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2011年2月

2011年2月28日 (月)

いつも通り!

Title:宇宙戦艦ラヴ
Musician:ギターウルフ

タイトル未定

UG加入後、初のアルバムとなった前作から3年10ヶ月。久しぶりとなるアルバムをひっさげて、ギターウルフが帰ってきました!!長期にわたった活動休止の理由が、セイジの足の故障っていう理由もまた、彼ららしい!(笑)

その復帰1曲目「フーチークーチースペースマン」。いきなりのマディー・ウォーターズのカバーにビックリ。そして、ギターウルフ流ブルースに爆笑してしまいました(笑)。

続く「ドーベルマンナイト」は、もっと軽快なパンク風ですし、ロカビリーの「ブラックホールママ」など、いつものギターウルフに比べて、若干、曲のバリエーションが多いのが特徴的・・・なのですが、そのユニークで、意味不明な歌詞といい、暴走するような勢いのあるガレージサウンドといい、基本的にはいつも通り!!

逆に、久しぶりのアルバムで、基本路線は守りつつ、いままでにないバリエーションの曲を持ってこれるという点が、ある種の余裕すら感じます。はい、相変わらず文句なしに笑えてカッコいいです。また、これから日本のロックシーンで暴れまくってくれそうな3人でした。

評価:★★★★★


ほかに聴いたアルバム

eee-P!!!/POLYSICS

eee-P!!!

2009年にカヨが脱退。活動休止状態になっていたPOLYSICSでしたが、昨年6月より活動再開。そして、3人組となった一発目のミニアルバムがリリースされました。

ここ最近、ポップ傾向が強くなっていたPOLYSICSでしたが、このご挨拶がわりのミニアルバムもその路線を進めた感じ。1曲目「How are you?」は、彼ららしいポップでパンキッシュなナンバーでしたが、2曲目以降はちょっと「?」。メロディーもそうなのですが、アレンジがちょっと平凡な感じがして、あまり面白みを感じられませんでした。3月にはフルアルバムがリリースされる予定なので、これからのポリの行く末はそれで判明すると思うのですが・・・さてさて・・・。

評価:★★★

POLYSICS 過去の作品
We ate the machine
We ate the show!!
Absolute POLYSICS
BESTOISU!!!

Regrets of Love/福原美穂

Regrets of Love

福原美穂によるバラード集。ソウルフルなボーカルが、歌唱力という彼女の強みを存分に発揮しています。デビュー当初には気になった表現力も、しっかり身につけてきたように感じます。ただ、Charaと歌ったCharaの曲のカバー「ミルク2010」を聴くと、強烈に個性的なボーカルを持つCharaと比べると、ボーカリストとしての個性の弱さを弱点として感じてしまいます。

評価:★★★★

福原美穂 過去の作品
RAINBOW
Music Is My Life

MY MIND WANDERS/PERIDOTS

MY MIND WANDERS

ミュージシャン名に「S」がつきますが、基本的にはタカハシコウキのソロプロジェクト。いままでミニアルバムを2枚リリースしていますが、フルアルバムとしては初となる作品です。声はちょっと草野正宗に似たような雰囲気が。ストレートなギターロックがメインなのですが、微妙にアレンジがひねくれていて、妙な癖があるのが特徴的です。今後に要注目の男性シンガーかと。

評価:★★★★

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2011年2月27日 (日)

エレクトロを中心に、いろいろな曲が楽しめます。

Title:Kitsune Maison 10-The Fireworks Issue

Kitsune Maison Vol.10: the Fireworks Issue

Kitsuneレーベルからのコンピレーションアルバム第10弾。今回の作品は、第10弾ということもあり、全30曲2枚組という豪華な内容に。そして、エレクトロな作品をベースとして、相変わらず、様々なバリエーションの曲が並んでいました。

いきなり最初のCascadeur「Walker(Early Mix)」は、ピアノとノイジーなギターで、幻想的な世界を作り上げるナンバー。続くGuards「Don't Wake The Dead」もアップテンポなギターロックチューンで、エレクトロというイメージの強いKitsuneレーベルのコンピとしてはちょっと意外な印象を受けるスタートになっています。

基本的に、その後はエレクトロテイストの強いポップな楽曲が並びます。特にDISC1の中盤は、80年代風の香りの漂うナンバーが並び、ちょっと懐かしい感じを覚えるかもしれません。

DISC2は、エレクトロなナンバーが並びます。Icona Pop「Manners(Extended)」は、今風のロッキンエレクトロに、かわいらしい女性ボーカルが魅力的なナンバー。Teeth「See Spaces」は、金属音のような、独特のエレクトロサウンドが耳を惹きます。

Block Strobe「Me&Madonna(The Twelves Remix)」は、ストレートなダンスチューンといった感じ。爽やかなポップチューンになっていて、男女ボーカルも聴かせます。ひねりのないテンポよいリズムが心地よいナンバーになっています。また、Psychobuildings「Terror Management」も、ちょっとファンキーな独特のリズムが耳を惹きました。

そんな中でもThe Heartbreaks「Liar,My Dear」みたいなギターロックの曲もあったり(メロディアスで、ヒットポテンシャルも高そうなメロが魅力的です)と、まさにエレクトロと一言で言っても、幅の広いミュージシャンたちの曲を楽しめるコンピになっています。

今回、「これ!」といった特筆して取り上げたいようなミュージシャンは残念ながらいなかったのですが、それでもクオリティーの高いポップな楽曲が集まっていたと思います。また、このコンピで新たな魅力的なミュージシャンに出会えるかも。

評価:★★★★★

Kitsune Maison 過去の作品
Kitsune Maison 7
Kitsune Maison 9


ほかに聴いたアルバム

THE CIRCLE/BON JOVI

ザ・サークル

王道のBON JOVIといった感じ。聴いていて、いつも通りに楽しめる安定感。前作はカントリー色の強いアルバムになっていましたが、今回はゴリゴリとバンドサウンドが鳴り響く、ロックな作品になっています。大いなるマンネリといった感じで、目新しさは感じられませんが・・・それでもそれなりに楽しめてしまうのが、さすがといった感じでしょうか。

評価:★★★★

BON JOVI 過去の作品
Lost Highway

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2011年2月26日 (土)

様々な音楽が混じりあうような

Title:MARCHEZ NOIR
Musician:AMAZIGH

Marchez Noir

今回紹介するアマジークは、もともとフランスの人気バンド、グナーワ・ディヒュージョンのリーダーだったミュージシャン。グナーワ・ディヒュージョンは世界的に人気を集めたグループだそうで、今回の初のソロアルバムも、ミュージックマガジン誌年間ベストアルバムのワールドミュージック部門で1位を獲得しています。

まあ、そんな訳で、全く初耳のミュージシャンだったのですが、アルバムを聴いてみました。音楽的には、ミュージックマガジン誌のレビューによると、「グナワやアルジェリアのシャアビを下味に、ダンスホール/ルーツレゲエやドラムンベースのスパイスを少々」といった感じだそうです。ちなみにグナワもシャアビもモロッコや北アフリカの大衆音楽のジャンルだそうです。

で、聴いてみて感じたのは、様々なジャンルの音楽が混じりあって、とても独特な作風に感じた、ということ。1曲目「BONJOUR」はいかにもアラビアチックなストリングスからスタートし、哀愁あふれるメロディーからスタートしたのですが、続く「Koma」はドラムンベースの要素も感じられるダンスホールレゲエ。さらに3曲目「DIMA NTOU」のビートの強いリズムとうねるようなボーカルは、アラビアというよりもアフリカ音楽的なものを感じます。

アフリカの音楽やレゲエのようなファンキーなリズムが繰り出されるかと思えば、アラブ音楽のような、哀愁あるメロディーの曲、さらには「DOUNIA」のような両者が融合されたような曲もあり、とてもユニーク。様々な要素が曲に入っているため、最初はメロディーに耳を惹かれながらも、徐々にファンキーなリズムに惹かれていったりと、1回1回聴くたびに、いい意味で印象がかわるようなアルバムでした。まだまだこれからも、聴けば聴くほど癖になっていきそうです。

評価:★★★★★

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2011年2月25日 (金)

アルバムチャートも新譜ラッシュ

今週の着うたチャート

2011年2月16日~2011年2月22日付チャート

今週は、初登場から2週目にして、あの曲が1位を獲得です。

今のキミを忘れない

ナオト・インティライミ「今のキミを忘れない」が、2週目にして、西野カナを下しての1位獲得となりました。シングルチャートでは26位と奮わなかったのですが、着うたチャートでは上位を獲得しました。いわゆる一般的な着うた受けする感じの曲ではないと思うのですが・・・。気になるけど、シングルを買うほどじゃない、という方が多いということなのでしょうか?

2位は西野カナ「Distance」がワンランクダウン。3位にはAKB48「桜の木になろう」がシングルのヒット効果でしょうか?6位から3位にランクアップ。2週ぶりにベスト3返り咲きです。

初登場組では最高位は5位TEE「電話で抱きしめて」でした。2月23日発売予定のシングルからの先行配信。メロウなソウル風のバラードナンバーを歌う男性シンガーソングライターの3枚目。前作「ベイビー・アイラブ・ユー」がUSENで22週連続ランクインしたという記録がニュースになっていました。

6位には、ガールスバンドSCANDAL「Pride」がランクイン。シングルチャートでは、先週のチャートで7位にランクインしています。続く8位にはコブクロ「流星(ドラマバージョン)」がランクイン。今週のシングルチャートで3位にランクインしたニューシングル「Blue Bird」の初回限定盤購入者や、ファンクラブ会員のために期間限定で配信された着うた。「流星」がドラマ主題歌に使われた「流れ星」の作中で使われたピアノとストリングスでアレンジされたバージョンだそうです。ちなみに「流星」自体も今週37位にランクイン。49位よりアップしており、ドラマバージョンの影響でしょうか?

ベスト10圏外からのランクインとしては、4位にサスケ「青いベンチ」がランクアップしています。サスケは2000年代前半、ストリートライブ出身としてデビューした男性2人組デゥオ。この「青いベンチ」が最高位8位を記録するなどヒットしましたが、2009年に解散しています。今回、テゴマスがこの曲をカバーしシングルとして発売。そのため、原曲も着うたチャートでヒットを記録しました。


今週のアルバムチャート
http://www.oricon.co.jp/rank/ja/

シングルチャートは、全10曲すべてが新曲という驚異の新譜ラッシュだったのですが、アルバムも10枚中9枚が新譜という結果になっています。

2-NI-

そんな新譜ラッシュを制したのがゆず「2-NI-」。見事2作連続の1位獲得となりました。ただ、初動売上は9万枚。前作の11万4千枚からダウンし、10万枚を切ってしまいました。

2位は、同時発売のシングル「ダイジナコト」が4位に入ってきたAAA「Buzz Communication」。初動5万枚は、ちょうど1年前にリリースされた前作の4万2千枚からアップしています。ここ最近のシングルはすべて小室哲哉が手がけていますが、このアルバムは全曲小室先生が作曲を手がけています。

3位にはAqua Timez「カルペ・ディエム」がランクイン。ベスト盤を挟んで約2年ぶりのオリジナルです。「カルペ・ディエム」とは、ラテン語で「その日を摘め」という意味で、古代ローマの詩人ホラティウスの詩に登場する語句だそうです。初動は2万枚。オリジナルとしての前作「うたい去りし花」は初動5万9千枚なので、約3分の1。かなり厳しい結果になっています。

以下・・・4位はDEEP「LOVE STORY」。EXILEの弟分的な男性4人組ユニットです。以前はCOLORという名前で活動しており、その時はアルバムもベスト10ヒットを記録しているのですが、DEEP名義になった前作は最高位11位。これが初のベスト10ヒットになりました。初動1万4千枚も、前作の1万1千枚からアップです。

5位Galileo Galileiは、これがメジャー初のフルアルバムとなる北海道出身の4人組バンド。「パレード」で、初のベスト10ヒットとなりました。シングルのタイアップにも恵まれましたが、徐々に人気を確保してきています。しかし、インパクトあるバンド名ですね~。

6位は、韓国の男性アイドルグループSUPER JUNIORの来日記念盤「SUPER JUNIOR JAPAN LIMITED SPECIAL EDITION-SUPER SHOW3 開催記念盤-」がランクインです。初のベスト10ヒットとなっています。

7位には、L'Arc~en~Cielの、3枚同時発売となったベスト盤「TWENTY 2000-2010」が入ってきました。ベスト盤としては前作「The Best of L'Arc〜en〜Ciel」は、「1998-2000」が初動12万4千枚、「1994-1998」が12万枚売り上げましたが、今回は、一番売れた「2000-2010」が初動わずか1万2千枚・・・。もっとも、前のベスト盤は2003年と、まだCDが売れていた時期なので、単純比較は出来ませんが・・・。ちなみに、「1997-1999」が11位、「1991-1996」が12位と、いずれもベスト10入りをのがしています。「1997-1999」が、もっとも勢いがあり売れていた時期に思うのですが・・・「2000-2010」が一番売れるのですね。ちょっと意外。

9位には、LGYankees「BARIBARI LGYankees」が入ってきました。着うたチャートではおなじみの仙台のHIP HOPユニットですね。ゲストに大友康平、さらに、「春風」では渡辺美里をフューチャー(!)したアルバムになっています。でも、手放しで「豪華!」というのはちょっと微妙かも。20年前だったら、ビックリするくらい豪華な面子、と言えるのですが(苦笑)。

