には男性R&BシンガーKG「片想い duet with JAMOSA」がランクイン。相変わらずの着うたのみに焦点を当てたような泣きメロ系。ここまで来ると、ある意味、いさぎよい感じも・・・。

6位も、こちらも着うたチャートでのみ、よく名前を見かける女性シンガー中村舞子
let go ~m-flo TRIBUTE~」
が入ってきました。タイトル通り、m-floの曲のカバーで、4月20日に発売されたm-floトリビュートアルバム「m-flo TRIBUTE ~stitch the future and past~」に収録されています。原曲はYOSHIKAが歌っています。原曲に比べるとちょっと感情過多気味の歌い方かも。

初登場最後。10位には安室奈美恵が、韓国の女性グループAFTERSCHOOLをフューチャーした安室奈美恵feat.AFTERSCHOOL「make it happen」がランクイン。4月27日に発売された、コラボ曲を集めたアルバム「Checkmate!」に収録されています。ダンサナブルなナンバーで、さすが安室奈美恵らしい雰囲気のあるカッコいいナンバーに仕上がっています。


今週のアルバムチャート
http://www.oricon.co.jp/rank/ja/

今週のアルバムチャートは、驚異の新譜ラッシュ。ベスト10すべてが新譜というチャートになりました。

【送料無料】小田和正 オダカズマサ / どーも 【CD】

そんな驚異的な新譜ラッシュの中、1位を獲得したのが小田和正「どーも」。タイトルは、彼がMCでのあいさつにつかう口ぐせらしいです。オリジナルとしては、5年10ヶ月ぶりの新譜。デビューから41年1ヶ月目での1位は、史上最長キャリアでの首位、また、63歳7ヶ月での首位獲得というのも、史上最年長記録だそうで、まさに歩くチャート記録、音楽界の山本昌になってきました(笑)。でも、63歳で第一線でかつこの人気というのは、本当にすごいなぁ・・・・・・。ただ、初動8万1千枚は、前作「そうかな」の初動17万枚からは大幅減となってしまいました。

2位はT.M.Revolution「CLOUD NINE」。T.M.Revolutionとしてはかなり久しぶりのフルアルバム。フルアルバムとしては6年3ヶ月ぶりとなります。初動は4万8千枚。フルアルバムとしての前作「vertical infinity」の初動7万1千枚からは大幅減となってしまいましたが、昨年発売したミニアルバム「X42S-REVOLUTION」の初動3万3千枚よりはアップしました。

そして3位は、今、話題のアルバム「Songs for Japan」がランクイン。ご存知の方も多いかと思いますが、東日本大震災の被災者のために、世界のミュージシャンたちがレコード会社の壁を超えて結集したチャリティーアルバム。既にiTunes Music Storeで先行配信され、世界各国で1位を獲得し、話題となっています。また、ビルボードでも最高位5位をマークしています。今回のアルバムは国内盤が5月4日に発売されるので、輸入盤のみで集計。輸入盤のみの集計でベスト10入りは史上初だそうです。ただ、実際は、これに先行配信の分が加わるわけで。というよりも、むしろ既に配信で買ったという方が(私も含めて)大多数だと思うのですが・・・。そういう意味で、CDセールスのみを集計しているチャートも、そろそろ限界に近づいているような感じが(ビルボードでは、とっくに配信での売上もチャートに加えていますし)。

そして、今週、ベスト10が新譜で独占された大きな原因が、浜崎あゆみのリミックスアルバム。今週の4位から7位までズラリと並びました。

4位 ayu-mi-x 7 presents ayu-ro mix 4
5位 ayu-mi-x 7 -version Acoustic Orchestra-
6位 ayu-mi-x 7 presents ayu trance 4
7位 ayu-mi-x 7 -version HOUSE-

4位の売上が14,585枚、7位の売上が14,234枚なので、ざっと300人くらい以外の人が、すべてのバージョンを買ったということでしょうか?リミックス盤でベスト10入りしちゃう点、浜崎あゆみの人気を感じるのですが、3年前にリリースされた「ayu-mi-x 6」は「-GOLD-」が初動2万5千枚を記録しており、それに比べると大幅ダウンとなっています。

この4枚のアルバムに続き、8位にランクインしたのが、これがデビューアルバムとなるシンガーソングライター高橋優「リアルタイム・シンガーソングライター」。もともとストリートライブ出身のミュージシャンだそうで、その歌詞の内容も話題に。最近、いろいろなところでその名前を聞いていて、プッシュされているなぁ・・・と思っていたのですが、いきなりのベスト10入りですか・・・ちょっと驚きです。

9位にはアメリカのロックバンドFOO FIGHTERS「WASTING LIGHT」がランクイン。ご存知、元NIRVANAのデイヴ・グロールを中心に結成されたバンドです。ビルボードチャートでも見事1位を獲得するなど、高い人気を誇っています。ただ、残念ながら日本では、初動1万3千枚で、前作「Echoes, Silence, Patience & Grace」の初動2万4千枚からダウンしてしまっています。

そしてベスト10最後。10位にドリーム モーニング娘。「ドリムス。(1)」がランクイン。モーニング娘。じゃないんだ・・・と思ったら、このユニット、元モーニング娘。のメンバーが集まって結成されたユニットだそうです。うーん、そういうやり方ってあり??(^^;;ただ、メンバーは、中澤裕子だったり、安倍なつみだったり、矢口真里だったり、おそらく今のモーニング娘。本体よりもメンバーの知名度が高そう。

どとうの新譜ラッシュは以上。チャート評はまた来週の水曜日に~。

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2011年4月28日 (木)

お祭りのようなライブ

Title:LIVE AT SHEA STADIUM
Musician:BILLY JOEL

【送料無料】Billy Joel ビリージョエル / Live At Shea Stadium 輸入盤 【CD】

ニューヨークのシェイ・スタジアムといえば、ニューヨーク・メッツの本拠地であり、音楽ファンにとっては、1965年にビートルズが、史上はじめてのスタジアムライブを行ったことでも知られています。

そのシェイ・スタジアムは、老朽化と、新スタジアム建設に伴い、2009年2月に残念ながら、解体されてしまいました。そのシェイ・スタジアムで最後のスタジアムライブを行ったのが、ビリー・ジョエル。2008年7月16日、18日の2日間にわたって実施されたのですが、そのライブの模様を収録したライブアルバムがリリースされました。

ちょっとややこしいのがそのリリース形態。国内盤は・・・

ライブCD2枚+ライブDVD+ライブドキュメンタリーDVDの計4枚組のデラックス盤(定価 8,400円(!)、amazonの実売で6,742円)
ライブDVDのみ(定価 3,990円 amazon実売 3,155円)
ドキュメンタリーDVDのみ(定価 3,990円 amazon実売 3,559円)

で、輸入盤にはこれに加えて、ライブCD2枚+ライブDVDの3枚組 2,864円というお手軽版があり、こちらはなぜか国内は未販売。ちょっと言い方は悪いんですが、日本のファンはぼったくれると踏んだのでしょうか?

ドキュメンタリーDVDも非常に気にかかるのですが、さすがにデラックス版は価格的に躊躇してしまい、3枚組の輸入盤を購入しました。ライブDVDは、DVDプレイヤーでも問題なく見れましたし、ライブの合間のMCも、英語字幕がつけられるので、ほぼ内容も問題なく理解できます。ドキュメンタリーDVDは未見なのでなんともいえない部分もあるのですが、まず手を出しやすいという意味では、輸入盤が断然お勧めです。

さて、このライブアルバム。なんといっても豪華なのは、ライブDVDの方でしょう。全2時間半。CD収録曲がすべて映像として収録されており、さらに、CDには収録されていないゲスト・ミュージシャンのステージも収録。というか、「ライブアルバム」って書いているけど、むしろこちらが本体か??

今回のライブは、シェイ・スタジアムでのラストライブということもあって、通常のライブ以上に、ある種のお祭りのようなライブに感じました。「MY LIFE」「ALLENTOWN」「PIANO MAN」など、次々と繰り出されるおなじみなナンバーから、ちょっと知る人ぞ知る的な曲まで、ポップで、聴いているだけで楽しくなるようなビリー・ジョエルの名曲の数々は、そんなお祭りの会場にピッタリといった感じ。

そしてなによりも次々と登場する豪華なゲスト陣。日本人にとっては、いまひとつピンと来ないような人も少なくないのですが、ジョン・メイヤーやエアロスミスのスティーブン・タイラー、さらにTHE WHOのロジャー・ダルトリーまで、続々と登場。特にDVDで見れるロジャー・ダルトリーのステージでは、ビリー本人が、マイクパフォーマンスを真似したり、最後にはギターを壊すパフォーマンスも(笑)。誰よりも、この豪華なゲストをビリー本人が楽しんでいる感じでした。

そんな中、やはり誰よりも大きな歓声を受けていたのが、ポール・マッカートニー。ラストは、ポール・マッカートニーがメインで「Let It Be」で締めくくり。ビリーのライブなのに、最後がビートルズのナンバーというのは、ちょっと違和感もあるのですが、このシェイ・スタジアムで最初にライブを演った、ビートルズに敬意を表して、という感じなのでしょう。

元々、ビリーの曲が大好きということもあったのですが、誰でもすぐに口づさめるような、フックの利いた曲の連続に、長丁場にも関わらず、CDもDVDも、あっという間に終わってしまうような、楽しさにあふれるライブ盤でした。国内盤のデラックス版はさすがに・・・という方は、輸入盤がお手ごろで断然お勧め。是非、ビリーの名曲の数々、楽しんでください!

評価:★★★★★

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2011年4月27日 (水)

1位はクレしん主題歌

今週のシングルチャート
http://www.oricon.co.jp/rank/js/w/

今週の1位は、関ジャニ∞「T.W.L.」が獲得しました。

この曲は、テレビ朝日系アニメ「クレヨンしんちゃん」の主題歌。ダブルA面の「イエローパンジーストーリー」も、映画「クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ黄金のスパイ大作戦」主題歌と、クレしんがらみのシングルとなっています。

軽快で楽しいこの曲は、なんと作詞作曲がゆずの北川悠仁。』確かに、このからっと渇いたような明るいメロディーはゆずっぽいかも。関ジャニ∞は、5月6月にもシングルが予定されていて、3ヶ月連続リリースの第1弾となります。初動は20万枚。前作「LIFE~目の前の向こうへ~」の初動25万6千枚より大幅減となってしまいました。

今週は2位、3位も初登場。2位はアイドル色も強い韓国の5人組バンドFTIsland「SATISFACTION」がランクイン。フジテレビ系アニメ「トリコ」のエンディングテーマです。90年代のビーイングとかその周辺の雰囲気を感じるポップスロック。初動3万4千枚は、前作「So today...」の2万8千枚より増加しています。

3位は、こちらもアイドル色が強い日本のバンド、SCANDAL「ハルカ」が入ってきました。映画「豆豊小僧」のテーマ曲。初動2万1千枚は、前作「Pride」の1万7千枚から若干アップ。ちょっと切ない感じのメロディーが特徴的。3位は「スキャンダルなんかブッ飛ばせ」と並ぶ、自己最高位タイになります。

ベスト3に初登場が並びましたが、今週、初登場はもう1曲。5位にavexがおくりだしたアイドルグループSUPER☆GiRLS「がんばって青春」がランクイン。配信やアルバムは既にリリースしていたのですが、シングルはこれがはじめて。完全にAKB48の2匹目のドジョウを狙ったアイドルユニットですが、これが売り方も完全にAKB48の真似で、酷いという話が・・・。なんでも、スタンプラリー形式でシングルが発売され、シングル1枚でスタンプ1つ。スタンプ30枚で私物にサイン、50枚(!)でメンバーとの2ショット写真という、ぼったくり商法。もう、シングルを売るためにはなんでもありというやり方がまかり通るところに、既にシングルというメディアが終焉を迎えつつあるんだなぁ、ということを実感させます。

今週の新譜は以上。また、このほかに、今週8位に氷川きよし「あの娘と野菊と渡し舟」が、先週の33位からランクアップ。こちらはまた例のごとく、コンサートでの物販効果でしょう。

そんな訳で今週のシングルチャートは以上。着うた&アルバムは金曜日に~。

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2011年4月26日 (火)

聴きくらべも楽しい

Title:V.S.G.P.
Musician:黒沢健一

V.S.G.P

「KNOCKIN' ON YOUR DOOR」などのヒットで知られ、1997年に活動を休止したL⇔Rのボーカリスト黒沢健一のニューアルバム。今回、とてもユニークなのは、2枚組のアルバムなのですが、1枚目がライブ音源に、音を重ね録りした実験的な作品に、2枚目がライブ音源になっています。

このうちなんといっても聴きどころが満載だったのが1枚目。「Package」「Love is real?」などL⇔R時代の名曲も再録音されているのですが、ストリングス主体のライブ音源に、コーラスラインを何層にもダビングされた録音。もともと美しいポップなメロディーラインに定評のある黒沢健一なのですが、そんなメロディーにコーラスラインを幾重にもコーティングされています。

例えて言えば、生クリームを何層にも重ねた甘いケーキのよう。ストリングスの音色、ギターの音、コーラスライン、そしてメロディーラインのバランスが実に見事な作品になっていました。

一方、2枚目の方は、ストリングス主体のライブ音源。こちらは、さほど目新しさは感じられないのですが、原曲をさらにしっとりと演奏し、メロディーをしっかりと聴かせてくれます。こちらも、L⇔R時代の名曲「Remember」「Hello it's me」などもリアレンジされ収録されています。どちらもテンポが原曲よりもかなりゆっくりとなったのですが、その分、甘いメロディーラインがリスナーの耳にやさしく入り込むような楽曲に。やはり、黒沢健一は天性のメロディーメイカーだなぁ、ということを再認識できます。

ちなみに、1枚目に収録された曲で、2枚目にも収録された曲もチラホラ。この2枚のアルバムを聴きくらべてみるのも楽しいかもしれません。

今回のアルバムは、企画盤的な内容で、L⇔R時代の曲も多く、純然たる、黒沢健一のオリジナルとは異なるかもしれません。久しぶりにリリースされた前作「Focus」は、全盛期を彷彿とさせるような傑作だっただけに、早く新作も聴きたかったのですが。ただ、本作に収録された曲のうち、新曲でもある「Northern town」は、彼らしいポップで甘いメロディーが魅力的な名曲だっただけに、次のオリジナルも期待できそう!

