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2010年10月26日 (火)

今でも古さを感じません。

Title:Do-Re-Mimo~the singles collection~
Musician:遊佐未森

Do-Re-Mimo the singles collection

遊佐未森、というと、私がちょうど高校生の頃、一部で熱烈な支持を得ていたミュージシャンでした。

私の高校時代の友人に、遊佐未森のファンがいて、一度、彼女のアルバムを借りて聴いたことがあります。(確か、ベストアルバムの「桃と耳」だったと記憶しています)彼女の幻想的な楽曲は、その頃、私がよく聴いていた、いわゆる「ヒット曲」の雰囲気とは大きく異なり、とても強く印象に残ったことを今でも覚えています。

でも、残念ながら、その時は、それ以上ははまらなかったのですが・・・(^^;;

エピックソニー時代のシングル曲を網羅した今回のベストアルバム。私が高校時代に聴いた曲も、もちろん含まれています。

ただ、今となって彼女の曲を聴くと、もちろん浮遊感や幻想的な雰囲気は強烈な個性を放っているものの、高校時代に感じたよりも、バンドサウンドがしっかりと鳴っていたのがちょっと意外に感じました。特に、「瞳水晶」「窓を開けた時」など、ギターが前面に出ていて、後々の彼女のイメージとはちょっと違うものを感じました。

しかし、今回、ほぼ発売順に並んだシングル集で彼女の活動の軌跡を追ってみると、デビュー当初は少々ぼやけた部分があった彼女の目指すべき方向性が、徐々にクリアになってくる点が、よくわかります。

「暮れてゆく空は」のあたりから、目立っていたギターサウンドが後ろに下がり、幻想的な雰囲気がより強調され、Disc 2のあたりからは、ケルト民謡や西洋民謡といったトラディッショナルからの影響を強く感じる曲も増えてきています。彼女が、徐々に自分の個性を磨き上げているのが、アルバムを通じて、非常によく伝わってきました。

また、その個性ゆえでしょうか、その楽曲はいまなお新鮮。若干80年代や90年代の時代性を感じさせる曲もあるのですが、今聴いても、あまり古さを感じさせません。いまなお彼女の魅力を強烈に感じさせてくれます。

今、もっと再評価されてもいいのでは?と感じる女性ミュージシャンです。遊佐未森というミュージシャンを知るためには最適なベスト盤だったと思います。

評価:★★★★★

遊佐未森 過去の作品
銀河手帖


ほかに聴いたアルバム

thank you for the music!/ロケットマン

thank you for the music !

お笑い芸人ふかわりょうの、ミュージシャンとしての名義であるロケットマンの、初となるベストアルバム。テンポがよくメロディアスなハウスミュージックは、目新しさという点ではインパクト薄かもしれませんが、サウンドがリスナーの壺を見事についていて、素直に心地よさを感じさせます。

評価:★★★★

マリアンヌの休日/キノコホテル

マリアンヌの休日

人気急上昇中のキノコホテルのミニアルバム。今回は、昭和のカルト歌謡曲をカバーしたカバーアルバム。知る人ぞ知る的な曲を並べており、彼女たちらしいガレージサウンドにアレンジにてカバーしているだけに、ほとんどキノコホテルのオリジナルみたいな感覚で聴けます。カルト歌謡曲のカバーだけに癖が強く好き嫌いはあるかもしれませんが、彼女たちが、本当に昭和の歌謡曲(それもB級の)の魅力を忠実に受け継いでいるんだなぁ、ということを実感できる企画盤でした。

評価:★★★★

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