最後。こちらもどちらかというと着うたチャートで見かける名前。男女2人組ユニットMAY'S「Crusing」が10位ランクインです。ただ初動売上1万1千枚はオリジナルとしての前作「Amazing」の2万1千枚から大幅ダウン。ギリギリのベスト10ヒットとなりました。

着うた&アルバムチャートは以上。チャートはまた来週の水曜日に~。

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2011年2月24日 (木)

17年前から変わらず

Title:Loading Myself
Musician:東野純直

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「君とピアノと」「君は僕の勇気」などのスマッシュ・ヒットで知られる男性SSW東野純直の、約5年ぶりとなるニューアルバム。彼が話題になったのは自分が高校生の頃なのですが、残念ながら、その後は大きなヒットに恵まれず。しかし、今なおコンスタントに活躍してくれているのがうれしいところです。

そして、彼の曲は、17年たってもあの時代からあまり変わりません。いい意味で。冒頭の「Light House」の最初のシンセなど、実に90年代風。続く「MY DAYS」など、軽快なピアノも実に彼らしいポップスになっています。このアルバムの最後に、彼の3rdシングル「君だから」のセルフカバーが収録されているのですが、最新の曲と並べても、ほとんど違和感がありません。

とはいっても、ちょっと懐かしさこそ感じられ、いわゆる「マンネリ」はあまり感じられません。決して曲のバリエーションに幅がある、というタイプではないのですが、おそらく、純粋にメロディーを聴かせる曲が多く、そしてそのメロディーラインの良さゆえに、マンネリを感じられないのでしょう。90年代の男性SSWの曲が、そのままパッケージされたような、懐かしさと楽しさが同居するような1枚でした。

評価:★★★★

東野純直 他の作品
GOLDEN☆BEST 東野純直~アーリーシングルコレクション~


ほかに聴いたアルバム

5WOMEN/SEAMO

5♡WOMEN

SEAMOが5人の女性シンガーとコラボ、と聞いて、すごく嫌な予感がして、あまりにも着うた系泣きメロそのまんまな「クリスマス大作戦」でがっくり来て・・・。ただ、DEEP PURPLEの大ネタそのままをサンプリングした「Hungry」はベタだけど、ロッキンな内容がなかなかカッコよく、続く「Change」もソウルフルな女性ボーカルで、なかなか悪くありませんでした。しかし、続く「Slow Down」もまた泣きメロ系で・・・。

なんか正直ビミョーな感じ。とりあえず、着メロヒット狙いの「男性ラッパー+女性シンガーの泣きメロ」路線にちょっとのっかりつつ、一応、それ以外の路線で、単純なセルアウトではないとエクスキューズしている感じで・・・。こういう企画は、これ1枚だけにしてほしいなぁ・・・。

評価:★★★

SEAMO 過去の作品
Round About
Stock Delivery
SCRAP&BUILD
Best of SEAMO

MODERN AGE/DOES

MODERN AGE

アニメ「銀魂」関連のシングルだけベスト10ヒットするほど売れて、それ以外だと全く売れないDOESのニューアルバム。曲にしかファンがつかないプロモーション手法って正直どうよ?とも思うのですが。

ただ、実際、このアルバムを聴くと、そのシングル「バクチ・ダンサー」が一番良く聴こえるのも事実で。また、全体的にも「バクチ・ダンサー」と同タイプの、マイナー系の楽曲が彼らには似合っているような印象を受けました。

悪くはないと思うのですが、終わった後、シングル曲以外、いまひとつ耳に残っていない点、なんとなく曲についたファンがミュージシャンにつかない理由がわかるような感じも。

評価:★★★

DOES 過去の作品
SUBTERRANEAN ROMANCE
THE WORLD'S EDGE
SINGLES

悪魔のささやき~そして、心に火を灯す旅~/エレファント・カシマシ

悪魔のささやき〜そして、心に火を灯す旅〜

ブレイク後、いろいろと迷走を続けていたように感じたエレカシですが、ここ最近は、徐々にそのスタイルを固めつつあるように感じます。それは、一見ポップでありながらも、その奥には、デビュー当初のような荒々しさを隠し持っているというスタイル。このアルバムも、特に前半、ポップなメロディーを聴かせながらも、バンドサウンドは骨太で荒々しいという、両面性を感じます。

さらに後半、爽やかな曲がならぶかと思えば、最後の最後、「悪魔メフィスト」では、ヘヴィーなギターリフに、宮本浩次のシャウトが炸裂という、荒々しいナンバーで締めくくり。ポップス路線と、ハード路線の間で迷走を続けていた彼らですが、その2つの路線を両立させるような方向性をようやく見つけ出したかのような1枚でした。

評価:★★★★★

エレファント・カシマシ 過去の作品
STARTING OVER
昇れる太陽
エレカシ自選作品集EPIC 創世記
エレカシ自選作品集PONY CANYON 浪漫記
エレカシ自選作品集EMI 胎動記

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2011年2月23日 (水)

全部新曲!

今週のシングルチャート
http://www.oricon.co.jp/rank/js/w/

今週は、なんと!シングルチャートベスト10すべてが新曲という驚異的なチャートに。そして1位は・・・

【特典生写真無し、イベント参加券無し】桜の木になろう(Type-A)(DVD付)

AKB48「桜の木になろう」。初動売上は94万2千枚という驚異的な売上を記録しています。季節柄、卒業をイメージした歌詞のバラードナンバー。前作の59万7千枚より大幅アップです。

正直なところ、ここまで行くと、すごいを通り越して、怖いとすら感じてしまいます・・・。複数枚買いも多いのでしょうが、ひとつの流れが起こると、みんながみんな、その方向に流れるような傾向が、最近、強いように感じて、AKB48や嵐の極端な売れ方も、その一環のように感じてしまいます。また、今後、AKB48や嵐の人気が落ちた時、シングル市場はどうなってしまうんだろう、という怖さも・・・・・・。

それに続くのが

2位 テゴマス「青いベンチ」
3位 コブクロ「Blue Bird」

こう並ぶと、どちらがどちらか混乱します(^^;;どちらも男性2人組ユニットですし。どちらも曲に「青」がつくし。ちなみにテゴマスの方は、解散した男性2人組ユニット、サスケの曲のカバーなのですが、サスケもコブクロも、ストリート出身だし。ちなみにテゴマスはNEWSの手越祐也と増田貴久によるユニット。コブクロの方はNHKアニメ「バクマン。」オープニングテーマになっています。コブクロは前作の初動8万2千枚から大幅ダウンの初動5万8千枚。もっとも、前作はフジテレビ系ドラマ主題歌とタイアップに恵まれ、前々作の初動も6万枚と考えると、今のコブクロのファンは大体このくらいといった感じなのでしょう。

4位はAAA「ダイジナコト」がランクイン。今回も小室哲哉先生作曲なのですが、今回は実に小室らしいメロディーに、つい「にやり」としてしまいました。アルバム「Buzz Communication」と同時発売。アルバムも今週2位にランクインしています。初動2万7千枚は前作の4万6千枚から大幅ダウン。もっとも、アルバムにもこの曲が収録されているだけに、PVをつけたりメイキングをつけたりと、なんとかファンに買わせようとしているみたいなのですが、この売上は立派でしょう。

5位6位はロック系が並びました。5位吉井和哉「LOVE&PEACE」、6位ONE OK ROCK「アンサイズニア」がそれぞれランクインです。

吉井和哉は約2年弱ぶりの新譜。ベタなタイトルが彼らしいですね。3月には、こちらも2年ぶりとなるアルバム「The Apples」が発売予定です。初動2万4千枚は前作の2万3千枚からほぼ横バイです。一方、ONE OK ROCKの初動2万3千枚は前作の1万1千枚から大幅アップ。ヘヴィーなロックサウンドながらも、ちょっとダークだけどポップなメロが心地よいナンバー。今後、もっとうれそうな予感も。

7位にはKalafina「Magia」がランクイン。TBS系アニメ「魔法少女まどか☆マギカ」エンディングテーマ。ハードロック風ギターと、妖艶なボーカルの組み合わせが妙に耳に残るナンバーです。初動売上2万2千枚は、前作の8千枚を大きく上回る結果となりました。

他にアニメ系は9位10位と並んで、どちらもキャラクターソングがランクインしています。9位テレビ東京系アニメ「イナズマイレブン」エンディングテーマ、イナズマオールスターズ「またね…のキセツ」、10位TBS系アニメ「インフィニット・ストラトス」エンディングテーマ「SUPER∞STREAM」、こちらはミュージシャン名が篠ノ之箒(日笠陽子),セシリア・コルコット(ゆかな),凰鈴音(下田麻美),シャルル・デュノア(花澤香菜),ラウラ・ボーデヴィッヒ(井上麻里奈)と、キャラクター勢ぞろいとなっております。

「SUPER∞STREAM」はちょっと懐かしい感じもするトランス。イナズマオールスターズは、いかにも子供向けアニメのテーマソングって感じでちょっとほほえましいのですが、こういうCDも、普通にヒットするんですね~。

そしてベスト10最後の1枚はKREVA「挑め」が入ってきました。初動1万3千枚は前作の初動1万2千枚からほぼ横バイ。澄んだような爽やかさが印象的なテンポのよいトラックと、KREVAのラップの絡みが、とても心地よいナンバーです。

いやぁ、10枚全部新曲はやはり多いなぁ(^^;;通常、1月にはじまったドラマやCM、アニメなどの主題歌が、シングル化されて2月はシングルが多く、そのシングルを収録したアルバムが3月に発売される・・・というケースが多いのですが、まさに今週、そのシングルのピークが来た感じですね。

では、着うた&アルバムチャートは金曜日に~。

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2011年2月22日 (火)

徐々にはまっていきそう・・・。

Title:HALCYON DIGEST
Musician:DEERHUNTER

Halcyon Digest

アメリカの4人組ロックバンドDEERHUNTERの新譜。いわゆる「ニューゲイザー」と呼ばれる、シューゲイザーバンドから強く影響を受けたバンドと括られることも多い彼ら。前作「Microcastle」も大きな話題となりました。

このアルバムも高い評判を得ていたのですが、最初聴いた時は、あまりピンと来ませんでした。わかりやすい盛り上がりもなく、比較的淡々と進んでいく内容が、ちょっと地味に感じられたからです。

しかし、2度3度聴くうちに、徐々にそのサウンドにはまっていきました。

シューゲイザーバンドの影響を受けたような、幻想的なバンドサウンドが美しくて、とても心地よいのですが、それにも増して魅力的なのが、そのメロディーライン。シンプルで、すぐに耳にひっかかってくるようなフックはないのですが、聴けば聴くほど身体に染み入るような魅力があります。

そんな美メロと幻想的なバンドサウンドの組み合わせがなんとも言えず魅力的。このアルバムの中でも特に気に入ったのが「MEMORY BOY」「HELICOPTER」。分厚いアレンジとメロディーのバランスが絶妙で、聴いていて幸せな気分にさせてくれる名曲でした。

例えれば、My Bloody Valentineと、TEENAGE FANCLUBを足したようなバンドといった感じでしょうか。もっとも、これらのバンドより、もうちょっとローファイな印象を受けましたが。美しいその音色がとても心地よい1枚でした。

評価:★★★★★

ちなみに、このバンドのボーカリスト、Bradford Coxは、このバンドとは別に、Atlas Soundというソロプロジェクトでソロ活動を行っているのですが、昨年末「Bedroom Databank」と題された、4枚のアルバムをフリーダウンロードでブログ上にアップし、話題を呼びました。

Title:Bedroom Datebank
Musician:Atlas Sound

Atlas_sound_bedroom_databank

4枚全49曲という太っ腹な内容なのですが、内容は、宅録らしいシンプルでアコースティックなサウンドがメイン。ただ、要所要所に実験的な曲が入っていたりして、かなり自由度の高い内容は、こういう形でのリリースの作品ならでは、といった感じでしょうか。シンプルながらも、心に残るような美メロは、こちらのアルバムでも健在。全4枚ということで、聴くのにかなりのパワーがいるかもしれませんが、興味がある人は是非。

評価:★★★★

そのブログ記事は↓で
The Bedroom Databank Vol.1
The Bedroom Databank Vol.2
The Bedroom Databank Vol.3
The Bedroom Databank Vol.4


ほかに聴いたアルバム

STRONGER WITH EACH TEAR/MARY J.BLIGE

Stronger Witheach Tear

テンポのよい軽快なリズムに、彼女のパワフルなボーカルとメロディアスなメロディーライン。全体的には、ほどよく手堅くまとめてきた印象。ただ、その分、聴いていていい意味で隙がないというのか、安心して聴いていられるというのか、彼女の実力の高さを伺える作品になっているように感じました。

評価:★★★★★

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2011年2月21日 (月)

垢抜けてきた?

