ミッシェルに続くバンド???
Title:FEVER
Musician:detroit7
ちょっと前の話になるのですが、久しぶりにミッシェルのベスト盤を聴き、さらに他にもミッシェルのアルバムを聴きたくなって、「SABRINA HEAVEN」とか、久しぶりに聴いてみたのですが、ベスト盤の感想でも書いたのですが、ああ、ミッシェルって、聴いていて直感的にとても心地よい音を出すバンドだなぁ・・・ということをあらためて感じました。
パンキッシュな爆音ガレージサウンドでリスナーの脳天を直撃しながら、一方でメロディーは意外とポップで耳なじみがあり聴きやすく、そしてテンポのよいリズムは、ライブハウスなどで踊るには最適。ロックリスナーの壺を、ストレートについてくるようなバンドサウンドを奏でます。
detroit7の音を聴くと、そんなミッシェル・ガン・エレファントに、とても近いものを感じます。
ひねりのない、ストレートなガレージパンクのサウンドをかき鳴らしながらも、ボーカルは女性なだけに、意外と端整で聴きやすく、また、メロディーもポップ。ミッシェル・ガン・エレファントと同じく、ロックの持つ衝動を、ストレートに体現したような音を奏でています。
今回のアルバムは、結成から9年、はじめてリリースされた彼女たちのベストアルバムです。
ただ、ミッシェルに近いバンドとはいえ、課題も多く感じます。第一に、楽曲のバリエーションがちょっと乏しいこと。「魔法使いサリー」のカバーなど、ちょっとユーモラスな楽曲もまじっているものの、全体的に似たようなタイプの曲が多く、そういう点では物足りなさも感じます。
そういう意味で、タイトルの通り、「ミッシェルに続くバンド」という表現には、?が3つくらいついてしまうのも事実。「ミッシェルが好きな人は是非聴いて!!」と無条件でお勧めできるか、といわれると微妙な部分も、正直なところ、あります。
ただし、これだけストレートなカッコよさを感じるガレージパンクバンドは、今の日本の音楽シーンで、数少ないのではないでしょうか?へんな御託抜きのロックンロールサウンドを届けてくれるバンドです。
そんな彼女たちのベスト盤。入門盤としては最適な1枚。もし興味のある方、是非とも聴いてみてください。お勧めです。
評価:★★★★★
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