実験的内容だったとはいえ、ポップス職人黒沢健一の魅力を再確認できる内容だと思います。ポップな楽曲に、これでもかというほどの濃厚なアレンジが、とても魅力的な作品でした。

評価:★★★★★

黒沢健一 過去の作品
Focus


ほかに聴いたアルバム

MUDA/SAKEROCK

MUDA

の~んびりと時間が過ぎていきそうな、マッタリとしたインストチューンがとても魅力的。気の抜けたトロンボーンの音が、実にいい味を出していて、アルバムを魅力的なものとしています。これからの暖かくなってきたシーズン、公園でねっころがって、のんびりと過ごしたたい時に流れてくると最高な1枚。

評価:★★★★★

SAKEROCK 過去の作品
ホニャララ

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2011年4月25日 (月)

ダフトパンクの新作・・・とはちょっと違うような・・・。

Title:TRON:Legacy
Musician:Daft Punk

Tron Legacy

一部雑誌やCDショップでは、ダフト・パンクのニューアルバム、みたいな書き方を見受けられますが・・・

このアルバムは、あくまでも映画「TRON:Legacy」のサントラであって、ダフト・パンクの新作、とはちょっと違います。

それなので、いつものダフト・パンクらしいエレクトロサウンドを期待すると、かなり肩透かしをくらうかも・・・(^^;;アルバムのメインとなるのは、オーケストラの音がメインとなる壮大な雰囲気の曲がほとんど。あくまでも映画の中で使われることを前提とした作品なので、CD単品で聴くと、ちょっと退屈にも感じられるかも。その壮大な雰囲気は、正直、NHKの大河ドラマにピッタリかも、なんて思ってしまいました。

いわゆる「いつものダフト・パンク」らしいエレクトロな作品は「Derezzed」「TRON Legacy」くらい。そのうち「TRON Legacy」では、後半にはストリングスが導入されていて、いつもの彼らとはちょっと一風変わった作風になっているので、ファンにとっては興味深い作品と言えるかもしれません。

ただ、もっともオーケストラを使ったインスト、といっても、そこはダフト・パンク、単純なBGMに終わっていません。例えば「The Game Has Changed」では、オーケストラの重厚な音の中に、しっかりと電子音を紛れ込ませてきたり、「Fall」でも、曲にノイズ音を加えることによって、独特な雰囲気を作り出したりと、そこはしっかり、ダフト・パンクとしての個性を随所に感じられる作品になっていました。

そういう意味では、ファンにとっては、まずチェックしておきたい作品だと思います。もっとも、熱心なファンでなければ、映画を見て、気に入った、ということがなければ、無理にチェックする必要はないかも・・・・。とはいえ、「彼ららしいエレクトロ」である2曲を聴くだけでも、損のない1枚とは思いますが。

評価:★★★

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2011年4月24日 (日)

なじみあるクラッシックや映画音楽が多数

Title:ライムライト
Musician:寺井尚子

ライムライト

先日、そのステージにはじめて足を運んだ、寺井尚子の最新アルバム。今回の作品は、クラシックや映画音楽など、聴きなじみあるナンバーを中心に収録した作品になっています。

作品に関しては、ジャズというよりも、彼女の持ち味である、ラテン風の曲が多く収録されていました。「エル・チョクロ」もタンゴの名曲のカバーですし、「シャコンヌ」もラテン風。ラテンのメロディーといえば、日本人にとっても、どこか郷愁を誘うのですが、この2曲に限らず、日本人の心の琴線に触れるような作品が続いて行きます。

「チャップリン・メドレー」「メリー・ゴー・ラウンド」あたりはクラッシックのテイストを強く感じますし、「クロスオーバー」という言葉が一番ピッタリ来そうな感じが。最後の「夢の旅路」「サマー・ファンタジー」などは、メロディーをきちんと聴かせるポップな作品で、最後を締めくくっています。

その中でも個人的にやはり印象に残ったのは、コンサートでも、東日本大震災の被災者に捧げるという形で披露した「アヴェ・マリア」。切なく歌うような彼女のヴァイオリンがとても印象に残るナンバーで、CDで聴いても思わず涙腺が緩みます。

おなじみの楽曲も多く、全体的にポップで聴きやすいアルバムのように感じました。まるで歌っているように哀愁たっぷりに聴かせる彼女のヴァイオリンが本当に魅力的。その後ろでジャジーなサウンドでしっかりと支えるピアノ、ドラム、ベースのプレイも魅力的でした。

評価:★★★★

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2011年4月23日 (土)

意外にも初のライブアルバム

Title:EXPERIENCED
Musician:Boom Boom Satellites

EXPERIENCED(DVD付)

もともと、ライブバンドというイメージが強いだけに、ちょっと意外だったのですが、Boom Boom Satellites初のライブアルバム。昨年発売されたアルバム「TO THE LOVELESS」リリースツアーのうち、幕張メッセで行われたライブの模様を収録。CDと約90分の長さのライブDVDの2枚組でのリリースとなっています。

正直言うと、「TO THE LOVELESS」自体、個人的に彼らにしてみてはいまひとつのアルバムだっただけに、そこからの楽曲が中心となるこのライブアルバムも、正直なところ、傑作!と無条件でお勧めできるような内容ではありませんでした。スケール感ある楽曲は、幕張メッセという広いスペースにはマッチしているものの、似たタイプの楽曲が多いなぁ、という感想も抱いてしまいました。

しかし、とはいっても、気が付いたらCDにしてもDVDにしても、あっという間に終わっていました。テンポのよいリズムと、ダイナミックなギターとドラムスの生音が、聴いていてトリップ感を作り出すよう。ライブステージは、メンバー2人とサポートのドラム1人のみのストイックなステージ。比較的ステージが狭いため、その場で黙々と演奏を続けているといった印象。映像効果もほとんど用いておらず、DVDはそういう意味で見ていてほとんど動きのないステージなのですが、それはまた、音だけで勝負しようとする彼らのスタンスなのでしょうか。

似たタイプの曲は多いと感じたのですが、ストレートに踊れる楽曲が多いだけに、ライブ会場にいたら、無条件で楽しめるんだろうなぁ~と思いながら見ていました。実際、熱狂しているファンの姿も、チラリとですが、DVDには映っていましたしね。

なんだかんだいっても、やはり彼らのライブは楽しそうですね。もう何年も、彼らのステージは見ていないからなぁ・・・また、機会があれば、久しぶりに足を運びたいなぁ。

評価:★★★★

BOOM BOOM SATELLITES 過去の作品
EXPOSED
19972007
TO THE LOVELESS

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2011年4月22日 (金)

新譜は少なめ

今週の着うたチャート

2011年4月13日~2011年4月19日付チャート

今週は、着うたチャートもアルバムチャートも新譜は少なめ。ちょっと寂しいチャートになっています。

Sonar Pocket(ソナーポケット) CD【ラブレター。〜いつだって逢いたくて〜】11/4/27発売

そんな中、1位は初登場。名古屋の3人組ラップユニットソナーポケット「ラブレター。~いつだって逢いたくて~」が獲得しました。4月27日発売予定のシングルからの先行配信。「お前は西野カナか!」と突っ込みたくなるタイトルの曲ですが、内容もそのまんま(笑)。露骨な今時の着うたヒット狙いに、苦笑いといった感じですが、(おそらく)初の1位獲得となりました。

2位は先週1位のMr.Children「かぞえうた」がワンランクダウン、3位はKARA「ジェットコースターラブ」がそのまま3位をキープしています。

続く4位は初登場。LGYankees Produce ShaNa「ひとりさみしく」がランクイン。LGYankeesなどが所属するNO DOUBT TRACKS所属の女性シンガー。プロデューサーの名前までミュージシャン名にしちゃっているところがなんとも。NO DOUBT TRACKSは、仙台に拠点を置くレーベル。しかし、楽曲は東日本大震災に全く影響されないどころか、捉え方によっては、このタイトルは被災者に対して、少々問題ありのタイトルなのでは?とも思ってしまうのですが・・・。震災の影響で6月8日に発売延期されたアルバムからの先行配信です。

初登場最後。5位に男性シンガーナオト・インティライミ「Brave」がランクイン。4月20日発売予定のシングルからの先行配信で、かなり爽やかな曲調が彼らしい楽曲になっています。


今週のアルバムチャート
http://www.oricon.co.jp/rank/ja/

という訳で、アルバムチャートも今週は新譜ラッシュは一段落。来週以降、また新譜がたくさん発売されそうですが・・・。

そんな中で1位は、元THE YELLO MONKEYのボーカリスト吉井和哉の2年ぶりとなるニューシングル「The Apples」が獲得しました。ソロ6枚目にして、初の1位獲得となります。ただ、初動売上は3万7千枚。前作「VOLT」の初動4万6千枚から若干のダウンとなってしまいました。

続く2位には、先週5位だったEXILE「願いの塔」が再上昇。2週ぶりにベスト3復帰です。3位は先週9位までランクダウンしていたAVRIL LAVIGNE「Goodbye Lullaby」がランクアップ。こちらも2週ぶりのベスト3復帰となりました。どちらもロングヒットの兆しが。

以下、初登場は、5位にパンクロックバンドFLOW「FLOW ANIME BEST」がランクイン。タイトル通り、彼らのアニメタイアップ曲を集めたベスト盤。しかし、アニメタイアップだけでベスト盤がつくれてしまうとは、ちょっと驚き。中高生に受けがよさそうな、軽快なパンクロックが、アニメタイアップに向いていると判断されているのでしょうか。初動売上は1万枚で、直近のオリジナル「MICROCOSM」の初動8千枚を上回っています。

9位には女優北乃きいの初となるアルバム「心」がランクインしています。スキャンダルが続いて、一時期に比べて、あまり名前を聞かなくなってしまった彼女ですが、なんだかんだ言っても、まだまだ根強い人気があるみたいですね。

そして最後、10位には韓国のアイドルグループBIGBANG「BIGBANG 4TH MINI ALBUM Japan Edition」がランクイン。2月に韓国で発売となったミニアルバムの日本盤だそうです。

今週の着うた&アルバムチャートは以上。チャート評はまた、来週の水曜日に!

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2011年4月21日 (木)

さらに多くのミュージシャンたちが参加

先日、ここのサイトでも紹介した、音楽配信サイトOTOTOYからリリースされた、東日本大震災の被災者へのチャリティーアルバム「Play for Japan」。3月17日にはVol.1からVol.6までリリースされましたが、続いて4月1日から、Vol.7からVol.10がリリースされました。今回リリースされた作品は、全曲、新曲or未発表or新録だとか。あくまでも即時性を重視したVol.6まで。そして、単なる寄せ集めではなく、リスナーを喜ばせることも重視したVol.7以降。数多くのチャリティーアルバムがリリースされる中、しっかりリスナーの側のことも考えられた、ある意味、理想的なチャリティーアルバムかもしれません。

Title:Play for Japan Vol.7

Playforjapan7_2

まずVol.7。目玉はやはりラストを飾るソウル・フラワー・ユニオンの中川敬。提供された「ひかり」は、今度リリースされる、ソロでのアコースティックアルバムに収録された曲の、デモヴァージョンらしいです。ソウル・フラワー・ユニオンといえば、阪神淡路大震災の時、いち早く現場にかけつけ、昔のヒット曲を歌い、現地の人たちを勇気付けて話題となりました。今回提供された「ひかり」も、力強い中川敬のボーカルが、アコースティックギターに載せて歌われる聴かせるナンバー。この企画にもピッタリの名曲です。

そして、それ以上にこのアルバムで注目したいのは、このアルバムの1曲目を飾るMOROHA「今、偽善者の先頭で」でしょう。「出れんの!?サマソニ!?」で曽我部恵一賞を受賞した2人組のHIP HOPユニット。この曲は、まさに東日本大震災について歌われた歌で、ラップというよりもポエトリーリーディング。「偽りで救える本物の命」というフレーズが、非常に心につきささります。この1曲のためだけでもこのアルバムは買い!MOROHAというユニット、要注目。アルバムも買おうかなぁ・・・。

このアルバムは、MOROHAもある意味そうなのですが、アコースティックなサウンドで、力強い歌を聴かせるミュージシャンがメイン。その中で、他には、シューゲイザーなポップサウンドが思いっきり壺にはまったPLASTIC GIRL IN CLOSET「Collage Flowers」、ミニマル風なアコギの音と打ち込みのリズムのバランスがおもしろいswimmingpoo1「心呼吸」、浮遊感あふれるダビーなポップを聴かせるacari「窓の向こう側」、リバーブをかけまくったギターポップに、切ないメロが良いカナタトクラス「東京」、ちょっとエキゾチックな雰囲気のギターに、浮遊感のある音づくりが独特の雰囲気を奏でるツチヤニボンド「通りすがり」がよかったなぁ。

評価:★★★★

Title:Play for Japan Vol.8

Playforjapan8

Vol.8は、全体的にHIP HOPやエレクトロの曲を中心とした構成。MACKA-CHINやjoseph nothingなども参加しています。joseph nothing「Shambhala antii-HAARP orchestra」は、どこか流れるメロディーに和風なものを感じて、妙に耳に残る印象的なエレクトロチューンでした。

ラップでは、HAIIRO DE ROSSI「PRAY FOR JAPAN」のように、ストレートに東日本大震災のことを歌ったような曲もありました(正直、この曲は個人的にはちょっとストレートすぎるように感じて、いまひとつだったのですが・・・)。個人的に良かったのがBUPPON「帰路」。別れと新たな旅立ちを、普通の街並みを舞台に歌い上げるこのナンバーは、心に響くナンバーでした。

他には・・・ちょっとレイハラカミっぽいのですが、暖かみを帯びたようなエレクトロサウンドが印象的だったTREMORELA「Inner Song」、爽やかなピアノのリフが印象的なメロコアの楽曲が、エレクトロ風にリミックスされていたthe SHUWA「LET ME BE YOUR LIFE(DJ PSYCHE SAY BOOM Re-Mix)」、牧歌的な雰囲気に暖かさを感じるFLOWER TRIANGLE feat.佐立努「tamayura」、ダイナミックなバンドとピアノの音が印象的な(名前も印象的な(笑))ときめき☆ジャンボジャンボ「Nina」、典型的な宅録のインディーポップといった感じで、ポップで楽しいJUICEBOXXX「NEVER SURRENDER FOREVER(DEMO)」が良かったです。

評価:★★★★

Title:Play for Japan Vol.9

Playforjapan9

Vol.9は、ロックやフォークを中心とした構成。Vol.5でも参加した柳原陽一郎が本作でも参加しています。

このVol.9の中では、白波多カミン「size」が良かったなぁ。ちょっと懐かしさを感じる和風なメロディーに、かわいらしくも切ない感じのボーカルが良かったです。切なさを感じる歌詞も良い!

