シャウト!!
Title:THERE'S NO TURNING BACK
Musician:THE BAWDIES
昨年、前作「THIS IS MY STORY」を、ほとんど衝動買いに近いレベルで購入。その後、すっかりはまってしまったTHE BAWDIES。どうもはまってしまったのは私だけではないようで、このアルバムにも収録されている「HOT DOG」は、なんとオリコンチャートでベスト10入りを記録し、続くこのニューアルバムも、同じくベスト10入り。名実共にブレイクを果たした結果となりました。
しかし、同じようなルーツ志向のバンドが増える中、THE BAWDIESだけ、その人気が頭ひとつもふたつも出ているのでしょうか?
やはり、その大きな理由のひとつは、THE BAWDIESの持つある種のわかりやすさではないでしょうか。
これぞというように、60年代風のルーツロック志向を押し出したようなサウンドに、わかりやすいシャウト、そしてポップなメロディーライン。ある種の、これぞルーツロックといった直感的なわかりやすさを感じます。
そこにちょっと今風な要素を加えることにより、マニア層だけではなく、広いリスナー層でも受け入れらる楽曲を作り上げています。楽曲の雰囲気とはギャップのある、端整なルックスも、リスナー層を広げる大きな要因でしょうか?
もちろん、決してルーツロックの上澄みをかっさらっているだけではなく、しっかりとルーツへのリスペクトを感じられる点もまた、彼らの人気の大きな要素なのは間違いないでしょう。
また、今回の作品は、さらに音楽性を広げる楽曲も多く収録されていました。
カントリー風の「SAD SONG」に、「B.P.B.」は、いつものシャウトは抑えた、爽やかなナンバー。「GOOD MORNING」は、アコースティックなサウンドが、どこかフォーキーな雰囲気を出しています。
一方、歌詞はあいかわらず英語オンリー。このグルーヴ感を日本語の歌詞で出せたら、もっともっとすごくなるのに・・・と思ってしまうのですが、それは、今後の彼らの成長を楽しみに、といった感じでしょうか?
前作に続き、本作も、文句なしの傑作に仕上がりました。また、彼らの楽曲にはまってしまいそうです・・・。
評価:★★★★★
THE BAWDIES 過去の作品
THIS IS MY STORY
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コメント
確かに彼らの曲はメロディーがキャッチーだから、若い世代の他にも年配層にも受けそうな気がしますね。
日本語詞はストレートな反面、まず考えてしまうから、直感的な曲には英語詞を載せたいと言っている反面、
日本語詞を載せてもブレないようなスキルが、まだまだ足りないともインタビューで言ってた気がします。
今後成長したときは、そういった使い分けを見せてくれるような気がしますね。
投稿: 亮 | 2010年6月 3日 (木) 09時31分
>亮さん
>日本語詞を載せてもブレないようなスキルが、まだまだ足りない
私もそういうインタビュー記事、読みました。それだけに今後成長して、日本語でも曲をつくってくれたらうれしいですね。これから、まだまだ伸びしろを感じるミュージシャンです。
投稿: ゆういち | 2010年6月 4日 (金) 00時47分