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2010年10月 4日 (月)

ユニークな企画から誕生

Title:OTRL
Musician:奥田民生

OTRL

今回の奥田民生ニューアルバムの「OTRL」のタイトルは、「Okuda Tamio Recording Live」の略。今年の3月から5月にかけて行われたライブイベント「ひとりカンタビレ」。これは、彼が、ファンの前で、ステージの上で、1会場1曲のペースで実際にレコーディングを行い、ライブ終了後、ネット配信で曲を公開するという、とてもユニークな企画。そのライブイベントで産まれた曲に未発表曲1曲を加えた11曲が収録されたアルバムです。

ライブ会場で1曲を仕上げる、というある種の緊迫感あるイベントなのですが、楽曲から伝わってくるのは、いつも通りの飄々とした奥田民生でした。いつものアルバムと同じく、適度の力が抜けたスタイルがとても魅力的。しかし、わずかな間でレコーディングしたといっても、力は抜いても手を抜くことなく、しっかりと作りこまれた楽曲が並んでいます。

スタジオレコーディングと同様、完成された楽曲ながらも、観客が、レコーディングの一部に参加していたり、拍手が聴こえたりと、ライブアルバムのような緊迫感も同時に味わえる、ちょっと独特なアルバムになっています。ある種、ライブアルバムとスタジオレコーディングのアルバムのいいとこ取り、かもしれません。

収録されている曲は、奥田民生らしいポップなギターロック。どの曲も、どこかユーモラスセンスのある楽曲になっているのは、ライブレコーディングだからこそ、ファンを楽しませようとするファンサービスでしょうか?ずば抜けたような曲はない一方、どの曲も彼の魅力がしっかりとつまった作品になっていました。

こういうユニークな企画が行えるもの、やはり奥田民生の実力と、人柄によるのかなぁ?似たような企画が今後出てくるかもしれませんが、これだけのアルバムをつくれちゃうのは、彼だからこそ。ライブレコーディングも参加したかったな・・・。「企画」云々を抜きにしても、1枚のアルバムとして完成された傑作だと思います。

評価:★★★★★

奥田民生 過去の作品
Fantastic OT9
BETTER SONGS OF THE YEAR


ほかに聴いたアルバム

パワーバタフライ/lecca

パワーバタフライ

女性レゲエシンガーとして、急激に人気を伸ばしてきている彼女。前半は、レゲエナンバーが続く一方、後半は、R&B風のナンバーやロック風のナンバーなど、楽曲のバリエーションも多く、その包容力の大きさも感じます。全体的には、ポップで聴きやすいナンバーも多く、今後、さらに人気を伸ばしていきそうな予感も。

評価:★★★★

ZERO/FIRE BALL

ZERO

前作もポップな作品になっていたのですが、今回の新作も、全体的に音が軽く、ポップになった印象が。「Hold My Hand」みたいに、今風のエレクトロナンバーを入れてきたり、新しい部分も感じられるものの、いまひとつ、FIRE BALLらしい魅力は薄くなってしまった感じが。ちょっと残念。

評価:★★★

FIRE BALL 過去の作品
DON'T LOOK BACK

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