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2010年3月

2010年3月31日 (水)

ゆらゆら帝国解散!!

かなりショッキングなニュースが飛び込んできました。

ゆらゆら帝国が解散「やれることは全てやり切った」

公式サイトでの声明はこちら。ただ、ショッキングなニュースはニュースなのですが、「解散の理由は結局、「空洞です」の先にあるものを見つけられなかったということに尽きると思います。」という理由は、納得。まさに文字通りの解散理由なんだろうなぁ。

とても残念ですが、今後のソロ活動に期待したいところです。

今週のシングルチャート
http://www.oricon.co.jp/rank/js/w/

さて、今週のシングルチャートは、アイドル系、声優・アニソン系というチャートの常連を中心に、7曲が初登場という混戦チャートになりました。

時ヲ止メテ

まずはアイドル系。1位を獲得したのが、東方神起「時ヲ止メテ」でした。初動19万5千枚は前作の25万6千枚から一気にダウン。とはいえ、このシングル、先日発売されたベスト盤からのリカットシングル。そう考えると、初動で19万オーバーというのは、驚きの数字です。それだけ熱心なファンが多いということでしょう。

アイドル系もう1組は、3位のSKE48「青空片想い」です。名古屋・栄を拠点とするアイドルグループの2枚目で、AKB48の姉妹ユニット。初動3万4千枚は、前作の2万3千枚から大幅増となっています。

続いて声優・アニソン系は4位に「ヘタリア キャラクターCD Vol.8 中国(ニイハオ★中国)」がランクインしています。また、9位には、フェロ☆メン「いろは唄」がランクイン。フェロ☆メンは、「謎の新ユニットSTA☆MENのユニット内ユニット」だそうなのですが、そもそも何がどう謎なのかすらわかりません(^^;;

人気声優の諏訪部順一、鳥海浩輔によるユニットなのですが、ジャケット写真(↓参照)といい、曲の感じといい、どちらかというとビジュアル系にカテゴライズされそうな感じが。ファン層とかかぶるのかなぁ?

いろは唄【通常盤】

さて、そんなおなじみのヒットチャートの中に、今週はなんと演歌系が乱入!まず2位に、氷川きよし「三味線旅がらす」が入ってきました。初動8万3千枚は、前作の6万8千枚から一気に増加。根強い人気を見せ付けています。

もう1枚は、先週、9位にランクインしてきた坂本冬美「また君に恋してる」。売上は、先週の6千枚から1万4千枚に倍増以上!一気に6位にランクアップです。ここまで取り上げてきたシングルが、いずれも一部の固定層のみに支持されるタイプの曲に対して、この曲は浮動層の支持を獲得したヒット。そういう意味では、「本当の意味でのヒット曲」と言えるかもしれません。

他には・・・

7位にBUCK-TICK「独壇場Beauty」が入ってきています。エレクトロサウンドを取り入れたダンスチューンで、実に今井寿らしい作品。かなりカッコいいロックナンバーに仕上がっていて、ベテランバンドながらもいまだに勢いを感じさせてくれる曲になっています。

8位には加藤ミリヤ「BYE BYE」がランクイン。こちらもテンポのよいエレクトロチックな作品になっていました。

シングルチャートは以上。着うた&アルバムチャートは金曜日に~。

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2010年3月30日 (火)

木村カエラの楽曲への参加も話題

Title:jupiter jupiter
Musician:avengers in sci-fi

jupiter jupiter

今、話題の3ピースロックバンド。木村カエラの「BANZAI」にプロデュースで参加したりと、各所での活躍も目立ちはじめています。

楽曲は、一言で言ってしまうと、スペーシーなエレクトロロック。特に、「Universe Universe」「Hyper Space Music」では、美しいコーラスラインがとても印象的で、神秘的な宇宙空間へリスナーを誘っているようです。

特に、ボーカルもサウンドに一部として組み込み、スケール感のあるシンセのサウンドとあわせて作り上げる楽曲の雰囲気は、avengers in sci-fiの最大の魅力であり、かつ個性でもあります。

それにからむポップなメロディーも大きな魅力。決してマニアックではなく、幅広い層に受け入れられる普遍的なメロディーを書ける、というのは、木村カエラに提供した「BANZAI」のヒットでも裏付けられています。

個人的には、もうちょっとパンチのある曲がほしかったかなぁ、とも思うのですが、それはちょっと欲張りな願いかもしれません。ただ、まだまだこれからの成長も感じられるバンドで、今後の活躍に注目したいところです。

評価:★★★★


ほかに聴いたアルバム

FPM/FPM

FPM

FPMとミュージシャン名義を変更しての初のフルアルバム。「Sex」「Alphabet」といった実験的(?)な作品もあるものの、全体的には爽やかで、とにかくキャッチーなメロディーが印象的なポップソングがメイン。「おしゃれソング」というイメージがピッタリの、心地よい作品でした。

評価:★★★★

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2010年3月29日 (月)

J-ROCKへの愛情あふれる

Title:BEST OF MCU
Musician:MCU

BEST OF MCU

80年代後半から90年代への日本のロックシーン。イカ天、ホコ天を象徴とするバンドブームや、そんなメインストリームのアンチとしてはじまった渋谷系。その後のメガヒット連発時代に登場した、数々のミリオンセラーバンドたち・・・正直なところ、玉石混合な部分もあり、必ずしも、今のシーンと比べて「あの頃はよかった」みたいな言い方はできない部分もあるのものの、間違いなく、シーン全体として勢いがあった時代でした。

MCUは、以前から日本のロックからの影響を公言してはばかりませんが、彼の楽曲から感じられるのは、まさにそんな勢いのあった時代の、日本のロックからの強い影響です。

今回リリースされた、MCU初のベストアルバム。「STILL LOVE」では、GLAYのTERUが参加している他、「サーフライダー」「幸せであるように」では、彼が敬愛してやまないFLYING KIDSの浜崎貴司が、「ありがとう」では、同じく彼が敬愛するTHE BOOM宮沢和史が参加しています。

そして、ゲストが参加したどの曲も、ゲストミュージシャンへのリスペクトが感じられるのが、MCUの楽曲の大きな特徴になっています。

そのため、MCUの曲にゲストが参加している、というよりも、FLYING KIDSをはじめとするミュージシャンの曲に、MCUが「ゲスト」として参加しているような楽曲に仕上がっています。

それなので、ゲストがたくさん参加しているこのベストアルバム、正直、MCUとしての個性は、少々希薄にすら感じる部分もありました。もっとも、ゲストミュージシャンの曲に、まるで自分がゲストであるように参加しているMCUのスタイルこそが、彼の大きな個性、と言えるのかもしれませんが。

MCU単独の曲にしても、HIP HOPというよりも、J-POPという称号が似合いそうな、メロディアスで聴かせるタイプの曲が多いのが特徴的でした。ここにも、ジャパニーズ・ロックからの影響がチラホラ感じられます。

そんなゲストの色に染まった作品が多いだけに、楽曲の雰囲気はバラバラ。ただ、どの楽曲からも感じられる、MCUの、日本のロックをはじめとする音楽への素直な愛情が、アルバムをひとつにまとめあげ、微妙なバランスのもとに成り立っているベスト盤・・・のように感じました。

普段、ラップというスタイルをあまり好まない人にこそ聴いてほしいポップスアルバムだと思います。特に、30代後半の、MCUと同世代の、J-POPリスナーには壺にはまるアルバムかも。私も、80年代90年代のJ-POPを聴き親しんだ一人として、どこか懐かしさも感じられたベストアルバムでした。

評価:★★★★★

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2010年3月28日 (日)

ほどよいバランス

Title:5years
Musician:木村カエラ

5years

タイトル通り、デビューから6年目に突入した彼女が、5年間を振り返りリリースした、初のベストアルバムです。

デビュー時から、いわゆるサブカル系と呼ばれるようなロック系ミュージシャンから多く楽曲の提供を受けてきたのですが、このメンバーが豪華。ここ最近は、ASPARAGUSの渡邊忍提供の楽曲がメインなのですが、石野卓球や奥田民生のような「大御所」や、avengers in sci-fiのような、若手ミュージシャン、さらには着うたチャートで大ヒットを記録した「Butterfly」は、あのSUEMITSU&THE SUEMITHこと末光篤が楽曲を提供しています。

そんな、サブカル系ミュージシャンに楽曲の提供を受けているのですが、楽曲はあくまでもメロディアスでポップ。決して「一部のファンだけにわかれば・・・」という雰囲気はなく、幅広いリスナー層をターゲットにしています。かつ、バックのアレンジはしっかりとバンドサウンドが鳴っているギターロックがメイン。J-POPリスナーにもロックリスナーにも、すんなりと受け入れられるような楽曲になっています。

例えば「Jasper」にしても、石野卓球作曲編曲によるテクノのアレンジになっていて、どこか一癖ありながらも、楽曲自体は実に聴きやすいポップソングになっています。

彼女の楽曲は、とてもバランス感覚の良さを感じます。それはちょうど、かわいいけど、人なつっこく嫌味を感じさせない彼女のキャラクターのような、いい意味で、幅広い層に受け入れられる魅力を感じさせる作品ばかりでした。

初回限定盤では、トリビュートアルバムなどで歌ってきたミュージシャンのカバーや、他のミュージシャンとのコラボレート作、さらには、現在、フジテレビ系アニメ「ちびまる子ちゃん」のオープニングテーマとなっている「おどるポンポコリン」のカバーに未発表曲まで収録されているDISC2を含む2枚組となっています。

こちらの楽曲は、様々なミュージシャンのカバーやコラボがあることもあり、実にバリエーション豊かで楽しい作品になっています。まだ入手できるのなら、初回盤を是非!

