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2010年10月30日 (土)

ギターノイズが魅力的

Title:EVERYTHING IN BETWEEN
Musician:No Age

エヴリシング・イン・ビトウィーン [ボーナストラック付き]

2008年にリリースされた2ndアルバム「Nouns」が、大きな評判となったアメリカのインディーロックバンド。「Nouns」は、各種音楽雑誌の年間ベストに軒並み選出された他、グラミー賞の「Best Recording Packaging」にノミネートされたとか。私も例に違わず「Nouns」で彼らの音にはじめて触れ、そしてはまってしまいました。

90年代のシューゲイザーサウンドからの影響を感じられるという点で、いわゆるニュー・ゲイザーと括りで紹介されることの多い彼ら。雑誌やネットのレビューなどでの紹介文をそのまま引用させていただくと、パンク、ハードコアの影響と、マイブラなどのシューゲイザー系からの影響を受けた音、といった感じでしょうか。

今回のアルバムでも、基本的には前作同様、基本となるのはノイジーなギターを主軸に据え、パンキッシュなサウンドにメロディーを乗せた、No Ageらしい楽曲たち。ローファイなサウンドは、いかにもインディーっぽさが感じられ、パンクやハードコアの影響を受けたサウンドも、歌詞の内容にも、どこか影を感じさせる鬱屈した雰囲気を感じます。

ただ、前作「Nouns」に比べると、激しく、より凶暴的だったギターサウンドはちょっと抑え目。普通のギターロックバンドといった雰囲気の曲もあって、No Ageとしての個性はちょっと薄くなってしまったかなぁ~とも、物足りなくも感じました。

その一方で、より幻想的な雰囲気のノイズを奏でる、サウンドを重視した楽曲が、本作には多く収録されていました。

バスドラのテンポよいリズムからはじまり、徐々に載っていくノイジーなギターの音が心地よい「Life Prowler」や空間の広がりを感じる音の世界が魅力的な「Skinned」なども素晴らしいですし、「Katerpillar」をはじめとするインストの曲も、聴けば聴くほど、その奥深い音の世界にはまっていってしまうようでした。

正直なところ、個人的には(はじめて聴いた、ということもあるでしょうが)前作「Nouns」ほどはまりませんでした。ただ、No Ageの次の一歩も感じさせるアルバム。これからの活躍も非常に楽しみになってくる作品でした。

評価:★★★★


ほかに聴いたアルバム

WIRE 09 COMPILATION

WIRE 09 COMPILATION

毎度おなじみ。日本最大級の国内レイヴイベントWIREのコンピレーションの、こちらは2009年度版。本作も、今風の音をたくみに取り入れながら、しっかりと個性を発揮している実力派テクノミュージシャンの曲を網羅的に楽しめます。個人的にはSchwefelgelbの「Stein auf Stein」やLen Fakiの「OdysseeII」が気に入りました。どちらもビートが強くロッキンなナンバーです。

評価:★★★★★

WIRE COMPILATION 過去の作品
WIRE 06 COMPILATION
WIRE 08 COMPILATION

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