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2010年12月 4日 (土)

あいかわらずの壺を押さえたサウンドが心地よい

Title:WEEKEND WARRIOR
Muisician:80kidz

WEEKEND WARRIOR ウィークエンド ウォーリア

前作「THIS IS MY SHIT」が大きな話題を呼んで、一躍ブレイクした彼ら。しかし、その後、紅一点のメンバーMAYUの脱退で2人組となってしまった80kidz。前作から約1年半(途中、リミックスアルバムの発売もありましたが)、無事、新作が届けられました。

その話題となった前作に続く作品ということで、その内容にも注目を集めましたが、この新作、傑作だった「THIS IS MY SHIT」の後に続くのにふさわしい傑作だったと思います。

前回の作品から変わった点といえば、今回の作品は、ボーカルを入れた楽曲がなくなった点。前作がインストの曲になっています。だからといって、前作のアルバムから感じた、ポピュラリティーが後退したわけではありません。

「NAUTILAS」「VOICE」から、バキバキの強いビートが響きまくるダンサナブルでポップな作品にはじまり、「CZERNY 13」のような、爽やかなメロが映えているチューンや、東洋風のメロが鮮やかな「SPECTACLE」、にぎやかなエレクトロサウンドが楽しい「FADED PINK」など、ポップなメロディーラインをきちんと聴かせる作品が並んでいます。

一方、サイケ風の「FLOW WITH IT」やファンキーなリズムが耳を惹く「AGENDA」など、様々な作風の音も楽しませてくれます。

ただ、どの曲も共通して言えるのは、決して難解にならず、ポップで、まずリスナーの壺をきれいに押さえたような作品が多いという点でした。インタビューなどで本人たちも、「若い子たちに初期衝動として受けてほしい」という発言をしていますが、まさに「初期衝動」という言葉にふさわしい、まず聴いて、直感的に楽しめる、そんなアルバムになっていたと思います。

基本的にフロア向けのアルバムになっているのですが、内容のポピュラリティーもあり、CDで聴いていても文句なしに楽しめます。アルバムとしても、最後の「WEEKEND WARRIOR」は、アゲアゲのダンスチューンで締めくくっており、アルバムの通りライブで演奏しても、とても盛り上がりそうな構成になっています。

難しいこと抜きにして、まずその音を楽しめる、幅広い層が楽しめるエレクトロの傑作だったと思います。

評価:★★★★★

80kidz 過去の作品
THIS IS MY SHIT
THIS IS MY WORKS

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