評価:★★★★★

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2010年3月27日 (土)

東京事変の「金メダル」作品?

Title:スポーツ
Musician:東京事変

スポーツ

このアルバム、ポップスの作品としては文句なしの傑作だと思います。

また、間違いなく東京事変としての最高傑作だとも思います。メンバーの横顔がデザインされた金メダルがジャケット写真になっていますが、この作品は、ジャケット通り、東京事変にとっての「金メダル」といってもいいかもしれません。

全体的にロックテイストの強い作風になっていて、「絶体絶命」や、配信シングルとなった「閃光少女」など、心地よいギターロックを聴かせてくれます。ここらへんは、東京事変の「バンド」としての側面が楽曲によくあらわれている、と言えるかもしれません。

一方で、ソウル風の「FAIR」「スイートスポット」などは、いわば、ボーカリスト椎名林檎の個性を生かしたナンバーと言えるかもしれません。特に、椎名林檎の魅力がよく出ていたのは、先行シングルにもなった「能動的三分間」。椎名林檎のエロティックな側面を押し出しつつも、ポップソングの標準的な演奏時間ともいえる「3分」で意識的におさめています。ボーカリスト椎名林檎の個性を生かしつつも、あくまでもポップソングであることにこだわる、東京事変の方向性を象徴する作品、と言えるかもしれません。

ただ、このアルバム、間違いなく「傑作」だと思う反面、どうしても、椎名林檎という類まれなる個性を擁しているバンドなだけに、椎名林檎名義の傑作アルバムと比べてしまいます。その結果、やはりあの歴史的名盤「無罪モラトリアム」や、その後の作品と比べると・・・・・・と思ってしまうんです。

だからこそ、東京事変も、前作「娯楽」では、あえて椎名林檎が1曲も作曲せずに、東京事変が椎名林檎ソロとは違うんだよ、ということを押し出そうとした作品をつくったのでしょう。

しかし、本作は、椎名林檎も作曲に参加。むしろ椎名林檎らしさを意図的に押し出して、かつ、椎名林檎という突出した個性を、ポップという枠組みに収めようとした作品に感じました。

まだまだ、椎名林檎ソロの作品と比べると、薄味に感じてしまう点も否めず、まだまだバンド東京事変としてもがいている部分も感じられます。ただ、バンドとしての着実な一歩を進んだ作品だなぁ、とも感じました。

前述の通り、1枚のポップスアルバムとしては、間違いなく傑作。そろそろ、椎名林檎ではなく、東京事変だからこそ作れた作品、というのが出てくる・・・かも??

評価:★★★★★

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2010年3月26日 (金)

着うたにしては異例のヒット?

今週の着うたチャート

2010 年3月17日~2010年3月23日付チャート

今週は、シングルチャートでもベスト10入りしてきた、あの「歌謡曲」が上位にランクイン!

さくら

そんな中、今週の1位は、なんとケツメイシ「さくら」!このたび、初の着うたフルでの配信となり、見事1位を獲得しました。これからの季節にピッタリなこの曲。シングルでもロングヒットを記録しましたが、着うたでもロングヒットになるか?

2位は根強い人気、西野カナ「Best Friend」が先週と変わらずランクインです。

そして3位には、なんと坂本冬美「また君に恋してる」が20位から一気にランクアップです。シングルでも初のベスト10入りを果たしましたが、なんと着うたでも上位にランクイン。この曲は、おそらく主に団塊の世代以上をターゲットとしたような曲で、一方、着うたのターゲットは中高生から大学生あたりがメイン。団塊の世代も着うたを購入したということか、こういう歌謡曲でも中高生にうけたということか・・・このヒットはちょっとビックリです。

4位には、AI「FAKE feat.安室奈美恵」が先週19位からランクアップし、一気にベスト10入りです。タイトル通り、安室奈美恵をフューチャーした新曲で、アップテンポなR&Bチューンが、かなりカッコいいナンバー。3月31日リリースの先行配信なのですが、シングルでもヒットしそうだなぁ・・・。

6位初登場がET-KING「最後の言葉 feat.h」。3月17日にリリースされたベスト盤「シングルコレクション」に収録されている新曲だそうで、「h」は、mihimaru GTのhirokoだそうです。

7位はfripSide「LEVEL5-judgelight-」。こちらは2月17日に既にシングルでリリースしており、初登場4位を記録しています。こちらも着うたでは珍しい、アニソン。着うたにしては異例のヒットのような感じが・・・?

そして最後9位にランクインしてきたのがコブクロ「Layla」。ペプシネクストのCM曲なのですが、この曲、ご存知、かのエリック・クラプトンが在籍していたバンド、デレク・アンド・ザ・ドミノスの「いとしのレイラ」のカバー。かなりストレートなロックンロールチューンで、コブクロのイメージからすると、かなり意外なイメージのあるカバーです。

ただ、ごちゃごちゃしたこと抜きに、ハードなギターリフがとにかくカッコよく、古き良き時代のロックンロールのワクワク感が伝わってきます。ちなみに着うたフルのみではなく、iTunesでも配信中。コブクロを普段聴かないようなロックリスナーでも注目のナンバーかも?


今週のアルバムチャート
http://www.oricon.co.jp/rank/ja/

アルバムチャート1位は、国民的人気になっているあの漫画の、アニメ主題歌集!

ONE PIECE MEMORIAL B

フジテレビ系アニメ「ONE PIECE」の主題歌集「ONE PIECE MEMORIAL BEST」が見事1位獲得です。「ONE PIECE」は、単行本を出せば300万部を超えるメガヒットを記録している人気漫画ですが、そのアニメ主題歌集もヒットを飛ばしました。

2位にはJUJU「JUJU」がランクインです。収録曲からの着うた配信となった「そばにいて」が先週7位にランクインしましたが、アルバムは見事2位にランクインです。ただ、前作「What's Love?」が初動6万枚だったのに対して、本作は初動4万7千枚と、若干減少傾向となりました。

3位にランクインしたのがサカナクション「kikUUiki」。シングル「アルクアラウンド」もヒットしましたが、アルバムも、前作「シンシロ」に続くベスト10ヒット。初動売上2万9千枚は、前作の初動1万2千枚から倍増以上!一気に人気を伸ばしてきました。

5位はKalafina「Red Moon」。音楽プロデューサー梶浦由記を中心とした音楽ユニット。初動1万7千枚は、前作の初動2万枚から、若干のダウンとなりました。

そして初登場最後は、9位のモーニング娘。「⑩ MY ME」。「じゅう マイ メ」と読み、文字通り、彼女たちの10作目となるアルバムです。モーニング娘。もかなり厳しい状態になってきましたが・・・前作の初動1万4千枚に対して初動1万2千枚とまたも若干ダウン。下止まりません・・・。

さらに今週はもう1枚。10位に植村花菜「わたしのかけらたち」が先週の13位からランクアップし、ベスト10入りしました。このアルバムに収録されている「トイレの神様」が、ラジオから火がつき大きな話題となりましたが、それにより、このアルバムもついにベスト10ヒットを記録。今後、ロングヒットになりそうです。

以上。ちょっと異例のヒットが目立った着うたチャート&アルバムチャートでした。ではまた、来週の水曜日!

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2010年3月25日 (木)

彼女の本当にやりたいことは?

Title:ポっぷ
Musician:阿部真央

ポっぷ

正直、一応いろいろなアルバムは聴いているのですが、ここまで音楽性がバラバラのアルバムって、なかなかお目にかかれないかもしれません。

いや、先日もちょうど、27曲の音楽性がすべてバラバラっていうアルバムを取り上げましたが、あれはソロの集合体なので・・・(^^;;

基本的には、YUIの2匹目のドジョウを狙ってきたのかな?とも思える、軽快なギターロックがメイン・・・だと思われるのですが・・・。

「モンロー」は、Perfumeを狙ったの?と思うような、エレクトロポップですし、弾き語りの「もうひとつのMY BABY」は、ともすれば長渕剛の方向性。かと思えば、「loving DARLING」は、かわいらしいギターロックといった雰囲気ですし、「わかるの」は、ヘヴィーでノイジーなロックチューンと、見事にバラバラ。

まあ、ただ、1枚のアルバムで、いろいろなタイプの曲に挑戦するのは珍しくありません。でも、彼女のアルバムがバラバラに感じてしまうのって、これに加えて、歌詞や彼女のボーカルも、曲によってバラバラなんですよね。

歌詞は、かわいらしい純愛のラブソングもあれば、女性の本音を歌った曲もあり、かと思えばエロチックな曲もあったり、最後の「サラリーマンの唄」は、サラリーマンの心境を歌っていたり・・・。

ボーカルもまた、高音を生かした、かわいいボーカルの曲から、ドスのきいた(笑)ボーカルまで、こちらも曲によってバラバラ。音楽性が広い・・・といえばほめ言葉なのですが、正直なところ、アルバムの統一感が感じられず、彼女がやりたい音楽は何だろう?とすごく疑問に感じてしまうアルバムでした。

とはいっても、彼女自体は、とても実力のあるミュージシャンだと思うんですよね。確かに、アルバム通してはいまひとつとはいえ、1曲1曲は、壺をついたメロディーに、聴かせる歌詞と、良作揃い。同じクオリティーで、いろいろなタイプの曲を書けちゃうあたり、他の歌手に楽曲を提供する、職業作家タイプのミュージシャン、なのかも?

