2度目のジャズ・ライブ
寺井尚子 ライムライトツアー2011
会場:愛知県芸術劇場大ホール 日時:3月21日(月)13:00~
今年1月、ブルーノートではじめてジャズのライブというものを楽しんできたのですが、続いて今回は大箱。愛知県芸術劇場にて、寺井尚子のコンサートを見に行きました。東北関東大震災の影響で、各種ライブも中止になっている今、このコンサートはどうなるのかなぁ、と心配していたのですが、無事に決行。当日は、募金もよびかけられており、ロビーには大きな募金箱が設置されていました。
今回の会場は、普段、クラッシックのコンサートが行われているような会場なだけに、全体的に落ち着いた雰囲気。参加している客層も、落ち着いた年配の客層が多かったような印象を受けました。
スタートは昼間の1時ちょうど。いつもは夜スタートのライブがほとんどなので、ちょっと違和感も(^^;;ただ、真っ暗な会場でコンサートがスタートすると、時間のことなど、全く関係なくなるのですが・・・。
この日のステージは、最新アルバム「ライム・ライト」が発売された記念のツアー。そのため、基本的に「ライム・ライト」に収録された曲が基本となり、コンサートは進行していきます。
前半は、比較的、クロス・オーバー系の曲が多かったかな?2、3曲に区切って、最初に簡単に曲のタイトルを紹介するスタイル。寺井尚子は、ちょっと写真のイメージとは異なり(失礼?)お嬢さんな感じのするMCが印象的でした。
ただ、一度演奏がはじまると、かなり激しいスタイルの演奏が。身体いっぱいに使い、バイオリンを演奏するスタイルは、バイオリンを使って踊っているよう。ピアノ、ドラム、ベースとのカルテットというスタイルの中、ピアノやドラムといった比較的音の大きな楽器にも全く負けていない、迫力ある演奏を、時には感情をこめて、たっぷりと聴かせてくれました。
個人的には、特に後半多かったように感じた、モダン・ジャズのスタイルに沿ったような楽曲がよかったような感じがしました。彼女の演奏ももちろんのこと、ドラムス中沢剛や、ピアノ北島直樹のソロも迫力があり、強い印象を受けました。
他に印象に残ったのは、「シング・シング・シング」。演奏もとても楽しく、ウキウキとさせてくれるようなステージ。で、会場に手拍子を求めたのですが、これが見事にバラバラ(笑)。まあ、裏打ちのリズムなので、手拍子が簡単そうで簡単ではない曲なのですが。曲が終わった後、「最初、みんなの心がバラバラで、途中一瞬だけひとつになって、最後、またバラバラになりましたね」とユーモアに締めくくった寺井尚子のMCも印象的でした(笑)。
で、それ以上に素晴らしかったのが、その後演奏された「アヴェ・マリア」でしょう。最初、東北関東大震災の被災者に向けたメッセージをMCで述べた後、被災者に向けて捧げるという形で披露されたこの曲。彼女のバイオリンの音色が実に素晴らしかった!まさしく「歌うように」とはこのようなことで、しんみりとしたバイオリンの美しい音色に、会場のところどころからすすり泣きの声が・・・。私もおもわずジンとしてしまった瞬間でした。
その後、アンコールでは「ライムライト」にも収録されているチャップリンの映画音楽のメドレーを、さらにその後のダブル・アンコールでは、エンゲルベルト・フンパーディンクの「ラスト・ワルツ」を披露。いずれもポップな名曲で、最後は聴きなじみのあるナンバーで締めくくってくれました。
わずか1時間40分程度。うーん、ポップス系のライブのイメージからすると、ちょっと短い感じもするのですが、ジャズ系のライブだと、こんな感じなんでしょうか?確かに、集中して聴くには、ちょうどいい時間だったような感じもします。
ただ、ともあれ、あっという間に終わった、楽しい1時間40分でした。次回はブルーノートでライブがあるとか。かなり小さいライブハウスなので、チケット確保は厳しそうですが、次はやはり、ブルーノートクラスのライブハウスで見てみたいなぁ。とても楽しいコンサートでした。
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