モリゾーのジャケット??
Title:PATTERN+GRID WORLD
Musician:FLYING LOTUS
ジャケットが、モリゾーのどアップみたいで、ちょっと不気味なのですが(笑)。前作「Cosmogramma」から、わずか5ヶ月のインターバルでのリリースとなった新作です。
全8曲入り。通して聴いても17分程度のミニアルバム。1曲あたり2分程度。前作もそうだったのですが、ポップミュージックのフォーマットにのっとったような曲が多く、エレクトロニカという、少々リスナーを選びそうなジャンルにも関わらず、いい意味で聴きやすい、ポピュラリティーのあるアルバムになっていたと思います。
今回の作品も、彼らしい独特なリズムが耳を惹きます。様々な音が繰り広げられ、全体的に音数は多いのですが、見事な構成で組み立てられているため、ただ音を詰め込んだような乱雑さはなく、その世界にはまり込んでしまいます。
ただ、それ以上に、今回のアルバムは、ポップで、そしてユーモアさを感じました。
「何かがはじまるぞ」というような出だしが印象的だった1曲目「Clay」も、基本的にはポップなメロディーラインが耳を惹きましたし、2曲目「Kill Your Co-Workers」も、テクノポップ(?)っぽい軽快な音がとても楽しげな作品になっていました。
「PieFace」や「Camera Day」も、ちょっとユーモラスな音の使い方が楽しい作品。また、個人的には「Jurassic Notion/M Theory」の、どこかアフリカ音楽的な香りのするリズムが、とても印象に残りました。
基本的には、前作「Cosmogramma」の延長路線的な部分も強く、前作を楽しめた方には、本作も文句なしに楽しめる作品になっていたと思います。なにより、この短いインターバルで新作を届けてくれるような点で、勢いも感じさせます。
不気味なジャケットとは裏腹に、とても楽しい音の世界を聴かせてくれた作品でした。
評価:★★★★★
Flying Lotus 過去の作品
Cosmogramma
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