奇跡のライブ音源!
Title:ぶっつぶせ!!
Musician:村八分
1969年から1973年のわずか4年間活動し、唯一の公式音源が、1973年のラストライブの模様をおめた「ライブ」のみ・・・その、今聴いても衝撃を受ける、荒削りながらも迫力があるロックンロールサウンドが、その後も一部の音楽ファンの中で、強烈な支持を得て、「伝説の」という冠の下に語られるバンド、村八分。
今回リリースされたのは、彼らの初期、1971年の北区公会堂でのライブ音源。スタッフが保管していたマスターテープが奇跡的に発掘され、このたび、40年ぶり(!)にリリースされた、まさに奇跡のライブ音源、だそうです。
まず、聴いて感じたのは、音が悪いなぁ~でした(笑)。
ただ、他のサイトでのCD評などを見ると、音質は良いという評価が多く、当時の、それも観客による録音、ということを考えると、むしろ音はかなりいい方、ということなんでしょうね。確かに、村八分の迫力ある演奏はしっかりと伝わってきますし、会場の空気感もパッケージされています。
彼らのステージは、テクニックよりなによりパッションが感じられます。音的には、はっきりとストーンズからの影響を感じられるのですが、1971年という段階で、これだけ本物に近いグルーヴを出せる日本のバンドがいた、ということは驚きです。
むしろ、ガレージパンク的な要素が加わっている分、ストーンズよりも、さらに荒くれっぽいようなイメージが受け、また、メロディーにはどこか和風の要素も。そんなところから、今の時代だったら、音楽雑誌なんかからは、「ストーンズに対する日本からの回答」みたいないわれ方をしちゃいそうだよなぁ(笑)。
ただ、粗さも目立つ音源なだけに、正直なところ、一番はじめに「ライブ」を聴いた時のような衝撃は受けませんでした。そういう意味ではファンズアイテム、あるいは「ライブ」で彼らにはまった方が、次に聴くアルバム、といった立付けかも。
もちろん、時代を超えたカッコよさは、このアルバムでも健在。日本にもすごいロックンロールバンドが昔からいたんだなぁ・・・ということを実感させられます。
評価:★★★★
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