デビュー20周年!
1990年のデビュー(今となっては意外に思われそうな、イカ天出身(!))以来、昨年、デビュー20年を迎えたLITTLE CREATURES。いまだに絶大な人気を誇る彼らですが、デビュー20周年を記念して、昨年末から今年にかけて、数多くのリトクリがらみの作品がリリースされました。
まずは肝心要。彼らの、なんと5年5ヶ月ぶりとなるニューアルバムがリリースされました。
Title:LOVE TRIO
Musician:LITTLE CREATURES
「My Sweet Alien」や「Fairytales」のように、ロックテイストの強い曲があったり、エレクトロテイストな「Poetry Of Life」みたいな曲や、ダンサナブルな「The Oar」もあったり、実に多種多少な音楽的要素を詰め込んだ楽曲がとても魅力的。
全体的には比較的ポップにまとめあげられているのですが、どの曲もサウンドが実に凝っていて、一癖も二癖もあるようなサウンドを聴いていると、どんどんはまってしまいそう。聴けば聴くほどあらたな発見があるような楽曲が多く、ついつい聴きいってしまいます。
いまだに高い人気を誇り、数多くのミュージシャンからも支持を集めているのも納得の1枚。5年待っただけの作品になっていたと思います。ただ、次はもっと短いスパンで新作を聴きたいなぁ~。
評価:★★★★★
で、このアルバムと同時に発売されたのが2枚組のベストアルバム。
Title:OMEGA HITS!!!
Musician:LITTLE CREATURES
レコード会社の枠組を超えて収録されたベスト盤。発売順に収録されているため、まさに彼らの歴史を知ることのできるベスト盤となっています。
そのため、1枚目に関しては、正直、聴いてちょっと「あれ?」と思いました。爽やかで軽快なポップは心地よく、またジャズだったりボッサだったり、いろいろな曲の要素を感じ、曲の広がりも感じられるのですが、今の彼らと比べると物足りなさが否めない印象があったからです。
ただ、その印象が2枚目では一気に変わりました。メロディーはポップながらも、様々な音を取り入れて、時にはジャジーに、時にはファンキーに、次々と展開する音の世界が実に魅力的。傑作の曲群がつまっています。
まさに彼らの歴史が一目瞭然でわかるベスト盤。デビューから20年を経過しているだけに、ここ最近の彼らしか知らない(・・・というか、かくいう私も、なのですが)方にはピッタリのベスト盤です。
評価:★★★★★
そして今年に入り、彼らへのトリビュートアルバムがリリースされました!
Title:Re:TTLE CREATURES
corneliusやUA、くるりに向井秀徳など、様々なミュージシャンが参加したトリビュートアルバム。豪華なミュージシャンが参加していることから、大きな話題となりました。
比較的元曲のイメージをそのままにした上で、独自の色をつけたcornelius「NIGHT PEOPLE」をはじめ、そこは実力派がそろっただけあって、それぞれのミュージシャンが思い思いにLITTLE CREATURESの名曲を解釈し、カバーしています。そのため、「え?これは・・・」というカバーはなく、ファンの方も安心して聴くことが出来るアルバムだと思います。
なかでも一番カッコよかったのは、ピアノとベースとへヴィーなドラムでとことんファンキーにしあげた向井秀徳の「HOUSE OF PIANO」。このグルーヴィーなサウンドがたまりません!元曲ももちろん名曲ですけどね。向井秀徳の実力をあらためて感じた傑作です。
リトクリのファンも参加ミュージシャンのファンも納得のカバーアルバムだと思います。これを機に、リトクリのアルバムを聴くもよし、ほかの参加ミュージシャンのアルバムを聴くもよし・・・。
評価:★★★★★
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