ボーカルにしても、高音はもちろん、ドスのきいた低音は、とても力があり、ともすれば、声の高いミュージシャンがもてはやされるここ最近、彼女みたいなタイプのボーカリストはとても魅力的に感じました。

彼女の本当にやりたいことは別にあるのか、それとも、こういう「いろいろな曲をやる」ことが彼女の本当にやりたいことかは、このアルバムからはわかりません。ただ、ちょっとアルバムとしてはまとまりがなく感じられました。1曲1曲はいい曲も多かっただけに残念でした。

評価:★★★

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2010年3月24日 (水)

アイドルにアニソンに演歌に60年代風ロックンロールに・・・

今週のシングルチャート
http://www.oricon.co.jp/rank/js/w/

今週のシングルチャートは、タイトルの通り。今の混沌としたヒットシーンらしい、あまりに様々なタイプの曲がランクインしているチャートとなりました。

アッカンベー橋【通常盤】(CD Only)

まずはアイドル系。初登場1位が、AKB48からの別働ユニット渡り廊下走り隊「アッカンベー橋」がランクインしました。童謡風の楽曲が、なんかあざとさを感じてしまうのですが・・・初動売上2万7千枚と、低い数字ながらも、彼女たち初の1位獲得となりました。

続く3位はアニソン。テレビ朝日系アニメ「ハートキャッチプリキュア!」から、池田彩/工藤真由「Alright ハートキャッチプリキュア!/ハートキャッチ☆パラダイス」がランクインしています。いい意味で典型的なアニメソングといった感じで、どちらかというと、小学生あたりの層をターゲットにした感じの曲なのですが・・・このCDのメインの購買層はどのあたりなんだろう?(^^;;

で、5位はテレビからの企画モノ。フジテレビ系バラエティー「クイズ!ヘキサゴンII」から、南明奈のスーパーマイルドセブンPaboによるスピリット・シングル「幸せになろう/恋」が入ってきています。

そんでもって6位は特撮モノ。テレビ朝日系「天装戦隊ゴセイジャー」より、NoB(Project.R)/高橋秀幸(Project.R)/高取ヒデアキ(Project.R)「天装戦隊ゴセイジャー/ガッチャ☆ゴセイジャー/闘え!そして糧を得よ!」がランクインです。「天装戦隊ゴセイジャー」は、特撮モノのオープニングとしては王道といった雰囲気の曲。カップリングは・・・なんかタイトルが・・・軍隊への就職を薦める曲か?

そして7位には・・・なんと、THE BAWDIES「HOT DOG」がランクイン!!昨年リリースした「THIS IS MY STORY」を、年間ベストの2位に推すなど、個人的に大はまりのバンドなのですが、いきなりベスト10ヒットとなりました!!端正なルックスからは想像できないような、ソウルや60年代ロックンロールの影響をストレートに受けた、骨太のロックンロールを鳴らすバンド。躍動的なリズムと、ポップなメロディーが、聴いているだけでワクワクしてくる、オールドスタイルのロックンロールが持っている魅力を、現代によみがえらせたバンド。ここまでの人気というのは驚きなのですが・・・こういう曲がヒットしちゃうのは、素直にうれしいですね~。

さらに9位は演歌!坂本冬美「また君に恋してる」が、先週の17位から一気にランクアップし、初のベスト10入りとなりました。もともと、紅白でも披露し、ロングヒットを続けていたのですが、TBS系バラエティー「金曜日のスマたちへ」で取り上げられたことがきっかけに、一気にベスト10入りとなりました。ただこの曲、いわゆる「ド演歌」ではなく、「白いブランコ」のヒットで有名な、フォークデゥオ、ビリーバンバンの曲のカバー。そのため、演歌を普段聴かないような層にもすんなり受け入れられた、ということでしょうか?

最近、千の風になってや、秋元順子など、この手の演歌ではない、40代から団塊の世代向けの歌謡曲のヒットがコンスタントに生まれているような印象があります。いずれもロングヒットを記録しているのですが、この曲も今後、ロングヒットになりそう。また、このタイプの非演歌の歌謡曲のヒットは、まだまだ続きそうです。

最後10位は女性シンガーソングライター。奥華子「初恋」がランクイン。以前から、名前はよく見かけていましたが、初のベスト10ヒットとなりました。デビュー5周年として、この曲に関して様々な企画が組まれたみたいなのですが(参考サイト)、それが功を奏したということなのでしょうか?

以上。今週は7枚が初登場としてランクインしてきたのですが、全部が全部、違うタイプの曲が並びました。いい意味でも悪い意味でも、最近の音楽シーンを反映したヒットチャートだなぁ。それでは、着うた&アルバムは金曜日に!

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2010年3月23日 (火)

27人27色

Title:27 Songs from Barcelona
Musician:I'm From Barcelona

今回紹介する作品は、スウェーデンの大所帯バンド、I'm From Barcelonaが、今年1月から、1日1曲のペースで、27日間にわたり発表した、フリーダウンロードによるアルバムです。

参考サイト 新曲が毎日無料で手に入る!I’m From Barcelonaのフリー・アルバム・プロジェクトがスタートCD journal Webサイトより)

最近、フリーダウンロードでアルバムを発表するミュージシャンが増えてきましたが、このアルバムがユニークなのは、27人というメンバーが、それぞれ1人1曲づつ作品をリリースした、ソロ楽曲の集合体ということ。

27人が、それぞれ自分の演りたい音楽を、演りたいように演奏しています。そのため、楽曲のバリエーションに関しては、まさに圧巻。渋谷系のようなポップチューンから、ノイジー名ギターロック、フォーキーなナンバーに、エレポップ、アコギの弾き語りに、ジャジーなピアノインストナンバー、ガレージパンク、カントリー、民俗音楽・・・・・・ありとあらゆる要素を、それぞれのメンバーがそれぞれの楽曲に取り入れています。

全体的には、ギターポップの要素が強く、ポップミュージックが好きなら、楽しめそうなアルバムになっています。ただ、こんなソロの集合体なだけに、アルバム全体の統一感はなく、アルバムというよりも、何かのオムニバスアルバムを聴いているような感覚になりました。

27曲というフルボリュームながら、フリーアルバムということで、ポップが好きならお勧めかも。実は私も、このアルバムではじめてI'm From Barcelonaというミュージシャンを知り、その曲を聴いてみました。

ちなみに、ダウンロードは、こちらの公式サイトから、上のツールバーの「27SONGS」をクリックすれば、このアルバムのダウンロードサイトにいけます。興味のある方は、是非。

評価:★★★★

ちなみにフリーダウンロードアルバムといえば、Smashing Punpkinsの「Teargarden by Kaleidyscope」。かなりスローペースでのリリースが続いているのですが、先日3月2日に、ようやく3曲目「A Stitch In Time」がリリースされました。アコースティックなアレンジで、聴かせるナンバー。メロウなメロディーは、スマパンらしい、といった感じでしょうか?

全44曲が予定されているのですが、一体、いつ、完成するのでしょうか?まあ、気長に、このプロジェクトを楽しみたいところです。

ダウンロードは、こちらのサイトから。なお、日本語で情報をまとめてくださっているファンのサイトもありますので、こちらを参考にすると便利かも→こちらから。

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2010年3月22日 (月)

日本の誇るシューゲイザーバンド

Title:THE BREASTROKEII
Musician:COALTER OF THE DEEPERS

コールター・オブ・ザ・ディーパーズ/THE BREASTROKE 2

このサイトではしばしば「もっと売れてもいいと思うんだけどなぁ・・・」と思うバンドを紹介しているのですが、彼ら、COALTER OF THE DEEPERSも、もっともっと売れてもいいと思うバンドのひとつ。といっても、このサイトでは、いままでもしばしば取り上げてきましたが(^^::

それにしても、ちょっと注目度が低すぎ!!今回発売された彼ら2枚目となるベスト盤も、知らない間に発売していました(苦笑)。もっともっとプッシュしていいと思うんだけどなぁ。

先日、THE BIG PINKの紹介で、最近、シューゲイザーが再び注目されていることをチラリと述べたのですが、彼らこそ、日本を代表するシューゲイザーバンド!はじめて彼らのアルバムを聴いた時、日本のバンドでもこういう音を出せるバンドがいるんだ、と感動しました(大げさ??)。

今回のアルバムに収録された曲でも、「GOOD MORNING」など、マイブラからの影響が顕著ですし、「HARU NO GYOUNINZAKA」など、美しいノイズギターの嵐にポップなメロディーという組み合わせが感涙ものの1曲になっています。

しかし、決して単純なマイブラフォロワーではない点が、deepersの素晴らしいところ。彼らはシューゲイザーと同時に、ハードコアからの影響も受けており、ダイナミックでヘヴィーなバンドサウンドも彼らの持ち味となっています。

それと同時に、渋谷系ギタポからの影響も同時に受けているのがユニークなところ。特にNARASAKIのボーカルは、ギタポのメロにピッタリと合うような、カジヒデキやオザケン系の端正なボーカルになっています。

そこらへんのユニークさと、彼らの音楽性の幅広さが顕著に出たのが「STAR LOVE」。ハードコア風のデス声でヘヴィーな作風になっているかと思いきや、途中から、渋谷系のようなギターポップのかわいらしいメロディーに一気にかわる、とてもユーモラスな作品に仕上がっています。

ハードコアのもつロックバンドとしてのダイナミズムと、ギターポップの持つポピュラリティー、そしてシューゲイザーバンドの持つ甘くて幻想的な雰囲気を同時にあわせ持つ彼ら。まさに、日本の誇るシューゲイザーバンドといっても過言ではないと思います。

そんな彼らの入門盤として最適なベスト盤。シューゲイザー好きで、彼らをまだ聴いたことない方は、是非とも聴いてほしい、文句なしにお勧めの1枚です。

評価:★★★★★

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2010年3月21日 (日)

CD屋の挑戦??

