バラエティー富んだ名曲がズラリ
今回紹介するのは、今年の7月から10月にテレビ東京系ドラマ「モテキ」で使用された楽曲を集めたコンピレーションアルバム。話題になった漫画のドラマ化で、漫画のタイトルにも曲名が使われていたり、以前から、音楽とのつながりが強かった漫画、だそうです。
で、今回2枚同時に発売されたわけですが・・・
Title:モテキ的音楽のススメ~土井亜紀・林田尚子盤
Title:モテキ的音楽のススメ~中柴いつか・小宮山夏樹盤
サブタイトルについている女性の名前は、漫画/ドラマに出てくるヒロインの名前だそうです。
実は、「モテキ」に関しては、漫画もドラマも見ていません(^^;;それでも、このコンピレーションがなかなか魅力的だったので聴いてみたわけです。
とにかくおもしろいのがその選曲。ちょっと情けない男性を主人公としたラブソング・・・というゆるい括りはあるのですが、実にバラエティーの富んだ選曲が魅力的です。サブカル系のロックバンドから、歌謡曲、90年代のJ-POP、パンクバンドにテクノグループ。最近のミュージシャンからベテランやちょっと懐かしいミュージシャンまで並んでいて、ノスタルジックな気分に浸れたり、最近のシーンの状況を垣間見れたり。
選曲された曲はどの曲も名曲、というよりも「佳作」といった表現がピンと来るでしょうか?そのミュージシャンを代表する傑作というよりも、決して派手じゃないかもしれないけども、ファンにとっては大切にしたい曲、といった感じかもしれません。
参加しているミュージシャンに、自分がファンのミュージシャンがいたら、聴いてみて損はないコンピレーションだと思います。これをきっかけに、新しいミュージシャンに出会えるかも。
ちなみに、個人的にはどちらかというと「土井亜紀・林田尚子盤」がよかったかな?まず、大江千里の「格好悪いふられ方」にノスタルジーを感じました。リアルタイムではあまり好きな曲じゃなかったんですけどね~今、聴くと、この曲、かなりいいですね、やはり。
他にも森高千里にも懐かしさを感じたりしましたが、なんといっても、Fishmansや電気グルーヴ(=ギ・おならすいこみ隊)に岡村靖幸など、豪華な顔ぶれが魅力的。ナンバガなどは、どちらのアルバムにも収録されているのですが、今聴いても、あの音の独自性はずば抜けているなぁ。
「中柴いつか・小宮山夏樹盤」も、神聖かまってちゃんが収録されていたり、今のシーンにめくばせをしながら、中谷美紀や柴田恭兵(!)などの曲も魅力的(「MIND CIRCUS」は名曲です、まじで)。ただ、アルバム全体のインパクトとしては、ちょっと劣ってしまっていたかも・・・。
評価:
土井亜紀・林田尚子盤 ★★★★★
中柴いつか・小宮山夏樹盤 ★★★★
ほかに聴いたアルバム
Musique a la Carte/KOKIA
ビートルズやサイモン・アンド・ガーファンクル、プレスリーに「Amazing Grace」などのスタンダードナンバーなど、全体的にはおなじみの有名曲が多いカバーアルバム。KOKIAのボーカルを生かしたアコースティックなカバーがほとんど。ただ、全体的には卒がない感じのカバーで、新たな発見みたいなものはなかったのが残念。彼女のクリアボイスは相変わらず魅力的だとは思うのですが。
評価:★★★★
| 固定リンク
「アルバムレビュー(邦楽)2010年」カテゴリの記事
- ネット配信の可能性と疑念(2011.01.05)
- 歌詞はひいてしまう人もいるかも・・・。(2011.01.03)
- 2人の主人公を軸に進む物語(2011.01.02)
- アメリカの香りが(2010.12.30)
- アバンギャルド(?)なポップスバンド(2010.12.28)
コメント