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2011年2月 5日 (土)

話題沸騰の2枚!

2010年、突如ネットより音楽シーンにあらわれ大きな話題となった神聖かまってちゃん。昨年大きな話題となった「友だちを殺してまで。」に続くアルバムは、なんと2枚同時での発売となりました。

その2枚が

Title:つまんね
Musician:神聖かまってちゃん

つまんね

そして

Title:みんな死ね
Musician:神聖かまってちゃん

みんな死ね

の2枚。そして、今回このアルバムのリリースに際して話題となったのが、「みんな死ね」が、ワーナーの社長急逝に伴い、このタイトルではリリースできない、ということになり、インディーズからのリリースとなりました。

一昔前のロックバンドなら、発売予定のアルバムがレコード会社の都合で発売中止となれば、「ふざけるな」と怒りのコメントを発したりして「大人の都合」をふりかざすレコード会社に対して反発する、という姿勢を取ったでしょう。

しかし、このアルバムに関するインタビューを読む限り、彼らからは、そのような言動はありません。ただ、淡々とメジャーから出せないという事実を受け止めただけ、のように感じます。

ただ、そういうスタンスがまた、実に彼ららしいなぁ、と思いました。いわば一昔前のロックバンドというのは、「社会から抑圧された若者たち」と「大人の都合をふりかざす大人社会」との対立という枠組みがありました。しかし、神聖かまってちゃんは、その枠組みには当てはまりません。彼らが歌うのは、若者社会の中で抑圧される「非リア充」の若者たちの心の叫び。昔のロックバンドの仮想的が大人社会であったのならば、彼らの仮想的は「リア充」と呼ばれるような、仲間や彼女と楽しく遊んでいるような、大人から見た「普通の」若者たち。だから、彼らは、メジャーレーベルからの発売中止という「大人の都合」には、あまり感心がないのかもしれません。

とかく今どきのバンドの代表格とみなされがちな彼ら。確かに、当初はどこか醒めた目を感じられる彼らにジェネレーションギャップも感じました。しかし、私は彼らの歌詞の世界にはまるにつれ、実は彼らとの間のジェネレーションギャップはほとんどないのではないか、と思いはじめました。それはおそらく、彼らが歌う若者世界で抑圧される若者という構図は、決して今にはじまった話しではないからでしょう。実際、私が中高生の頃も、クラスの中心的存在で女の子たちにももてたグループと、クラスの片隅で集まっていた地味な野郎のグループという形でよくわかれていました。私はもちろん、片隅で集まっていた地味な野郎でしたが(笑)。

そんないつの時代にもいた彼らが、インターネットというツールにより、似たような仲間たちが社会にはたくさんいるんだ、ということに気がつき、そして神聖かまってちゃんのような、「非リア充」たちの心の叫びを歌にして主張するようなバンドが登場した・・・のではないでしょうか。それだけに、彼らとは10歳近く年齢が離れている私でも、彼らの音楽は胸に突き刺さるものがあります。

今回、2枚同時に発売されたアルバム。偶然かもしれませんが、メジャー盤の「つまんね」の方が、比較的まとまっており、ポップで聴きやすい内容に。一方、「みんな死ね」の方は、の子のテンションがそのままアルバムにぶつけられたような、荒々しい内容に仕上がっていました。

そのため、「つまんね」は、「友達を殺してまで。」が気に入ったリスナーならすんなりと受け入れられそうなアルバム。音楽の幅も広がり、音もグッとクリアになったような印象を受けました。

一方、「みんな死ね」に関しては、の子の感情をぶつけたような内容に、聴いていてちょっと戸惑い気味・・・。ただ、単純に「駄作」と切り捨てられないパワーみたいなものを感じられます。

おもしろいことにAmazonのレビュー、同日発売の2枚のアルバムなのですが、カスタマーレビューの数が、「つまんね」が22件あるのに対して、「みんな死ね」はわずか9件。おそらく、「つまんね」は比較的、神聖かまってちゃんの世界をわかりやすく理解できたのに対して、「みんな死ね」は、どこかファンが戸惑っている部分があるのではないでしょうか。

ただ、どちらも非常に中毒性の高いメロディーと歌詞。「友だちを殺してまで。」は、何度か聴いて徐々に気に入ったのと同様、このアルバム、特に「みんな死ね」は何度か聴いたら、いつの間にか「つまんね」以上に気に入ってしまった、ということもありえるかも。実際、今の段階で「あるてぃめっとレイザー!!」が頭から離れません(笑)。

とりあえず、「みんな死ね」の評価はあくまでも現時点での、といった感じで。また、聴けば聴くほどその世界にズブズブとはまりそうな、そんな予感のする2枚でした。

評価:
「つまんね」★★★★★
「みんな死ね」★★★★

神聖かまってちゃん 過去の作品
友だちを殺してまで。


ほかに聴いたアルバム

Close To You/岡本真夜

Close To You

アコースティックに聴かせるナンバーが目立った今回の作品。全体の雰囲気としてちょっと地味な感じですが、安心して楽しめる1枚だと思います。また、ドラマ主題歌にもなった「Beautiful Days」あたりは、明るくもどこか切なさを感じさせるポップスで、岡本真夜の真骨頂といった感じか?

評価:★★★★

岡本真夜 過去の作品
seasons
Crystal Scenery II
My Favorites

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