ちょっと不思議な雰囲気も
Title:春愁秋思
Musician:空気公団
まだまだ寒い日が続くものの、徐々に暖かくなってきた今日このごろ。大震災の影響で、まだまだ日本は大変ですが、たまには空気公団を聴いて、ほんわかとした気分になりませんか?
ピアノをはじめ、アコースティックなサウンドをベースとした、シンプルで暖かいポップソングを作り続ける彼ら。ベスト盤を挟んで、約2年3ヶ月ぶりとなるニューアルバムは、「まとめは読まないままにして」「春が来ました」と、タイトルからも想像できそうな、ほんわかとした雰囲気のポップソングからスタートしています。
ただ、今回のアルバムでおもしろかったのは中盤でした。森の中を歩いているかのようなインスト「毎日はカノン」に続くのは、ピアノの音色がどこか夢の世界のような不思議な感覚をいざなう「絵の具」。さらに「日寂」も、打ち込みのリズムとパーカッションの音が、独特な雰囲気をかもしだすナンバーになっています。
タイトルチューンにもなっている「春愁秋思」も、どこかひねったメロディーが哀愁を感じさせる曲。基本的には、いつもの空気公団と同じく、暖かいポップなメロディーが根底に流れているのですが、それだけではない、不思議な空気が流れているような作品になっていました。
ラストは、空気公団らしいしんみり聴かせるバラードナンバー「なんとなく今日の為に」で締めくくり。いつもの空気公団の路線を踏襲しながら、楽曲の世界の広がりを感じさせる作品になっていたと思います。
ただ、作品本体とは関係ないところで1点だけ気になったところが・・・
このアルバム、CD1枚でDVDなどがつくわけではないのに、3,200円と微妙に高い値段設定・・・・・・。うーん、このご時世、ライブやプロモーションビデオをそのままおさめたDVDがついてこの位のお値段のアルバムがたくさん出ている中、ちょっとこの値段設定は(苦笑)。たった200~300円のことなのですが、でも、もうちょっとならなかったのかなぁ??
評価:★★★★★
ほかに聴いたアルバム
Very Special/CHARA
ベスト盤としては4年ぶり、4枚目となります。彼女の代表曲が収録されている他、新曲が1曲、ライブ音源が2曲収録。デビュー20周年を記念してリリースされたベスト盤だそうですが、今回はユニバーサル移籍以降の曲を集めたので、最近の曲がほとんど。ただ、それだけにCHARAとしてのスタイルをしっかりと確立した後の作品なだけに、聴いていて、彼女のボーカリストとしての実力、表現力、個性を存分に感じられます。やはり、ボーカリストは声量よりも表現力や個性、だと思うんだよなぁ、彼女の曲を聴いていると・・・。
評価:★★★★★
喝采/及川光博
最近は、すっかりドラマ「相棒」の神戸尊役も板について、俳優としての活躍が目立つミッチーですが、でもやはりミッチーはミュージシャン、そしてミッチーといえばライブでしょう!!
本作は、デビュー15周年を記念してリリースされたライブベストアルバム。「ライブベスト」という名前の通り、ベストアクトを集めたアルバムなのですが、アルバム全体でひとつのライブのように構成されていて、ライブの雰囲気を通して楽しめるような内容に。CDを聴いているだけでワクワクしてくるような内容で・・・あ~!久しぶりにミッチーのライブに行きたい!(笑)・・・という気持ちにさせてくれること請け合いのライブ盤です。
評価:★★★★★
及川光博 過去の作品
RAINBOW-MAN
美しき僕らの世界
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