Title:NO MUSIC,NO LIFE. SONGS

NO MUSIC,NO LIFE.SONGS【通常価格盤】

おそらく、今、もっとも厳しい業界、それはCD屋ではないでしょうか。

ただでさえ、100年に1度と言われる不況の中、消費が伸び悩んでいるのに、それに加えて、音楽を販売する形態が、CDからダウンロードへと大きくシフトしており、まさにパラダイムシフトの真っただ中にいるCD屋。はたしてあと10年度、CDというスタイルは残っているのでしょうか?

そんな中、日本のCD屋大手タワーレコードが、昨年の8月からスタートした、タワーレコード日本上陸30周年を記念して開始された企画「NO MUSIC,NO LIFE.SONGS」。数多くの実力派ミュージシャンが、「NO MUSIC,NO LIFE」をテーマに曲を書き下ろし、タワーレコード限定のシングルCDとして発売してきました。

そして、その集大成として発売されたのがこのアルバム。シングルとしてリリースした楽曲に加えて、このアルバムのための新曲も収録。さらにタワレコ25周年を記念してリリースされたこっこちゃんとしげるくんの「SING A SONG」も収録した、豪華な内容になっています。

CDが売れなくなってしまった中、こうやって積極的に攻めの姿勢を取り、音楽ファンを取り込もうというスタイルは頼もしい限り。タワーレコードには、いろいろとお世話になっているだけに(笑)、個人的にもがんばってほしいところです。

パンクあり、ギターロックあり、HIP HOPあり、今風のエレクトロあり、ジャズ風ポップあり、フォーキーな作品あり・・・実に多彩な作品をそろえているだけに、音楽ファンなら、絶対、ひっかかってくる曲が1曲はありそう。

個人的に注目、the pillows&Ben Kweller「Lightning Runaway」は、the pillowsらしいギターロックながらも、もっとカラリとした雰囲気があり、いつものthe pillowsとも一風変わっていたのは、やはりBen Kwellerの影響でしょうか?TRICERATOPS with 藤井フミヤ「Don't Stop The Music」は、こちらもちょっと意外な組み合わせながらも、トライセラのポップなロックチューンに、藤井フミヤのボーカルが意外とマッチしており、予想外に相性のよい組み合わせになっていました。

そしてやはり一番よかったと思ったのが、clammbon feat. THA BLUE HERB「あかり from HERE」。THA BLUE HERBのラップと、クラムボンの歌の対比が非常におもしろく、また、ピアノの音と、THA BLUE HERBらしいトラックが入り混じったアレンジも、幻想的な雰囲気になっていて、とても引き込まれます。

とにかく、いろいろな音楽に様々な出会いのある、とても楽しい企画アルバムでした。こういう企画が実現するのは、やはりタワーレコードだからこそ?また、こんな素敵な企画を、期待しています!

評価:★★★★★


ほかに聴いたアルバム

nowhere/東京60WATTS

nowhere

彼ら4枚目となるオリジナルアルバム。ジャズやシティーポップなどの要素をちりばめながら聴かせる暖かくやさしいポップソングは、安定感も感じさせます。ピアノを効果的に取り入れたサウンドも印象的。派手さはないけれど、ついつい惹きこまれてしまう、素敵なアルバムだと思います。

評価:★★★★★

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2010年3月20日 (土)

リズムにはまる!

Title:HELIGOLAND
Musician:MASSIVE ATTACK

Heligoland

MASSIVE ATTACKの新作は、一言で言うと、とても地味な作品(笑)。決してガツンと来るようなリズムもなければ、インパクトのあるメロディーもありません。さらっと聴いた感じだと、物足りなさすら感じるかもしれません。

しかし、このアルバムを何度か聴くと、そのリズム、アレンジの妙に、徐々にはまっていってしまいます。

このアルバムの中では、比較的リズミカルな「Babel」からはじまり、エレクトロニカ風のリズムが独特の雰囲気をかもしだしている「Flat Of The Blade」や、打ち込みのリズムとピアノが後に残る「Rush Minute」など、1曲1曲が、とても個性的な顔を持ったサウンドを聴かせてくれます。

一方、そんなサウンドにのるメロディーは、意外と王道路線のシンプルでメロディアスなもの。ただ、ロックあり、R&Bあり、フォーキーな楽曲ありと、バラエティー豊富。サウンドのバリエーションと加えて、アルバム全編で、実に多彩な顔を見せてくれます。

確かに、インパクトという面では、少々物足りなさを感じる部分は否めないのですが、聴けば聴くほど、徐々にはまっていくようなそんなアルバムだったと思います。彼らの実力をあらためて感じることのできる作品でした。

評価:★★★★★


ほかに聴いたアルバム

Farm/Dinosaur Jr.

Farm

ある意味、王道ともいえるオルタナ系ギターロックが全面に炸裂。ポップなメロディーも心地よいし、あらためて、ギターロックの快感を知ることができる作品。彼らは、いい意味で変わらず、彼らのスタイルを貫いていますね。文句なしに楽しめる、オルタナ系ギターロック好きには壺をつきまくるようなアルバムでした。

評価:★★★★★

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2010年3月19日 (金)

アルバムは新譜ラッシュ!

今週の着うたチャート

2010年3月10日~2010年3月16日付チャート

今週は、シングルチャートでも1位を獲得したあの曲がランクインです。

ライオン

遊助「ライオン」が、着うたチャートでも1位を獲得。当サイトで、着うたチャートを取り上げはじめてから、シングルと着うたの1位が一致した、というのははじめてです。

2位は、あいかわらず強い西野カナ「Best Friend」がランクイン。そして3位には、いきものがかり「ノスタルジア」が入ってきました。この曲、今週のシングルチャートでも3位。奇しくも、着うたとシングルの1位、3位がおなじ曲となりました。

ちなみにこの「ノスタルジア」の影響でしょうか、いきものがかり「YELL」が、今週10位にランクアップ。またもやベスト10入りしてきました。

4位初登場はLOVE「わたしあうもの」。王道のR&B風ポップといった雰囲気の曲。EXILEの事務所からデビューした2人組女性ユニットの2枚目。「月刊EXILE」の付属CDでプレデビューし、EXILEのアルバムにも参加するなど、話題性はあるものの、このシングルは、初登場23位と、典型的な着うた主導のヒットとなりました。

7位にはJUJU「そばにいて」がランクインしています。なんか、似たようなタイトルの曲が、他にもあったような・・・。17日に発売予定の3rdアルバム「JUJU」からの先行配信曲です。


今週のアルバムチャート
http://www.oricon.co.jp/rank/ja/

今週のシングルチャートは、初登場がわずか3曲というチャートでしたが、アルバムチャートはなんとベスト10のうち8枚までが新譜というチャートラッシュとなりました。

うれしくって抱きあうよ

そんな中、見事1位を獲得したのがYUKI「うれしくって抱きあうよ」でした。これで4作連続の1位で、JUDY AND MARYの3作連続1位という記録を抜いたとか。本作の先行シングル発売に先立ち、5年ぶりにミュージックステーションに出演したところ、38歳とは思えないかわいらしさがネットでも話題になりました。ただ、初動売上は10万2千枚と、前作の22万枚から大きくダウン。かなり積極的にプロモーションした割りには、いまひとつな結果になってしまいました。

2位にランクインしたのがL'Arc~en~Cielのベスト盤「QUADRINITY ~MEMBER'S BEST SELECTIONS~」でした。タイトル通り、メンバーそれぞれが選曲した曲を収録した4枚組のアルバム(!)。ただ、1人あたり7曲の選曲なので、CDの枚数の割りには、ボリュームは抑えめ。まあ、4枚組フルボリュームにされても、ファン以外、聴かなくなりそうですが。

続く3位初登場がICONIQ「CHANGE MYSELF」。avexが、後先考えず広告費をつぎ込みまくり売り込んでいる女性アイドルで、公式には公表されていませんが、アイドルユニットのSugarのアユミ、あるいは伊藤ゆみとしてアイドルデビューしていた過去は既に公然の秘密の模様。7社同時CMをリリースするなど、一昔前の、メガヒットを連発していた時代の音楽業界を彷彿させるような、とにかく露出をあげてメディアの力でヒットを作り上げるスタイルは、少々時代錯誤の感すらあります。それでも3位にランクインしちゃうんだよなぁ・・・。ただ、初動が3万2千枚というのは、費用対効果で考えた時、ちょっと微妙な数字のような印象も。

以下

4位 新世界-Neo Universe-/THE ALFEE
5位 Four/Ken Yokoyama
7位 Another World/w-inds
9位 WORLD SKA SYMPHONY/東京スカパラダイスオーケストラ
10位 しょこたん☆かばー3~アニソンは人類をつなぐ~/中川翔子

がそれぞれランクインしています。

9位スカパラの新作は、ゲストボーカルによる曲があるのですが、今回は、先行シングルにもなった奥田民生のボーカル曲に、斉藤和義、さらには意外なところではCrystal Kayがゲストボーカルとして参加!注目のアルバムです。

10位にランクインしているのが、中川翔子によるアニソンカバーアルバム。ただ、「いかにも」なアニソンばかりではなく、PSY・Sの「Angel Night」(「シティー・ハンター」のテーマ曲ですね)や、田村直美の「ゆずれない願い」、そして、個人的に一番懐かしかったのが、馬渡松子の「微笑みの爆弾」(「幽☆遊☆白書」のテーマ曲)をカバーしていて、30代以上にとっては、妙に懐かしい選曲になっています(笑)。

今週は以上。それでは、また来週の水曜日に!

