日本人によるブルース
Title:1968
Musician:近藤房之助
ちょっと生意気にも、最近、ブルースに興味が出てきて、いろいろと聴きはじめています。といってもまだまだ完全に初心者。有名どころを少しずつ聴きかじっている状況なのですが、その中で出会ったのが、このアルバム。日本を代表するブルースミュージシャン、近藤房之助のニューアルバムです。
「1968」というタイトル。なんでもこの年は、彼がブルースにはまった年だとか。このアルバムは、そんな彼の敬愛するブルースミュージシャンたちの名曲をカバーした作品になっています。
いわゆるブルースの有名曲が並んでいるのですが、それを歌いこなす近藤房之助のボーカルが実に渋い。なんというか、御年59歳の、彼のような大人だからこそ出せるような情感が、そのボーカルから強く感じ取れます。
単に「上手い」とかいう感じじゃないんですよ。ブルースという、アフリカン・アメリカンの心の叫びを、今の日本人のボーカリストが見事表現している・・・聴いていて、そのボーカルに思わず震えたアルバムでした。
それとこのアルバムでもうひとつ感じたのが、彼の英語の発音でした。これはインタビューなどでも言及していたのですが、彼の英語の発音は、完全にジャパニーズ・イングリッシュ。変にネイティヴ風に表現する訳ではなく、ほとんど「正確な英語の発音」を意識していないように感じました。
しかし、彼の歌うベタな日本人の発音でも、カバーに全く違和感がないことに気がつきました。おそらく、ボーカリストとして歌の内容を感情的に表現するためには、英語の発音が正確かどうか、というのは関係ないのでしょう。もっとも、原曲も、かなりなまりが強く、「正しい英語の発音」がなされていない曲が多いのですが・・・。
日本を代表するブルースミュージシャンによる、正統派のブルースアルバムだと思います。本場にそん色ない、カッコよさを味わえました!
評価:★★★★★
ほかに聴いたアルバム
BEAST/VAMPS
よりhydeの好みの強くなったラルク・・・って感じかなぁ?ラルクらしい疾走感あるギターロックを基調に、メタル、ヘヴィーロックの色合いが強い作品になった印象が。ポップで聴きやすい作品ではあるのですが、ちょっと似たようなタイプの曲も多かった感も。
評価:★★★
VAMPS 過去の作品
VAMPS
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