大人になったSOPHIA
Title:15
Musician:SOPHIA
タイトル通り、今年、デビュー15周年を迎えたSOPHIAによる、セルフカバーアルバム。単純な録り直しではなく、アレンジなどもガラリと変えて、最初のイメージとはかなり違う雰囲気の曲もチラホラ。デビューから15年、大人になった彼らの「今」をアピールするアルバムになっています。
・・・とはいうものの、この手のセルフカバーってなかなか難しくって、大抵、原曲の方がリアレンジした楽曲よりもよかったりするんですよね。やはりファーストインプレッションが重要というのか、最初に考えたアレンジが一番しっくり来るというのか。まあ、単純に、リスナー側が聴きなれているから、という理由もあるかもしれませんが。
そんあ訳で、このアルバムも、ニューアレンジについては、正直言って「悪くはないけど」といった感じ(^^;;全体的にアレンジが大味になったような印象があって、もうちょっとシンプルにしてもよかったのでは?とも思ってしまいます。
特に、「黒いブーツ」とか「ゴキゲン鳥」とか、一番人気が上向いていた絶頂期の頃の作品は、「こんなにいじらない方がよかったのに・・・」と思ってしまいました。ちょっと意地悪な言い方になっちゃうかもしれませんが、一番勢いがあった頃と、勢いが下降気味の今との差が如実に出てしまったアレンジだったかも・・・なんてことも思ってしまったり。
一方で、「ヒマワリ」みたいな、初期の作品については、大人になった今の彼らの成長を感じました。デビュー当初って、ぶっちゃけていったらボーカル松岡の声が全く出ていなくて、聴いていてイライラしてしまったのですが、今でも決して声量がある訳ではないものの、さらりと難なく歌いこなせていて、ストレスなく聴くことが出来ました。
いい意味でも悪い意味でも、デビュー15年、2010年のSOPHIAの姿を反映したアルバムだったと思います。ちょっと最近、いろいろな意味で勢いがないように感じる彼らですが・・・過去の作品を聴くとあらためていい曲つくっていたなぁ、とも感じます。まだまだこれからの活躍に期待したいところです。
評価:★★★★
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