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2010年3月18日 (木)

今でも魅力的

Title:タニムラベスト
Musician:谷村有美

タニムラベスト

最近の状況を考えると信じがたいのですが、90年代、アイドル冬の時代と呼ばれていました。おにゃん子クラブや光ゲンジの大ブームの反動で、アイドルが全く売れなくなった時代。今では、すっかりおばちゃんキャラになってしまった高橋由美子が、「20世紀最後の清純派アイドル」などと呼ばれて、わずかに人気を集めていた程度でした。

そんな中、一部の男子学生から絶大な支持を得ていたのが、ガールスポップというジャンル。そこそこのかわいいルックスを持ちながら、自ら作詞をしたり作曲をして、アイドルではなくミュージシャンなんだ、というスタンスを持った、でも実際はアイドル的人気を持った「ミュージシャン」たち。永井真理子や、遊佐未森などが、高い人気を集めました。(ちなみに、広い意味でこの流れを組んでいるのが、やはり自分で作詞して、「アイドルじゃない」スタンスを売りにしている浜崎あゆみなわけですが)

そして、そんなガールスポップの中で、男子学生に圧倒的な人気を誇っていたのが彼女、谷村有美。ごめんなさい、正直、自分も聴いていました(^^;;かわいらしいルックスと、きれいなボーカルが、多くの男性陣を魅了しました。ただ、自ら作詞をしたり(場合によっては作曲も)あくまでもスタンスはミュージシャン。慶応大学出身の才女というのもまた、アイドルではない、というスタンスの、ちょうどよいエクスキューズになったみたいです(ただ、通信制課程の、それも中退みたいなのですが・・・)。

現在は、日本マクドナルド社長夫人として、すっかり玉の輿に乗ってしまった彼女ですが、このたび、ベストアルバムが発売されたこともあり、久しぶりに彼女の作品を聴いてみました。

まあ、昔聴いていたポップソング、それも、半分アイドルポップみたいなイメージのシンガーということで、久しぶりに聴くと、物足りなく感じるんじゃないかなぁ・・・なんてことを考えながら、久々聴いてみたのですが・・・これが意外と悪くなかったんですよ。

彼女の曲って、しんみりと、しっかり聴かせる曲が多く、アップテンポなポップソングにしても、どこか落ち着いた、大人の雰囲気を感じさせる曲が多いんです。だから、彼女の曲は、時代に流されることない普遍的なポップスソングになっています。決して真新しかったり、凝っていたりする訳ではないのですが、だからこそ、何年も経た今でも、聴いていて、時代を感じさせることなく、すんなりと楽しめるのではないでしょうか。

もっとも、あの時代を思い出しちゃったノスタルジー的な要素もあるんですけどね(笑)。「ときめきをBelieve」とか、メロや歌詞を含めて大好きだったからなぁ。高校時代のいろいろな思い出がよみがえってくるようです(笑)。

正直、今の若い世代に積極的に薦める、というほどではないのですが、かつて学生時代に聴いていたリスナー層は、久しぶりに彼女の歌声に触れて、あの時代を思い出すのもいいのでは?今聴いても、普遍的なメロディーが心にしんみりと入り込んできます。ちょっと懐かしさにひたりながらも、やはり谷村有美ってよかったなぁ、そう感じたベスト盤でした。

評価:★★★★

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2010年3月17日 (水)

新譜ラッシュは一段落

今週のシングルチャート
http://www.oricon.co.jp/rank/js/w/

今週のシングルチャートは、初登場がわずか3枚。新譜ラッシュも一段落といったチャートになっています。

ライオン

そんな中で1位を獲得したのが遊助の4枚目のシングル「ライオン」でした。「ひまわり」→「タンポポ」→「いちょう」と来て、次からは動物シリーズってことでしょうか?(笑)初動は9万2千枚。前作が初動10万枚だったので、ちょっと減少傾向。ただ、デビュー作から21万枚→17万枚→10万枚ときてこの数字なので、ほぼ下げ止まった感じです。

楽曲は・・・なんか、ちょっとGReeeeNみたいだったのですが(^^;;遊助って、デビューアルバムも「あの・・こんなんできましたケド。」ってGReeeeNみたいなタイトルなんですが、大丈夫なんでしょうか??

3位にはいきものがかり「ノスタルジア」がランクイン。映画「時をかける少女」の主題歌・・・って、「時をかける少女」ってまた映画になるんだ。Wikipediaによると、映画化は(アニメ映画を含めて)4回目、さらに4度ドラマ化もされているんですね。

この曲は、しっとり聴かせるバラードナンバーなのですが、カップリングは、あの原田知世の「時をかける少女」のカバーを収録。やはり「時をかける少女」といえばこの曲、ということで。すっかりスタンダードナンバーになっていますね。

初登場もう1曲は、4位にランクインしているT-Pistonz+KMC「勝って泣こうゼッ!」。テレビ東京系アニメ「イナズマイレブン」のオープニングテーマで、アニメタイアップでのヒットなのですが、声優ソングではなく、福岡を中心に活動している、ラテン系ロックバンドの新曲。ただ、この曲は、どちらかというと歌謡ファンクといった感じで、ボーカル以上に目立つダンサーがいたり、女性2人組のダンサーがいたりと、ちょっと米米CLUBを思い出すような雰囲気・・・。シングルは一貫してゲーム「イナズマイレブン」のタイアップがついていて、前作も初登場11位と、ベスト10入り一歩手前だったのですが、今回の作品では、初のベスト10ヒットとなりました。

初登場は今週は以上の通り。他に2位にはいまだに「Troublemaker」が先週に続き好セールスを記録していたり、5位Hey!Say!JUMP、10位KAT-TUNと、ジャニーズ系の強さも目立ちました。では、アルバム&着うたチャートは金曜日に!

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2010年3月16日 (火)

命をかけたプロテストシンガー

Title:LETTRE OUVERTE AUX...(邦題 大統領閣下への公開状)
Musician:
LOUNE MATOUB

【送料無料】Matoub Lounes ルネース マトゥーブ / Lettre Ouverte Aux...: 大統領閣下への公開状 【CD】

以前にも何度かワールドミュージックのアルバムを取り上げた時に、チラッと書いたのですが、ここ最近、この非欧米音楽に興味を持ち始め、いろいろと聴きはじめています。

手始めに、「ミュージックマガジン」の「ワールドミュージック」の年間ベストとかを参考に、いろいろと聴いているのですが、その中で興味を持った1枚。2009年の年間ベストで9位にランクインされていました。

彼、ルネース・マトゥーブは、アルジェリアのプロテストシンガー。アルジェリアではマイノリティーという、カビール人出身ということ。カビール人は、アルジェリアの中で、長年、抑圧されてきたそうで、彼は、そんなカビール人を抑圧してきた政府や、イスラム過激派を強烈に批判しています。

その彼の意見を凝縮したのが、このアルバムの核となる「Tavrats I L'hekam(公開状)」で、21分にも及ぶこの作品は、アルジェリアの大統領への批判、ひいては、カビール人差別を続ける勢力への批判が淡々と、そして怒りを混めながら語られています。前半は、彼の「語り」が続く内容になっており、彼のメッセージが、あまりにもダイレクトにこめられていました。

しかし彼は、1998年、何者かによって暗殺されました。この「公開状」がきっかけになり、政府に暗殺された・・・とも言われていますが、詳しいことはわかっていないそうです。

自分がこの作品に興味を持ったのは、最近、「ミュージックマガジン誌」で盛んに推しているアラブポップを聴いてみたかったから・・・というのもあったのですが、この「音楽を通じて、命がけで、世の中を変えようとする」スタイルに興味を持ったから。音楽の持つ力を信じ、ミュージシャンとして音楽を通じて何かを成し遂げようとするスタイルには、音楽ファンとして、とても尊敬できるものがあります。

ただ、その結末が暗殺という最悪の事態という点については、悲しさと怒りを感じざるを得ません。それと同時に、アルジェリアという、日本から遠く離れた国で起きた社会情勢について、音楽を通じて、ほんの少しとはいえ触れることが出来る、というのもまた、音楽の持つ力なのではないでしょうか?

