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2010年8月29日 (日)

歌謡曲とJ-POPの狭間で その2

昨日の続きで「ザ・ベストテン」コンピレーションの感想を。今回は、個々のアルバムの感想です。

ザ・ベストテン 1986-87

Title:1986-87

渡辺美里(作曲 小室哲哉)やTUBEなど、90年代のヒットシーンにつながるミュージシャンが出てきているのが時代を感じます。また、石井明美「CHA-CHA-CHA」森川由加里「SHOW ME」は、バブル期の象徴といったイメージで、これまた時代を感じます。

個人的に、収録曲の中でダントツで気に入ったのが、小泉今日子「木枯らしに抱かれて」。切ないメロディーラインがたまりません。誰が曲を書いたのかなぁ、と思ったら、THE ALFEEの高見沢なんですね。たしかに、THE ALFEEは、あの仰々しいアレンジに隠れがちだけど、メロディーがいい曲は多いですからね。もっとアレンジを抑え目にすればいいのに・・・と思うのですが、ファンにとっては、あのダイナミックなアレンジがいいんでしょうね、多分。

評価:★★★★★

ザ・ベストテン 1988-89

Title:1988-89

TM NETWORKにプリプリに爆風スランプに。80年代最後の1年ですが、明確に90年代への道筋が見え、時代の変化を感じるアルバム。一方で、田原俊彦や工藤静香などのアイドル勢の勢いもまだまだ目立ちます。

個人的には、ここらへんの年代から、リアルタイムで聴いた記憶のある曲や、中高生の頃、カラオケで歌った曲などが多くなるだけに、ノスタルジーを感じる曲もたくさんあって、そういう意味でも、聴きこたえのある1枚でした。

評価:★★★★★

 

ザ・ベストテン 歌謡曲編 2

Title:歌謡曲編2

この時期の歌謡曲って、日本人の琴線に触れる、哀愁たっぷりの名曲から、完全に様式化してしまった演歌まで、差がありますね。

中盤「夏をあきらめて」「そんなヒロシに騙されて」と、サザン桑田佳祐の曲が並んでいますが、どちらも名曲。本当に、メロディーセンスに天才的なものを感じますね、彼は。

なにげに個人的に吉幾三の「雪国」なども名曲だと思うんですけどね。逆に、五木ひろしとか小林幸子あたりは、いかにも演歌といった感じで・・・。とんねるずの「歌謡曲」は、そんな様式化していく歌謡曲シーンを象徴するようなパロディーソングでした。

あと、このアルバムの中で強烈なインパクトを放っていたのが「時には娼婦のように」。強烈なエロ歌詞が印象的。お茶の間で流れたら、気まずい空気が流れることうけあい。ここ最近のJ-POPって、歌詞が無難にまとめられていて、こういうインパクト満載の歌詞の曲って、ほとんど聴かなくなっちゃいましたよね・・・。

評価:★★★★

ザ・ベストテン スポットライト編 2

Title:スポットライト編2

他に比べると、ちょっと取り上げられている曲が地味な感じもするのですが、テレサ・テンの「つぐない」は、やはり名曲だなぁ。「歌謡曲の良さ」って、この曲を聴いて感じることを言うんだろうなぁ。今回のシリーズには入っていませんが、「時の流れに身をまかせ」も何気に好きだったりします。

インパクトという面では杉田二郎の「ANAK(息子)」の歌詞も強烈に印象に残ります。もともとはフィリピンの曲をカバーしたものだそうです。子供に対する思いと、親に反発する子供の姿というのは、万国共通ということでしょうか。

評価:★★★★

 

ザ・ベストテン リクエスト編

Title:リクエスト編

村下孝蔵の「初恋」とか、小林麻美の「雨音はショパンの調べ」とか、なにげに名曲も多い1枚。大沢誉志幸の「そして僕は途方に暮れる」とか・・・大沢誉志幸って、最近、名前聞かなくなっちゃったなぁ。

さらにはチューリップの「虹とスニーカーの頃」も名曲。90年代にリバイバルヒットし、個人的にはそちらの思い出の方が強いのですが、やはり時代を超えた名曲ということでしょう。

一方では、「ビー・バップ・パラダイス」みたいに時代を感じさせるような「迷曲」も。このコンピレーションの最後の最後を締めくくるのが宮沢りえの「ドリーム・ラッシュ」で、小室哲哉が作曲+プロデュースというのが、まさに80年代から90年代への橋渡しといった感じがします。ちなみに「ザ・ベストテン」の最終回でも7位にランクインしていたとか。締めくくりの曲としては、とても象徴的な曲のように感じました。

評価:★★★★

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