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2010年7月19日 (月)

歌謡曲の大御所とタッグ

Title:やたら綺麗な満月
Musician:大西ユカリ

やたら綺麗な満月

大西ユカリといえば、以前から昭和の薫りが漂うようなポップソングを歌っていましたが、今回のアルバムでは、あの歌謡曲の大御所とタッグを組みました。

今回のアルバムでプロデューサーを務めたのが、宇崎竜童。妻である阿木燿子とのコンビで、山口百恵の数々のヒット曲を提供するなど、歌謡曲の黄金期を支えてきた人物です。今回の作品は、宇崎竜童プロデュースのもと、阿木×宇崎コンビでの楽曲を、大西ユカリが歌うというスタイル。さらにバックを担当したのが、美空ひばりや江利チエミらのバックも務めたアロージャズオーケストラと、まさに昭和歌謡曲の黄金期を現代に甦らせたアルバムになっています。

大西ユカリは、アルバム「六曲入り」でも阿木×宇崎コンビの曲を歌っていましたし、宇崎竜童プロデュースというのも、彼女のイメージからピッタリと来ました。

ただ、このアルバム、前半は、いかにも歌謡曲然とした、様式化されたような作風が続き、正直、「ああ、だから歌謡曲はダメになってしまったんだよなぁ・・・」なんてことを思ってしまいました。

ところが後半は、ソウルテイストあふれる「イカサマジョニーへLove Song」や、壮大なバラードナンバー「復縁バラッド」、さらにラストはホーンセッションが楽しいサウンドを奏でる「この際あなたを忘れよう」まで、とても楽しくバリエーションあふれる内容にグイグイ引きこまれました。これぞまさに「古き良き」歌謡曲の世界といった感じでしょうか?宇崎竜童の底力を感じることが出来ました。

一方で、いつもの大西ユカリのような、「なにわのパワフルなおばちゃんのソウルパワー」みたいな部分は今回はちょっと控えめ(もっとも最近は、本作に限らずおばちゃんテイストが控えめな、ポップな作風が多かったですが)。さらっと聴きやすいテイストに仕上げられているのは、ファンには賛否わかれる部分もあるかも。

また、阿木×宇崎コンビにしても、楽曲はしっかりとインパクトをもって聴かせるものの、全盛期に比べれば、そのパワー不足は否めませんでした。

とはいえ、まさに平成の世に産み出させた昭和歌謡曲なアルバム。80年代あたりの歌謡曲になじみのある方なら、十分楽しめるアルバムかと思います。

評価:★★★★

大西ユカリ 過去のアルバム
HOU ON


ほかに聴いたアルバム

ベストロリー/キャプテンストライダム

ベストロリー

今年2月、活動休止を表明したスリーピースロックバンドによる、これまでの活動を集約したベストアルバム。軽快でダンサナブルなギターロックにポップなメロというスタイルは、親しみやすく、もっと売れるタイプのバンドのような印象もあったのですが・・・。ただ、「恋するフレミング」といい、全体的に、ちょっとTRICERATOPSに似ていたような印象が。

また、軽快なギターポップチューンがメインなのですが、スタンダードなロックンロール方向へ行きたかったのか、ギターロックへ行きたかったのか、ディスコチューンを目指したのか、ちょっと方向がチグハグで、バンドとしての全体像が見えにくかったかも。結果、中途半端な出来になってしまったのが、いまひとつ、売れなかった要因・・・かなぁ??

評価:★★★★

キャプテンストライダム 過去の作品
音楽には希望がある

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