楽曲は、基本的に、歌い方にしても比較的端整だし、メロディーにしても西洋音楽からの影響も受けているらしく、日本人の耳にもなじみがあります。ただ、使われている楽器や、また、こぶしの回し方など、実にアラビア的で、異国情緒を感じさせます。核になっている「公開状」をのぞけば、特に彼のストレートな怒りを感じるものはなく、アラブポップとして、楽しむことが出来ました。

これからも、いろいろと、非欧米の、ポップソングを楽しんでみたいです。ワールドミュージックの初心者中の初心者として、的外れの感想も書いてしまうかもしれないのですが、その点はご容赦を(^^;;また、聴いてみた作品については、ここでも紹介したいです。

評価:★★★★★

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2010年3月15日 (月)

今を生きるシューゲイザー

Title:A Brief History of Love
Musician:THE BIG PINK

A Brief History of Love

90年代前半、マイブラやRideなどの人気により、一世を風靡したシューゲイザーというジャンル。数多くの熱烈なファンを抱えながら、その後、衰退してしまいました。しかし、現在、再びこのシューゲイザーというジャンルが注目を集めているそうです。現在によみがえったシューゲイザーは、「ノーゲイザー」などと呼ばれ、最近では、Asobi SeksuやNo Ageとかいったバンドが注目を集めています。

彼ら、THE BIG PINKも、そんなシューゲイザーからの影響を強く感じるバンドの一組。彼らのことをはじめて知ったのは、イギリスのレーベル4ADから、今年はじめに無料配信されたサンプラー盤でのこと。このアルバムに収録されている「Too Young To Love」を聴いたのですが、楽曲を塗りつぶすような甘美なギターノイズとポップなサウンドという、王道のシューゲイザーサウンドともいうべき楽曲に、すっかり聴きほれてしまいましt。

そしてこのたび、ようやくアルバムを聴いてみたのですが・・・まずジャケットがいいですね、とてもエロくて(笑)。艶っぽくて、ぼやけた雰囲気のジャケットが、なんとなくシューゲイザーのサウンドともマッチしている感じがします(本当か??)

さらに肝心のアルバムの内容なのですが、これが、ノイジーで甘いギターサウンドに、幻想的なアレンジ。そしてそれに反するような、至ってポップなメロディーと、まさにシューゲイザーバンド好きの壺をついてくるような楽曲でした。

おもしろいのが、ノイジーなサウンドの中で流れているメロディーと歌が、とてもはっきりしていて、かつ端整ということ。歌とメロだけを取り出せば、売れ線のポップソングか?というほど、わかりやすくメロディアスな内容になっていて、アレンジとのバランスの妙さが、とてもおもしろいです。

また、楽曲の随所に、エレクトロサウンドを効果的に用いているのもおもしろいところ。「Golden Pendulum」など、幻想的なサウンドと打ち込みのリズムのからみがとても印象的。このエレクトロサウンドとシューゲイザーの融合したサウンドが、彼らの大きな特徴になっています。

シューゲイザーの王道路線のようなサウンドを聴かせつつ、彼らの個性も織り込みつつ。個人的には、かなり壺にはまるバンド(笑)。これからの活躍も大変楽しみです。

評価:★★★★★


ほかに聴いたアルバム

SCARS/BASEMENT JAXX

Scars

基本的に歌モノ路線で、メロディーをしっかり聴かせながらも、ビートの強いリズムでリスナーをしっかりと踊らせる、とても楽しいアルバム。ソウルやR&B、ラテン、ロックなどを自在に取り入れた音楽性も幅広く、最後まで飽きさせません。かと思えば、「Count Backwards From Ten」「Stop The World」など、リスナーをチルアウトさせる聴かせる曲もあり、単純なアゲアゲのダンスアルバムとは違う奥深さも。さすがです。

評価:★★★★★

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2010年3月14日 (日)

隙がない

Title:Velvet Velvet
Musician:カーネーション

Velvet Velvet

約3年半ぶり。メンバーが2人となってから、初となるニューアルバムです。

カーネーションのアルバムを聴いたのは、正直ちょっと久しぶりなのですが、聴いていてとにかく隙のなさを感じました。

直枝政広の書く、文学性を感じさせる歌詞に、メンバーが2人ということを感じさせないようなダイナミックなバンドサウンド。時にはストレートなギターロックに、ちょっとヘヴィーな名なーも加えつつ、「この悲しみ」ではソウル風の要素を加えたり、「砂丘にて」では乾いた雰囲気がカントリーの要素を感じたり、「遠い空 響く声」ではちょっとジャジーな雰囲気を感じたり。

また、ポップなメロディーもとても聴きやすく、いい意味で邦楽っぽいウイットさも加えながら展開されるメロディーには、ある種歌謡曲的な要素すら感じました。日本のロックバンド、そういう主張すら感じるメロディーだったと思います。

2009年のミュージックマガジン誌のロック(日本)部門で、年間4位にランクインするなど、高い評価を得ているこの作品。ベテランバンドとしての安定感と、新人バンドのようなダイナミックなサウンドを聴かせてくれるアルバムは、ある種の隙のなさを感じさせます。クオリティーが高い・・・名作を表現するための、とても陳腐な表現なのですが、この言葉が、これほどピッタリ来るような作品は珍しいように感じます。

ただ一方で、このあまりの隙のなさが、個人的にはいまひとつはまりきれなかった理由かもしれません。といっても、指摘すべきマイナス点がほとんどないのですが・・・なんというか、これだけの実力があったらもっと暴走しちゃってもおもしろかったのでは・・・うーん、ちょっと粗探し的な意見だなぁ・・・すいません。

評価:★★★★

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2010年3月13日 (土)

コンセプチュアルな舞台設定がおもしろい

Title:シーシック・セイラーズ登場!
Musician:鈴木慶一

シーシック・セイラーズ登場!

レコード大賞の優秀アルバム賞を受賞するなど、高い評価を受け、話題となった前作「ヘイト船長とラヴ航海士」から引き続き、曽我部恵一がプロデュースを行った新作。

今回、とてもユニークだったのが、そのコンセプチュアルな内容。シーシック号からの海賊放送というコンセプトになっていて、間に番組のジングルやCM風の曲などを挟みつつ、物語が展開していきます。メンバーそれぞれに役どころがあたえられた凝った内容になっています。

物語は、ちょっとファンタジックな部分もあって、聴いていて、とてもワクワクします。なんか、個人的には、東京ディズニーランドのアドベンチャーランドのアトラクションのような・・・といったらファンに怒られちゃうかな?ただ、それだけ凝ってよく出来た内容になっていたと思います。

そして肝心の楽曲の方は、「我が名はバーン」のようなギターロックから、「Chic Piratesよ、永遠なれ」のようなユーモラスなポップス、酔いどれワルツともいうべき「物恋うWaltz」などなど・・・どこかユーモラスあふれる曲も多いのですが、バラエティー豊かな、しっかりと作りこまれた上質なポップソングを楽しめます。

鈴木慶一は、言わずもがなの大ベテランなのですが、曽我部恵一プロデュースだからでしょうか、曲の雰囲気には若さが感じられ、若手ミュージシャンのような勢いと、ベテランミュージシャンのような安定感が同居している、実に魅力的な楽曲に仕上がっています。

また、「Da Da Da」のようなフォーキーな作品は、どこかサニーデイサービスを思い出すようなテイストも・・・曽我部恵一のテイストも前面に出てきているため、曽我部恵一ファンもかなり楽しめそうな内容になっています。

幅広い層が楽しめそうな、ポップで楽しいロック・オペラの名盤に仕上がっていたと思います。ここ最近、ダウンロード販売の影響か、アルバム1枚でコンセプトを持った作品というのが、以前より減ってきたような・・・それだけに、こういうアルバム1枚で楽しめる作品というのはやはりうれしいですね。聴いていて、とてもワクワクしてくる作品でした。

評価:★★★★★

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2010年3月12日 (金)

着うたの女王??

今週の着うたチャート

2010年3月3日~2010年3月9日付チャート

先週は、着うたチャートで絶大な人気を誇るあのミュージシャンが1、2フィニッシュです。

Best Friend

1位は西野カナ「Best Friend」が初登場以来、3週連続の1位。さらに今週は、そのカップリングの「ONE WAY LOVE」が2位にランクイン。着うたチャートでの圧倒的な人気を見せ付けました。そろそろ、メディアで「着うたの女王」みたいな感じで呼ばれそうな予感が・・・。

3位は、miwa「don't cry anymore」が14位からランクアップで見事ベスト10入りです。フジテレビ系ドラマ「泣かないときめた日」主題歌で、シングルでは惜しくも11位とベスト10入りを逃しましたが、着うたチャートでは見事3位に食い込んできました。

楽曲は、アコギをかきならすロックチューン。うーん、なんかYUIに似た感じが・・・。YUIがヒットしてから、なんか阿部真央とか彼女とか、似た感じのシンガーが増えてきていますね。また一種の「ブーム」になっちゃうのかなぁ?

