ドリカムワールド全開!!
Title:LOVE CENTRAL
Musician:Dreams Come True
前々作「AND I LOVE YOU」から、全盛期を彷彿させるようなアルバムを連発し、まさに第2の全盛期ともいうべき今のドリカム。今回のアルバムは、約1年半ぶりとなるアルバムなのですが、またもや全盛期を思い出させるような勢いのあるアルバムになっていました。
前作「DO YOU DREAMS COME TRUE?」が、ちょっと実験的に、新しいドリカム路線を模索した部分が見れる作品だったのですが、本作はそれとはまた異なる路線。アルバム全体としてはポップでとても楽しい雰囲気が印象的な作品になっており、また、曲も、ドリカムの王道路線をなぞるような作品になっていました。
同じ事務所のFUZZY CONTROLとフューチャーした先行シングル「その先へ」は、ドリカムらしいスケール感ある前向きなポップソングですし、しんみりと聴かせるバラードナンバー「ANOTHER JUNK IN MY TRUNK」も彼女たちらしいナンバー。爽やかなポップナンバー「FALL IN LOVE AGAIN」はいかにも90年代的なポップスで、ちょっと懐かしさも感じます。
歌詞にしても好きだけど結ばれない男性を思う女性心理をどこかユーモラスに描いた「せつなくなぃ?」など、まさに吉田美和だからこそ書ける世界。他にも、基本前向きな女性心理を描いた曲も多く、ドリカムらしさ満載の楽曲が並んでいます。
実にドリカムらしい王道を行くアルバムは、どこか懐かしさも感じられるほど。ただ、聴いていて、懐かしさを感じても、あまりマンネリや古臭さは感じられませんでした。それは、「LIES,LIES」のように、今風のエレクトロの要素をスパイス的に加えているのも大きな理由かもしれません。しかし、それ以上にポップなメロディーや歌詞が時代を超えた普遍的な魅力を持っているから、でしょうか。
どの曲もスケール感や豪華さをあわせもった作品で、不況の中、どこかチマチマしてしまった今の時代の中、聴いていて、お腹いっぱいになり満足感を覚えるようなアルバムでした。ドリカムの全盛期はまだまだ続きそうです。
評価:★★★★★
Dreams Come True 過去の作品
AND I LOVE YOU
DO YOU DREAMS COME TRUE?
ほかに聴いたアルバム
楽しい人は世界を救う/YO-KING
無難といえば無難。ベテランとして安定感もあり、安心して聴けるような作品。骨太なロックというよりも、ピアノやストリングスを使ったり、フォーキーだったり、しっかりと落ち着いて聴かせるような作品が多かった印象を受けました。評価:★★★★
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