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2010年4月24日 (土)

こしじまとしこにモザイクが・・・。

Title:PLAYER
Musician:capsule

PLAYER

Perfumeのブレイクで、すっかり「話題の人」となって久しい中田ヤスタカですが、capsuleとしての活動ももちろん忘れてはいません。

前作あたりから、

Perfume=広い層を狙った、あえてポップな作品をつくる。
capsule=中田ヤスタカが、自分のやりたい音楽をやる。

という区分が、かなり明確になってきているような感じがします。

今回の作品に関しても、そんな中田ヤスタカがやりたい音楽を、capsuleという場所をつかって遊んでいる・・・そういう印象を受けました。

そうすると、当然、「中田ヤスタカとこしじまとしこのユニット」という意味合いも異なってきます。ここ最近は、capsuleが、どちらかというと、「中田ヤスタカ featuring こしじまとしこ」といった雰囲気のユニットになってきましたが、今回のアルバムでは、完全に、中田ヤスタカのアルバムに、こしじまとしこがゲストボーカルで参加・・・といったスタイルになっていたように感じました。

特に今回では、男性ボーカルを用いた「Player」や、「I was Wrong」のように、ボーカルがこしじまとしこではない作品も多数あり、中田ヤスタカが、ボーカルからも自由になって曲づくりを進めていることがわかります。

そう考えると、今回のジャケット写真、こしじまとしこの目にモザイクがかかった写真は、capsuleは、必ずしも彼女のボーカルにこだわらないという姿勢をあらわしたようにすら感じられます。

また、今回の作品は、比較的ビートが強く、ポップでトランシーな作品が多かったように感じました。個人的に、中田ヤスタカの最大の魅力は、類まれなそのポップスセンスだと思っているのですが、今回のアルバムでもそんなポピュラリティーは健在。そのリズミカルなサウンドとあわせて、聴いていてワクワクしてきました。

さらにタイトル曲「Player」ではラップの要素を取り入れていますし、「I was Wrong」ではちょっとR&Bの雰囲気も感じられたりと、ブラックミュージックの要素も(ちょっとだけですが)感じることが出来ます。

一方では、デビュー当初からの特徴だった、フレンチポップ的なポップチューンはさらに影が薄くなったかも。こしじまとしこの扱いとあわせて、ここらへん、昔からのファンには否定的に捉えられたかもしれません・・・。

ただ、個人的には、初期のフレンチポップ路線は、どうしても「なんちゃってピチカートファイブ」のように感じられていただけに、このままこの方向性で続けて欲しいなぁ・・・と思っています。特に今回、テンポのよいサウンドと、ポップなメロディーは本当に聴いていて耳がはなせませんでしたし、いままでのcapsuleのアルバムでは一番気に入ったかも。

勢いを感じられる今の中田ヤスタカサウンド。これからも、まだまだその活躍からは目が離せなさそうです。

評価:★★★★★


ほかに聴いたアルバム

Journey/清水翔太

Journey

エレクトロサウンドがメインのアレンジと、メロウな聴かせるポップチューンがメイン・・・なんだけど、capsuleと一緒に聴くと、そのエレクトロサウンドの薄さが気になるなぁ・・・。ビートを強くしたりして、「今風」なのですが、チープな感じが否めないアレンジは、着うた仕様なのかなぁ?最後の「Let's Groove」はファンキーなディスコチューンでなかなかカッコいいと思うのですが。

評価:★★★

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