期待のミュージシャンたち
Title:4AD SUMMER SAMPLER
今回紹介するのは、イギリスのインディーレーベル4AD所属のミュージシャンたちの楽曲を集めたサンプラー版。PIXIESなども所属していたことで知られるこのレーベルは、以前から定期的にサンプラーをフリーダウンロードでリリースしているらしく、今回のフリーサンプラーも、5月はじめにリリースされたもの。以前のサンプラーをダウンロードする際に入会したメーリングリストによって知り、ダウンロードして聴いてみました。
Round And Round/Ariel Pink's Haunted Graffiti
メロディーはどこか切ない風景を思い出させる、ちょっとフォーキーで、60年代の香りも漂うポップスソング。どこかボーカルがぎこちない雰囲気を醸し出しているのが、インディーポップならでは、といった感じ。女性と男性ボーカルのからみもなかなかおもしろく、印象に残りました。
Bloodbuzz Ohio/The National
低音を聴かせる男性ボーカルが、なかなか渋い感じ。テンポのよいリズムに、軽く流れるピアノの音が心地よい感じです。清涼感ある作風で、ポップなメロディーも印象に残ります。今回のサンプラーでは一番楽しめた作品かも。
On The Rocks/Stormoway
静かに、しかし力強く歌い上げるボーカルが、伸びやかに曲を聴かせます。どこか神妙な雰囲気を感じさせる楽曲でした。
Crushing Limbs/Anni Rossi
シンプルなエレクトロのアレンジに、下手ウマな女性ボーカルが印象的。チープな雰囲気の楽曲なのですが、そんな雰囲気が逆に楽曲にポピュラリティーを与えています。ちょっと少年ナイフか、PUFFYあたりを思い出させるような雰囲気の楽曲でした。
Tonight(Coyote Clean Up Dirty Dub)/The Big Pink
唯一、アルバムも聴いたことあるミュージシャンですね。エレポップなリミックスに仕上がっていて、The Big Pinkのイメージとはちょっと違った雰囲気かも。
Modern Drift/Efterklang
後ろで流れる、ミニマルなピアノの音色と、クリアなボーカル、さらにボーカルのテンポにあわせたアレンジがとても美しい作品。後半に響くストリングスの音色も、とても美しくて印象的。さわやかな高原にいるような雰囲気になるポップソングでした。
今回のサンプラーで、アルバムレベルも聴いてみたい、と思わせるような、ずば抜けてよかった作品は残念ながらなかったかも・・・。ただし、一方でどの曲も一定水準以上なのは、さすがといった感じかな?
残念ながら、公式サイトでは4AD SUMMER SAMPLERを探せなかったのですが・・・。いまからでもメーリングリストに入ればゲット・・・できるかなぁ?
評価:★★★★
4AD SAMPLER 過去の作品
4AD 2009
ほかに聴いたアルバム
Only By The Night/Kings Of Leon
アメリカで、このアルバムが大きな話題となったロックバンド。古き良きアメリカンロックのような、泥臭さとポップスセンス、そしてスケール感を持ったバンド。日本では注目度も低いけど、いろいろなミュージシャンからの評価も高いみたいだし、今後、もっとビックな存在になっていくかも。
評価:★★★★
Sound Of The Universe/Depeche Mode
ベテランバンドの作品ながらもどこか新鮮さを感じさせる作品。ニューウェーヴな作風が、一回りして、逆に新鮮に感じさせるのもあるけど、バンド自体が、また若さと現役感を取り戻してきたような、そんな感覚のする1枚です。評価:★★★★
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