74 YEARS "YOUNG"!
Title:LIVING PROOF
Musician:BUDDY GUY
御年74歳。まさに「リヴィング・レジェンド」とも言うべきブルース界の大御所中の大御所BUDDY GUY。まだ、元気に、精力的な活動を続けているのがうれしい限りなのですが、そんな中、発売された2年ぶりとなるニューアルバム。年齢を感じさせないアグレッシヴなギタープレイが魅力的な作品になっています。
なんといっても1曲目からいきなり「74 YEARS YOUNG」。「74 years "old"ではなくて、74 years "young"だ!」と言い切ってしまうその若さ(笑)。実際、ボーカルにしてもギターにしても、もちろんベテランと実績を重ねた深さを感じる反面、年齢的な衰えは全く感じさせません。まだまだ若いモノには負けない、という気迫が感じられます。
歌詞も、本音ベースで男女の恋愛模様を歌ったラブソングが・・・って、この年になっても「ON THE ROAD」みたいな歌詞を書けるのって若いなぁ、と思いました。ちょっとおもしろかったのが「THANK ME SOMEDAY」で、歌詞の内容は、「若い頃、ギターでいろいろと迷惑をかけたが、いつかみんなが俺に感謝する日が来ると思っていた」という内容からスタート。これがつまんない日本のHIP HOP(?)ユニットなんだかど「でも、今は親や仲間にまじ感謝」みたいなつまんない展開になりそうなところ、BUDDY GUYの締めくくりは「今では皆、俺に感謝している」だもんなぁ(^^;;確固たる自信のあらわれですよね。
ただ、全体的には、やはり74歳という年齢になり、過去を振り返っているような歌詞が多いのも事実。必要以上に若ぶるのではなく、やはり年齢を重ねた味わいを、歌詞からも感じることが出来ました。
聴きどころとしては、やはり同じくブルースの大御所、B.B.KINGとのプレイを楽しめる「STAY AROUND A LITTLE LONGER」でしょうか。ここでは、それぞれブルースと共に歩んできた道を懐かしむような、しんみりと聴かせるバラードナンバーに、聴いているだけで胸が熱くなるよう。カルロス・サンタナをゲストで迎えた「WHERE THE BLUES BEGINS」では、サンタナらしいラテン風のギタープレイが、アルバムに一種のスパイスを与えていて、大きな魅力になっています。
全体的には王道のシカゴ・ブルースといった感じ。そういう意味では、いかにもブルースらしい曲が多く、安心して聴けるなぁ、という印象も受けました。「ニカッ」と笑ったジャケット写真のBUDDY GUYが、まだまだ若さを感じさせるような勢いを象徴しているよう。その若さがとても心地よい1枚でした。
評価:★★★★★
ほかに聴いたアルバム
BEFORE I SELF DESTRUCT(邦題:ビフォア・アイ・セルフ・デストラクト~自我崩壊の日)/50cent
かなりごっついジャケット写真で、ヘヴィー、というイメージがあるのですが、楽曲はいい意味でポップな感じでまとまっていて、意外と聴きやすい印象が。60分程度の長さも聴いていてちょうどだれない程度で、アルバムとしてよくまとまっている1枚だと思います。評価:★★★★
50cent 過去の作品
War Angel LP
Forever King
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