初登場はもう1曲。7位にLil'B「Memory」がランクインです。いかにもな、泣きメロ系ラブソングで、シングルでは初登場38位という結果になっており、典型的な着うたヒットになっています。


今週のアルバムチャート
http://www.oricon.co.jp/rank/ja/

今週は、着うたチャートでヒットを飛ばしているあのミュージシャンが1位獲得です。

Journey

清水翔太の2ndアルバム「Journey」が見事1位獲得。前作が初動5万6千枚に対して、本作は初動5万7千枚。ほぼ横バイながらも、話題性先行型の新人ミュージシャンとしては、2枚目で初動売上を上げてきたというのは立派。着うたでのヒットが、アルバムヒットに反映された、という感じでしょうか?なお、着うたチャートでは加藤ミリヤと組んだ「FOREVER LOVE」は今週も4位に、自身の「桜」が11位に、それぞれランクインしています。

ちなみに、清水翔太の1位は、平成生まれのソロとしては、初の1位らしいです。「ソロ」と区切っているあたり、いかにもオリコンらしい、ニッチな記録なのですが。

その清水翔太に惜しくも敗れて、初登場2位となったのが、レミオロメン「花鳥風月」。前作「風のクロマ」の初動が5万5千枚に対して、初動5万2千枚。ほぼ横バイといった感じでしょうか?順位的には、「風のクロマ」が初登場3位だったので、あげてきていますが・・・。

4位にはcapsuleのニューアルバム「PLAYER」がランクインです。ご存知、中田ヤスタカ率いるユニット。前作「MORE!MORE!MORE!」は初動3万6千枚に対して、本作は初動2万7千枚とダウン。一時期の中田ヤスタカブームが、一段落した感じでしょうか?

以下、初登場は8位から10位に固まりました。

8位に秦基博「BEST OF GREEN MIND '09」。いままでの彼のシングルを、弾き語りでセルフカバーした作品。タイトルに「'09」とついていますが、今後も、同じような企画を続けるのでしょうか?

9位はLadyGaga「THE REMIX」が入ってきました。本来、あまり売上が伸びない、リミックスアルバムでもベスト10入りしちゃうところ、彼女の人気のほどが伺えます。

そして最後は10位にストレイテナー「CREATURES」がランクイン。ほぼファン層を固め、人気を確実なものとしていますが、初動売上は1万3千枚と、前作の初動1万9千枚から若干ダウン。もうちょっとがんばってほしいところかも・・・。

今週の着うた&アルバムチャートは以上。それではまた、来週~。

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2010年3月11日 (木)

ミッシェルに続くバンド???

Title:FEVER
Musician:detroit7

FEVER

ちょっと前の話になるのですが、久しぶりにミッシェルのベスト盤を聴き、さらに他にもミッシェルのアルバムを聴きたくなって、「SABRINA HEAVEN」とか、久しぶりに聴いてみたのですが、ベスト盤の感想でも書いたのですが、ああ、ミッシェルって、聴いていて直感的にとても心地よい音を出すバンドだなぁ・・・ということをあらためて感じました。

パンキッシュな爆音ガレージサウンドでリスナーの脳天を直撃しながら、一方でメロディーは意外とポップで耳なじみがあり聴きやすく、そしてテンポのよいリズムは、ライブハウスなどで踊るには最適。ロックリスナーの壺を、ストレートについてくるようなバンドサウンドを奏でます。

detroit7の音を聴くと、そんなミッシェル・ガン・エレファントに、とても近いものを感じます。

ひねりのない、ストレートなガレージパンクのサウンドをかき鳴らしながらも、ボーカルは女性なだけに、意外と端整で聴きやすく、また、メロディーもポップ。ミッシェル・ガン・エレファントと同じく、ロックの持つ衝動を、ストレートに体現したような音を奏でています。

今回のアルバムは、結成から9年、はじめてリリースされた彼女たちのベストアルバムです。

ただ、ミッシェルに近いバンドとはいえ、課題も多く感じます。第一に、楽曲のバリエーションがちょっと乏しいこと。「魔法使いサリー」のカバーなど、ちょっとユーモラスな楽曲もまじっているものの、全体的に似たようなタイプの曲が多く、そういう点では物足りなさも感じます。

そういう意味で、タイトルの通り、「ミッシェルに続くバンド」という表現には、?が3つくらいついてしまうのも事実。「ミッシェルが好きな人は是非聴いて!!」と無条件でお勧めできるか、といわれると微妙な部分も、正直なところ、あります。

ただし、これだけストレートなカッコよさを感じるガレージパンクバンドは、今の日本の音楽シーンで、数少ないのではないでしょうか?へんな御託抜きのロックンロールサウンドを届けてくれるバンドです。

そんな彼女たちのベスト盤。入門盤としては最適な1枚。もし興味のある方、是非とも聴いてみてください。お勧めです。

評価:★★★★★

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2010年3月10日 (水)

圧倒的な強さ

今週のシングルチャート
http://www.oricon.co.jp/rank/js/w/

今週のシングルチャートは1位から4位までが初登場・・・なのですが、うち1位「Troublemaker」が初動で54万2千枚。2位になったシド「sleep」が4万1千枚と、10倍以上の差をつけて圧勝しています。

嵐は、ジャニーズ系の中でも、「一人勝ち」の様相すら見えてきましたが、本当に強いですね。今回はTBS系ドラマ「特上カバチ!!」の主題歌。ただ、例えばSMAPの「世界でひとつだけの花」のような国民的ヒットをまだもっていない点が弱点か?

そして、それに続くのが3位Berryz工房「雄叫びボーイ WAO!」に、4位倉木麻衣「永遠よりながく」。倉木麻衣の新曲は、コーセーのCMソングで、テレビで大量に流れているのですが、聴くたびに、プリンセスプリンセスの「ダイヤモンド」にサビの部分がそっくりだよなぁ・・・と思ってしまいます。ま、目くじらをたてるほどのパクリではないんですけどね。というよりも、倉木麻衣の存在自体が・・・・・・。

さらに初登場で9位には安全地帯「蒼いバラ」がランクインです。なんか懐かしい名前なのですが、ベスト10入りは、なんと21年半ぶりだとか。ただ、安全地帯自体は、7年前にも新曲をリリースしていて、その時は、特にベスト10ヒットにもなっていなかったのですが・・・なぜいきなり?完全復活ということで、プロモーションを大々的にやったからでしょうか?それとも、40歳くらいの、最近のヒット曲をあまり聴かないような層に受けたからでしょうか??

今週は、こんな感じで。ではアルバム&着うたは金曜日に!

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2010年3月 9日 (火)

「音」からも感じる個性

Title:THIS IS MY WORKS
Musician:80kidz

80kidz / This Is My Works 【CD】

例えばリミックスCDだったり、例えばCDのボーナストラックだったり、いわゆる「リミックス曲」を聴いていて、「お、このリミックス、なかなかいいな」と思うことがあります。iPodなんかで聴いている場合は、リミキサーもタイトルと同時に表示されるため、誰がリミックスするのか確認すると・・・そこには80kidzの名前が・・・ということが何度かありました。

でも、80kidzの出している音って、すごく独特か、と言われるとそうでもありません。最近、流行のテクノサウンドで、いわゆる「ロッキン・エレクトロ」とか称されるタイプの、ビートが強く、テンポがよく、ロックテイストを強く感じさせるサウンド。例えばレイ・ハラカミのように、誰が聴いても一発で彼の音だとわかるような、そんなわかりやすい個性は彼らの音からは感じられません。

しかし、そんな彼らのサウンドは、とことんアッパーで、リズミカル。とにかくリスナーの壺をつきまくるサウンドは、漠然と音楽を聴いているようなリスナーも振り向かせるような、そんな一種のパワーを感じさせます。

今回発売されたこのアルバムは、そんな80kidzのアナザー・ワークベスト。最近は、浜崎あゆみのようなメジャーミュージシャンのリミックスをも手がける彼らですが、本作ではそんな彼らが手がけた、他のミュージシャンのリミックス作品が数多く収録されています。

どのリミックスも、彼らの持ち味である勢いがあり、ビートの強いサウンドにリミックスされていて、耳を惹く曲ばかり。80kidzの今を感じさせるリミックスばかりで、80kidzのオリジナルアルバムのような感覚で楽しむことが出来ます。

また、こうやってリミックス曲を並んで聴いてみると、80kidzのサウンドが持つ個性も浮かび上がってくるようにも感じます。音の使い方といいリズムといい、どこか80kidzらしさを、それぞれの曲から感じることが出来ます。

80kidzの実力をあらためて実感できた企画盤。オリジナルアルバムと同様、80kidzの魅力が存分に伝わってきました。

評価:★★★★★

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2010年3月 8日 (月)

大人になったSOPHIA

Title:15
Musician:SOPHIA

15

タイトル通り、今年、デビュー15周年を迎えたSOPHIAによる、セルフカバーアルバム。単純な録り直しではなく、アレンジなどもガラリと変えて、最初のイメージとはかなり違う雰囲気の曲もチラホラ。デビューから15年、大人になった彼らの「今」をアピールするアルバムになっています。

・・・とはいうものの、この手のセルフカバーってなかなか難しくって、大抵、原曲の方がリアレンジした楽曲よりもよかったりするんですよね。やはりファーストインプレッションが重要というのか、最初に考えたアレンジが一番しっくり来るというのか。まあ、単純に、リスナー側が聴きなれているから、という理由もあるかもしれませんが。

そんあ訳で、このアルバムも、ニューアレンジについては、正直言って「悪くはないけど」といった感じ(^^;;全体的にアレンジが大味になったような印象があって、もうちょっとシンプルにしてもよかったのでは?とも思ってしまいます。

特に、「黒いブーツ」とか「ゴキゲン鳥」とか、一番人気が上向いていた絶頂期の頃の作品は、「こんなにいじらない方がよかったのに・・・」と思ってしまいました。ちょっと意地悪な言い方になっちゃうかもしれませんが、一番勢いがあった頃と、勢いが下降気味の今との差が如実に出てしまったアレンジだったかも・・・なんてことも思ってしまったり。

