ちょっと「売り」を意識しすぎでは?
軽快なピアノロックサウンドが話題の3ピースバンド、WEAVER。「新世紀創造記」と名づけられたミニアルバムが、前編、後編と2枚続けてリリースされました。個人的に、彼らみたいなピアノがメインのミュージシャンって、結構好みなので、2枚とも聴いてみたのですが・・・
Title:新世界創造記・前編
Musician:WEAVER
うーん、先行シングル「Hard to say I love you ~言い出せなくて~」で予想はついていたのですが・・・正直言って、かなり「売り」を意識した内容になっているなぁ(苦笑)。
爽やかなメロディーラインは、完成度は高いとは思うのですが、一方で、インパクトを重視したゆえに、いかにも売れ線といった感じで、平凡で面白みがありません。配信シングルとなった「僕らの永遠~何度生まれ変わっても、手を繋ぎたいだけの愛だから~」とか、昔のビーイング系かい!なんて思ってしまうような、タイトルだけで曲の内容がわかってしまうってのもあまりに安直。B級メロドラみたいな歌詞も、ちょっと陳腐で気にかかります。
「つよがりバンビ」「ティンカーベル」あたりは悪くはなかったと思うのですが・・・。いかにも売らんかな主義的な内容は、聴いていてちょっと厳しかったなぁ。彼ら初のベスト10ヒットになったけれども、典型的な一発屋タイプのような感じがしたアルバムでした。
評価:★★★
Title:新世界創造記・後編
Musician:WEAVER
前編がああいう内容だっただけに、後編も最初、聴こうかどうか迷ったのですが・・・。
ただ、実際聴いてみたところ、内容的には後編よりもかなりよくなっていたと思います。前編みたいに、いかにも売らんかな的な曲はなくなり、爽やかなメロディーラインと、軽快なピアノの音色というWEAVERというバンドの良さがきちんと出ていたアルバムだったと思います。
軽快なメロディーを聴かせる「愛のカタチ」やしんみりと聴かせる「BLUE」など、要所要所にセンスも感じられる曲も並んでいました。また、個人的には、やはりこの爽やかなピアノの音が壺に入ります。この音の気持ちよさについつい聴きいってしまうアルバムでした。
とはいえ、歌詞にしろ、メロディーにしろ、もうひとひねりないと今後は厳しいかも、とも思ってしまうのですが。とりあえず、今後の成長に期待したいところです。
評価:★★★★
WEAVER 過去の作品
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