Title:Spin The Music
Musician:Crystal Kay

Spin The Music

フルアルバムとしては2年4ヶ月ぶり。ちょっと久々となるCrystal Kayのニューアルバム。まず感じたのは、いい意味で彼女、垢抜けてきたのでは?ということでした。

前半、耳を惹くファンキーな「今夜はNo.1」や、ロッキンなエレクトロチューンに、ボーカルの迫力を感じる「FLASH」など、いままでも今風のR&Bチューンを積極的に取り入れてきた彼女ですが、いままではどこか優等生的にまとまっていたのが、より垢抜けてきたように感じました。

一方、「君がいれば」「I prey」のような、彼女らしい、日本人になじみやすいベタなメロディーのバラードナンバーも健在。耳なじみやすいメロディーをしっかりとしたボーカルで丁寧に聴かせるこれらのナンバーも、いわゆる「本格派」ではないのかもしれませんが、彼女の大きな魅力のように感じます。

彼女のさらなる成長を感じさせる1枚。より大人の女性へと成長していく彼女を感じさせます。これからの活躍も楽しみです。

ちなみに・・・聴きどころがもう1曲。Yellow Magic Orchestra feat.Crystal Kay名義になるのですが、「Thank You For Talkin' To Me Africa」が素晴らしい!Sly & the Family Stoneの曲をYMOがカバーしているのですが、ファンキーな演奏がめちゃくちゃカッコいい(特にうねるような細野さんのベースが!)。もちろん、Crystal Kayのボーカルも魅力的なのですが、テクノポップというYMOのイメージとはちょっと異なるソウルフルな演奏に、思わず惹きつけられてしまうような名カバーです。

評価:★★★★★

Crystal Kay 過去の作品
Shining
Color Change!
BEST of CRYSTAL KAY
THE BEST REMIXES of CK
FLASH


ほかに聴いたアルバム

YUKI"The Present" 2010.6.14,15 Bunkamura Orchard Hall/YUKI

YUKI“The Present”2010.6.14,15 Bunkamura Orchard Hall

タイトル通り、昨年6月渋谷文化村オーチャードホールで、オーケストラをバックに行われたYUKIのライブの模様をおさめたライブアルバム。どんなスタイルでも、「YUKIの曲だ」と一発でわかり、あらためてジュディマリとは全く異なるYUKIのオリジナリティーを獲得したのだなぁ、とあらためて感じました。ジュディマリ解散直後のソロでは迷走を続け、どうなることかと思ったのですが、もう、元ジュディマリという肩書きは不要ですね。MCも収録。ちょっと寒い部分もあるのですが、それはお愛想で(笑)。

評価:★★★★

YUKI 過去の作品
five-star
うれしくて抱きあうよ

MIXTURE/Dragon Ash

MIXTURE

アルバムの内容はタイトル通り。ここ最近、ラテン方向に向かっていたDragon Ashが、昔のようなミクスチャーロック路線に回帰した作品。さすがにこのジャンルに関しては十八番というか、聴いていて安心できる内容に。そういう意味では、かつてからのファンにとっては純粋に楽しめる内容だと思います。なんだかんだいって耳に残るメロディーも、迫力あるバンドサウンドも、Dragon Ashの実力を再認識できる作品だとは思います。が、以前の作品のように、強烈にシーンを変えてやろうというパワーが薄いというか・・・。スタイルこそヘヴィーですが、その内実は、前作と同様、攻撃性はあまり感じられません。「羊の皮をかぶったオオカミ」という表現はよくあるのですが、あえていえば「オオカミの皮をかぶった羊」といった感じで・・・。

評価:★★★★

Dragon Ash 過去の作品
The Best of Dragon Ash with Changes Vol.1
The Best of Dragon Ash with Changes Vol.2

FREEDOM

GALAXY HEAD MEETING/PONTIACS

GALAXY HEAD MEETING

ベンジーこと浅井健一の新バンドは、ブランキー時代の盟友、照井利幸と有松益男を迎えての3人組。うーん、もうちょっとひとつのバンドに腰を落ち着けて曲を発表してほしい感じがするのですが・・・。ソロになって以降、どうもいまひとつなベンジーですが、このバンドはさすが照井と組んだだけあって、ブランキー解散以降の作品の中では、なかなかカッコいい出来に。ただ、それでもちょっとマンネリ気味にも感じさせるバンドサウンドは、最初こそ惹き込まれるものの、後半はちょっと飽きてきたかも。でも、このバンドで2作3作と作品を発表していけば、傑作が産まれそうな予感も。

評価:★★★★

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2011年2月20日 (日)

レアものゲット!!

先日、近くのパルコへ行ったら、中古レコード屋が集まって、中古CD・レコードの即売会をやっていました。掘り出し物がないか、ちょっとのぞいてみたのですが、メインとなるのは中古レコード。CDはあまり量が少なく、めぼしい作品は正直少なかったのですが・・・

そんな中、思わぬレアものを見つけてしまいました!

Kan

KANちゃんが、公式サイトをオープンさせた記念で限定販売したアルバム!「何の変哲もない Love Songs」!!なんとわずか680円!発売当時、ついうっかり買いそびれてしまった私にとっては、喉から手が出るほど欲しい一品。もちろん、何らとまどいなく購入です(笑)。

Title:何の変哲もないLove Songs
Musician:木村和

bank bandがカバーして話題となった「何の変哲もないLove Song」をはじめ、新曲が2曲+既発表曲のピアノ弾き語りカバー6曲によるアルバム。ミュージシャン名義がKANではなく、あえて本名の木村和であるところに、一種の気合が感じられます。

「何の変哲もないLove Song」は、その後、ライブアルバムに収録されたため、はじめて聴いた作品ではないのですが、タイトル通り、特にひねりもなく、でも、「好き」という気持ちを等身大で伝える素敵なラブソングは、彼の真骨頂といったところ。やはり何度聴いても名曲ですよね~。

今回、純粋にはじめて聴いたのは、もう1曲の新曲「雪風」。こちらも今の寒いシーズンにピッタリのラブソング。雪が、冷たく降りしきるものではなく、君の住む街をつつみ込む、どこか暖かみを感じるものとして描かれていて、寒い季節の中、ぬくもりを感じさせる作品。ちょっとマッキーの「北風」に通じるものもあるかも??

既発表曲に関しても、ピアノ一本の弾き語りだからこそ、よりメロディーと歌詞の素晴らしさが浮かび上がる名曲ばかり。思わず聴きほれてしまいます。「東京ライフ」とか、ふるさとを離れて東京で一人暮らしをしている人には、胸に染みるものがあるのでは?KANちゃんにしてはちょっと珍しい感じがする、かなりダークな鬱ソング「月海」も、聴いていてグッと来るものがあります。

もし、万が一ワゴンセールでころがっていたら、迷わず手に入れてほしい名作でした。「雪風」とか、また何らかの形で発表してくれないかなぁ。このまま限定盤の中のレアな1曲として埋もれさせておくには実に惜しい気がします・・・。

評価:★★★★★

KAN 過去の作品
IDEAS~the very best of KAN~
LIVE弾き語りばったり#7~ウルトラタブン~
カンチガイもハナハダしい私の人生
Songs Out of Bounds

そして今日紹介するもう1枚(?)が・・・

Title:Live in Canada 2010.October
Musician:uhnellys

Uhnellys

また、例のごとく、OTOTOYによるフリーダウンロード音源。uhnellysは、このフリーダウンロードではじめて知ったのですが、Kim、midi*による、男女2人組ユニット。海外でも高く評価されているそうで、こちらはタイトル通り、昨年10月に行われたカナダでのライブ音源だそうです。

ただ・・・やはりフリーだから、でしょうか、音はちょっと小さめ。ボーカルもあまり聴こえず、全体的に迫力はちょっと不足気味。HIP HOPとジャズ、それにロックの要素を融合したようなサウンドは、現場で聴けばカッコいいのかなぁ、と思いつつ、この音源では、残念ながらそこまで伝わってきませんでした。

全5曲20分弱の音源なのですが、楽曲のバリエーションもちょっと少なかったような印象も・・・。ミュージシャン名どおり、「うねり」がおもしい部分も随所に感じたのですが、ちょっと惜しい感じがしました。オリジナルアルバムだと、やはり印象も変わるのでしょうか?ちょっと気にはなったのですが・・・。

評価:★★★

フリーダウンロードは↓から。3月1日までだそうです。
http://ototoy.jp/feature/index.php/20110207

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2011年2月19日 (土)

2010年ベストアルバム(邦楽編) その2

おとといに続き、2010年ベストアルバム邦楽編の5位から1位です。

5位 KIMONOS/KIMONOS

Kimonos

聴いた当時の感想はこちら

向井秀徳がLEO今井と組んだ異色のユニットKIMONOS。ある種の泥臭さが魅力的な向井秀徳と、スタイリッシュなイメージが強いLEO今井の組み合わせが、どのように音楽に作用するのか、とても気になっていたのですが、出てきた音楽は、いい意味で2人の個性が足しっぱなしになったような、独特の方向性を持ったアルバムになっていました。今後の活躍にも注目です。

4位 マニフェスト/RHYMESTER

マニフェスト

聴いた当時の感想はこちら

ある意味、日本のHIP HOPの理想形のひとつかもしれません。しっかりと耳に入るリリックは、リアリティーがあり、また、地に足をつけたような社会派の歌詞も多く、しかしユーモラス。バラエティーに富んだトラックも、最後まで飽きることがありません。その実力を、あらたえて実感した1枚でした。

3位 言葉にならない、笑顔を見せてくれよ/くるり

【送料無料】言葉にならない、笑顔を見せてくれよ/くるり[CD]通常盤【返品種別A】【smtb-k】【w2】

聴いた当時の感想はこちら

アルバム毎に、そのスタイルを変えていったくるり。このアルバムは、そんな彼らが、たどりついた場所のように感じました。そこにあったのは、シンプルなメロディーラインと歌詞。もともとくるり岸田は、実に素晴らしいメロディーラインを書く才能の持ち主でしたが、この最新アルバムでは、そんなメロディーを惜しみなく聴かせる名曲の連続。いい意味で力の抜けた部分も感じられ、結成から12年、そろそろ中堅からベテランの領域に入ろうとしている彼らの余裕も感じられます。安定して傑作をリリースし続ける彼らですが、最新作もまた、彼らの代表作のひとつとなりそうな傑作でした。

2位 2010/クラムボン

2010

聴いた当時の感想はこちら

ヘッドフォンでしっかり聴けば聴くほど、そのアレンジの奥の深さにはまっていく一方、そんなじっくりと聴きこまなくても、ポップなメロディーが楽しめる作品。ここ最近、実験的な作品が続き、ポップスさが後ろに下がってしまったような印象があったのですが、最新作ではグッとポップになり、かつてのクラムボンらしさを強く感じさせてくれる傑作でした。

そして・・・

1位 友だちを殺してまで/神聖かまってちゃん

友だちを殺してまで。

聴いた当時の感想はこちら

はい、そうです。上半期の2位と1位が逆転しています。そうなんです。上半期ベスト5の時も、聴けば聴くほどこのアルバムにはまっていったのですが、その後も何度か聴くうちに、どんどんとはまっていってしまいました。神聖かまってちゃんのこのアルバムは、好き嫌い関わらず2010年という年を代表する1枚でしょうし、また、正直彼ら、この1枚以降傑作をリリースできなくても、日本のポップス史に名前を残すのではないでしょうか。12月には早くも最新アルバムを、それも2枚同時にリリースしています。その2枚のアルバムに関しては・・・いまのところ、このアルバムほどはまっていません。ただ、その2枚に関しても、聴けば聴くほどはまっていってしまうかも・・・。

以上、今年のベスト10でした。あらためて10枚並べると・・・

1 友達を殺してまで/神聖かまってちゃん
2 2010/クラムボン
3 言葉にならない、笑顔を見せてくれよ/くるり
4 マニフェスト/RHYMESTER
5 KIMONOS/KIMONOS
6 THERE'S NO TURNING BACK/THE BAWDIES
7 カンチガイもハナダハしい私の人生/KAN
8 ナクナイ/たむらぱん
9 10's/OKAMOTO'S
10 キャンプ・バンゲア/ソウルフラワーユニオン

音楽不況だなんだの言われるここ最近の音楽シーンですが、洋楽同様、リリースされる作品の内容から考えると、むしろシーン全体は、非常に活気を帯びているのでは??と考えさせられる充実した内容でした。

特に、神聖かまってちゃんをはじめとする、若者の気持ちを代弁するバンドや、THE BAWDIESやOKAMOTO'Sのように、オールドスタイルのロックをリスペクトし、今に再生しようとしているバンドなど、興味深い新人バンドが続々と登場し、今後のシーンが実に楽しみになってきます。

それを反映し、正直、10枚に絞り込むのにもとても苦労した今年の年間ベスト10でした。今、言われている「音楽不況」は、単なるCDの売上云々に係る話しに過ぎない、ということを実感した2010年でした。2011年も、たくさんの素晴らしい作品に出会えますように。

2007年 年間1 
2008年 年間1  上半期
2009年 年間1  上半期
2010年 上半期

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2011年2月18日 (金)

どちらも2週連続1位

今週の着うたチャート

2011年2月9日~2011年2月15日付チャート

着うたチャート1位は、やはり強いあの曲。

Distance

今週の1位は西野カナ「Distance」が2週連続で1位を獲得。シングルチャートでは、EXILE、RADWIMPSに続く3位でしたが、着うたではやはり強いですね。またロングヒットとなるのでしょうか。なお、シングルチャートで2位だったRADWIMPS「狭心症」は、今週、初登場で9位にランクインしています。

