クリスマスの贈り物??
今回紹介するアルバムは、無料配信で聴いたアルバムが2枚。洋楽では、アルバムを無料配信でリリースするミュージシャンも少なくありませんが、2組とも日本のバンド。日本のバンドでアルバム毎無料配信というのは、あまり数は多くないかも。そろそろクリスマスシーズン突入ですが、ある意味、「クリスマスプレゼント」とも言えるかもしれません(??)。
まず、1枚目は、宇宙戦隊NOIZという、ビジュアル系のバンド。公式サイトで、オリジナルアルバムをまるごと無料配信というかなり太っ腹なことをやっています。
Title:GENOM EMOTION
Musician:宇宙戦隊NOIZ
このバンドは、曲はもちろん、名前も完全に初耳のバンド。Wikipediaによると、「コンセプトは『地球の平和を守る為、遥か遠い宇宙からやって来た5人の戦士達』で、『音楽で世界が平和に出来ると、割と本気で思っています。』と公言しながら、かつては年間130本以上のライブ(パトロールと称している)を行っていた。」そうです。
そのいかにもなルックスや、ちょっと微妙なコンセプトから、このアルバム、ほとんど期待しないで聴いてみました。まあ、せっかくの無料配信だし、くらいの気持ちで(^^;;
ところが、これが思ったよりもよかったんです。基本となるのは、90年代風のビートロック。イメージとしては、90年代のビジュアル系ブームの時に、一世を風靡したバンドの雰囲気をそのまま受け継いでいる、といった感じでしょうか?そういう意味では、音楽的な新鮮味はありませんでした。
ただ、ある意味90年代J-POP直球のメロディーはインパクトがあり、今でもヒットポテンシャルがありそう。あの時代を、リアルタイムで過ごした人にとっては、意外と聴き入ってしまうかも。また、そんな王道J-POPサウンドに、意外とヘヴィーなハードコアやミクスチャーの要素に、デジタルパンク的な要素を加えているのも耳を惹きます。ビジュアル系特有のナルシスティックな雰囲気も薄めで、いい意味で聴きやすいバンドでした。
諸手をあげてお勧め・・・といった感じではありませんが、90年代に、ビジュアル系バンドブームで出てきたバンドを結構聴いていた・・・という方には壺にはまるかも。初耳のバンドでしたが、キャリア的には、そろそろ中堅の領域に入るようなバンドなんですね。興味ある方は、今のうちにチェックしてみては?
評価:★★★
そして、もう1枚は・・・こちらはまさにクリスマスプレゼントです。
Title:Xmas Song
Musician:world's end girlfriend
もともとは、2001年に限定リリースされ、2003年にも再発された「world's end boyfriend」名義のクリスマスアルバム。昨年、ototoyで無料配信され話題となりましたが、今回は「world's end girlfriend」名義で再度の無料配信。ただし、今回は、前回収録されていた「Rotten pig parade」「rope skip loop」がなくなり、代わりに「Jaichel Mackson」と、97年に制作された未発表曲「Self Sale Fantasia」が追加されています。
タイトルからしてユーモラスな「Jaichel Mackson」は、まるで遊園地で流れている音楽のような、ポップで楽しい楽曲。次から次へと様々な音が飛び出してきて、ビックリ箱のような曲とでも言うべきでしょうか。タイトル同様、どこかユーモアさを感じながら、楽しく聴ける曲になっています。
「Self Sale Fatasia」は、前半の静かな雰囲気は、星空の下で迎えるクリスマスの夜のよう。中盤からテンポのよいリズムが入り、盛り上がっていきます。子供が数を数える声がサンプリングされていて、こちらも楽曲全体、楽しげな雰囲気が伝わってくる作品になっています。
アルバム全体、クリスマスらしい楽しい雰囲気の作品。ただ、その一方、要所要所に垣間見れる毒気の要素がWEGらしい感じです。こちらは12月31日の15時までの限定リリース。昨年の無料配信で入手した方もお見逃しなく。素敵なWEGからのプレゼントをゲットするために急いで!
評価:★★★★★
world's end girlfriend 過去の作品
空気人形オリジナルサウンドトラック
Xmas Song(2009年)
SEVEN IDIOTS
| 固定リンク
「アルバムレビュー(邦楽)2010年」カテゴリの記事
- ネット配信の可能性と疑念(2011.01.05)
- 歌詞はひいてしまう人もいるかも・・・。(2011.01.03)
- 2人の主人公を軸に進む物語(2011.01.02)
- アメリカの香りが(2010.12.30)
- アバンギャルド(?)なポップスバンド(2010.12.28)
コメント