ちょっと変わったところでは、民謡風のメロに、パーカッションのリズムがおもしろいキツネの嫁入りという一風変わった名前のミュージシャンによる「koe」。独特な雰囲気を醸し出しているミュージシャンでした。

他には、USインディーの影響を強く受けたような、骨太のロックサウンドを聴かせてくれるBALLOONS「a black rectangle(Tsubame Version)」、女性ボーカルのオルタナ系ギターロックを聴かせてくれるBEAT CARAVAN「Time has come」、壮大さを感じる美しいメロディーが印象的な、ピアノとストリングス中心のインスト曲Vampilia「scene」がなかなか良かったです。

評価:★★★★

Title:Play for Japan Vol.10

Playforjapan10

そしてラストを飾るVol.10。坂本美雨や綾戸智恵も参加し、ラストを盛り上げます。アルバム全体としては、エレクトロニカやポストロックにカテゴライズされそうな曲を中心に構成されていました。

このアルバムに収録されている曲では・・・ちょっとフォーキーなメロと、リズミカルなアレンジの対比がおもしろいPADOK「直江津」、爽やかなギターサウンドが心地よいShinsaku Moriyama from PETSET「One Light Blues」、どこか明日への希望を感じるラップが印象的なimaginion+Tyme.「Ten to Sen」、ドリーミーなシューゲイザーサウンドが、完全に好みな(笑)monocism「Kokuu」あたりがなかなか良かったです。

そして、最後を飾るのが綾戸智恵「Amazing Grace」。日本人にもおなじみの、ゴスペルのスタンダードナンバーですね。綾戸智恵のボーカルは、非常にパワフルで、感情のこもったボーカルは、聴いていて涙腺がゆるんでしまうほど。最後を飾るにふさわしい楽曲になっていました。

評価:★★★★

Vol.1から6までふくめて、おなかいっぱいといった感じのコンピレーションアルバム。しかし、おかげで様々な素晴らしいミュージシャンたちに出会うことも出来ました。ただひとつ非常に残念なのは、このアルバムの配信が、今年の6月いっぱいまで、という点。いまの状況を考えると、6月以降も、様々な支援が必要だと思うのですが・・・。せめて1年(これでも短いと思うのですが)くらいに、期間を延長してくれないかなぁ。

このアルバムを、1人でも多くの方に聴いてもらって、少しでも、被災地の方の力になればいいと思うのですが。Vol.10全部とはいいません。気になる曲があれば、是非!

OTOTOYの配信サイトはこちら→Vol.1~Vol.6 Vol.7~Vol.10

Vol.6以前の感想
Play for Japan Vol.1~Vol.3
Play for Japan Vol.4~Vol.6

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2011年4月20日 (水)

44作連続

今週のシングルチャート
http://www.oricon.co.jp/rank/js/w/

今週の1位は、B'zのニューシングル「さよなら傷だらけの日々よ」が、44作連続の1位を獲得しています。

さよなら傷だらけの日々よ(通常盤)

「PEPSI NEX」のCMソングとしておなじみのこの曲は、B'zらしい王道のハードロックナンバー。ただし、初動売上は13万枚と、前作の18万1千枚から大幅減となってしまいました。

2位、3位には人気声優水樹奈々のシングルが2枚同時にランクイン。2位はTOKYO MX他で放送されているアニメ「DOG DAYS」主題歌「SCARLET KNIGHT」、3位には「POP MASTER」がランクインしています。「SCARLET KNIGHT」は、マイナー調のちょっと怪しげな雰囲気のナンバー、「POP MASTER」は、90年代の王道J-POP風の、勢いのある明るいナンバーになっています。初動売上は、それぞれ5万5千枚と5万1千枚で、前作の初動5万1千枚から若干アップしています。

今週は、声優系ではあと1枚。豊崎愛生「春風 SHUN PU」が5位にランクインしています。自身初のベスト10ヒット。ただし、初動売上1万2千枚は、前作からほぼ横バイで、発売週に恵まれた形になりました。そしてこの曲、なんと作詞作曲がつじあやの!彼女らしい暖かい雰囲気のしっとり聴かせるナンバーで、つじあやのファンも要チェックかも。てか、なにげに彼女、前作はクラムボンが曲を手がけているし、前々作はCharaが曲を手がけているし、なにげに作家陣が豪華なんですね・・・。この曲、カップリングが谷山浩子が手がけていて、こちらも気になるところ。

以下・・・8位には徳永英明「黄昏を止めて」が入ってきました。トヨタ「Isis」CMソング。彼らしい、哀愁たっぷりのバラードナンバー。初動売上は1万枚で、前作の1万2千枚より若干のダウンです。

9位は、大国男児「Love Power」がランクイン。また、韓国系の男性アイドルユニットです。名前はかなりごっついのですが、PVを見る限り、雰囲気はむしろジャニーズ系に通じるような感じもしました。ファン層、かぶりそうな感じ・・・。

ベスト10最後。10位はThe Birthday「なぜか今日は」が入ってきました。ご存知、元ミッシェルのチバとクハラが参加しているロックバンド。今年1月、ギターにフジイケンジが参加し、初となるシングルです。フジイケンジって名前、どこかで聞いたことあるような・・・方は正解!彼、元MY LITTLE LOVERの藤井謙二。マイラバとThe Birthday、かなり雰囲気が異なるだけに、ちょっとビックリしました。

今週のシングルチャートは以上。着うた&アルバムチャートは金曜日に~。

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2011年4月19日 (火)

さらに感じる若々しさ

the pillows HORN AGAIN TOUR

会場:Zepp Nagoya 日時:2011年4月10日(日) 19:00~

the pillowsのワンマンライブに行ってきました!the pillowsのライブ自体は、昨年のサマソニで見たのですが、ワンマンライブは「MY FOOT」ツアーの時以来、約4年ぶり。久しぶりのワンマンライブになりました。

Zepp Nagoyaの会場は、売り切れにこそならなかったようですが、ほぼ満員。後ろの方まで人がビッシリ入っていました。ちょっと驚いたのはファン層の若さ。既にベテランバンドの彼らですが、ファン層のメインは20代。正直、ちょっと居心地の悪さも感じてしまったのですが(笑)、いまだにその音から若々しさを感じるthe pillowsだからこそ、今でも新しいファンがついてくる、といった感じでしょうか。

やがて19時10分頃にライブがスタート。最初は、アルバム「HORN AGAIN」の1曲目「Limp Tomorrow」からスタート。さらに「MARCH OF THE GOD」を挟んで「Give me up」と、「HORN AGAIN」の曲順に沿ったようなスタートになりました。

途中のMCでは、「ココ壱」の話しが出てきたり、また、真鍋吉明が、広島のラジオ番組で「名古屋のみなさん」と言ってしまったネタの時には、山中さわおが「僕はミスチルの桜井が、代々木第一で『横浜~!』と言ってしまった現場にいましたけどね」という話しで笑いが起きたり(「その後『・・・から来た方もいらっしゃると思いますが』とフォローして、さすがと思った」というオチでした)。また、今上映されている映画「わさお」のネタも。なんとthe pillowsとコラボTをつくってしまったとか(笑)。

そんなMCを交えながらも、前半は、「HORN AGAIN」の曲を主軸としてライブは進んでいきます。中盤には、新曲「Comic Sonic」を披露。アニメ「SKET DANCE」のエンディングテーマに決定しているこの曲は、軽快なリズムのthe pillowsらしいポップなナンバー。MCでは、いつものタイアップと異なり、原作の漫画を読んだ上で、男子高校生の気持ちになって書いた曲だとか。この漫画の作者自体、the pillowsのファンらしく、漫画の中でもthe pillowsの曲を登場させているシーンがあるとか。また、この曲もヒットしそうな予感がしました。

中盤には、「CARNIVAL」、そして「サードアイ」と、おなじみのナンバーが続き、やはりここが、ライブの中でも一番盛り上がりましたね。さらに「Brilliant Crown」や「EMERALD CITY」「Movement」と、「HORN AGAIN」の中でも盛り上がりそうなナンバーをはさみ、ライブは終盤へ。本編最後は「その未来は今」「LITTLE BUSTERS」と、これまたおなじみなナンバーで盛り上がり、ラストは(ある意味予想通り)「HORN AGAIN」の最後の曲でもある「Doggie Howl」で締めくくりとなりました。

その後はもちろんアンコールへ。アンコールでは、まず、「いい曲なんだけども、アルバムの流れの中、収録できなかった」という「TABASCO DISCO」。確かに、アルバムの中ではちょっと浮きそうな、ディスコ風のダンスチューンだったのですが、これはこれでライブでは盛り上がれるナンバーでした。この曲と「YOUR ORDER」2曲でライブはまた終了。メンバーは去り、会場には「Doggie Howl」が流れます。

「Doggie Howl」が終わっても、会場からはアンコールを求める拍手が続きます。そしてやがて、再び会場が暗くなり、メンバーが登場。ラストは「No Surrender」に。この曲、ライブで聴くのははじめてなのですが、いきなりガツンと来るバンドサウンドがめちゃくちゃカッコいい!ライブバンドとしての底力を感じつつも、ベテランバンドらしからぬ若さと勢いを感じさせてくれました。

ライブは、全部で2時間弱程度。個人的にはもっと昔の曲も演ってほしかったのですが(笑)、それでも満足度の非常に高いステージでした。ラストの「No Surrender」などがまさにそうなのですが、彼らのステージには、まだまだ若手バンドに負けない、迫力と勢いを感じさせます。ベテランバンドになると、安定感と引き換えに、迫力と勢いを失ってしまうようなバンドが多い中、彼らは、ベテランバンドらしい安定感を持ちながらも、いまだに勢いを感じさせる、数少ないロックバンドではないでしょうか?はじめて彼らのライブに足を運んだのは、もう10年以上前(!)なのですが、その時からほとんど印象が変わっていないというのは或る意味驚異かも。また、近いうちに是非とも彼らのライブには足を運びたいです!最高に楽しいひと時でした。

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2011年4月18日 (月)

世界の人たちが・・・

Title:SONGS FOR JAPAN

SONGS FOR JAPAN

先日、音楽サイトOTOTOYからいち早くリリースされた、東日本大震災へのチャリティーアルバム「Play for Japan」を紹介しましたが、それに続いてリリースされたチャリティーアルバム。今回のアルバムは、主に、英米のミュージシャンたちを中心に、レコード会社の枠組みを超えた楽曲が収録された内容になっており大きな話題となりました。

参加ミュージシャンも、John Lennon「Imagine」にはじまり、U2、ボブ・ディラン、レッチリ、Lady Gaga、ビヨンセ、マドンナ、Bruce Springsteen、BON JOVI、エミネム、Elton John、QUEENなど、まさに層々たるメンバーが名前を連ねています。基本的にアメリカの音楽業界主導のため、アメリカで人気のミュージシャンがメインとなっているのですが・・・。

このアルバム、iTunesで先行配信され、ビルボードチャートでベスト10入りしたほか、全22ヶ国中18ヶ国のiTunesチャートで1位を獲得したとか。日本でも人気のミュージシャンのみならず、Lady Antebellumのように、アメリカで人気でも日本ではいまひとつ、というミュージシャンまで参加しているのがうれしいところ。こういう形で世界中の方から支援を受けているという事実がとてもうれしく感じる反面、原発事故の件については、日本人として世界中に迷惑をかけていることにとても申し訳なくも感じます。

また、過去の名曲も多く収録されている反面、収録曲の大多数を締めるのが、最近のアメリカのヒット曲。そのため、純粋なコンピレーションアルバムとしても、ある意味、とてもお得感の強い作品になっています。被災者に貢献できて、なおかつ私たちも楽しめる、というのは、本当にうれしいですね。

ただ・・・ちょっとこの手のチャリティーアルバムに関して、こういう感想を書いてしまうのは申し訳ないのですが・・・最近の洋楽シーンのパワー不足も、このコンピから感じてしまいました・・・。

1曲1曲取り上げれば、確かにいい曲も多いものの、全体的にR&B系の聴かせるバラードナンバーか、エレクトロアレンジのポップチューンの似たタイプの曲が並びます。圧倒的な個性やパワーを感じる曲が少なく感じました。ただ、いわゆる「ヒット曲」というのは、いつの時代にも、こういう傾向はあるのかなぁ・・・?