初登場トップは2位のLGYankees「ウェディングロード feat. Noa」。もう、タイトル通りの、着うた仕様のラップ+女性ボーカルの泣きメロ・・・着うたでのこの流行、いつまで続くんだ??2月16日発売予定のアルバム「BARIBARI LGYankees」からの先行配信です。

3位はナオト・インティライミ「今のキミを忘れない」。こちらも2月16日発売予定のシングルからの先行配信です。爽やかなメロディーとアレンジが気持ちいいポップチューン。シングルではなかなかブレイクしませんが、着うたでは好セールスを記録しています。

初登場はもう1曲。10位にはヒルクライム「臆病な狼」がランクインしています。彼らも、着うた主導でヒットを続けていたのですが、今回の作品に関しては厳しい結果になっています。ただ、いつもの泣きメロ系のポップスというよりも、HIP HOPの要素をかなり強めたマイナー調のナンバーになっています。

他には今週7位に、少女時代「Gee」が22位からランクアップしベスト10入り。1月28日に出演した「ミュージックステーション」の影響でしょうか?1月18日付チャート以来、4週ぶりのベスト10返り咲きとなりました。


今週のアルバムチャート
http://www.oricon.co.jp/rank/ja/

今週は4枚の新譜がランクイン。ただし、ベスト3のうち2枚は先週と変わらずでした。

あの・・夢もてますケド。

まず1位は遊助「あの・・夢もてますケド。」が2週連続で1位獲得です。ただ、売上はわずか1万5千枚。かなり寂しい1位となっています。2位はKARA「ガールズトーク」。こちらも、先週に引き続き2位獲得です。

3位には、ビジュアル系バンドAlice Nine「GEMINI」がランクインしてきました。3位は前作の7位を大きく上回る自己最高位。ただし、初動はわずか1万枚と、前作の1万3万枚を下回ってしまいました。

以下、初登場は、まず5位にTHE野党「8:10pm」が入ってきました。なんかのお笑いユニットか、テレビの企画モノみたいなミュージシャン名なのですが、湘南乃風のSHOCK EYE、ポルノグラフィティの新藤晴一、若手サウンドクリエイター篤志の3人からなるユニットだそうです。湘南乃風とポルノグラフィティって、かなり意外な組み合わせで、正直、ファンもかぶらなさそう・・・。ポルノグラフィティの最新オリジナルアルバム「∠TRIGGER」が初動8万3千枚、湘南乃風の最新アルバム「湘南乃風~JOKER~」の初動売上が8万4千枚に対して、初動はわずか8千枚と10分の1・・・売上の面ではちょっと厳しい結果になっています。

6位には、ちょうど今週のシングルチャートで、復帰第1弾シングルがベスト10入りした、黒夢へのトリビュートアルバム「FUCK THE BORDER LINE」が入ってきました。シドやPlastic Tree、the GazettEのようなビジュアル系バンドがメインとなり、黒夢のヒット曲をカバーしています。NICOTINEや山嵐のようなハードコア系のバンドも入っているのですが、すごく意外!!というミュージシャンがいないのはちょっと残念かも。

8位には、元Hi-STANDARDのボーカル難波章浩の難波章浩-AKIHIRO NAMBA-名義による2枚目のアルバム「PUNK ROCK THROUGH THE NIGHT」がランクイン。こちらは前作の「THE WORLD iS YOURS!」の45位から大幅アップ。ハイスタ解散後にリリースした作品の中では、初のベスト10ヒットとなりました。

新譜は以上なのですが、あと1枚。10位に昨年12月にリリースされたアメリカのシンガーソングライターP!INKのベストアルバム「Greatest Hits...So Far!!!」(邦題「グレイテスト・ヒッツ」)が先週の17位からランクアップし、一気にベスト10入りしています。これは、フジテレビの月9ドラマ「大切なことはすべて君が教えてくれた」に、P!INKの曲が起用されていることから一気に注目を集めた影響らしいです。

今週の着うた&アルバムチャートは以上。チャートはまた来週の水曜日に~。

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2011年2月17日 (木)

2010年ベストアルバム(邦楽編) その1

こちらもすっかり時期はずれの感は否めませんが、邦楽年間ベスト10第1回目。10位から6位までです。

10位 キャンプ・バンゲア/ソウルフラワーユニオン

キャンプ・パンゲア

聴いた当時の感想はこちら

ソウル・フラワー・ユニオンは、以前から政治色の強いバンドで、最近では、沖縄の米軍基地問題に真っ向から取り組んでいたりします。しかし、そんな中で発売された今回のアルバム、確かに歌詞を読み解けば、彼らの強い主張を感じる曲もあるのですが、パッと聴いた感じでは、政治色の強さはあまり感じません。このアルバムから感じるのは、ただ純粋な音楽の楽しさ。祝祭色が豊かなダンスミュージックが、ただ純粋に音楽を楽しもうという、「ラブ・アンド・ピース」という主張を訴えかけるような作品です。

9位 10'S/OKAMOTO'S

10’S

聴いた当時の感想はこちら

今年は、今後のシーンを代表しそうな新人バンドが数多く登場しました。その中で、ひとつ大きな特徴だったのが、60年代あたりのロックの空気をそのまま引き継いだようなバンドが多く登場したこと。彼ら、OKAMOTO'Sは、まさにそんなバンドの代表格だと思います。この作品に続いた「オカモトズに夢中」は、若干ボーカルの弱さが気になってしまったのですが、今後、まだまだ傑作をリリースしてくれそうな予感のするバンドです。

8位 ナクナイ/たむらぱん

ナクナイ

聴いた当時の感想はこちら

昨年リリースした「ノウニウノウン」も大傑作。続く新作は、確かに前作ほどの衝撃は受けませんでしたが、女性ポップスシンガーの中で、頭ひとつもふたつも出ているなぁ、と感じさせる傑作でした。明るく楽しいポップソングながらも、どこかひねくれたメロディーが妙に耳に残ります。あとはブレイクを待つだけ??

7位 カンチガイもハナハダしい私の人生/KAN

カンチガイもハナハダしい私の人生(DVD付)

聴いた当時の感想はこちら

上半期ベスト5と同じ文句になりますが(笑)、今、日本で最もカンチガイされているミュージシャンによる傑作。これぞKANという名曲と、ユーモアセンスと実験センスにあふれたポップスが並んだ、ほどよくファンの期待を裏切りつつ、ファンの求めるものにもちゃんと答えている、実に彼らしい傑作アルバムです。

6位 THERE'S NO TURNING BACK/THE BAWDIES

THERE’S NO TURNING BACK

聴いた当時の感想はこちら

昨年にリリースされた「THIS IS MY STORY」に続き、本作も年間ベスト10入り。実際に売上も、ベスト10入りを記録し、ライブはほとんどチケット困難になるほどの人気ぶり。ロックが、もっとも人気があった時代のスタイルを、音楽性のみならず、ポピュラリティーやアイドル性という部分も含めて引き継いでいる感じも。9位OKAMOTO'Sと並び、今後の日本のロックシーンを引っ張る存在になる、かも?

そんな訳で、明日のヒットチャートを挟んで、続きは土曜日に!

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2011年2月16日 (水)

予想通り着うたとは逆

今週のシングルチャート
http://www.oricon.co.jp/rank/js/w/

先週の着うたチャート。先行配信の影響で、ベスト3が西野カナ→EXILE→AKB48の順だったのですが、シングルチャートでは予想通り、逆の順位に。

Each Other's Way 〜旅の途中〜

1位はEXILE「Each Other's Way~旅の途中」が獲得。3月9日にはニューアルバム「願いの塔」発売を控えています。アルバムからの先行シングルという影響か、初動10万1千枚は前作17万7千枚からダウンです。

で、着うたでは1位だった西野カナ「Distance」は3位にランクイン。初動も3万5千枚と、前作の4万1千枚からダウンしてしまっています。

その間に挟まれるように2位になったのがRADWIMPSのニューシングル「狭心症」。こちらも3月9日発売のニューアルバム「絶体絶命」からの先行シングル。初動6万8千枚は前作の9万枚から減少したのは、アルバムからの先行配信の影響でしょうか?出だしの歌詞「この眼が2つだけでよかったな~♪」という歌詞はバンプに似たような歌詞があったような??いつものラッドに比べると、ヘヴィーな作風ながら、ゆっくりと刻むリズムがとても印象的なナンバーになっています。

以下・・・

まずアイドル系。5位にスマイレージ「ショートカット」、10位YGA「恋愛ストライカー」がランクイン。スマイレージはハロプロ系のアイドルユニット。打ち込みベースの爽快な楽曲は、80年代のアイドルソングを彷彿とさせます。YGAは、「よしもとグラビアエージェンシー」の略で、吉本興業の架空のグラビアアイドル所属事務所だそうで、このシングルで初のベスト10ヒット。売れるとわかると、どんどんとこの市場にいろいろなところから参入してきますね・・・今がピークだとは思うのですが。

6位には、復活を果たした黒夢の、約12年半ぶりとなるシングル(!)「ミザリー」がランクインしました。復活ライブが1分で中止になったニュースがあったり(中止になって話題になることが目的だったと思うのですが・・・)、トリビュートアルバムが発売となったりなにかと話題の彼ら。正直、復活するとは思いませんでした・・・。楽曲の感じは正直、ちょっとSADSっぽいのですが、今後はどんな方向性の曲を聴かせてくれるのでしょうか。2月26日には、復活ライブも予定されていますが、次は約13年ぶりのアルバム発売か??

そして7位には、ガールズバンドSCANDAL「Pride」がランクイン。TBS系アニメ「STAR DRIVER 輝きのタクト」エンディングテーマ。初動1万7千枚は、前作の2万8千枚からダウンしています。

今週のシングルチャートは以上。着うた&アルバムチャートは金曜日に~。

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2011年2月15日 (火)

2010年ベストアルバム(洋楽編)

すっかり遅くなってしまいましたが、2010年のベストアルバム。まずは洋楽編ベスト5から。

5位 SWANLIGHT/ANTONY AND THE JOHNSONS

Swanlights

聴いた当時の感想はこちら

前作「The Crying Light」からわずか1年。またもや傑作が登場しました。今回の作品も、基本的には前作の方向性を踏襲したもの。大きな変化はありません。しかし、彼の美声には本当に聴きほれてしまいます。この美声があるからこそ、似たタイプの曲が続いても、飽きることがないのでしょう。中でも、ビョークとのデゥエットソング「FLETTA」は傑作!この1曲のためだけでも、聴いて損のない傑作だと思います。

4位 Shadows/TEENAGE FANCLUB

シャドウズ

聴いた当時の感想はこちら

上半期も3位だったTEENAGE FANCLUBの新作が、年間でも4位!上半期にいろいろと書いたので、いまさら付け加えることもないのですが・・・やはりなんといっても、彼らの飽きることない美メロの素晴らしさ。言うことなしの傑作です!

3位 Plastic Beach/GORILLAZ

Plastic Beach

聴いた当時の感想はこちら

こちらも、上半期2位だった作品。ここ最近、GORILLAZ解散の噂も流れていますが、さてさて・・・。アルバム「The Fall」が、ストリーミング限定でリリースされていますが、こちらはまだ未聴。GORILLAZも、今後もコンスタントに活動を続けてほしいのですが、それ以上にblurのニューアルバム、そろそろリリースしてくれないかなぁ~。

2位 CONTRA/VAMPIRE WEEKEND

Contra (Ocrd)

聴いた当時の感想はこちら

11月にはじめて彼らのライブを見ました。1時間半にも満たない時間の長さについては、いかんともしがたいものの、ステージ自体は最高!テンポよい独特のリズムを満喫することが出来ました。VAMPIRE WEEKENDは前作も2008年度の2位だったのですが、2作連続の年間2位。1枚目は傑作だけど、2枚目は・・・というバンドが多い中、2作続けて傑作というのは素晴らしい限り。今後の活躍に期待が持てそうです。

そして・・・

1位 WAKE UP!/John Legend&The Roots

ウェイク・アップ!

聴いた当時の感想はこちら

もう、文句なしの傑作。めちゃくちゃはまりました!70年代のソウルの隠れた名曲、いわゆるレア・グルーヴのカバーがメインなのですが、昔の曲そのままではなく、HIP HOP的な要素を取り込むことにより、音も今風にまとめあげているほか、社会に対する主張をアルバムの中に強く織り込み、それに沿った歌詞の曲を集めているという点、単なる懐古趣味的なカバーアルバムにはなっていません。どす黒いグルーヴがたまらない傑作です。

以上。

ベスト5には入りませんでしたが、VAMPIRE WEEKENDだけではなく、他にもDEERHUNTERやARCADE FIREなど、粋のよい新人バンドがグッと増えた感のある洋楽シーン。他にもKANYE WESTの新譜も傑作でしたし、音楽不況だなんだと言われている中、傑作アルバムはコンスタントにリリースされており、むしろ音楽シーン自体は元気があるのでは?とも思ってしまいます。

あらためてベスト5を並べると

1 WAKE UP!/John Legend&The Roots
2 CONTRA/VAMPIRE WEEKEND
3 Plastic Beach/GORILLAZ
4 Shadows/TEENAGE FANCLUB
5 SWANLIGHT/ANTONY AND THE JOHNSONS

今年は続々大物の新譜のリリースが予定されている(という話しは毎年出てくるような気がするんだけど、実際はどうなんだろう??)らしいので、そちらも期待したいところ。今年もたくさんの傑作に出会えそうな、そんな予感がします。

ちなみに過去の洋楽ベストアルバムは・・・

2007年 年間
2008年 年間 上半期
2009年 年間 上半期
2010年 上半期

 

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2011年2月14日 (月)

邦楽ロックの黎明期

以前、紹介した、徳間ジャパンが管理するレーベルが昭和期にリリースした作品を集めたオムニバスアルバム「Groovin' 昭和」。今回はその第3弾。11月に発売された最後の2枚です。

Title:GROOVIN'昭和!6~東京ディスコ・ナイト

GROOVIN’昭和!6~東京ディスコ・ナイト

こちらはディスコソングやニューウェーヴ系の曲を集めたオムニバス。正直言うと、全7枚の中で、一番インパクトは薄かったかもしれません(^^;;全体的に80年代の歌謡曲風といった感じ。ちょっと懐かしさを感じられますが、無難な感じにまとめあげられたポップスが多く、強力なインパクトを持った曲が少ないのがちと残念。平均点はほどよくクリアしているのですが、圧倒的な名曲もなければ、珍曲もない、といった感じでしょうか?

