未発表曲も収録の来日記念盤
Title:Why Waste Time?
Musician:TORTOISE
TORTOISEの今回のミニアルバムは、5月の来日にあわせてリリースされた、日本限定の来日記念盤です。
このうち、1曲目「Ruba'iyat」と2曲目「Passerine」は、今回初収録の未発表曲。「Ruba'iyat」は、テンポのよいリズムにからみつくようなノイズが、妙なポップスさを醸し出していて、ついつい聴きこんでしまうような作品。続く「Passerine」は、静かなノイズが不気味な雰囲気を作り出している、ちょっと聴く人を選びそうな作風になっています。
続く「Gigantes」は、ミニマル・テクノの代表的なユニット、Basic Channelの創始者の一人であるマーク・エルネストゥスによるリミックス。昨年12月にリリースされた12インチシングル「Beacons of Ancestorship Remixes」収録のリミックス音源です。ミニマルなリズムがとても心地よいリミックスになっています。
ラストの「Ice Ice Gravy」は、海外限定でダウンロード販売された曲。12分に及ぶ楽曲ですが、途中で曲の雰囲気が変わり、メドレーみたいな楽曲になっています。後半の浮遊感あるギターインストが印象的なのですが・・・良くも悪くも「普通」といった感じかな?
これにライブ音源やPVもついていて、1,500円なので内容的にはお得な感じ。いろいろな曲の寄せ集めなので、内容的にはいまひとつ統一感はないものの、あえていえば、エレクトロな色合いが強かったかな?一定水準は軽々とクリアしているのはさすがといった感じながらも、もろ手を挙げて絶賛するにはちょっと物足りなさも感じる内容かも。ファンズアイテムといった感じかな。ファンなら、うれしい1枚といったところでしょうか。
評価:★★★★
ほかに聴いたアルバム
Primary Colours/THE HORRORS
リリースされた段階で、絶賛されていたのですが、スルーしていていままで聴かなかったのですが・・・もっと早く聴いておけばよかったなぁ~。シューゲイザーの影響をもろに受けたようなノイジーなギターサウンドが楽曲全体にちりばめられています。ポップなメロディーとあわせて、どこか80年代的な懐かしさも感じられる作風。破壊力あるサウンドが、とても魅力的なバンドでした。
評価:★★★★★
Troubadour/K'naan
先日、サマソニで見てきたばかりなのですが・・・。「Wavin' Flag」が、コカ・コーラのW杯応援ソングに決まり、一躍注目を集めたHIP HOPミュージシャン。もともとソマリア出身で、アメリカに亡命した、という異色の経歴を持つ彼。アフリカ音楽の影響を強く感じるリズムは独特。HIP HOPという枠組みとはちょっと異なる、個性を感じられる作品でした。
評価:★★★★★
| 固定リンク
「アルバムレビュー(洋楽)2010年」カテゴリの記事
- やはりまずはブライアン版を聴いてから?(2011.12.12)
- ロックファンもブラックミュージック好きも(2011.01.04)
- 復帰直後のライブ音源(2010.12.27)
- 聴きこめば聴きこむほど?(2010.12.20)
- なによりも美しいメロディーが素晴らしい(2010.12.14)
コメント