とはいえども、もちろん名曲も数多く。U2やレッチリなどの大物の曲は言うまでもないのですが、エレクトロのサウンドメイキングがなかなかおもしろかったNicki Minaj「Save Me」や、ポップで楽しいソウルミュージックのCee Lo「It's OK」あたりが良かったです。他にも、以前から気になっていて、結局聴かずじまいのBruno Mars「Talkin To The Moon」のメロディーメイキングはさすがといった感じ。他にも、Queenの、ファンにはおなじみ日本語が含まれているということで発売当初話題になった「Teo Torriatte(Let Us Cling Together)」は、このコンピにピッタリの粋な選曲だなぁ~。

選曲には、好きな曲と嫌いな曲がわかれそうですが、お得感も強いですし、なによりも私たちが支払ったお金が、被災者のみなさんの役にたつわけですから、是非とも聴いて欲しい、というよりも購入してほしい1枚です。ちなみに、iTunesでの販売に続き、CDでの販売も4月22日からスタートします。配信よりもやはりCDで、という方は、こちらを是非。

評価:★★★★

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2011年4月17日 (日)

対照的な2人

Title:IN SESSION...
Musician:ALBERT KING WITH STEVIE RAY VAUGHAN

イン・セッション(DVD付)

モダン・ブルースの巨匠として、数多くのロックミュージシャンにも影響を与え、「3大キングの1人」なんて呼び方もあるアルバート・キング。そして、そのアルバート・キングに多大な影響を受け、そのギタープレイが高い評価を受けながらも、わずか35歳にして事故で夭折した天才ブルースギタリスト、スティーヴィー・レイ・ヴォーン。このアルバムは、1983年に、テレビ番組として収録された2人のセッションの模様を収録したもの。もともと、CDだけで発売されていましたが、このたび、なんと1時間20分にも及ぶ映像がついたDVDもつけてのリメイクとなりました。

2人のセッションを音だけで楽しめるCDももちろん迫力満点で素晴らしいのですが、やはり感動したのはDVDでの映像の方。もちろん、今はなき2人の天才のセッションというだけで非常に貴重な映像なのですが、そのプレイする2人の姿がとても印象的でした。

齢60歳を過ぎながらも、全く力の衰えていないアルバート・キングは、おなじみフライングVを抱えながら、余裕のプレイといった感じ。終始、笑顔で楽しそうに、チョーキングを多用しながらプレイをするその姿は、純粋にブルースという音楽を楽しんでいるんだなぁ、という感じを受けます。これでもかというほど、スティーヴィーを褒めまくっているのも、自分を慕ってくれる可愛い後輩、と感じているからでしょうか?とてもほほえましくも感じました。

一方、スティーヴィー・レイ・ヴォーンは、まだ20代。なぜか日本の半被を着て登場(笑)。アルバート・キングの前では初々しさすら感じてしまいます。尊敬する巨匠の前で、こちらは終始緊張気味なのが、こちらもどこかほほえましい感じ。それでも敬愛する人とプレイする喜びに満ち溢れ、自由にギターを弾きまくる姿が印象的でした。

若々しく勢いがあり、かつ緊張感のあるスティーヴィーのギターに対して、包容力があって余裕も感じられるギターをパワフルなプレイで弾くアルバート・キングのプレイも対照的で印象的でした。

純粋に音楽のセッションを楽しんでいるスタジオの雰囲気もとても魅力的でしたし、とても素晴らしい作品でした。国内盤DVDには、会話の部分に字幕がついているので、少し値段は高めでもこちらの方がお勧め。2人の会話のやり取りもまた、大きな魅力でした。

評価:★★★★★

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2011年4月16日 (土)

栄光の40年

Title:ALLIGATOR RECORDS 40TH ANNIVERSARY COLLECTION
(邦題 アリゲーター・レコード 栄光の40周年コレクション)

アリゲーター・レコード 栄光の40周年コレクション [解説/歌詞付]

1971年に設立された、アメリカ・シカゴのブルースレーベル。今現在、活動を続けている中では最も古いブルースのレーベルだそうで、今年でなんと40周年。それを記念して、アリゲーター・レコードから発売された代表曲を収録したオムニバス・アルバムがリリースされました。

ALBERT COLLINS、BUDDY DUY&JUNIOR WELLS、JOHNNY WINTER、HOUND DOG TAYLOR、PROFESSOR LONGHAIRなどなど、層々たるメンバーが名前を連ねる今回のオムニバスアルバム。ただ、収録されているのは、いわばブルースの名盤ガイドの類に収録されているような、過去の偉人たちの作品のみにとどまりません。今回のアルバムでは、2000年代にリリースされた作品からの曲が多く収録されています。ブルースという音楽が、決して過去の遺物ではなく、いまなおプレイされ続ける現役のジャンルだ、ということを主張しているのかもしれません。

とはいっても、正直言って、そんな有名どころの作品がやはりいいなぁ、と思ってしまうのが事実でして(^^;;個人的に、このアルバムの中で一番のお気に入りがBuddy Guy&Junior Wells「Give Me My Coat And Shoes」で、静かだけど力強いBuddy Guyのギターと、Junior Wellsのハープが素晴らしい!ブルース界で有名な黄金コンビですが、その息の合ったプレイを、これでもかというほど聴かせてくれます。

1曲目「I'm A Woman」Koko Taylorのパワフルなシャウトから、身震いを覚えますし、Corey Harris「Fish Ain't Bitin'」もシンプルだけど、どこか楽しいホーンが印象に残るポップな作品。Corey Harrisは去年の「Japan Blues&Soul Carnival」でこの眼に見ているんですよね。ライブの時の印象とはちょっと異なるのですが、そんな曲幅の大きさも魅力、ということでしょうか。

2枚目にうつってAlbert Collins, Robert Cray & Johnny Copeland「T-Bone Shuffle」も、軽快なナンバーでブルースの楽しさが伝わってきますし、アリゲーター・レコード設立のきっかけとなったHound Dog Taylor「Sitting At Home Alone」も、ちょっと乱暴さを感じながらも、力のあるギターにパワフルなボーカルが素晴らしい作品。

そして、ちょっと毛色が違うかもしれませんが、Saffire-The Uppity Blues Women「Going Down To The River」も、ポップで軽快なピアノと、オールディーズを思わせる懐かしい雰囲気のポップスが魅力的。これがリリースされたのが2009年というのが信じられない感じもしてしまいます(^^;;

ブルースのレーベルとはいえ、もっとロック寄りの作品もあったり、ソウル寄りの作品もあったりとバリエーションがいろいろ。それが逆に、ブルースという音楽の大きさを感じさせてくれる、のかな?2枚組全38曲というフルボリュームの作品ですが、最初から最後まで魅力的な曲がたくさんつまった素晴らしいコンピでした。

評価:★★★★★


ほかに聴いたアルバム

Animal/Ke$ha

アニマル

このアルバムにも収録されている「TiK ToK」は、昨年、全世界において、デジタル配信で最もダウンロードされた曲だったとか。人気絶頂の彼女のこのアルバムは、ビルボードでも初登場1位になるなど、当然、大ヒットを記録しています。

ちょっとパンキッシュ(?)なジャケットと異なり、楽曲自体は、ガーリッシュな雰囲気の、明るい今風のエレクトロポップが並んでいる感じ。聴きやすいポップな作風は、洋楽を普段聴かないようなリスナー層まで楽しめそうなポップソングで、全世界で大ヒットを記録しているのには納得感もあります。まだまだ快進撃は続きそう・・・?

評価:★★★★

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2011年4月15日 (金)

アルバムは新譜ラッシュ

今週の着うたチャート

2011年4月6日~2011年4月12日付チャート

着うたチャートは、先週に引き続き、あのチャリティーソングが1位獲得です。

Kazoeuta_2

今週の第1位は、Mr.Children「かぞえうた」。先週に引き続いての2週連続1位となりました。やはり、なんだかんだいっても、まだまだ強いですね~ミスチルは。

2位は3人組HIP HOPユニットCLIFF EDGE「Endless Tears feat.中村舞子」がランクイン。タイトル通り、数々のミュージシャンの楽曲にゲストボーカルとして参加している女性シンガー中村舞子が参加した・・・まあ、はっきりいえば、着うたヒット狙いの曲。4月13日発売予定のアルバム「Best of LOVE」からの先行配信となっています。

3位はKARA「ジェットコースターラヴ」が先週の4位からランクアップ。シングルでも1位を獲得しましたが、着うたではロングヒットの兆しが見えています。

着うたチャート、今週の初登場はあと1曲。今週のシングルチャートでも4位にランクインしていたUVERworld「MONDO PIECE」が10位にランクインしています。また、今週は、Aviril Lavigne「What The Hell」が先週の13位から5位にランクアップ。2週ぶりにベスト10復帰を果たしています。


今週のアルバムチャート
http://www.oricon.co.jp/rank/ja/

シングルチャートと同様、震災の影響で発売延期となったアルバムが一斉に発売された今週。ただ、1位を獲得したのは、かなり意外なミュージシャンでした。

guitarissimo

1位は若干20歳の女性シンガーソングライターmiwa「guitarissimo」。これがデビューアルバムとなります。昨年リリースされた3rdシングル「chAngE」こそベスト10ヒットを記録していましたが、正直、あまりブレイクした印象のなかった彼女。ただ、ソニーの熱烈なプッシュが功を奏したのでしょうか、デビューアルバムでいきなりの1位獲得となりました。ちなみに、平成生まれのソロシンガーとしては、初の1位獲得だそうです。

そして、それに続いたのが女王ユーミン。松任谷由実の2年ぶりのアルバム「Road Show」が2位にランクインです。miwaに敗れた彼女ですが、全盛期なら、こんな小娘、売上の面では足元にも及ばせなかったでしょうね(笑)。ちなみに彼女は今年57歳。親子以上に歳がはなれた女性シンガーソングライターで1位2位を獲得です。初動3万3千枚。2年前の前作の初動5万7千枚よりもダウンしてしまいました。

続く3位にはイギリスのロックバンドRADIOHEAD「THE KING OF LIMBS」がランクイン。配信限定で既にリリースされていましたが、1ヶ月おくれてのCDでのリリースとなりました。配信での先行発売というスタイルも話題になりましたが、今年2月17日にtwitterで突然日本語で「渋谷 ハチ公前 18時59分」なるメッセージがつぶやかれ、ファンが殺到して大きな話題となりました。本当は、その日、渋谷駅前の大型モニターで新曲のPVを流す予定だったそうですが、あまりの騒ぎに急遽中止になったとか。初動2万6千枚は、前作7万枚から残念ながら大幅減。前作で1位を獲得したビルボードでもイギリスのアルバムチャートでも、今回、それぞれ6位と7位が最高位だったそうで、売上の面では少々苦戦気味です。

ちなみに、今週はRADIOHEADをはじめ、洋楽のアルバムが非常に多くランクインしています。今週のチャートの10枚中5枚が洋楽(!)。また、CDの生産工場が本格稼動していない中、売上があまり望まれない洋楽を、まずリリースしようという考えでしょうか?

洋楽勢は他に、6位に輸入盤が先行発売していたアメリカのインディーロックバンドTHE STROKES「ANGLES」が圏外からランクインした他、アメリカのパンクバンドSUM41「Screaming Bloody Murder」が7位に、日本でもブリちゃんの愛称でおなじみのBritney Spears「Femme Fatele」が8位に、それぞれランクイン。ちなみにAVRIL LAVIGNE「Goodbye Lullaby」も今週9位をキープしています。

THE STROKESは、国内盤が発売された今週の売上は1万7千枚で、約5年前の前作5万3千枚から大きくダウンしてしまいました・・・。ビルボードでは最高位4位、イギリスのアルバムチャートでは3位と健闘しているのですが・・・。

SUM41も約4年ぶりのアルバムで、こちらも初動1万6千枚は前作の6万2千枚から大幅減。余談ですが、SUM41のボーカル、デリック・ウィブリーは今週9位にアルバムをランクインさせているアヴィリルの元旦那。偶然にも元夫婦でベスト10入りです。

ブリちゃんもオリジナルとしては3年ぶりとなるアルバム。こちらも初動1万5千枚は前作初動3万枚よりダウンしてしまいました。

他には・・・3位にチャットモンチー「YOU MORE」がランクイン。女の子3人組のギャルバン。フルアルバムとしては2年ぶりの作品です。ミニアルバムだった前作「Awa Come」の初動2万9千枚から若干ダウン。フルアルバムとしての前作「告白」の初動7万8千枚からは大きく下回ってしまいました。

そして10位には、ドラマ「電車男」の主題歌「世界はそれを愛と呼ぶんだぜ」のヒットでおなじみの3人組ロックバンドサンボマスターのベスト盤「サンボマスター 究極ベスト」がランクイン。2枚組34曲入り。さらに初回盤にはDVDまでつくという、まさに究極のベスト盤。「世界はそれを~」を収録したアルバム「僕と君の全てをロックンロールと呼べ」以来のベスト10ヒットで、初動1万4千枚も、前作の7千枚から大きくアップしています。

今週は以上。新譜が多かった割りには、アルバムチャートは、さほど売上が伸びなかったような・・・。ただ新譜ラッシュはまだまだ続きそうです。チャートはまた来週の水曜日に!