ただ、その中でも注目したい曲もあって、13曲目「Tu Tu」を歌っているポータブル・ロックは、あの元ピチカート・ファイヴの野宮真貴が、ピチカートの前に所属していたバンド。ちょっとアイドルポップスっぽいのですが、かわいらしいボーカルが印象的な軽快なポップチューンになっています。

他にも、「You Really Got Me」「Star Man」を、不気味なインストでカバーしたGateballは、あの近田春夫のバンドですし、ちょっと佐野元春っぽい「Young Boy Blues」を歌う篠原太郎は、THE BREAKERSというバンドで、元ブルーハーツ、現ザ・クロマニヨンズの真島昌利と組んでいたメンバーだそうです。

ああ、なんだかんだ言っても聴き所は多いや(笑)。ただ、他の6枚のインパクトが強すぎるわけでして(笑)。

で、ラストはこの1枚。

Title:GROOVIN'昭和!7~ロマンチスト

GROOVIN’昭和!7~ロマンチスト

前にも書いたのですが、なぜか最近、妙に邦楽ロックを売り出そうとする媒体が増えていて、タワレコなんかも「日本革命ロックガイド」なる本も出して、邦楽ロックのキャンペーンなんかはじめちゃったりしています。

そんな中、素直にキャンペーンに乗っかって、邦楽ロックを聴いてみましたってのも悪くはないと思うのですが、そんな時に圧倒的にお勧めしたいオムニバスだと思います。とにかく面子がめちゃくちゃ豪華。タイトル曲「ロマンチスト」を歌っているザ・スターリンをはじめ、あぶらだこFriction突然段ボールP-MODELボアダムスヒカシューなどなど、70年代80年代あたりの、邦楽ロックシーンの、いわゆるオルタナティヴシーンを代表するバンドの曲が詰め込まれています。

ここらへんの70年代80年代の「オルタナティヴ」的なこれらのバンドの曲を聴くと、邦楽ロックバンドも、決して洋楽に比べて劣っていたわけじゃないよなぁ、ということを感じます。確かに、先駆性だったり、リズム感、グルーヴ感という面では、ちょっと物足りなさを感じる部分もありますが、メロディーやなによりも曲にかけるパッション、また、やはり日本語だからこそ私たちにもダイレクトに伝わる歌詞など、曲全体で比較した場合、邦楽ロックも洋楽に比べて決して負けていない。「日本のロックは聴かない」なんて人がいまだにいたとしたら、かなりもったいないことをしているなぁ・・・ということを感じました。

ただ一方で、一応「昭和」で括ってあるのだから、面影ラッキーホールみたいなあくまでも昭和歌謡「風」の曲を入れるのはどうかと・・・。他にも山本精一&Phewとか、哀秘謡とか、もちろん曲のクオリティーに関しては文句のつけようがないのですが、やはり昭和の曲と昭和「風」とは違うと思うんですよね。曲のネタが足りなかったのかなぁ?

いや、しかし邦楽ロックのカッコよさを再認識できるオムニバスだったと思います。ある意味、最近のロックバンドには薄くなってしまったある種のアングラ感、危険な雰囲気もたまりません。ロックリスナーは、この1枚だけでも聴くべし。

評価:
GROOVIN'昭和6 ★★★★
GROOVIN'昭和7 ★★★★★

GROOVIN'昭和1,2,3
GROOVIN'昭和4,5


ほかに聴いたアルバム

COLOR/オレスカバンド

COLOR

軽快なスカ、なのですが、スカバンドにありがちな、勢いだけで押して行くという感じではなく、メロディーをしっかりと聴かせている印象。「街を出るよ」「アイマイユーミーマイン」など、切ないメロも後に残りますし、「自転車」などヒットポテンシャルもありそうな、メロディアスなナンバーも。いままで気になっていた曲のバリエーションもグッと広がり、一気に成長を感じられたアルバムでした。

評価:★★★★★

オレスカバンド 過去の作品
What a Wonderful World! vol.1
What a Wonderful World! vol.2

BAD TIMES 2000-2010 URA-BAN BEST/RIP SLYME

BAD TIMES

「GOOD TIMES」に続く、こちらはいわばカップリング曲に、アルバム収録曲の隠れた名曲の中から、ファンの人気投票で選ばれた曲を収録した企画盤。楽しくダンサナブルなシングル曲に比べると、どちらかというと実験的な要素を感じる曲も多く、若干とっつきにくい印象も。ただ、シングルで一般的にイメージされるRIP SLYMEの単純なポップではない一面も見られます。「GOOD TIMES」でRIPを気に入った方は、次に聴いて欲しいアルバムかと。

評価:★★★★

RIP SLYME 過去の作品
FUNFAIR
JOURNEY
GOOD TIMES

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2011年2月13日 (日)

ビートルズとその時代 SWINGING LONDON 50's-60's@岡崎市美術博物館

Okazaki1

連休の初日、岡崎市美術博物館で行われた企画展「”ビートルズとその時代”SWINGING LONDON 50's-60's」に足を運んできました。

Okazaki2

この日は朝から大雪。愛知は普段、雪なんてほとんど降らないのですが、今日は右みたいに一面真っ白。ただ、道路にはほとんど雪がつもっていなかったので、岡崎市美術博物館までは、難なくたどりつくことが出来ました。

ただ、遠いよ・・・。東岡崎駅からバスで30分って・・・・・・。

3連休とはいえ、雪の中なので、人は少なめ・・・とはいえ、ほぼひっきりなしに人は入ってきていましたが。

展示会は、「ビートルズ」を前面に押し出しているのもも、メインとなるのは、ジミー・ペイジが提供してくれた、ヤードバーズやツェッペリン時代の衣装やギターがメイン。ビートルズ関連といえば、ポール・マッカートニーが実際にレコーディングでつかったスチール・ギターに「Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band」のジャケット写真の中に用いられたテレビ(最近、ソニー製だと判明したのだとか!)を購入した時の領収書くらいでした。

もっとも、ジミー・ペイジの衣装やギターも7、8点ずつ程度。ここらへんの展示物は確かに貴重で、ファンなら一見の価値があるかも?ただ、それ以外は、基本的に、50年代60年代のイギリスの家具や家電などが展示されていて、「ビートルズ」という表題に惹かれて来ると、ちょっと肩透かしをくらう、かも。

その家具や家電の中には、ソニー製のトランジスタラジオやホンダ製のバイクもたくさん。おそらく、当時のソニーやホンダって、今のサムソンみたいに、徐々に欧米に受け入れられてきた新興メーカーだったんでしょうね。他にも妙に目立ったのが、ブラウン製のラジオやレコードプレイヤー・・・あの、髭剃りで有名なブラウンです。知らなかったんですが、もともとはラジオやレコードプレイヤー、あとテレビとかも作っていたメーカーだったんですね。

そして肝心のジミー・ペイジ愛蔵の品物は、まとめて一部屋だけに展示。ステージ衣装は、やはりまじまじと見ると派手だなぁ(笑)と思いました。ただ、実際にステージに用いられたと思うと、ちょっと感じ入るところもありました。

入場料は大人800円で、3月21日まで開催中。ビートルズのファンよりも、ツェッペリンのファン向けかも(^^;;貴重な衣装やギターなどを見れたのですが、音楽がらみの展示品の量がかなり少ないのが難点かも。あと、ちょっと遠いし。どうせなら、家電や家具じゃなくて、当時のミュージシャンのポスターや雑誌、レコードジャケットとかたくさん展示してくれれば楽しかったんだけどなぁ~。

【おまけ】

Okazaki3

岡崎市美術博物館の裏から撮影した風景。雪が後ろの山を白くしていて、なかなかきれいだったので思わず1枚。ですが、写真だとあまりきれいさが伝わらなかったかも(^^;;ヘタな写真ですいません。

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2011年2月12日 (土)

時期はずれでごめんなさい!!

Title:Merry Christmas II You
Musician:Mariah Carey

メリー・クリスマス II ユー

おもいっきり時期はずれでごめんなさい(^^;;昨年末にリリースされた、マライア・キャリーのクリスマスアルバム第2弾です。

基本的に、彼女のオリジナル曲と讃美歌が交互に収録されているような内容。とはいえ、讃美歌に関しては、正直個人的に馴染みがないため、ほとんどクリスマスっぽいオリジナルアルバム、のような感覚で聴けてしまいました(笑)。

明るいポップソングから、しんみりジャジーに聴かせるナンバー、歌い上げるゴスペル調の曲、彼女らしいバラードナンバーなど、1曲1曲実にバラエティー豊かな作風。それを彼女の力強いボーカルで歌い上げます。

ただ、やはりクリスマスをテーマとした作品だからでしょうか、どの曲からも希望や幸せな雰囲気があふれだしている曲ばかり。とかく嫌な出来事も多いここ最近ですが、クリスマスシーズンくらいは、こういう曲を聴いて、おだやかに、そして楽しく、過ごしたいですね・・・って、もう2ヶ月くらい過ぎてしまいましたが・・・。

最後は、あの大ヒットしたクリスマスのスタンダードナンバー「All I Want for Christmas Is You」に、ラストは「Auld Lang Syne」・・・って、こちらは日本人にもおなじみ「蛍の光」ですね。私たちにもおなじみのナンバーで締めくくります。ラストの「Auld Lang Syne」は、クリスマス、というよりも年末!といった感じ(紅白のラストを思い出しますね)。アメリカでは大晦日のカウントダウンで歌われるそうなので、やはりイメージとしては、1年の締めくくりという意味をこめて、アルバムのラストに持ってきたのでしょうか?

クリスマスに、楽しくみんなで聴きたい、素直に楽しいクリスマスアルバムでした。

評価:★★★★

Mariah Carey 過去の作品
Memories Of An Imperfect Angel

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2011年2月11日 (金)

大物ばかりのベスト3

今週の着うたチャート

2011年2月2日~2011年2月8日付チャート

新譜が多かった先週のチャートとうってかわって、今週は新譜がわずか3枚。しかし、その3枚は、どれもシングルチャートでも上位に食い込みそうな大物ばかりで・・・。

Distance

その3組は、AKB48、EXILE、そして西野カナ。シングルチャートではおそらくAKB48>EXILE>西野カナという売上の順と思うのですが、やはりそこは着うたの女王西野カナ。2月9日発売予定のシングル「Distance」の先行配信分が、AKB48、EXILEを退けて見事1位獲得です。今回は、アップテンポの軽快なポップチューンに仕上げています。

2位は、同じく2月9日リリース予定のシングルの先行配信、EXILE「Each Other's Way~旅の途中~」。爽やかな雰囲気のポップチューン。3月発売予定のアルバムからの先行リリースだそうなので、シングルチャートではあまり伸びないかも・・・。

そして3位はAKB48「桜の木になろう」。出た!桜ソング!!これで4年連続リリースって、露骨すぎだなぁ。2月16日発売予定シングルの先行配信。しっとりとしたミディアムテンポのナンバーで、シングルではかなりのヒットを記録しそうです。

シングルの売上順とは、おそらく真逆というのがおもしろいところ。ただ、ここ最近、AKB48みたいな女性アイドル系も着うたでもロングヒットを飛ばしているだけに、来週以降の動向は、また変わってくるかも。

他に9位にソナーポケット「100年先まで愛します。」が11位から2ランクアップでベスト10に再ランクイン。先々週、初登場で3位にランクインして以来のベスト10入りとなりました。


今週のアルバムチャート
http://www.oricon.co.jp/rank/ja/

先週に続き新譜ラッシュが続くアルバムチャート。今週は5枚の新譜がランクインしています。

あの・・夢もてますケド。

まず1位から初登場。遊助「あの・・夢もてますケド。」がランクイン。前作「あの・・こんなんできましたケド。」が最高位2位だったので、初の1位獲得となりました。ただ、初動は前作が16万7千枚だったのに対して、7万9千枚と大幅ダウンしてしまっています。しかし、タイトル、なんか苦笑いしちゃうようなあざといタイトルだなぁ・・・(苦笑)。

