わずか5曲だけれども
Title:ことの は
Musician:小谷美紗子
小谷美紗子名義としては約3年ぶり。Odani Misako Trio名義からも約1年9ヶ月ぶりという、久しぶりとなるニューアルバム。そんな久々の新譜ながらも、うち2曲は結構以前からあった曲だったそうなので、勝手な憶測ではあるのですが、少々制作が行き詰まり気味なのかなぁ~なんてことを思ったりします。
ただ、そんな状況の中、彼女が世に送り出した5曲。わずか5曲とはいえ、その内容は、とても濃いものとなっていました。
このうち、比較的以前につくったという「青さ」と「手紙」は、ある意味彼女の王道ともいうべきピアノバラード。不器用な中にも確固たる意思を感じる愛情表現が心をうつ歌詞も、実に小谷美紗子らしい楽曲と言えるのではないでしょうか。
逆に「日めくり」や「空の待ち人」あたりは、バンドとしての活動を経て、音楽的にも幅を広げた今の彼女らしい作品と言えるかもしれません。どちらもバンドサウンドが耳を惹かれる作風になっています。
「日めくり」は、サビをすべてファルセットで歌い上げていて、爽やかな雰囲気のある作品。「空の待ち人」は、ドラムスが印象的な、リズムを前に出してきた作品。どちらの作品も、歌詞は、あくまでも曲のリズムを生かした歌詞になっています。
このアルバム、わずか5曲なれど、いままでの小谷美紗子の音楽がグッと凝縮されたアルバムに感じました。そのため、5曲が5曲とも、強烈な個性をはなっていて、アルバム全体としてのまとまりにはちょっと欠ける部分があるかもしれません。ただ、アルバムとしてのまとまりよりも、小谷美紗子の今の思いをとにかくつめこんだ、そんな作品なのかもしれません。
ミニアルバムなれど、フルアルバム並みに濃いアルバムです。次のフルアルバムはさらなる傑作になるのでは?そうとも感じさせてくれる作品でした。
評価:★★★★★
小谷美紗子 過去の作品
Odani Misako Trio
ほかに聴いたアルバム
FLASH/Crystal Kay
最初のイントロと最後のアウトロを除いて、事実上、5曲入りとなるミニアルバム。前半は今風のエレクトロサウンド、後半は力強いバラードナンバーを聴かせてくれます。どちらもポップに仕上がっており、勢いも感じられます。わずか5曲ながらもCrystal Kayの魅力をしっかりと伝えてくれるアルバムでした。
評価:★★★★★
Crystal Kay 過去の作品
Shining
Color Change!
BEST of CRYSTAL KAY
THE BEST REMIXES of CK
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