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2011年4月14日 (木)

集大成的なベスト盤

正直なところ、もうそんなに長く活動しているんだ・・・と思ってしまいます。L'Arc~en~Cielの結成20周年を記念してリリースされた集大成的なベストアルバム。年代順に、全3枚組でのリリースとなっています。

Title:TWENTY 1991-1996
Musician:L'Arc~en~Ciel

TWENITY 1991-1996

タイトル通り、1991年から1996年の作品をおさめたアルバム。デビューしてから、大ブレイクした直後までの作品をおさめられていて、ブレイク期までの彼らの歩みがわかります。

最初期の彼らの曲を聴くと、やはり時代を感じます。ニューウェーヴ風な彼らの音は、今の彼らのバンドサウンドに比べるとかなりチープ。(当時でもちょっとチープに感じたような記憶が・・・)ただ、当時は、いわゆるヴィジュアル系ブームで、彼らもその流れにのって出てきたのですが、「夏の憂鬱[time to say good-bye]」のように、数多いヴィジュアル系バンドの中でも、そのメロディーラインのインパクトが際立ち、徐々に人気が高まってきたのを覚えています。

で、彼ら初のベスト10ヒット「風にきえないで」・・・は未収録なんですね(^^;;おそらく、ラルクの名前が広く知られるようになった「flower」での大ブレイク、そして今に至るわけで、一気に全盛期に入っていきます。

評価:★★★★

Title:TWENTY1997-1999
Musician:L'Arc~en~Ciel

TWENITY 1997-1999

おそらく、ラルクをはじめて聴く人が、この3枚の中の1枚だけ、といったら、間違いなくこの作品でしょう。ラルクの人気が絶頂にあったころ、1997年から99年の作品を収録したベスト盤です。

「1991-1996」でも書いた通り、個人的にラルクの良さはやはりそのメロディーラインだと思っています。ちょっと和風な哀愁を帯びたメロディーで、決してわかりやすいフックがあるわけではないのに妙に耳に残ってしまうメロディー。「winter fall」あたりが代表例だと思うのですが、これらの作品は、今聴いてもやはり魅力的です。

楽曲の面での全盛期は「夏の憂鬱」から「winter fall」あたりだと思うのですが、ただ、1997年から1999年にかけてが彼らにとって一番勢いのある時期だったのは間違いないでしょう。他2枚が5年ないしは10年間の作品を収録しているのに対して、このアルバムは、1997年に元ドラマーsakuraの覚せい剤取締法違反での逮捕にともなう活動休止があったため、ここで収録している曲は、事実上、2年間で発表された曲。それだけでも彼らの勢いを感じさせます。

また、バンドサウンドが前に出てきて、よりロックバンド然としてきたのもこの頃。NHKの番組で「ヴィジュアル系」として紹介されたことからtetsuyaが切れたという事件が起こったのもこの時期。良し悪しは別として、露骨に「洋楽とかをよく聴くロックファンに認められるような実力派ロックバンド」を目指しているようにも感じられ、ちょっと違和感も覚えましたし、正直、今でも昔のスタイルの方がよかったのでは?と思っています。ただ、人気絶頂の中、バンドとして新たな一歩を歩みだしたのもまた、この時期。そういう意味でも、3枚のうち、1枚だけ聴くなら、間違いなくこのアルバム、と言えるでしょう。

評価:★★★★★

Title:TWNETY 2000-2010
Musician:L'Arc~en~Ciel

TWENITY 2000-2010

途中、2年以上の活動休止の時期があったり、活動に以前のような活発さはなくなってきたのですが、逆にバンドとしての安定さを感じはじめたのがこの時期。yukihiro作曲の「get out from the shell」のように、エレクトロニカを導入した作品もあったり、バンドとしての幅を広げようとするスタンス(というよりもyukihiroの趣味??)も感じられるのですが、基本的には前のアルバム2枚のような大きな変化は感じられません。

もちろん、どの曲も一定以上の水準になっているのは間違いないのですが、全盛期の作品に比べると、ちょっとインパクトが不足している感も否めず、ちょっとマンネリ気味の感も・・・。

個人の勝手な思い込みなのですが、ラルクって、なんとなく人気絶頂期にスパッと解散しちゃいそうなイメージがあっただけに、これだけ長く活動を続けているというのが逆に意外にも感じました。でも、彼らに限らず、なんとなく最近、全体的にバンドの寿命が長いような気がします・・・。ミスチル、スピッツ、B'z、ドリカム(うしろ2組はバンドじゃないけど)、自分が高校の頃人気だったバンドが、いまだに活動を続けているし・・・。

ラルクは今後、どのような方向を進むのでしょうか?このまま、マンネリ気味なまま活動を続けるのか、全く新たな一歩に踏み出すのか、それとも・・・。バンド結成から20年。2010年代も絶大な支持を得て活動を続ける彼ら。次の10年、彼らはどのような姿を私たちに見せてくれるのでしょうか?

評価:★★★★

L'Arc~en~Ciel 過去の作品
KISS
QUADRINITY~MEMBER'S BEST SELECTIONS~


ほかに聴いたアルバム

パレード/Galileo Galilei

パレード

北海道出身の4人組ギターロックバンドによる初のフルアルバム。「ハマナスの花」がKDDIのCMソングとなったり、「僕から君へ」が進研ゼミのCMソングとなったり、かなりプッシュされているようで、このアルバムはオリコン最高位5位。そのプッシュに答えて、見事ブレイクしました。

いかにもCMソングを狙いました的な、とってつけたようなサビの「僕から君へ」にはちょっと苦笑いなのですが、全体的にはミスチル、バンプあたりにつながる系統の、正統派ギターロックといった感じで好印象。まあ、あまりにもスタンダードすぎて、彼らなりの色はちょっと薄めだった気がするのはちょっと気になるところなのですが。今後、さらなるブレイクをするのか、次の1枚が勝負かな。

評価:★★★★

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2011年4月13日 (水)

発売延期組が一気にランクイン

今週のシングルチャート
http://www.oricon.co.jp/rank/js/w/

先週まで、東日本大震災の影響で、新曲が極端に少ないチャートが2週続きましたが、今週はその反動。販売延期された楽曲が一気にランクインです。

ジェットコースターラブ(通常盤)

そんな中、1位は韓国の女性アイドルグループKARA「ジェットコースターラブ」が、初の1位獲得。初動売上は12万2千枚で、前作の5万枚から大幅増となりました。ちなみに、海外の女性グループが初登場で1位を獲得するのは初のケースだそうです。

今週は、1位をはじめ、アイドル系の曲が多いランクインとなっています。特に女性アイドルグループでは、日韓、新旧のアイドルグループが・・・3位にはAKB48のお姉さん的ユニット、SDN48「愛、チュセヨ」が、5位にはAKB48全盛の中、けなげに活動を続ける(?)モーニング娘。「まじですかスカ!」がランクインしています。

3位のSDN48は、初動6万4千枚は前作とほぼ同水準。「チュセヨ」とは、韓国語で「ください」の意味で、エレクトロアレンジの曲調といい、露骨にKARAや少女時代あたりの韓国系女性アイドルグループを意識した感じ。ここらへんの節操のなさが、いい意味で歌謡曲らしさといった感じなのですが、結果、KARAの売上を大きく下回ってしまったのは、苦笑いといった感じ。

モーニング娘。は初動3万3千枚は、前作の4万2千枚からダウン。とはいえ、根強い人気は相変わらず。タイトル通り、軽快なスカチューンで、アイドルソングらしい明るさを感じさせる曲。もう、ここまできたら、ある意味マイペースといった感じです。

一方、男性アイドルでは、2位にKinki Kids堂本剛「縁を結いて」がランクインです。こちらもタイトル通り、和風で荘厳な雰囲気を感じさせる楽曲。公式サイト宗教じみているということで話題になっています。まあ、ただ、雰囲気としてシャーマンチックな要素を取り入れるミュージシャンも少なくないので、これ以上、変な方向に進まなければ、これ自体は別に問題はないかとは思うのですが・・・。

7位D☆DATE「CHANGE my LIFE」もジャニーズ系の手前、「男性アイドルグループ」と堂々と名乗れないのかもしれませんが、事実上、アイドルグループだよなぁ。ナベプロ所属の若手俳優4人組のユニットで、2枚目のシングルが7位にランクイン。初動売上1万6千枚は前作の初動1万8千枚より若干ダウンながらも、2枚目としては上出来といった感じでしょうか。

他には・・・

4位に5人組ロックバンドUVERworldの18枚目のシングル「MONDO PIECE」がランクイン。初動売上4万5千枚は前作の5万2千枚から若干減少。5月にアニメタイアップのついた新曲がリリースされ、さらにアルバム発売も予定されています。

8位には、女性シンガーYUKI「ひみつ」が入ってきました。ストリングスやピアノも入ったサウンドが、力強さも感じさせるナンバー。初動売上は1万5千枚。前作の初動1万9千枚からは若干のダウンです。

9位には人気男性声優神谷浩史の2枚目のシングル「虹色蝶々」がランクイン。前作に続くベスト10入りですが、こちらも初動売上1万5千枚で、前作の1万9千枚から若干のダウンとなりました。

新譜は以上ですが、こんな週にベスト10復帰組が1枚。演歌歌手氷川きよしが2月にリリースしたシングル「あの娘と野菊と渡し舟」が、先週のベスト50圏外から一気にランクアップしてベスト10に復帰です。また、例のごとく、コンサートでの物販の影響と思われます。

今週のシングルチャートは以上。来週以降も、新譜ラッシュはまだ続きそう・・・こちらも新譜ラッシュになりそうなアルバムチャートは金曜日に。

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2011年4月12日 (火)

あらたなチャレンジ。だけれども・・・。

Title:2-NI-
Musician:ゆず

2-NI-

ゆず、といえば、2人組のアコースティック・デゥオ。シンプルなフォークソングを歌うユニット、というのが、彼らに関するパブリック・イメージでしょう。

ただ、メジャーデビューから既に12年。相変わらず高い人気を誇り、そろそろベテランの域に入ってきた彼らは、ここ最近、街角のフォーク・デゥオというよりも、スタジアム・ミュージシャンという、最近の彼らのライブスケールにふさわしい、スケール感のある作品を作ってきています。

前作「FUSUSATO」は、まさにそんなアルバム。壮大な世界観を感じさせる楽曲と、アルバム全体でひとつの世界を作るコンセプチュアルな内容が、とても印象的な作品でした。

それに続く今回の新作は、基本的にはそんな前作を引き継いだアルバムだと思います。前作が傑作だっただけに、当然本作への期待も高まったのですが・・・

う~ん・・・正直言ってしまえばいまひとつだなぁ・・・・・・。

どうも、全体的に、ストリングスなどを大胆に入れてきているアレンジがちょっと過剰気味。正直言ってしまうと、スケール感というよりも、仰々しいという感じを抱いてしまいました。

確かに、今回、彼らは次へとつなげる挑戦心あふれるナンバーもありました。TRICERATOPSと組んだロックンロールな「第九のベンさん」みたいな曲も、ユーモラスでありながら、新しいバンドと組むという挑戦心も感じられる作品になっていたと思います。

父親への思いを歌った「背中」なども、その歌詞の内容がストレートに心に響いてくる、ゆずらしいナンバーだと感じました。ただ、楽曲のテーマ性も、どうも取り扱うテーマが壮大すぎて、いまひとつ現実味が薄いんですよね。以前から、社会派の歌詞も書いていて、それもまた彼らの魅力だったのですが、今回のアルバムに関しては、どうもテーマが、あまりにも大上段に構えすぎ、そんな印象を受けました。

1曲1曲のポピュラリティーやインパクトは、もちろん「さすが」といった感じなのですが・・・もちろん単純に「昔がよかった」とは思わないのですが、ちょっとしっくりと来ない1枚でした。

評価:★★★

ゆず 過去の作品
WONDERFUL WORLD
FURUSATO


ほかに聴いたアルバム

Remember the name/Pay money To my Pain

Remember the name(通常盤)

迫力あるハードコアなサウンドやデス声と、ポップ、というよりも爽やかなメロディーラインの部分の対比がおもしろいスクリーモバンドの最新作。曲のバリエーションも増えたし、メロディーラインも、前作よりもインパクトを感じられ、前作に比べて一歩の成長を感じます。

評価:★★★★

Pay money To My Pain 過去の作品
after you wake up

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2011年4月11日 (月)

「日常」を描いた作品、だけど。

Title:POP LIFE
Musician:RHYMESTER

POP LIFE

前作「マニフェスト」は、4年のインターバルをあけての久しぶりの新譜だったのですが、続く本作「POP LIFE」は、前作からわずか1年弱という期間でのリリースとなりました。冒頭のイントロは、「マニフェスト」の最後「ラストヴァース」のトラックがそのまま用いられていて、いわば、前作の「続編」的な位置付けになるのでしょうか?