2位は先週4位のKARA「ガールズトーク」がランクアップ。自己最高位タイで、5週連続1位はOZONの「DISCO-ZONE~恋のマイアヒ~」以来・・・って、OZON以来といわれても・・・(^^;;3位はflumpool「Fantasia of Life Stripe」が先週の2位からワンランクダウンでベスト3をキープしています。

続く初登場は、5位に女性シンガーYU-A「2 Girls」が入ってきました。どちらかというと、着うた狙いという印象が・・・。直近のシングル「CHANGE」も最高位64位と奮いませんでしたが、アルバムは前作に続き、見事ベスト10入りです。初動1万3千枚は前作の1万9千枚から若干のダウンとなりました。

6位は赤飯がランクイン・・・って誰???と思ったら、人気動画サイト、ニコニコ動画で話題のシンガーらしいです。「EXIT TUNES PRESENTS SEKIHAN the BEST」が見事ベスト10入りです。

8位NICK CARTER「I'M TAKING OFF」がランクイン。アメリカの人気ボーイズグループ、バック・ストリート・ボーイズのメンバーによる8年ぶりとなるソロアルバムです。

最後。9位にはMONKEYMAJIK「westview」が入ってきました。昨年、ベスト盤のリリースはありましたが、オリジナルとしては2年5ヶ月ぶりとなる新譜です。ただ、初動売上は、オリジナルとしての前作「TIME」も5万枚から大きく下回るわずか8千枚。かなり厳しい結果になっています。

着うた&アルバムチャートは以上。チャートはまた来週の水曜日に~。

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2011年2月10日 (木)

モノノケたちの宴

ソウル・フラワー・モノノケ・サミット モノノケ・サミット2011!新春!初踊りツアー

会場:名古屋CLUB QUATTRO 日時:2011年2月9日(水) 19:00~

昨年末、ソウルフラワーのライブに行った時にはじめて知り、「行きたい」と思ったモノノケワンマン。行ってきましたよ!モノノケのワンマンライブはこれが2度目です。

この日のライブはゲストで上間綾乃という、沖縄民謡の歌手と、フォークシンガーの中川五郎がゲストで参加。まず最初は上間綾乃が三線1本持って登場。沖縄民謡と、THE BOOMの「島唄」の方言バージョン(といっても、THE BOOMのCDでリリースされたのとは異なるので、おそらく歌詞はオリジナルではないかと・・・)をしっとりと聴かせてくれました。

中川五郎は最初、アコギ1本で「主婦のバラード」、さらにはボブ・ディランの「Like A Rolling Stone」の日本語訳のカバーを披露。「Like A~」のラストでは激しくギターをかきならし、パンキッシュな一面も。その後はモノノケの大熊亘、奥野真哉、河村博司をバックに2曲聴かせてくれました。

そしてついに待望のモノノケサミットが登場!この時点で開演時間から1時間経過。待ちに待ったスタートといった感じでした。

ゲストの上間綾乃が島太鼓で参加していたので、総勢9名(!)というかなりにぎやかなメンバーがステージで演奏します。なんといってもモノノケのステージでは、伊丹英子やうつみようこ、河村博司も参加していますから、さながらソウルフラワーのオールスターズといった感じです。

この日のライブ、特に観客が少なかったのが目立っていました(T T)。中川敬もMCで、「裏で渋さがやっているから」(確かに、この日、ライブをやっていた渋さ知ラズとはファン層がかぶりそう)とか、「名古屋でオリンピックをやっているから」とか冗談で言っていましたが、丸椅子と丸机を何個か置いてあって、スペースを埋めていましたが、観客の数を数えようと思えば数えられそうなくらいの寂しさ。平日とはいえ厳しいなぁ・・・。

ただ、観客が少ない分、ライブはいつも以上にアットホームになっていたような感じがします。いつものクワトロなのですが、客が少なかったため、ステージと客席の距離がいつも以上に近かったような感じがしました。曲の合間合間にMCが入り、いい意味でグタグタした感じのステージ。ノリのよい曲で一気にテンションをあげる、というよりも、たくさんのいい曲とちょっとのおしゃべりで、まったりとした雰囲気でみんなで楽しもう、といった感じのステージでした。

最初は「辺野古節」からスタート。その後、前半は、「まっくろけ節」「ああわからない」など、添田唖蝉坊のナンバーを連続して演りました。さらには、韓国民謡の「トラジ」など(って、焼肉屋を思い出してしまうタイトルなのですが)で会場を盛り上げます。

中盤は、ゲストの上間綾乃がボーカルを取り沖縄民謡を披露したり、そして一番盛り上がったのは、やはり「インターナショナル」でしょうか。会場の空気が暖まってきた中盤で、「やはりこのタイミングで『インターナショナル』でしょう」の中川のMCと共にスタート。会場は一気にヒートアップしました。

また、この日は2月9日だったのですが、翌日2月10日は、モノノケがはじめてステージで演奏した日だったとか。モノノケ結成のエピソード(普通にテレビをながめていた中川を、伊丹英子が「歌いに行こう」の一言でひっぱりだした話し)や最初の頃のマスメディアへの取り上げられ方(「若手ロックバンド、懐メロを歌う」みたいな的をはずしたような記事)など、ユニークなエピソードを披露し、関東大震災の時の歌、「復興節」を演奏しました。

8時にはじまり、本編は9時に終了だったので、モノノケとしての本編は約1時間程度。もちろんその後はアンコールがスタート。アンコールでは中川五郎も登場し、一緒に盛り上げます。最初は中川五郎は横須賀の米軍基地に対する反戦歌「一台のリアカーで立ち向かう」を歌いました。ある意味、60年代の全共闘時代そのままの歌詞は、ちょっと時代を感じさせるものの、時代を超えてもまた同じメッセージを伝えようとするひたむきさ、純粋さはすごいなぁ、と素直に感心しました。

その後は、モノノケでも聴けたのはうれしい「満月の夕」、そして最後は「東京節」で再度会場を盛り上げ、ライブは終了・・・と思いきや、ダブルアンコールへ。ダブルアンコール後の曲は・・・すいません、ちょっとタイトルはわからなかったのですが、上間綾乃がボーカルを取る、沖縄民謡で締めくくりました。

アンコール含めて、本編は約1時間40分程度。全部で2時間40分程度のステージ。全部あわせるとかなりの長丁場だったのですが、あっという間に終わってしまったライブでした。前にも書いたのですが、ソウルフラワーらしい祝祭色あふれて・・・というよりも、アットホームな、マッタリとした感じのステージ。観客が少なかったのはちょっと寂しかったのですが、その分、ステージとの近さを感じられたステージだったと思います。

これで、昨年の12月を含めて、近い間隔でソウルフラワー&モノノケを見たのですが、やはり楽しいなぁ、彼らのステージは。この日は、実は椅子に座って、ちょっとまったりしながら見ていたのですが、それでもとても楽しめたステージでした。また近いうちにソウルフラワー&モノノケのステージ、是非見に行きたいです!

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2011年2月 9日 (水)

勢いの差

今週のシングルチャート
http://www.oricon.co.jp/rank/js/w/

今週のベスト10は、1位にジャニーズ系、2位にAKB48関連。ある意味、今の時代らしいチャートになったのですが・・・。

1位を獲得したのはKAT-TUN「ULTIMATE WHEELS」。SUZUKI「新型ソリオ」CMソングで、サビの部分は聴き馴染みがありそう。14作連続1位獲得となり、Kinki Kidsに続く歴代2位の記録だそうです。ただ、勢いという面ではかなりの失速気味・・・。このチャート評をはじめた2008年頃は、初動35万枚以上売り上げていた彼らですが、このシングルは、初動18万1千枚。前作の23万1千枚からも大きくダウンしています。まだまだ2位に大差をつけての1位とはいえ、厳しい結果になっています。

逆に2位の渡り廊下走り隊7「バレンタイン・キッス」は、前作の初動3万8千枚から大きくアップの初動9万5千枚。ご存知、国生さゆりの1986年のヒット曲のカバー。オリジナル盤に並ぶ結果だそうです。

3位は氷川きよしの新作「あの娘と野菊と渡し舟」。前作と同じく3位にランクイン。初動5万8千枚は前作の6万6千枚から若干のダウン。軽快だった前作と比べて、ど演歌といった感じの曲調になっています。

以下・・・

4位には倖田來未「POP DIVA」が入ってきました。今風のエレクトロダンスチューン路線の、かなりダンサナブルな作品。ちょっと安室奈美恵っぽくない?初動は前作の5万4千枚から3万2千枚にダウン。

5位には、女子中学生2人組ユニットClariS「コネクト」がランクイン。TBS系アニメ「魔法少女まどか☆マギカ」のオープニングテーマ。デビューシングルだった前作に続き2作目のベスト10入り。初動2万4千枚は前作の1万4千枚からアップ。素顔は非公開というスタイルらしいのですが、一応、アイドルユニット、ということになるのかなぁ??

今週は、このClariSも含め、妙にアイドル系が多く、9位にもBuono!「雑草のうた」がランクインしています。また、8位にも人気声優の堀江由衣「インモラリスト」がランクイン。日テレ系アニメ「ドラゴンクライシス!」のオープニング曲。こちらはベスト10入りは前々作の「silky heart」以来。初動も前作「YAHHO!」の1万枚を上回る初動1万4千枚を売り上げています。

最後。10位にはDEEP「白いマフラー」がランクイン。DEEPはEXILEの弟分の4人組男性ユニットで、タイトルから想像できる通りのバラードナンバー。2週間後に発売予定のアルバムからの先行シングルですが、初動1万3千枚は、前作の初動1万4千枚からの若干のダウンに留まっています。

今週のシングルチャートは以上。アルバム&着うたチャートは金曜日に~。

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2011年2月 8日 (火)

ユーモラスとウィットと

Title:ナクナイ
Musician:たむらぱん

ナクナイ

たむらぱんのニューアルバム。正直、最初聴いた時は、「思ったほどでは・・・」と思ってしまいました。それは、前作「ノウニウノウン」があまりの傑作だったから。今回のニューアルバムは、前作の「ちゃりんこ」のような、即効性のあるキラーチューンがなかったこと、これが最初聴いた時、すぐにはピンと来なかった理由かもしれません。

とはいえ、凡百のポップスアルバムが、及びも付かない作品、とは思っていたのですが。

しかし、2度3度聴くにつれて、やはりこのアルバムも、傑作あることは間違いない、と気がつきました。

相変わらず、ひねったメロディーラインが癖になります。「スポンジ」「ラフ」のように、明るいポップスの中に、ちょっとだけ不純物がまじるようなメロディー。先の読めない展開がとてもユニーク。メロディーラインだけではなく、「マウンテン」のように、楽曲自体の雰囲気も次々と変化していく作風もとてもユニーク。最後までまったくリスナーを飽きさせず、終わった後、どこか耳に残るのが大きな特徴です。

そして、そんなメロディーに負けるとも劣らないのがユニークな歌詞。全体的に前向きな応援歌タイプの曲が多いのですが、昨今のヒット曲のような感じでは全くありません。どこかユーモラスでウィットの富んだ内容がとてもおもしろい仕上がりになっています。

例えば「ごめん」では

「叱られた時は素直にそっとごめんなさいと言おう
それが仲直り出来る最高の方法だよ
そして潤んだ目をして後ろを振り返ってぺろりと舌を出そう
それは騙してんじゃない 愛の表現だよ」

(「ごめん」より 作詞 田村歩美)

なぁんて、ひねくれてユニークながらも、真実をついている歌詞だと思いません??

他に最後を飾る「とんだって」も、比較的ストレートなメロディーを聴かせるバラードナンバーで、純粋にメロディーの良さも印象に残るのですが、「飛ぶ」と「富む」、「買う」と「飼う」という似たイントネーションの言葉を組み合わせた歌詞がウィットにとんでいてユニーク。メロディー以上に歌詞が印象に残りました。

正直「ノウニウノウン」ほどではなかったとは思うものの、こちらもこちらで、天才たむらぱんの実力が大いに発揮された傑作だったと思います。まじですごいよ、彼女は。ブレイクも間近・・・だと思うんだけどなぁ。

評価:★★★★★

たむらぱん 過去の作品
ブタベスト
ノウニウノウン


ほかに聴いたアルバム

SIGN IN TO DISOBEY/磯部正文

SIGN IN TO DISOBEY

元HUSKING BEEのボーカルの、ソロ名義での初となるアルバム。元ビークルのヒダカトオルプロデュース。ポップでメロディアスな作風はHUSKING BEE時代と変わらず。パッと聴いた耳障りはいいのですが、あまり後には残らないのは、似たタイプの曲が多かったからか・・・?

評価:★★★

SURELY SOMEDAY/菅野よう子

SURELY SOMEDAY

小栗旬が監督ということで話題になった映画のサントラ。菅野よう子が担当しています。菅野よう子というと、アニソンやゲーム音楽というイメージが強いのですが、今回は、the telephonesの石毛輝やTHE BAWDIESのROY、さらには曽我部恵一や近藤房之助といった、様々なミュージシャンたちとのコラボに挑戦しています。そして、石毛輝と組んだ曲ではダンスチューンを、ROYと組んだ曲ではファンクを、さらりと書いてきてしまうのはさすが。彼女の職人技ともいうべき才能が存分に発揮されています。

・・・が、1曲1曲があまりにも短くて、まるでお試しのサンプル盤を聴いているみたい(^^;;もっとフルサイズで聴ければ、おもしろい曲もたくさんあると思うんですが。聴いた後、なんともいえない物足りなさが残ってしまう、実に惜しいアルバムでした。

評価:★★★

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2011年2月 7日 (月)

おや??

