活動休止前最後のベスト
Title:BESTOISU!!!
Musician:POLYSICS
先日の日本武道館ワンマンライブを最後に、メンバーのカヨがバンドを卒業し、活動休止となったPOLYSICSの、2枚目となるベストアルバム。2004年にベストアルバム「POLYSICS OR DIE!!!」をリリースしており、その後の作品を中心に選曲されたベスト盤になっています。
ちなみに、このアルバムの読み方は、「ベストオイッス!」ではなくて「ベストイス」で、「トイス」は、POLYSICSのライブではおなじみの、POLYSICS流のあいさつだそうです。
「1st P」から11年。これが最後ではなく活動休止なんですが、いやぁ~正直、このバンドがここまで長く活動を続けるとは思いませんでした(笑)。
インディーズ時代はライブを「3回見れば飽きる」みたいなことを言われていて、ステージはインパクトメイン。初期のアルバムにしても、「ライブはいいんだけど音源はいまひとつ」という印象が強く、最初は楽しいけど、あっという間に飽きるんじゃないかなぁ~なんてことを思っていたのは、多分、私だけではないはず。
そんな私の予想をいい意味で裏切ってくれたのですが、このベスト盤を聴くと、なぜ、インパクトのみといわれた彼らが、ここまで長く続いたのかがわかるような気がします。
それは、思いのほか、彼らのメロディーがとてもポップで印象に残るものだったから。
ここ最近のアルバムに関しては、バンドサウンドのインパクトという面だけではなく、メロディーもインパクトがあって、ポップでいいなぁ、という印象が強かったのですが、ベスト盤でシングル曲を中心にあらためて聴くと、彼らって、こんなにメロディーセンスのあるバンドだったんだぁ、と自分の不見識を思い知らされました。
「ケロロ軍曹」のオープニングになった「YOU-YOU-YOU」あたりは、明確にメロディーを重視しているのはわかるのですが、「YOUNG OH!OH!」にしろ「Pretty Good」にしろ「シーラカンス イズ アンドロイド」にしろ、メロディーはインパクトがあってポップで、そして何より楽しいんです!
だから、似たようなタイプのパンキッシュな作品が多くても、このベスト盤、最後まで聴き飽きることがありませんでした。
POLYSICSの魅力を、あらためて(遅ればせながら(?))実感することの出来たベストアルバムでした。彼らの魅力はライブだけではない!そう実感できました。
評価:★★★★★
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