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2010年11月21日 (日)

邦楽の名盤

今日は、久しぶりに最近読んだ音楽がらみの本の感想。

レコード・コレクターズ増刊 日本のロック/フォーク・アルバム・ベスト100 1960-1989

レコードコレクターズの増刊号として発売された、「日本のロック/フォーク アルバム・ベスト100 1960-1989」。レコード・コレクターズの8月号、9月号の特集記事に基づいて、再度、1960年から1989年のアルバムについて、邦楽のロック・フォークアルバムのベスト100をまとめた内容。

最近、こういう過去の邦楽ロックを取り上げる企画、多いなぁ。同じ時期に「Beat Sound」でも全く同じ企画をやっていたし、ユーキャンからの通販限定で「日本ロック&ブルース大全」なるアルバムが発売されたり、「ロック誕生」という、日本のロック黎明期のドキュメンタリーがDVDとして発売されたり。

ちょっと前まで(今も?)、「大人のロック」などと銘打って、60年代70年代あたりの洋楽ロックを売らんかなとする戦略が目立ちました。CD不況の中、団塊の世代のノスタルジックな感情と、若者世代に比べて豊かな懐具合に期待した企画でしょう。ちょっと意地悪な見方をすれば、「大人のロック」と題された60年代70年代洋楽ロックについては一通りネタが尽きたので、次は邦楽ロックを大々的に売り出そうとしている・・・というのは、うがちすぎでしょうか?

ただ、個人的には、この手の企画はちょっとうれしかったです。以前、ここでも紹介した、「Jポップを創ったアルバム」に紹介されているアルバムを中心に、邦楽の名盤を呼ばれるアルバムをチラホラ聴いていたのですが、洋楽のロックと比べると、邦楽については、いまひとつ概括的に「名盤」と呼ばれるアルバムを紹介した本は少なかったような印象があります。フォークだとか、レア・グルーヴだとか、B級歌謡曲だとか、70年代ロックだとか、時代やジャンルを絞った名盤ガイドはあるのですが、60年代から80年代までの名盤をカバーし、かつ、100枚程度に絞ってくれた、いわば初心者にとってはありがたい「名盤ガイド」というのは、ほとんど書店では見当たらないように思います。

そんな訳で、これを機に、いままで以上に邦楽ロックの「名盤」と呼ばれる作品を聴いてみたいなぁ~なんて思っています。でも、この本はともかく、月刊誌の方の特集記事は、相当評判が悪かったみたいで。どうも、amazonの感想記事や、いろいろなブログを読むと、一番大きな批判は、はっぴいえんどをはじめとする細野晴臣関連の作品に偏りすぎていて、もう一人、邦楽ロックの黎明期を支えた、内田裕也関連の作品の評価が低すぎ、という意見が多かったように見受けられました。

私自身、そんな意見に対してとやかく言えるほど、邦楽ロックの知識はありません。ただ、そんな意見を読みながら漠然と感じたのが、邦楽は、洋楽に比べて、「名盤」云々が議論される機会が少なく、いまひとつ過去の作品の評価が定まっていない部分もあるのかなぁ、ということでした。邦楽ロックは、日本人にとって近すぎる存在です。また、特に評論家にとっては、いろいろなしがらみもあるでしょう。ただでさえ、日本人は人前で意見するのが苦手な人種。加えて、日本人に根強く残る、邦楽は洋楽より劣っている、という偏見もあるのでしょう。洋楽ロックに比べて、邦楽を概観的に取り上げた名盤ガイドが少ないのもまた、そんな評価が定まっていない部分があるから、かもしれません。

そういう意味では、この本は、邦楽ロックの評価についての、ひとつのたたき台と言えるのかもしれません。おそらく、60年代70年代あたりの作品をリアルタイムで聴いてきた方にとっては、「このアルバムの評価がこんなに低いわけはない」みたいな、知られざる名盤も多いでしょう。でも、とりあえずこの本を参考に、気になるアルバムからいろいろと聴いてみたいなぁ、と思います。この本をきっかけに、いろいろな出会いが生まれるのが、とても楽しみです。

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