Title:オカモトズに夢中
Musician:OKAMOTO'S

オカモトズに夢中

前作「10'S」が大きな話題となった4人組ロックバンドOKAMOTO'Sの新作。今回の作品でも、60年代のロック直系のバンドサウンドを聴かせてくれています。

ただ、大傑作だった「10'S」と比べると、この作品、最初聴いた時はちょっと「おや??」と感じました。時にはファンキーに、時にはハードに聴かせるバンドサウンドは、ちょっとブラックな要素も入っていてカッコいいのは相変わらずなのですが、前作よりも、ちょっと分厚くなった印象があります。

それはそれでいいのですが、そのサウンドに対して、ちょっとボーカルが弱いように感じました。ボーカルのオカモトショウは、決して歌が上手いというタイプではなく、ボーカルはヘナヘナとした感じ。バンドがしっかりしているだけに、ボーカルの弱さが、かなり悪い方に浮かび上がってしまったように感じました。

ただ、じゃあ、ボーカルがダメか、と言われるとそうじゃないと思うんですよね。実際、前作ではボーカルが弱いとか、ほとんど気にならなかったですし、このアルバムでも「Midnight Icecream」みたいな曲だと、逆にちょっとかすれた彼のボーカルが味になっているように思います。

RUN D.M.C.の「Walk This Way」のカバーだったり、ギタポ風の「Telephone Telephone」や、サイケ風の「美しい」など、バリエーションはグッと増えたのですが、ちょっとボーカルに合わない曲が多かったかも・・・。

前作が傑作だっただけに、ちょっと「おや?」と思ってしまった本作。より広くなった音楽性に彼らの実力は感じられるのですが、ボーカルとのバランスがちょっと気にかかりました。

評価:★★★★

OKAMOTO'S 過去の作品
10'S


ほかに聴いたアルバム

Long Good-bye/浅川マキ

Long Good- bye

昨年1月、急逝した浅川マキ。アンダーグラウンドの女王として、一部では熱狂的な支持を集めた彼女。もともと彼女の曲をはじめて聴いたのは、「青春歌年鑑」の中に収録されていた「夜が明けたら」。他のヒット曲の中で、明らかに異質な作風がなんともいえないインパクトがあり、時代を超えた魅力を感じました。

そして今回発売されたベストアルバム。その歌声にはゾクゾクするものがあります。ジャズ、ブルース、ロック、あるいは歌謡曲などが包括された作風は、曲によっては少々時代を感じるものもあるものの、彼女の歌声は間違いなく時代を超えるものがありました。「情念」とでもいうのでしょうか、心の底からの叫びのような歌声は、様々なジャンルの曲を、すべて浅川マキの色に染めていました。

アンダーグラウンドの女王、といっても、よくありがちな「アングラ」のようなわかりにくさはありません。それよりも、社会でむくわれず、アンダーグラウンドでしか生きられないような心の叫びを聴くような、今聴いても全く魅力を失っていない、独特の輝くがある作品です。

評価:★★★★★

HI-FIVE/DABO

HI-FIVE

なんか、風貌が「ジャイアン」みたいだな(笑)。アルバムを聴いて、妙に「ケツにマシンガン ケツにマシンガン~♪」というフレーズだけが頭に残りました(^^;;全体的には、高いトーンの明るいトラックがメインとなっている作品。ポップな感じで聴きやすい作風に仕上がっています。ただ、ガツンとした一発がない点は、ちょっと物足りなさも。

評価:★★★★

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2011年2月 6日 (日)

話題の傑作!

Title:MY BEAUTIFUL DARK TWISTED FANTASY
Musician:KANYE WEST

My Beautiful Dark Twisted Fantasy

昨年末、リリースと同時に大絶賛を受けたKANYE WESTの新作。年末の様々な雑誌の年間ベストでも上位に入るなど、少々異常とも思えるほどの大絶賛を受けた作品でした。

それだけに、はじめて聴いた時は、かなり意気込んでこのアルバムを聴いたのですが・・・正直、最初聴いた時は、あれだけ絶賛を受けていたにも関わらず、「普通のアルバム・・・」という印象を強く受け、ちょっと肩透かしを食らった感じがしました。

というのもこの作品、決していわゆる「いままでのHIP HOPの常識を覆すような聴いたことない作品」という感じではありません。むしろ聴いた感じだと、王道を行くようなストレートな作風に感じました。

ただ、1曲1曲、音の使い方が緻密に構成されており、じっくりと聴けば聴くほどはまっていくような名曲が多く収録されていました。

最初、ちょっと肩透かし気味だった私も、後半に行けば行くほど、徐々にその魅力にはまっていきます。特にピアノの音色とヘヴィーなリズムの組み合わせが美しく、それにメロウなメロディーをこれでもかというほど聴かせる「Runaway」は絶品。ビートの強いエレクトロサウンドが印象に残る「Hell Of A Life」にJohn Legendのボーカルが実に魅力的で、美メロを聴かせる「Blame Game」など・・・って、何度か聴いているのですが、個人的には、このアルバム、前半よりも後半の方が魅力的な作品が続いているような印象が・・・。

もちろん前半も、ゴスペル調のサビが印象的な「Dark Fantasy」や、キングクリムゾンの「21st Century Schizoid Man」という大ネタが用いられて話題の「Power」など、聴きどころはたくさん用意されています。

いままで聴いたことない挑戦的な作風を成功させた作品・・・というよりも、原点に戻り、素直に素晴らしい曲を素晴らしいトラックとメロディー、そしてラップでつくりあげた、至極当然の名曲を並べたアルバム、といった感じでしょうか?聴けば聴くほどはまっていくような、そんな傑作だったように思います。

評価:★★★★★

KANYE WEST 過去の作品
GRADUATION
808s&Heartbreak


ほかに聴いたアルバム

ECHO/LEONA LEWIS

Echo

前作と同様、R&Bとポップスの中間といった感じの作風。ただ、前作よりは若干R&B寄りになったかな?日本人受けはしそうな感じのポップス。ポップソングとして悪くはないと思うのですが、少々薄味のような・・・。

評価:★★★

LEONA LEWIS 過去の作品
Sprit

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2011年2月 5日 (土)

話題沸騰の2枚!

2010年、突如ネットより音楽シーンにあらわれ大きな話題となった神聖かまってちゃん。昨年大きな話題となった「友だちを殺してまで。」に続くアルバムは、なんと2枚同時での発売となりました。

その2枚が

Title:つまんね
Musician:神聖かまってちゃん

つまんね

そして

Title:みんな死ね
Musician:神聖かまってちゃん

みんな死ね

の2枚。そして、今回このアルバムのリリースに際して話題となったのが、「みんな死ね」が、ワーナーの社長急逝に伴い、このタイトルではリリースできない、ということになり、インディーズからのリリースとなりました。

一昔前のロックバンドなら、発売予定のアルバムがレコード会社の都合で発売中止となれば、「ふざけるな」と怒りのコメントを発したりして「大人の都合」をふりかざすレコード会社に対して反発する、という姿勢を取ったでしょう。

しかし、このアルバムに関するインタビューを読む限り、彼らからは、そのような言動はありません。ただ、淡々とメジャーから出せないという事実を受け止めただけ、のように感じます。

ただ、そういうスタンスがまた、実に彼ららしいなぁ、と思いました。いわば一昔前のロックバンドというのは、「社会から抑圧された若者たち」と「大人の都合をふりかざす大人社会」との対立という枠組みがありました。しかし、神聖かまってちゃんは、その枠組みには当てはまりません。彼らが歌うのは、若者社会の中で抑圧される「非リア充」の若者たちの心の叫び。昔のロックバンドの仮想的が大人社会であったのならば、彼らの仮想的は「リア充」と呼ばれるような、仲間や彼女と楽しく遊んでいるような、大人から見た「普通の」若者たち。だから、彼らは、メジャーレーベルからの発売中止という「大人の都合」には、あまり感心がないのかもしれません。

とかく今どきのバンドの代表格とみなされがちな彼ら。確かに、当初はどこか醒めた目を感じられる彼らにジェネレーションギャップも感じました。しかし、私は彼らの歌詞の世界にはまるにつれ、実は彼らとの間のジェネレーションギャップはほとんどないのではないか、と思いはじめました。それはおそらく、彼らが歌う若者世界で抑圧される若者という構図は、決して今にはじまった話しではないからでしょう。実際、私が中高生の頃も、クラスの中心的存在で女の子たちにももてたグループと、クラスの片隅で集まっていた地味な野郎のグループという形でよくわかれていました。私はもちろん、片隅で集まっていた地味な野郎でしたが(笑)。

そんないつの時代にもいた彼らが、インターネットというツールにより、似たような仲間たちが社会にはたくさんいるんだ、ということに気がつき、そして神聖かまってちゃんのような、「非リア充」たちの心の叫びを歌にして主張するようなバンドが登場した・・・のではないでしょうか。それだけに、彼らとは10歳近く年齢が離れている私でも、彼らの音楽は胸に突き刺さるものがあります。

今回、2枚同時に発売されたアルバム。偶然かもしれませんが、メジャー盤の「つまんね」の方が、比較的まとまっており、ポップで聴きやすい内容に。一方、「みんな死ね」の方は、の子のテンションがそのままアルバムにぶつけられたような、荒々しい内容に仕上がっていました。

そのため、「つまんね」は、「友達を殺してまで。」が気に入ったリスナーならすんなりと受け入れられそうなアルバム。音楽の幅も広がり、音もグッとクリアになったような印象を受けました。

一方、「みんな死ね」に関しては、の子の感情をぶつけたような内容に、聴いていてちょっと戸惑い気味・・・。ただ、単純に「駄作」と切り捨てられないパワーみたいなものを感じられます。

おもしろいことにAmazonのレビュー、同日発売の2枚のアルバムなのですが、カスタマーレビューの数が、「つまんね」が22件あるのに対して、「みんな死ね」はわずか9件。おそらく、「つまんね」は比較的、神聖かまってちゃんの世界をわかりやすく理解できたのに対して、「みんな死ね」は、どこかファンが戸惑っている部分があるのではないでしょうか。

ただ、どちらも非常に中毒性の高いメロディーと歌詞。「友だちを殺してまで。」は、何度か聴いて徐々に気に入ったのと同様、このアルバム、特に「みんな死ね」は何度か聴いたら、いつの間にか「つまんね」以上に気に入ってしまった、ということもありえるかも。実際、今の段階で「あるてぃめっとレイザー!!」が頭から離れません(笑)。

とりあえず、「みんな死ね」の評価はあくまでも現時点での、といった感じで。また、聴けば聴くほどその世界にズブズブとはまりそうな、そんな予感のする2枚でした。

評価:
「つまんね」★★★★★
「みんな死ね」★★★★

神聖かまってちゃん 過去の作品
友だちを殺してまで。


ほかに聴いたアルバム

Close To You/岡本真夜

Close To You

アコースティックに聴かせるナンバーが目立った今回の作品。全体の雰囲気としてちょっと地味な感じですが、安心して楽しめる1枚だと思います。また、ドラマ主題歌にもなった「Beautiful Days」あたりは、明るくもどこか切なさを感じさせるポップスで、岡本真夜の真骨頂といった感じか?

