もっともっとブレイクの予感が。
Title:Nicheシンドローム
Musician:ONE OK ROCK
ボーカルは、元ジャニーズ系アイドルNEWSのメンバーで、森進一、昌子の子供。他のメンバーもダンスグループHEADSのメンバーで、さらに元メンバーでファッションモデルだったAlexは痴漢で逮捕されてニュースに・・・
と、どう考えても、バリバリの「作られた歌謡曲『ロック』バンド」という感じで、「良心的な」ロックリスナーは眉をひそめそうなバンドなのですが(^^;;
今回、はじめてアルバムを聴いたのですが、これが本格的なロックアルバムで、めちゃくちゃカッコいい!
特に序盤「Never Let This Go」は英語詞で、洋楽風の爽快なパワーポップチューンがとても耳を惹きますし、続く先行シングルにもなりヒットを記録した「完全感覚Dreamer」も、おなじく洋楽テイストの強いパワーポップナンバーながらも、どこか邦楽的なメロディーが耳に馴染むナンバーになっています。
個人的に思ったのが、このバンド、もっともっと売れるんじゃないかなぁ、ということでした。
適度にヘヴィーなバンドサウンドは、ロックバンドの持つダイナミックさを楽しむことが出来ます。音がしっかりと鳴ってバックを支えているだけに、ライブで暴れて楽しむ、ということも出来そう。
一方のメロディーラインは、とことんポップ。どこか洋楽テイストを感じる垢抜けた部分もあれば、J-POP的な、適度に泥臭い部分もあわせもっていて、広いリスナー層にアピールできそう。
ボーカルで作詞作曲を担当するTakaが、元ジャニーズ系のアイドルで、人気歌手の息子として育っただけに、何が売れるか、ということに敏感なのかなぁ?少なくとも、本格的なギターロックを志しながらも、売れる壺をしっかりと押さえているような印象を受けました。
ただ、最初の印象はそれだけよかったのですが、このアルバム、中盤から後半に進むに連れて、ちょっと飽きてきてしまいました。
正直なところ、楽曲のバリエーションも多くないし、メロディーも、その序盤の2曲を超えるような曲はなく、全体的に平坦。序盤のインパクトは大きかっただけに、その後も、それなりの曲はあるものの、インパクトの薄さは否めず、ちょっと印象の薄い内容になってしまいました。
そういう意味では惜しいアルバムだなぁ~という感じはします。ただ、今後はもっとおもしろくなる要素を持ったバンドだと思います。上にも書いた通り、このアルバムは大ヒットを記録したものの、もっともっと売れるかも・・・。今後の彼らの動向は、ちょっとおもしろいかも。
評価:★★★
ほかに聴いたアルバム
My Favorites/岡本真夜
岡本真夜のオールタイムベスト。かの「そのままの君でいて」を、上海万博の公式PRソングがパクッたことから話題になり、その後、正式に「公式PRソング」に採用。急遽、このベスト盤にも収録を決めたそうです・・・って、「そのままの君でいて」は当初収録の予定がなかったってことですか!代表曲だと思っていたのですが・・・。
後半、「Crystal SceneryIIVersion」の曲が続き、ちょっと仰々しいアレンジに、元曲の方がよかったのに・・・と思ってしまいました。彼女の曲をあらためて聴くと、いい曲は多いのですが、全体的に卒がないというか、いい意味でも悪い意味でもちょっと癖がない感じが。そこらへんが、幅広い層から人気を確保できた要員でしょうか?
評価:★★★★
岡本真夜 過去のアルバム
seasons
Crystal Scenery II
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