「POP LIFE」というタイトルのためでしょうか?アルバム全体としてはアップテンポでポップ。いい意味で聴きやすい楽曲が並んでいます。表題曲「POP LIFE」のように、メロウに聴かせるナンバーもありますが、テンポのよいサウンドに、軽快なラップがのる楽曲は、いい意味でポピュラリティーがあり、ラップを普段聴かないような層を含む、広いリスナー層が楽しめそうな作風になっています。

ただ、今回の「POP LIFE」というタイトルは、決してポップな楽曲という意味ではありません(まあ、そういう意味も含んでいるのかもしれませんが)。今回のテーマは「生活レベルの喜怒哀楽」だそうで、日常的な描写が多く含まれる内容になっている

・・・・・・

・・・と思ったら、必ずしもそうとは限らないのが彼ららしいんだよな(笑)。

ユニークなのは「ザ・ネイバーズ」。たんなるお隣さんとのいざこざの話し・・・かと思いきや、誰がどう聴いても日中関係を皮肉った歌詞が非常にユニーク。かなり際どいリリックもあり、思わず「ニヤリ」としてしまいそうな内容です。

また、「Hands」なども、社会の中で孤立しがちな子育てママを取り上げつつ、児童虐待の問題まで踏み込んだリリックが見事。児童虐待をテーマにした曲にありがちな、単純に親を責めるのではなく、その母親も含めて被害者という視点を、この短い曲の中できちんと織り込むところはさすがです。

ユーモラスで、ウィットがあって、そしてポリティカリーコレクトに縛られない皮肉さもある歌詞がとてもユニーク。「POP LIFE」という聴きやすい楽曲の中に、強烈に毒の要素も感じられるのがさすがといった感じです。

ラストの「余計なお世話だバカヤロウ」も、ある意味、一億総評論家みたいになってしまったネット社会の皮肉ったような内容がとても楽しい内容・・・って、このサイトのことを言われているみたいなんですが(^^;;まさにうちのサイトも「余計なお世話だバカヤロウ」って感じですもんね(笑)。

前作に引き続きの傑作に、あらためて彼らの実力を感じさせてくれる作品でした。HIP HOPを普段聴かない方でも楽しめるポピュラリティーがあり、かつ、リリックにサウンドに、奥の深さも感じさせてくれる1枚。前作と一緒にどうぞ。

評価:★★★★★

RHYMESTER 過去の作品
マニフェスト


ほかに聴いたアルバム

TOKYO CONNECTION/HALCALI

TOKYO CONNECTION

前作「TOKYO GROOVE」に続くTOKYOシリーズの第2弾。YOUR SONG IS GOODのメンバーによる演奏の、米米CLUBの大ヒット曲のカバー「浪漫飛行」をはじめ、ダンスでポップでキュートなナンバーが続きます。3曲目「ギリチョコ」など、かわいらしい内容がまた彼女たちらしい感じで。事実上、わずか5曲のミニアルバムで、そういう意味でちょっと物足りなさもあるものの、彼女たちらしさが出ていたポップなアルバムになっていました。

評価:★★★★

HALCALI 過去の作品
TOKYO GROOVE

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2011年4月10日 (日)

王道を抑えつつ新機軸も

Title:SCENT OF AUGUST
Musician:the band apart

Scent of August

フルアルバムとしては、ちょっと意外なことに約3年ぶりとなるthe band apartのニューアルバム。ミュージックシーンに確固たる地位を築きつつある彼らですが、今回の新作は、これまでの王道路線を踏まえつつも、いまなお新機軸を模索しようとする、成長し続ける彼らの姿を感じることが出来ます。

1曲目「photograph」や、タイトルもユニークな「Game,Mom,Erase,Fuck,Sleep」こそ彼ららしい作風となっていますが、続くインスト曲「AG」を挟んでの「light in the city」は、いきなりノイジーなギターが鳴り響く、よりロック色を強く感じる作品に。

「Rays of Gravity」も、よりパンク色が強い作品になっていますし、なにより一番インパクトが大きかったのは「WHITE」でしょう。サイケ色も強い、広大なスケールを感じさせるナンバーは、the band apartの新機軸とも言える作風。彼らのバンドとしてのさらなる成長を感じます。

ただ、全体としては、そんな新機軸も挟みながらも、きちんとthe band apartとしての作品になっているのは、彼らの個性がしっかりとアルバムを通じて感じられるから。凝ったメロディーが実に心地よく耳に響く「blind」をはじめ、彼ららしいファンキーでテンポのよいバンドサウンドのナンバーも何曲も並んでいます。

久しぶりのフルアルバムなのですが、今回もまた、彼らの実力をまざまざと見せつけてくれた傑作だったと思います。the band apartというバンドは、私たちに、まだまだ様々な姿を見せてくれそうです。

評価:★★★★★

the band apart 過去の作品
Adze of penguin
shit
the Surface ep


ほかに聴いたアルバム

Panty&Stocking withGarterbelt The Original Soundtrack

Panty&Stocking withGarterbelt The Original Soundtrack

もともと、昨年秋、BS日テレやテレビ神奈川をはじめとする独立UHF局を中心に放送されていたアニメのサントラ。m-floの☆Taku Takahashiが手掛けているということで気になって聴いてみたのですが・・・これがサントラという枠組みを超えて、なかなかな作品になっていました。

基本的には、今風のエレクトロチューンが中心。ここらへんはさすがなのですが、リスナーの壺を抑えたようなポップな作品が多く、真新しさみたいなものを感じない半面、いい意味で聴きやすくまとめあげていました。いわゆるアニソン的な枠組みになるのでしょうが、それを超えて、エレクトロ好きなら、かなり気に入りそうなアルバムかも。

評価:★★★★

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2011年4月 9日 (土)

わたしたちに出来ること その2

おとといの続き。東日本大震災の被災者への支援を目的として、音楽配信サイトOTOTOYで販売を開始しているチャリティーコンピレーションアルバム「Play for Japan」。昨日はVol.1からVol3までの感想をアップしましたが、続いてVol.4からVol.6までの紹介です。

「Play for Japan」配信サイトはこちら
Vol.1~6 Vol.7~10

Title:Play for Japan Vol.4

Playforjapan4

Vol.4は、主にハードコア、パンクバンドがメインとなるコンピレーション。OKI DUB AINU BANDやLimited Express (has gone?) といったミュージシャンが参加しています。

勢いあるロックなナンバーが並んでいるのですが、その中でもよかったのが、福岡のガールズパンクバンド、ガロリンズ「異なる」。迫力あるガレージチューンがとても魅力的。ただ、残念なことにボーカルの藤井よしえは昨年11月に逝去したとか・・・。

タイプは異なりますが、DRY&HEAVYの元ボーカリスト、Likkle Mai「Home Sweet Home」もよかったなぁ。暖かい雰囲気のポップなレゲエチューンで、聴いていて気持ちよくなれます。

他にも、ピアニカをはじめとする暖かい音が気持ちよいインストチューン、4人組ダブ・インストバンドあらかじめ決められた恋人たちへ「錆びる灯」や、ヘヴィーなバンドサウンドとシャウトが印象的な、ハードコア・パンクバンドSAFARIの「ツイストアンドシャウト」、ちょっとファンキーさも感じられる、疾走感あるギターロックを聴かせてくれるLimited Express (has gone?) 「ナイチンゲール」なんかが良かったなぁ。他にも、サンバとパンクを繰り返すという曲構成がユニークな、イルリメややけのはらなども参加しているユニットyounGSounds「ヤングサウンズのテーマ」もインパクト大でした。

個人的には、Vol.6までの中で、このVol.4が一番良かったかも。勢いのあるロックサウンドを多く聴けるこのアルバムは、ロックリスナーには特にお勧めかと。

評価:★★★★★

Title:Play for Japan Vol.5

Playforjapan5

桜を見上げるジャケット写真が印象的なVol.5。明日への希望を感じさせるVol.5のジャケットが一番好きかも。ちょっと懐かしい名前の松崎ナオや、プロデューサーとして有名な佐久間正英、World Standardや朝日美穂、元たまの柳原陽一郎らが参加しています。

このVol.5も、フォーキーな雰囲気の女性ボーカルの曲がメインで収録されていた印象が。ただ、一癖あるようなボーカリストの曲が並んでいます。

2人組ユニットSAKANA「Angelique」や、青葉市子「つよくなる」、遠藤友梨恵のソロユニットユビトーク「神様がくれたもの」朝日美穂「小春日」やプロデューサー鈴木惣一朗によるポップスユニットWorld Standard「アキ・アイ」柳原陽一郎「ファミリープラン」など、メロディーと、そしてちょっと癖のあるボーカルが印象的な、暖かいポップソングの佳曲が揃っています。

他にも、京都出身のポップバンド、ロボピッチャー「ファンファーレ」もポップで楽しい作品になっていましたし、福岡のバンドnontroppo「赤い彗星」のライブバージョンも、パンキッシュでサイケなサウンドが文句なしにカッコいい!男女4人組バンドSEBASTIAN X「DUB湯」もパンキッシュでユニークなサウンドがなかなか良かったですし、さらに最後はTHE CORONA「旅人の朝」は、クリアなボーカルとピアノが心地よいナンバー。Vol.4は素直な良作が多かったように思います。

評価:★★★★★

Title:Play for Japan Vol.6

Playforjapan6

そしてVol.6にはthe telephonesの石毛輝やLITTLE CREATURESなどが参加。こちらは比較的、ギターロックが多い構成になっていたかな?

LITTLE CREATURES「Morning People」は、やはり独自の音をしっかりと出していて、さすがの内容。男性2人+女性1人のbroken little sister「don't be afraid」は、昔ながらのシューゲイザーといった感じで、新鮮味は感じないのですが、個人的には好み。それに続くlily of the valley「marble chocolate」も一応「シューゲイザー」の枠組みになるのでしょうか?美しいピアノとギターで幻想的な音世界を作り上げていて、なかなか良かったです。

一方、骨太のロックバンドも。3人組ロックバンドSorrys!「All right」は力強いバンドサウンドと、思いっきり歌い上げているボーカルがインパクト大。THE BITE「トラベリンバンド」も、昔ながらの骨太なブルースロックが印象的に残るナンバーでした。

他にもちょっとユーモラスなギターロックが楽しい5人組ロックバンド東京カランコロン「ヴァージニアだったっけ?」や切ないメロが印象に残る大阪出身4人組バンドPaperbagLunchbox「Watching You」、キュートでメロディアスなメロが特徴的なアナ「PLANET」、力強いサウンドが印象的なidea of joke「No Mercy」などもよかったです。

評価:★★★★

全112曲。聴いていて本当におなかいっぱいになるコンピでした(笑)。でも、このコンピではじめて聴いたミュージシャンも多く、こういう形とはいえ、様々なミュージシャンと出会えるというのはやはりうれしいこと。そして、それが同時に被災者への支援になる、というのは、音楽ファンにとっては願ってもいないこと。

このアルバムを皮切りに、続々とチャリティアルバムがリリースされています。さすがに全部は聴けないのですが・・・・・・。時間が許せば、いろいろと聴いてみたいですね。とりあえず、このコンピのVol.7からVol.10、そしていろいろと話題になっているU2ら大物海外ミュージシャンが参加し話題となっている「SONGS FOR JAPAN」は聴いてみたいなぁ。

ただ、ひとつ残念なのが、販売期間が6月17日までと短いこと。6月では、まだまだ復興がはじまったばかりの時期のような気がします。採算度外視なので仕方ないのかもしれませんが・・・もうちょっと長い期間、販売してほしいなぁ・・・。


ほかに聴いたアルバム

Kilk Sampler 2011 Spring

Kilksampler

で、同じOTOTOYで無料配信しているアルバムがこちら。ポストロック、エレクトロニカ系のレーベル、Kilk Recordsのミュージシャンの曲を集めたコンピレーションです。ストリングスやピアノ、またはクリアな女性ボーカルを用いて、美しく幻想的ながらも、どこか不思議な雰囲気を持った世界をつくりあげているミュージシャンが多く、ついつい聴き入ってしまいます。ただ、いい曲だな、と思う曲は少なくなかったのですが、「これは!!」と他のアルバムをすぐにでも聴いてみたい!と思わせるようなミュージシャンはいなかったかも・・・。Bronbaba、Ferriあたりがよかったかなぁ。Ferriは他のアルバムを聴いてみてもいいかも。

評価:★★★★

Kilk Sampler 2011 Springのダウンロードはこちらから。6月17日までだそうです。

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2011年4月 8日 (金)

チャリティーソングが1、2位

今週の着うたチャート

2011年3月30日~2011年4月5日付チャート

今週の1位2位は、東日本大震災に向けてのチャリティーソングが獲得しています。

Kazoeuta_2

今週の第1位は、Mr.Children「かぞえうた」。東日本大震災の被災者に向けてのチャリティーソングで、収益金はすべて、「ap bank」を通じて、被災地の救命、救援、復興資金として寄付されるそうです。こちらは純然とした新曲。

で、2位にはAKB48「誰かのために - What can I do for someone? -」で、こちらは既発表曲。こちらも東日本大震災に対するチャリティーソングで、収益金は全額寄付されるそうです。

ちょっと興味深いのは、昨日の「OTOTOY」のチャリティーアルバムでも書いたのですが、今回、この手のチャリティーソングが、まず配信でリリースされている点。やはり発表までのスピードや、また、今回の地震でCDの生産ラインもダメージを受けたことを考えると、音楽配信というスタイルのメリットを強く感じます。ある意味、非常に今という時代を感じさせます。

一方、3位にはあやまんJAPAN「ぽいぽいぽいぽぽいぽいぽぴー(CD ver.)」がランクイン。あやまんJAPANは、女性エンタテイメント集団、だそうで、総勢100人くらいいるとか(^^;;この曲は、終始お馬鹿で下品なコミックソング。昨年11月16日付の着うたチャートで34位にランクインしたものの、その後圏外に。しかし、新曲「あやまんジェットコースター」プロモーションを兼ねて、バラエティー番組などに出演が多くなったきっかけで、この曲が今週33位から一気にベスト3入りしています。

大震災の影響で、自粛や萎縮の嵐の今の日本にとって、真逆を行くような曲。だからこそ、逆に一気に売上を伸ばしたのかなぁ~なんてことも思ったりします。

今週、新譜は1位2位の2曲のみ。他には9位にRake「100万回の『I love you』」が先週の12位からランクアップ。2週ぶりのベスト10入りとなっています。


今週のアルバムチャート
http://www.oricon.co.jp/rank/ja/

先週に引き続き、今週も新譜がほとんどなかったアルバムチャート。上位は先週と変わらず、でした。

願いの塔(AL)

今週のチャートは、なんと1位から5位まで先週と一緒。1位EXILE「願いの塔」、2位はケツメイシ「ケツノポリス7」、3位にはAVRIL LAVIGNE「Goodbye Lullaby」と先週と同じ名前が並び、以下、4位RADWIMPS「絶体絶命」、5位supercell「This Is A Beautiful Day」まで、先週と同じ順位となりました。

今週、唯一の新譜が、10位にランクインしたBerryz工房「7 Berryz タイムス」。シングルでは毎回ランクインしてくるのでちょっと意外だったのですが、アルバムとしては7枚目にして初のベスト10入りです。ただ、初動売上は前作の8千枚からダウンの6千枚。発売週に恵まれての初のベスト10入りです。ちなみに直近のシングル「ヒロインになろうか!」は初動で2万3千枚も売っています。アルバムだといきなり初動売上が落ちているのは、特典目当ての複数買いの影響か、ファン層に学生が多いため、アルバムは買い控える人が多いのか・・・??

