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2010年10月31日 (日)

中毒性あるリズムにお腹いっぱい

Title:Cumbia! Bestial

クンビア・ベスティアル

ここ何年か、音楽雑誌などでよく見かけるジャンル「クンビア」。Wikipediaによると

南米コロンビアのカルタヘナ・デ・インディアス発祥のラテン音楽のひとつ。パーカッション主体の4分の2拍子が最大の特徴。

という音楽だそうです。特に、その中でも、打ち込みのサウンドを導入した「デジタル・クンビア」が、クラブシーンを中心に、大きな話題になっている、とか。

そんな中発売されたこのアルバムは、ドイツのDJ、Tio ChangoとDon Chicharronが、様々なデジタル・クンビアを集めてきたコンピレーションアルバム。以前から、気になっていたジャンルだったので、さっそく購入。聴いてみました。

 

正直言うと、最初はラテン風の癖の強いリズムに、ちょっとはまれない部分もありました。しかし、2度3度聴くうちに、徐々にその音楽の「癖」のとりこになってきました。ある種、非常に中毒性の強い音楽だと思います。

一言クンビア、といっても、そのラテンなリズムという共通点はあっても、1曲1曲、様々に異なったタイプの曲が並んでいます。レゲトン風のSekretoの「Gota」に、Benny Bazzの「Cumbia,Tabaco y Ran」はHIP HOP、Zuritaの「Liega Fauna」はミニマル風な楽曲ですし、他にもダブやらエレクトロやら、様々なジャンルにクンビアのリズムを融合させています。

もともと、クンビアというジャンルは南米の大衆音楽。そのため、どの曲もどこか泥臭く、変な気取ったところはありません。「楽しく踊れればそれでいいじゃん」というスタンスが感じられます。

そんなスタンスだからこそ、様々なジャンルを取り込み、様々なタイプのクンビアを産み出しているのでしょう。ある意味、そのスタンスは、日本の歌謡曲にも通じる部分も感じます。「庶民の声」といった雰囲気の、哀愁たっぷりのメロディーもどこか歌謡曲的ですしね。

それだけに、どこかとっつきにくくても、一度はまってしまうと、病み付きになってしまいそう。この独特のリズム、徐々に中毒患者を増やしていきそうなそんな予感も。クンビアというジャンルが気になる方にはうってつけのコンピレーションだと思います。

評価:★★★★★

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