評価:★★★★

岡本真夜 過去の作品
seasons
Crystal Scenery II
My Favorites

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2011年2月 4日 (金)

新譜ラッシュが続きます。

今週の着うたチャート

2011年1月26日~2011年2月1日付チャート

着うたチャートは今週も新譜ラッシュ。ベスト10のうちなんと6曲までが新曲でした。

【通常盤】Why? (Keep Your Head Down) (DVD付)(ジャケットA)

そんな中1位を獲得したのが韓国のアイドルグループ東方神起「Why?(Keep Your Head Down)」。シングルチャートに続いての1位獲得となりました。今週は他にもなぜか韓国系アイドルが目立ったチャートに。KARA「ジャンピン」を10位、「ミスター」を6位にランクインさせているほか、少女時代「Run Devil Run」が先週の24位から一気に6位にランクインです。韓国では昨年3月にデジタルシングルでリリースされていたそうですが、日本語版が1月15日にランクイン。先日のミュージックステーション出演を機に、一気にチャートをかけあがりました。

2位は清水翔太「YOU&I」がランクイン。シングルチャートでは14位と低迷気味ですが、着うたチャートは、前作「君が暮らす街」の初登場5位を上回る好セールスでランクイン。鮮やかな雰囲気のメロディーが心地よいR&B風のナンバーです。

以下、初登場のうち、シングルチャートでも上位に入ってきたのが7位ケツメイシ「バラード」(シングルでは5位)、9位YUI「It's My Life」(シングルでは3位)がそれぞれランクインです。YUIは、両A面「Your Heaven」も初登場同順位でしたね。

他には・・・まず5位にカナダ出身の女性シンガーAviril Lavigne「What The Hell」がランクインです。3月2日に日本先行で発売予定のアルバム「Goodbye Lullaby」からの先行シングルで、CDは2月2日発売予定。先行配信でまずは着うたチャートにランクインです。元気のよいキュートなポップスロックナンバーで、日本でもヒットしそうな予感が。

8位には遊助「俺なりのラブソング」がランクイン。2月2日発売予定の「あの・・・夢もてますケド。」からの先行配信。タイトルからなんとなく想像できるのですが、ラップ+泣きメロ系という今時のJ-POPチューンです。


今週のアルバムチャート
http://www.oricon.co.jp/rank/ja/

アルバムチャートも新譜ラッシュ。今週はなんと新譜が7枚もランクインしています。

ベスト3は総入替。まず1位は先週、シングルチャートで1位を獲得した山下智久のソロデビューアルバム「SUPERGOOD,SUPERBAD」が獲得です。シングルでは、サイン会を急遽実施したり、1位獲得に苦労していたようですが、アルバムは2位以下を引き離して、初動10万1千枚で1位獲得となりました。

2位は、昨年末、2年連続紅白に出場するなど、人気を確実なものとしてきたflumpoolの2枚目となるアルバム「Fantasia Of Life Stripe」がランクイン。前作に続き、2作連続の2位となりました。初動売上8万1千枚は前作の9万枚から若干ダウン。ただ、この数値を3作目以降、どこまで維持できるかが注目されます。

続く3位は、なんとAK-69「THE RED MAGIC」がつけてきました。初動も2万6千枚と、オリジナルとしては前作の「THE CARTEL FROM STREETS」の1万5千枚から大幅アップ。レコチョクでアンケートを行った「神だと思うラッパーランキング」でも見事1位を獲得するなどその人気が確実に広がりつつあります。やはり地元出身なだけに、個人的にはがんばってほしいなぁ(^^;;

以下、初登場は6位から8位に並んでいます。

6位には黒木メイサ「MAGAZINE」、7位には超新星「SUPERNOVA BEST」がランクイン。黒木メイサはこれが2枚目。初動は前作の1万1千枚から1万5千枚と若干アップ。超新星は韓国の人気アイドルグループ。いままでのシングルをまとめたベスト盤で、シングルこそ何度かベスト10入りしていましたが、アルバムでのベスト10入りはこれがはじめてとなりました。

そして8位には、この位置にランクインしてきました我らが(笑)the pillows「HORN AGAIN」。初動1万4千枚はオリジナルでは初のベスト10ヒットとなった前作の1万5千枚より若干ダウンしたもののほぼ横バイ。ただ、その人気を確実なものとしてきた模様です。

最後10位にはソナーポケットの2枚目となるアルバム「ソナポケイズム2~あなたのうた~」がランクイン。着うたチャートでは、何度か見かけた名前ですが、アルバムでは初のベスト10ヒットとなりました。彼らも今週2位のAK-69と同じく名古屋地域出身のラッパーなのですが・・・・・・「あなたのうた」だの「ネバギバ!!」だのタイトルを見るだけで、悪い意味でいかにもJ-POPな歌詞がなんとも・・・・・・。

着うた&アルバムチャートは以上。ヒットチャートはまた来週の水曜日に~。

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2011年2月 3日 (木)

74 YEARS "YOUNG"!

Title:LIVING PROOF
Musician:BUDDY GUY

Living Proof

御年74歳。まさに「リヴィング・レジェンド」とも言うべきブルース界の大御所中の大御所BUDDY GUY。まだ、元気に、精力的な活動を続けているのがうれしい限りなのですが、そんな中、発売された2年ぶりとなるニューアルバム。年齢を感じさせないアグレッシヴなギタープレイが魅力的な作品になっています。

なんといっても1曲目からいきなり「74 YEARS YOUNG」。「74 years "old"ではなくて、74 years "young"だ!」と言い切ってしまうその若さ(笑)。実際、ボーカルにしてもギターにしても、もちろんベテランと実績を重ねた深さを感じる反面、年齢的な衰えは全く感じさせません。まだまだ若いモノには負けない、という気迫が感じられます。

歌詞も、本音ベースで男女の恋愛模様を歌ったラブソングが・・・って、この年になっても「ON THE ROAD」みたいな歌詞を書けるのって若いなぁ、と思いました。ちょっとおもしろかったのが「THANK ME SOMEDAY」で、歌詞の内容は、「若い頃、ギターでいろいろと迷惑をかけたが、いつかみんなが俺に感謝する日が来ると思っていた」という内容からスタート。これがつまんない日本のHIP HOP(?)ユニットなんだかど「でも、今は親や仲間にまじ感謝」みたいなつまんない展開になりそうなところ、BUDDY GUYの締めくくりは「今では皆、俺に感謝している」だもんなぁ(^^;;確固たる自信のあらわれですよね。

ただ、全体的には、やはり74歳という年齢になり、過去を振り返っているような歌詞が多いのも事実。必要以上に若ぶるのではなく、やはり年齢を重ねた味わいを、歌詞からも感じることが出来ました。

聴きどころとしては、やはり同じくブルースの大御所、B.B.KINGとのプレイを楽しめる「STAY AROUND A LITTLE LONGER」でしょうか。ここでは、それぞれブルースと共に歩んできた道を懐かしむような、しんみりと聴かせるバラードナンバーに、聴いているだけで胸が熱くなるよう。カルロス・サンタナをゲストで迎えた「WHERE THE BLUES BEGINS」では、サンタナらしいラテン風のギタープレイが、アルバムに一種のスパイスを与えていて、大きな魅力になっています。

全体的には王道のシカゴ・ブルースといった感じ。そういう意味では、いかにもブルースらしい曲が多く、安心して聴けるなぁ、という印象も受けました。「ニカッ」と笑ったジャケット写真のBUDDY GUYが、まだまだ若さを感じさせるような勢いを象徴しているよう。その若さがとても心地よい1枚でした。

評価:★★★★★


ほかに聴いたアルバム

BEFORE I SELF DESTRUCT(邦題:ビフォア・アイ・セルフ・デストラクト~自我崩壊の日)/50cent

BEFORE I SELF-DESTRUCT

かなりごっついジャケット写真で、ヘヴィー、というイメージがあるのですが、楽曲はいい意味でポップな感じでまとまっていて、意外と聴きやすい印象が。60分程度の長さも聴いていてちょうどだれない程度で、アルバムとしてよくまとまっている1枚だと思います。

評価:★★★★

50cent 過去の作品
War Angel LP
Forever King

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2011年2月 2日 (水)

1位2位は日韓のアイドルが・・・。

今週のシングルチャート
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今週の1位2位は日韓のアイドルが並びました・・・って、こういう並びは以前も見たような・・・。

【通常盤】Why? (Keep Your Head Down) (DVD付)(ジャケットA)

まず1位は韓国のアイドルグループ東方神起「Why?(Keep Your Head Down)」がランクインです。事務所とのトラブルで活動休止状態が続き、結果、2人での活動再開となりましたが、初動売上23万1千枚は、前作の19万5千枚からアップ。いろいろなトラブル続きでもファンは減るどころか増えたの?とも思ったのですが、前作「時ヲ止メテ」はアルバムからのリカットシングル。前々作「BREAK OUT!」は初動25万6千枚だったので、そこよりは若干のダウンです。

2位は日本のアイドル、AKB48からのソロデビュー、板野友美「Dear J.」が入ってきました。着うたチャートでは1位でしたが、シングルチャートでは東方神起にはばまれて1位は逃してしまいましたが、初動16万2千枚をキープ。先週のフレンチキッスが初動6万7千枚だったので、その人気のほどが伺えます。ただ、AKB48、今後、次々とソロデビューしていくのかなぁ?さすがに毎週、AKB48からのソロシングルが1位とかなったら、ちょっと厳しいものがあるのですが。

ベスト3最後の3位には、YUI「It's My Life」がランクイン。「ユーキャン」のCMソングに採用された、軽快なポップスロックナンバーです。初動6万9千枚は、前作の初動6万8千枚からほぼ横バイ。先々週の着うたチャートでランクインしてきた「Your Heaven」との両A面になっています。

ベスト10以下でも今週は新譜がズラリ。4位から8位まで新曲が並んでいます。

まず4位、w-inds「Be As One」が入ってきています。テレビ東京系アニメ「FAIRY TALE」のエンディングナンバーで、しっとり聴かせるバラードナンバー。初動3万1千枚は前作の3万枚からほぼ横バイ。ジャニーズ系どころか、最近は韓流アイドルの影になってしまい、話題性は薄くなってしまったものの、まだ根強い人気を感じられます。

5位にはケツメイシ「バラード」がランクイン。あまりにもそのまんまのタイトルなのですが(笑)、その通りのバラードナンバー。前作「闘え!サラリーマン」は初動1万9千枚でベスト10ヒットを逃し、「どうした?」と思ったのですが、本作では初動2万6千枚と大幅アップで5位につけてきました。悪い曲ではないと思うのですが、結局、この手のバラードが売れちゃうのかぁ、とちょっと複雑に思ったり・・・。

6位はDIR EN GREY「LOTUS」が入ってきています。ヘヴィーなギターサウンドと、うねるようなドラムスのリズムがカッコいいですね。初動2万5千枚は前作の2万7千枚から若干のダウンです。

7位初登場は人気声優田村ゆかり「プラチナLover's Day」。透き通った感じの曲調が印象的なポップチューン。初動1万7千枚は前作の1万4千枚から若干のアップです。

最後、8位にはランカ・リー=中島愛「放課後オーバーフロー」が入ってきています。作曲はおなじみ菅野よう子。映画「劇場版マクロスF 恋離飛翼~サヨナラノツバサ~」挿入歌。アップテンポな、アニソンらしい感じの曲調になっています。

今週のシングルチャートは以上。着うた&アルバムチャートは金曜日に~。

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2011年2月 1日 (火)

これが最後の「A.I.」?

Title:THE LAST A.I.
Musician:A.I.

THE LAST A.I.

A.I.というミュージシャンは、私の印象としては、ボーカリストとして文句ない実力を持っていながら、ちょっと個性に欠けているなぁ、という印象がありました。上手いボーカリストなだけに、いろいろな曲を歌いこなせてしまうため、逆にA.I.だけが出来るような、突出した個性、みたいなものが薄いなぁ、ということを感じていました。

今回のニューアルバムの特徴は、様々なミュージシャンとのコラボレーションがメインとなっているということ。安室奈美恵や加藤ミリヤなど日本勢のみならず、Snoop DoggやBoyzIIMen、さらにChaka Khanといった海外の大物とのコラボレーションも実現させています。

A.I.としての個性が薄いなぁ・・・と感じる中、このコラボレーションは、一種の開き直りというか、「曲がよければそれでいいよね!」という主張をどこか感じました。事実、今回収録された曲は、A.I.の個性が云々なんてことを言っていちゃもんをつけるのもバカらしくなるような名曲が並んでいます。

1曲目の安室奈美恵とのコラボ「FAKE」は2人のボーカリストによるリズミカルなボーカルが心地よい傑作。そしてなんと言っても聴き所は5曲目から7曲目ではないでしょうか。マイケル・ジャクソンの「This Is It」ツアーのバックボーカルに起用されたことで話題となったJudith Hillとのデゥオにはじまり、BoyzIIMenにChaka Khanとのデゥオ。いずれの曲もボーカルの力が要求されるバラードナンバーなのですが、これら海外の大物に対してまったく引けをとっていません。

逆に個性的なボーカリストとコラボすることによって、A.I.としての個性を浮かび上がらせているようにも感じられる今回のアルバム。確かに、様々なミュージシャンとのコラボによって、アルバムとしての統一感はちょっと薄かった感じもします。ただ、それでは単なる様々なミュージシャンが集まったオムニバス盤のようなアルバムか、と言われるとそうではなく、しっかりとA.I.のオリジナルアルバムとしてひとつの作品になっているのは間違いないように感じました。

ところでちょっと気になるのは今回のアルバムタイトル。「THE LAST A.I.」と名づけられた今回のアルバム。決して、これでA.I.はミュージシャン引退・・・という訳ではないそうですが。ひょっとしたら「A.I.」名義で歌うのはこれが最後になるのかなぁ??ちょっと気にかかってしまうタイトルでした。

評価:★★★★★

A.I. 過去の作品
DON'T STOP A.I.
VIVA A.I.
BEST A.I.


ほかに聴いたアルバム

14年の土曜日/ホフディラン

14年の土曜日

7月に行われた14周年記念ライブの模様を収録したライブ盤・・・って、昨年も13周年のライブ盤出したよね・・・。カジヒデキがゲストで参加したり、ライブ会場は終始楽しげ。雰囲気もしっかりと伝わってくるのですが、やはり早くオリジナルを聴きたい!オリジナルを待ちきれないファンのためのファンズアイテムといった感じ。

評価:★★★

ホフディラン 過去の作品
ブランニューピース
13年の金曜日

RAVO/ROVO

RAVO

音に圧巻・・・というよりは、全体的に意外とポップな雰囲気に出来上がっていたような印象があります。特に「TANGER」のパーカッションのリズムはとても楽しげ。やはりライブで聴きたいな。後半「RMD」「SINO+」はスペーシーな雰囲気に、曲の広がりを感じさせる曲。こちらもライブで体験したい音かも。彼らのアルバム、やはりCDよりもライブでこの音をあびたい、と思ってしまいます。いや、CDで聴いても十分楽しめるんですけどね~。

評価:★★★★★

ROVO 過去の作品
NUOU
ROVO Selected 2001-2004

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