他には、先週11位とベスト10圏外に落ちていたaikoのベストアルバム「まとめI」が、今週9位にランクアップ。ベスト10に返り咲きました。なにげに根強く、ロングヒットの兆しがあるaikoのベストアルバム。今後もしばらく上位に留まるのでしょうか。

シングルチャート同様、初登場がほとんどなかったアルバムチャート。来週あたりからは、延期された新譜が発売される模様なのですが・・・チャート評はまた来週の水曜日に。

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2011年4月 7日 (木)

私たちに出来ること

3月11日、東北関東を突然襲った東日本大震災。多くの犠牲者を出し、多くの方が、いまなお先の見えない避難生活を続けています。そんな中、少しでもそんな被災者の力になろうと、チャリティーアルバムが多く発売されています。その先陣を切ったのが、このサイトでもよく紹介している音楽配信サイトOTOTOYでした。

なんと全112組ものミュージシャンが参加。全6枚組となる東日本大震災への被災支援コンピレーションアルバムが「Play for Japan」。基本的には既発表曲によるコンピなのですが、その112組112曲というボリュームの多さも驚きなのですが、それ以上に驚かされたのは、このアルバムのリリースが3月17日。実質、5日間の作業で完成した、という点でしょう。この企画を1日も早く世に出して、少しでも早く多くの義援金を集めようとがんばったスタッフのみなさんにも頭が下がりますが、ネット配信というスタイルだったからこそ、こういう短いスパンでのリリースが可能となったのでしょう。

今回の大震災では、よくも悪くもネットの力というのを強く感じました。様々な情報提供が即時にネットを通じて行われ、ネットのメリットを多く感じる一方、あまりにも多くの情報量に困惑してしまったり、デマや無責任な情報も垂れ流されたり、ネットのデメリットも多く感じました。その中で、こういうチャリティーアルバムをすばやくリリースできた、というのは、ネットの大きな力を感じる出来事でした。

また、音楽ファンにとっても、こういう形でコンピレーションアルバムを購入することによって、被災者の力になれるというのはうれしい話。これを機会に新しいミュージシャンに出会えるきっかけにもなります。ここ最近、下手すれば自粛自粛のムードで、日本全体が停滞しかねない事態となっていますが、音楽ファンは、こういうアルバムを買うことによって、微力なりとも被災者の力になる一方、素直に音楽を楽しめばいいんじゃないか、それが私たちに出来ることではないか、そう思います。

で、例によって感想なのですが、全6枚112曲というボリュームなので、2回にわけて・・・。

Title:Play for Japan Vol.1

Playforjapan1

まず1枚目。クラムボン、MONO、world's end girlfriendが参加しているこのコンピレーションは、全体的に、ポストロックとかエレクトロニカとかいう言葉でカテゴライズされそうなミュージシャンの曲が多く並んでいました。

このコンピレーションの冒頭を飾るのは4人組バンドnumber0「cyclorama」。シガーロスを彷彿とさせるクリアで幻想的なサウンドとボイスが素晴らしく印象的でした。他にも大阪の4人組バンドclams「Sundae Bird」は、ジザメリ直系のノイジーでポップなギターロックが個人的には壺!(笑)MONO「Follow The Map」で魅せてくれたあまりにも美しい音の世界も良かった。また、これらの曲とタイプは異なりますが、黒田晃太郎のソロユニット、フラバルス「We」もアコギとピアノで奏でるフォーキーなメロディーが、どこかノスタルジーを感じさせ、強い印象に残りました。

評価:★★★★

Title:Play for Japan Vol.2

Playforjapan2

こちらには、ハリー細野こと細野晴臣や菊地成孔、沖仁などが参加したアルバム。全体的には、フォーキーな曲がメインとなる構成になっています。

さて、この中で注目なのは2曲目。ショピンというユニークなミュージシャンの声、どこかで聴き覚えありませんか??ショピンのボーカル野々歩は、最近すっかりおなじみACのCM「あいさつの魔法」、そうあの「ぽぽぽぽ~ん!」を歌っている本人!このコンピに提供している「くじらが浮かぶ日」も、たま、キセルあたりからの直系の浮遊感あるアコースティックポップで、なかなか良かったです。

他には、ダブ・バンドsuperdumbのダビーで空を飛んでいるような「trafficlight」や、爽やかなギターの音色と、それに重なる畠山美由紀(今回、甚大な被害を受けた気仙沼出身らしいです・・・)のボーカルが美しい、沖仁「Will I ever see your face again」、レトロなガールズポップが楽しい(個人的には、ディズニー映画を思い出しました)コシミハル「トロリー・ソング」が良かったです。

その他にも、タイトル通りユーモラスでインパクトのある楽しいポップチューンDODDODO「猫がニャ~て犬がワンッ」や、スペーシーな音が重なるだけで、独特の世界を構築していたShinji Masuko「Inner Structure」もインパクト大のコンピでした。

評価:★★★★★

Title:Play for Japan Vol.3

Playforjapan3

Vol.3には、audio activeが参加。audio active「Freeeeeze」も素晴らしかったのですが、他にももちろん多くの良曲が。全体的に打ち込みや実験的な音使いをしているものの、ポップにまとめあげているミュージシャンの曲が多かった、印象がありました。

中でも一番印象に残ったのは(このコンピレーション全体でも一番印象に残りました)男性ラッパー不可思議/wonderboy「生きる」。谷川俊太郎の詩にラップをつけた内容なのですが、歌詞の内容も、震災で生き残った被災者の方へのエールとも受け取れる内容。一言一言噛み締めるような彼のラップも強く心に響きました。

他にもアコギのみでちょっとジャジーなポップを聴かせるイケガミキヨシのソロプロジェクトJAZZIDA GRANDE「Free」や静かなリズムが美しいPawn,Geskiaのエレクトロニカチューン「Oven Sink Perfect Remix」、女性2人組ユニットJB(ある意味、すごいユニット名だな・・・)のほっこりとしたフォークソング「at home」、アメリカのアンダーグラウンドシーンのジャズミュージシャンKip Hanrahan「A Small Map of Heaven」あたりが良かったです。

評価:★★★★

Vol.4~6の感想は明日のチャート評をはさんで土曜日に。ちなみにダウンロードはこちらのサイトから。1枚1,000円で、クレジット決済手数料などをのぞいて全額寄付されるそうです。OTOTOYでは、既にVol.7~10までの販売もスタート。こちらも近いうちに聴いてみる予定です。

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2011年4月 6日 (水)

新譜が極端に少ないチャート

今週のシングルチャート
http://www.oricon.co.jp/rank/js/w/

今週も先週に引き続き、東日本大震災の影響で、ほとんどの新譜が発売延期となり、新譜が極端に少ないチャートとなりました。

3曲入りAAA(トリプルA面シングル)「グレイテスト・ザ・ヒッツ 2011〜2011」

そんな中、なんと2週連続1位を獲得したのがマキシマム・ザ・ホルモン「グレイテスト・ザ・ヒッツ 2011~2011」。2万8千枚という、1位としてはちょっと寂しい数値ながらも、見事2週連続の1位となりました。

続く2位はこちらも2週連続Not yet「週末Not yet」。新譜がほとんどなかった今週は、彼女たちをはじめ、先週から引き続き、AKB48がらみとジャニーズ系が目立ったチャートになっています。AKB48がらみでは、SKE48「バンザイVenus」が、6位から4位にランクアップ、売上も6千枚から7千枚にアップさせています。また、AKB48「桜の木になろう」も、先週4位から5位にワンランクダウンとふんばっています。

一方ジャニーズ系では嵐「Lotus」が8位から6位にランクアップ、NYC「ユメタマゴ」も5位からダウンしたものの8位に留まるなど、こちらも強さを見せています。

ただ、残念なのは、ほとんど新譜のない週にも関わらず、チャート下位から徐々にあがってくるようなロングヒット曲がない点。地震の影響で急に発売延期になり、また、テレビなども地震報道一色ということで、ロングヒットになりそうな曲があってもプロモーションできない、ということもあるのでしょうが・・・。ちょっと残念です。

今週は、そんな中でも2曲の新譜が入ってきています。まずは3位THE BAWDIES「LOVE YOU NEED YOU feat.AI」。ロックンロールやソウルの影響をストレートに感じさせる彼らですが、本作は、AIとコラボレーション。AIのソウルフルなボーカルが、THE BAWDIESの曲と見事にマッチしているソウルフルなロックンロールチューンになっています。彼らにとってももちろん初のベスト3入り。ただ、初動売上はわずか9千枚。前作の1万3千枚からダウンしてしまっています。

そしてもう1曲は10位に山本譲二「旅路の果ての・・・」がランクイン。初動わずか3千枚と、他の新譜がなかったからこそのベスト10入りとはいえ、なんと、あの「みちのくひとり旅」以来、29年2ヶ月ぶりのベスト10入りだそうです。で、ベスト10入りはこれが2作目、というのがちょっと意外だったのですが・・・。

先週来週と、初登場がほとんどないチャートが続きましたが、来週はようやく新譜が戻ってきそう。特に、地震の影響で販売が延期になっていた曲がようやく発売になってきて、徐々ににぎやかなチャートに戻りそうです。まだ地震の影響が続くアルバムチャート&着うたチャートは金曜日に。

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2011年4月 5日 (火)

初回盤のおまけがうれしい

メジャーデビューから13年。ベスト盤を出していない大物のひとりだったaikoが、ついにベスト盤をリリース!それも2枚同時発売となりました。

Title:まとめI
Musician:aiko

まとめⅠ(通常盤)

こちらは「まとめI」。既に恋人同士の2人をテーマとした選曲だそうで、「花火」「カブトムシ」「桜の時」といったヒット曲が収録されています。アルバム全体としてもちょっとしっとりとした印象が。

一方、もう1枚がこちら。

Title:まとめII
Musician:aiko

まとめⅡ(通常盤)

こちらは、恋人になる直前の2人をテーマとした選曲になっているそうで、全体的に明るい雰囲気の選曲になっています。

aikoといえば、その等身大の女性の心理を上手く描いた歌詞も魅力的なのですが、個人的には、やはりメロディーラインがとても魅力的。半音階などを上手く用いた展開は、おそらく直接の影響は全くないのでしょうが、どこかソウルやブルース的なものを感じます。独特のうねりを持ったメロディーでありながらも、ヒットポテンシャル十分なポップなメロディーに仕上げている点は実に見事。個人的には特に「桜の時」が大好きで、サビへ向かっての楽曲の展開には、何度聴いてもゾクゾクとします。

今回のベスト盤は、単純に代表曲を並べた、といった感じではなく、初CD化や新録などの曲もあり、シングルだけではなくアルバム収録曲も多数収録され、シングルだけではないaikoの魅力をきちんと伝えているベスト盤になっています。また、ベスト盤というよりも、1枚のオリジナルアルバムのような感覚で、楽曲の流れも違和感なく聴ける構成になっているように感じました。はじめてaikoを聴くための入門盤としてはもってこいの作品。また、再録や、初CD化など、コアなファンにもうれしいベスト盤になっていたのではないでしょうか。

また、今回よかったのが初回盤のおまけ。かつて彼女がパーソナリティーをつとめていた「オールナイトニッポン」がCDで復活!さらには、この初回盤限定のCDだけで聴ける新曲までが収録されているという、ファンにはたまらない内容になっています。また、この「オールナイトニッポン」は当時のスタッフで制作され、権利の関係で、ジングルなど一部は再現されなかったものの、おなじみ「Bitter Sweet Samba」でスタート。本物のラジオを聴いているような感覚で楽しめますし、CDだけではわからない、aikoの人となりも感じることも出来ます。

今回、初回盤はほぼ即日で店頭から消えたのですが(私のいつも行くタワレコでは、フライング販売日だけで売り切れていました・・・)、この「オールナイトニッポン」のCD目当てというファンが多かったんだろうなぁ~。いや、その理由が十分すぎるほどわかる、うれしい初回盤の特典でした。

評価:
まとめI ★★★★★
まとめII ★★★★★

aiko 過去の作品
秘密
BABY


ほかに聴いたアルバム

westview/MONKEY MAJIK

westview(DVD付)

洋楽っぽい爽やかで軽快なポップチューンながらも、どこか和風な切なさが混じるメロディー。和洋折衷のようなMONKEY MAJIKの魅力は相変わらずの新作。安定的なクオリティーに安心して聴いていられるのですが、1曲1曲は良作でも、アルバム全体を通すと、いまひとつインパクトが薄い感じがするのも相変わらず・・・。

評価:★★★★

MONKEY MAJIK 過去の作品
TIME
MONKEY MAJIK BEST~10years&Forever~

seven emotions/HOME MADE家族

seven emotions

イントロ的なテーマ曲が1曲と、新曲5曲+既存曲のリミックス1曲からなるミニアルバム。ポップでメロウな楽曲は、十分なインパクトを感じられる一方、「エール」とか「心の花」とか、いかにもな応援歌的な歌詞はちょっと・・・。いかにも最近の売れ線を狙ったような印象を受けてしまいました。

評価:★★★

HOME MADE 家族 過去の作品
HOME
Heartful Best Song "Thank You!"

CIRCLE
FAMILY TREE~Side Works Collection Vol.1~

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2011年4月 4日 (月)

皆が注目の新人(??)バンド

Title:DIFFERENT GEAR,STILL SPEEDING
Musician:BEADY EYE

Different Gear Still Speeding

ついにリリースされました!ある意味、今、多くのUKロックファンが最も注目している新人(??)バンド、BEADY EYE、待望のデビューアルバムです!!

・・・もう説明するまでもないかと思いますが、このバンド、oasisが、ノエル・ギャラガーの突然の脱退により解散してしまった後、残ったメンバーによって結成されたバンド。oasisのメインライターだったノエルがいなくなり、残ったメンバーでどんな音を奏でるのか、大変注目を集めました。

その待望のニューアルバム。非常に自由なロックンロールを奏でているアルバムになっていたように感じました。デビューから2枚のアルバムで築いた、あまりにも大きなoasis像の前で、oasisというバンドは必死にあらたな方向性を模索しようと歩んでいました。しかし、oasisという枠組みをはなれた今、(あるいは、バンドがノエル・ギャラガーの手からはなれた今・・・といえるのかな??)彼らが好きなロックンロールという音楽を、自由なスタイルで楽しんでいるように感じます。

BEADY EYEとして最初にリリースした「Bring The Light」は、ブギの要素を取り入れたような、50年代60年代からの影響を感じるストレートなガレージチューンでしたし、このアルバムの冒頭を飾る「FOUR LETTER WORD」は、ある意味oasisの「王道」ともいえるようなテンポのよいロックナンバーになっています。

60年代のUKギターロックそのまんまのナンバーに、「BEATLES AND STONES」なんて無邪気なタイトルをつけられるのも、彼らがロックンロールを素直に楽しんでいる証拠でしょう(笑)。

他にも「STANDING ON THE EDGE OF THE NOISE」「SONS OF THE STAGE」あたりも、oasisが好きなら壺をつきそうなナンバー・・・。そしてこれらの曲がとても魅力的に聴こえるのは、やはり天性のボーカリスト、リアム・ギャラガーがこのバンドのボーカルをとっているから、だからでしょう。oasisファンにとっても概ね満足して楽しめる傑作だと思いました。

ただ一方で、やはり稀代のメロディーメイカー、ノエル・ギャラガーがいない、という点。「FOR ANYONE」のようにシンプルなメロディーを楽しめるポップチューンもあるものの、oasisに比べると、若干メロディーラインが単調で、勢い重視の部分も感じられました。そういう点で、伝説ともいえるoasisのデビューアルバム「Definity Baby」に比べると・・・・・・とも思ってしまいます。

とはいえ、このアルバムに関しては、往年のoasisを聴いた時に感じたような、「ワクワク感」が戻ってきたような傑作だったと思います。ある意味、2作3作目が勝負かも。oasisと並び称されるようなバンドとなるのか、それとも・・・。リアムが戻ってきてoasis復活、という可能性も少なくないかも(笑)。

評価:★★★★★

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2011年4月 3日 (日)

強力な2人がタッグ!

Title:JONNY
Musician:JONNY

ジョニー

TEENAGE FANCLUBのフロントマン、ノーマン・ブレイクと、Gorky's Zygotic Mynciのフロントマン、ユーロス・チャイルズのユニット。ノーマン・ブレイクのサイドプロジェクト。

CD屋の店頭で見かけた時から気にはなっていたのですが、聴かねば!と思ったきっかけは、MOGWAIのアルバムを購入したらついてきたサンプラーに収録されていた「Candyfloss」を聴いたことから。その1曲の魅力にノックアウトされてしまい、このアルバムを即効で購入しました。

なんか、ど~考えてもいけてないジャケットからして、ある種のB級感というか、手作り感が満載なのですが(笑)、ただ、UKロック界の誇る実力者2人がタッグを組んだユニットなだけに、曲自体は文句なしのA級!しかし、どことなく漂うインディー風味が、またアルバムのちょうどよいスパイスになっています。

まずとにかくなんといっても2曲目に収録された「Candyfloss」が素晴らしい!淡々とした出だしから、Bメロに入る部分がすばらしくてゾクゾク来ます。シンセが奏でるメロがポップですし、ちょっと切ない雰囲気のメロディーも素晴らしい!男性2人の美しいコーラスラインも、聴きほれてしまいます。

1曲目「Wich is Wich」も、ほどよくノイジーなギターにキュートなメロディーラインは、実にTFCらしい作品といった感じで、リスナーの壺をくすぐります。他の曲も、とてもキュートながらも、どこか切ないメロディーが魅力的なナンバーが並んでいて、ポップスマニアなら是非とも聴いて欲しい珠玉のポップチューンの連続です。

一方ではおもしろかったのが「Cave Dance」。最初は、これもとてもキュートなメロが楽しめるダンスチューンなのですが、途中からちょっとサイケなチルアウトチューンに。10分以上に渡るナンバーは、キュートなポップスユニット、と一言で括りきれない彼らの魅力を感じることが出来ます。

まさにキラキラした珠玉のポップスがたくさんつまった宝箱といった感じのアルバムでした。年間ベストクラスの傑作アルバム!!ちょっと地味な雰囲気のジャケットですが、ポップス好きには是非とも聴いて欲しい傑作です。

評価:★★★★★


ほかに聴いたアルバム

LA DIFFERENCE/SALIF KEITA

La Difference

現在のアフリカ音楽を代表するミュージシャンの一人、サリフ・ケイタの最新作。1987年にリリースした「SORO」は、アフリカ音楽の傑作として、多くのミュージシャンに影響を与えています。

今回のアルバムは、かなり洗練されたポップチューンで、メロディーラインはどこか哀愁を帯びていて、広いリスナー層が楽しめそう。一方で、楽曲全体から感じる壮大さや、リズムに一種のアフリカの大地らしい力強さを感じられます。彼の音楽的な円熟味を感じさせる作品でした。

評価:★★★★★

KEEP CALM AND CARRY ON/STEREOPHONICS

Keep Calm & Carry on

STEREOPHONICS2年ぶりのニューアルバム。本国イギリスでは、連続1位記録が途絶えるどころか、ベスト10入りすら逃してしまうという残念な結果だったのですが、アルバムの内容自体はそんな売上と反比例するかのような傑作に。彼ららしい骨太なロックンロールには勢いがあり、ロックが本来持つダイナミズムさとポピュラリティーを兼ね備えた作風に。UKロックにSTEREOPHONICSあり、を見せつけるアルバム、と感じました。

評価:★★★★★

STEREOPHONICS 過去の作品
Decade In The Sun-Best Of Stereophonics

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2011年4月 2日 (土)

ソウル・マナーに沿った新作

Title:Love Letter
Musician:R.Kelly

Love Letter

ジャケット写真からして、かなり雰囲気が異なるのですが・・・今回のR.Kellyの作品は、50年代~60年代のソウル・ミュージックのスタイルを取り入れたになっています。彼は、もともとからゴスペルやソウル・ミュージックをルーツとする作風の曲も少なくなかったのですが、そんな彼のルーツを全面的に押し出した作品になっています。

そのため、いつもは彼のその過激なエロ歌詞のためについてくる「Parental Advisory」(アメリカで、不適切な歌詞表現を含むCDに貼られる警告表示)もなし。ある意味、お子様でも安心(笑)な内容になっています。

ただ歌詞はともかく、もともとからソングライターとして定評のあった彼なだけに、このアルバム、昔ながらのオールド・ソウルのスタイルに沿った、美メロで聴かせる曲の連続。スウィートな曲の数々に、ソウル・ミュージック好きにはたまらない作風になっていそう。

特に聴かせどころは中盤の「When A Woman Loves」で、王道ともいえるソウルバラード。情感たっぷりのボーカルをしっかりと聴かせてくれます。個人的には、ピアノの美しい音色にメロウで軽やかなボーカルがのった、爽やかな「Lost In Your Love」が好きだなぁ。

最後にはシークレットトラックとしてマイケル・ジャクソンへ提供した「You Are Not Alone」のカバーも収録。基本的に原曲そのままのセルフカバーなのですが、R.Kellyのボーカルもなかなか魅力的な作品になっています。

50年代60年代のオールド・スタイルなソウル好きも楽しめそうな、心地よいソウル・ミュージックがたくさんおさめられた傑作でした。

評価:★★★★★

で、昨年リリースされたのがこちら。

Untitled/R.Kelly

UNTITLED

こちらは、発売が予定されていたアルバムの音源が事前に流出したため、やり直しを余儀なくされた、といういわく付きの2009年の作品。こちらはエロ歌詞満載の、お子様にはやさしくないアルバムですが(笑)、それでもメロウに美メロを聴かせる曲も多く、彼の本領が発揮されています。HIP HOPテイストの曲やエレクトロ、ダンスチューンなども取り入れた作品も楽しめる作風になっていました。

評価:★★★★

R.Kelly 過去の作品
Double Up


ほかに聴いた作品

Tourist History/TWO DOOR CINEMA CLUB

Tourist History

北アイルランドを拠点に活躍を続ける3人組のインディーポップバンド。「Kitsune Maison」に楽曲が収録されるなど、大きな注目を集めています。ドラムレスなのですが、打ち込みのリズムがどこかVampire Weekendを彷彿とさせるような独特なもの。インディーバンドらしく、いい意味での素人っぽさを残しつつ、メロディーは耳にはなれつく美メロ、という感じではないものの、リズムとあわせて、強烈な中毒性があります。最初はあまり・・・と思っていても、アルバムを聴き終わった頃にはバンドにはまっていそうな、そんなアルバムでした。

評価:★★★★★

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2011年4月 1日 (金)

着うたは平常通り

今週の着うたチャート

2011年3月23日~2011年3月29日付チャート

今週は、東日本大震災の影響で、シングル及びアルバムに新譜がほとんどないチャートになりました。しかし、着うたチャートは通常通りのリリース・・・なのですが、初登場が少なめなのは、やはりCDの新譜が少ない影響を受けているのでしょうか?

ジェットコースターラブ(初回盤C)

そんな中、1位は、先週の3位から2ランクアップ。KARA「ジェットコースターラブ」が1位獲得です。シングルは、当初、3月23日発売予定だったのが、4月6日発売に延期になっています。待ちきれないファンが、着うたに流れたのでしょうか。

初登場2位はJuliet「サクラブ -桜、散る-」。前作「ユキラブ」は、着うたでも7位と不調だったのですが、新曲は2位とベスト3入り。このシングルも、当初3月30日発売予定でしたが、4月13日発売に延期になったようです。しかし、この「ラブ」シリーズ、いつまで続くんでしょうか?

また、加藤ミリヤ「勇者たち」が先週13位から7位にランクアップ。ベスト10入りしています。

で、実は着うたも、いつも通り、のはずなのですが、はじめてベスト10入りした新曲は、この2曲のみ。その反面、2曲がベスト10に返り咲きしています。

6位FUNKY MONKY BABYS「あとひとつ」が33位からランクアップ。昨年8月10日付チャートで4位に初登場。8月17日付の着うたチャートから2週連続で3位を獲得していますが、8月31日付チャート以来のベスト10返り咲き。3月18日に放送されたミュージック・ステーションでこの曲を、東日本大震災へのエールとして歌った影響でしょうか。

また、8位には植村花菜「トイレの神様」が22位からラップアップしベスト10返り咲き。こちらは1月25日付チャート以来のベスト10となりました。こちらは、なぜ急に売上が伸びたのか不明・・・。新曲がほとんどリリースされていない状況の中、旧譜に手が伸びたのでしょうか?


今週のアルバムチャート
http://www.oricon.co.jp/rank/ja/

シングルチャート同様、東日本大震災の影響でほとんど新譜のなかった今週のアルバムチャート。シングルチャート同様、旧譜の動きに要注目の今週のチャートです。

願いの塔(AL)

ベスト3は先週から入れ替わり。まず1位に先週2位のEXILE「願いの塔」がランクアップ。ケツメイシ「ケツノポリス7」は2位にランクダウンとなりました。さらに3位にはAVRIL LAVIGNE「Goodbye Lullaby」が5位からランクアップし、再ベスト3入り。売上は先週とほぼ横バイの2万3千枚と好セールス。ロングヒットの予感がします。誰にでもしたしみやすいポップなロックチューンが、幅広いリスナー層の支持を集めているのでしょうか。

今週、唯一の初登場となったのが10位。「戦国鍋TV ミュージック・トゥナイト~なんとなく歴史が学べるCD~」なるCDが初登場でランクインです。独立系UHF局で放送している歴史バラエティー「戦国鍋TV」の中の人気コーナー「ミュージック・トゥナイト」の曲を集めたCD。このテレビは全く見たことないのですが、You Tubeで試聴してみると、どこかで見たことあるようなミュージシャンに似たようなミュージシャンたちが、戦国時代を題材とした曲を歌っている・・・という、ちょっとB級感のあるバラエティー、といった感じなのかな?ちょっとおもしろそうなのですが。

他には、今週ベスト10に返り咲きしたアルバムが2枚。桑田佳祐「MUSICMAN」が13位から8位にランクアップ、倖田來未「Dejavu」が11位から9位にそれぞれランクアップしています。いずれも売上枚数は落ちているので、もっと急落したほかのアルバムに助けられた結果といった感じでしょうか。

着うた&アルバムチャートは以上。アルバムチャートは来週も、初登場がほとんどないという状況になりそう・・・。

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