一方で、「ヒマワリ」みたいな、初期の作品については、大人になった今の彼らの成長を感じました。デビュー当初って、ぶっちゃけていったらボーカル松岡の声が全く出ていなくて、聴いていてイライラしてしまったのですが、今でも決して声量がある訳ではないものの、さらりと難なく歌いこなせていて、ストレスなく聴くことが出来ました。

いい意味でも悪い意味でも、デビュー15年、2010年のSOPHIAの姿を反映したアルバムだったと思います。ちょっと最近、いろいろな意味で勢いがないように感じる彼らですが・・・過去の作品を聴くとあらためていい曲つくっていたなぁ、とも感じます。まだまだこれからの活躍に期待したいところです。

評価:★★★★

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2010年3月 7日 (日)

どこか日本人の琴線に触れるメロディー

Title:ヒズミカル
Musician:THE ZOOT16

ヒズミカル

TOKYO NO.1 SOUL SETの渡辺俊美によるソロユニットTHE ZOOT16の、約3年半ぶりとなるニューアルバム。

「ヒズミカル」というのは、彼がつくった造語だそうで、「歪み」と「リズミカル」を混ぜた言葉だとか。「一見歪んでいる様に見えても世の中に一つしか無い自分でありたい」という思いからつけられたタイトルだそうです。(参考サイト

中南米、ラテン系の音楽の影響を強く受けた楽曲は、スパニッシュやスカ、レゲエなどといった要素に、ロックを取り混ぜたようなサウンド。ちょっと異国情緒を感じる、非英米的なポップソングになっています。

こんなことを書くと、な~んとなく、いまひとつ日本人のなじみのない、ちょっと音楽マニア向けの音楽かな?なんてことを想像してしまいますが、むしろ逆。こういってしまったら語弊があるかもしれませんが、ある種の歌謡曲的な匂いを感じる、日本人にとって壺にはまるようなメロディーが繰り広げられています。

まあ、もともとラテンポップ自体が、ある種歌謡曲とも相性がいいようにも感じるのですが、彼の楽曲にまとわりついている、ある種のウェットさは、古き良き時代の歌謡曲に共通するものを感じます。哀愁たっぷりに聴かせるメロディーは、どこか郷愁を感じさせ、日本人の琴線にも触れるメロディーを楽しむことが出来ます。

全体的に派手さは薄いですし、メロディーのパンチも少々欠ける部分もあるように感じますが、そのメロディーに、ついつい聴きこんでしまい、惹き込まれてしまう魅力たっぷりの作品でした。

評価:★★★★

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2010年3月 6日 (土)

ユーモラスに社会を切る!

Title:マニフェスト
Musician:RHYMESTER

マニフェスト

約4年ぶりとなるRHYMESTERの新作。ここ最近、すっかりHIP HOPというジャンルが日本でも浸透する一方、ラップというスタイルを借りただけのラッパー風のポップミュージシャンも増えてきました。

そんな中、日本のHIP HOP黎明期から、シーンを支えていた彼らの復活を願う人が多かったんでしょうね~。ベスト盤では経験していたものの、オリジナルとしては彼ら初となるベスト10ヒットとなりました。

ここ最近の政治の世界で、すっかりおなじみになった「マニフェスト」という言葉をタイトルに持ってきた今回の新作。いままでも社会派な歌詞が多かった彼らですが、まさに、この今の日本に、一言申すような楽曲も目立っていました。

「やたら血相変えて吊るし上げ そう『地獄への道は善意で舗装』」
(「H.E.E.L.」より 作詞 宇多丸、Mummy-D)

「世界に誇る我らが協調性 堂々と発揮して行こうぜ」
(「付和Ride On」より 作詞 Mummy-D、宇多丸)

みたいな、硬派な歌詞も見受けられます。ただ、アルバムを聴いていると、決して堅苦しかったり、説教がましく聴こえないんですよね。おそらく、それは、どの曲もリズミカルにまとめあげ、ポップな作風に仕上げているからではないでしょうか?だから、こういう「硬派」な歌詞でもさらりと聴けてしまう。このバランス感覚の良さが彼ららしさなのでしょうか。

また、彼らの主張が暑苦しくなく、あっさりと聴けるのは、その歌詞に、どこかユーモラスと、ユニークな視点が入っているからではないでしょうか。例えば「K.U.F.U.」。タイトル通り、「成長するためには工夫していこう」という、ちょっと説教がましいテーマなのですが、こんな歌詞に出会えます。

「あのウサギとカメの例のレースは教訓としてはアレなケース
勝者敗者いずれにしたってダメ ウサギはバカで油断しちゃっただけ
ある意味カメはさらにそれ以下 敵のミス待ち ってそれでいいのか?」

(「K.U.F.U.」より 作詞 宇多丸、Mummy-D)

ご存知「ウサギとカメ」の童話を、ユニークな視点から皮肉った歌詞なのですが、とてもおもしろいですよね。こういう歌詞をひとつ挟むことによって、歌詞の説教臭さが薄れ、すんなりと曲を楽しむことが出来ます。

かつ、トラックについても、バリエーションがあり、どれもクオリティーが高いんです。

「H.E.E.L」では、ギターリフがカッコいい、王道のロックチューンになっているし、「ライカライカ」はエレクトロサウンド。「Come On!!!!!!!!」では、ちょっとフリージャズの要素が入ったサウンドが、耳をひきます。

正直、どれも決して「斬新」という訳ではありません。ただ、どの曲もリスナーの壺をつきつつ、様々な顔を見せてくれるようなトラックばかり。彼らの懐の深さを感じさせます。

今の日本のHIP HOPシーンにおいて、燦然と輝く1枚。ロック風のトラックも多いだけに、ロックリスナーにも楽しめそうな作品だと思います。4年ぶりの新作は、実に待っただけあった、期待にきちんと答えてくれた作品でした。

評価:★★★★★

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2010年3月 5日 (金)

春を感じるチャート

今週の着うたチャート

2010年2月24日~2010年3月2日付チャート

先週も、春の到来を感じる曲が多かった着うたチャートでしたが、今週もまた、そんな春を感じる曲が、多くランクインしていました。

Best Friend

1位は先週に続いて西野カナ「Best Friend」がランクイン。こちらも卒業ソングで、春を感じる曲なのですが、2位に先週5位からランクアップしてきた清水 翔太×加藤 ミリヤ「FOREVER LOVE」と続き、3位は、先週も2位だった湘南乃風「ガチ桜」と、春を感じる曲がランクインしています。

さらに今週は4位に、シングルチャートでもランクインしてきた北乃きい「サクラサク」が、6位に清水翔太「桜」が、それぞれ初登場でランクインしてきています。

清水翔太の「桜」は、3月3日にリリースされた2ndアルバム「Journey」からの先行配信曲。ピアノ1本で歌い上げるバラードナンバー・・・っていうと、ちょっと森山直太朗の同タイトルの曲を想像しちゃいますね(^^;;河口恭吾の同タイトル曲もピアノ1本のバラードナンバーだったなぁ。ちょっとありふれている感が否めないのですが。

初登場曲はもう1曲。9位にAZU「For You」がランクインしています。3月3日発売予定のシングルの先行配信曲。着うた系ヒット狙いの、いわゆるセツナ系のラブソング。着うたヒットがシングルヒットにいまひとつ繋がらない彼女ですが、今回は、テレビ東京系アニメ「NARUTO-ナルト- 疾風伝」エンディングと、タイアップ的に売りを狙っています。が、アニメ視聴者層と、着うたのユーザー層が、いまひとつかぶらないような。

またもう1曲。今週10位にmihimaru GT「Love Letter」が、先週の15位からランクアップ。初登場で6位にランクインしているので、ベスト10に返り咲いています。アルバムが発売されたので、その影響でしょうか?


今週のアルバムチャート
http://www.oricon.co.jp/rank/ja/

アルバムチャート1位は、ちょっとオリンピックを思い出すジャケット写真のあのアルバムが1位を獲得しました。

スポーツ

東京事変「スポーツ」が見事1位獲得です。椎名林檎のソロ活動があったため、アルバムとしては2年半ぶりとなる新作。初動売上も10万6千枚と、前作の初動10万1千枚からアップし、人気のほどがうかがえます。ジャケット写真通り、チャートでも見事な「金メダル」となりました。

そして3位には、THE BLUE HEARTS結成25周年を記念してリリースされたオールタイムベスト盤「ALL TIME SINGLES ~SUPER PREMIUM BEST~」がランクイン。レーベルを超えて、全てのシングル曲を収録したベスト盤で、3位ランクインという事実は、いまだに多くのファンが存在することを実感させられます。ただ、彼らは再結成は難しいだろうなぁ・・・もっとも、ヒロト&マーシーは、クロマニヨンズで前に進み続けているだけに、いまさらTHE BLUE HEARTSに戻ってほしい、とは思わないのですが。

以下、初登場は

6位 mihimalogy/mihimaru GT
7位 regeneartion/CHEMISTRY
8位 Timeless Fly/久保田利伸

と並びました。久保田利伸は、4年ぶり。久しぶりとなるニューアルバムです。

そしてトリを締めくくる(?)のが、10位初登場、クレイジーケンバンドのベスト盤「クレイジーケンバンド・ベスト 鶴」です。まんまなタイトルですが、クレイジーケンバンドのベスト盤。オリジナルとしては最新作の「ガール!ガール!ガール!」が初動2万1千枚で4位初登場だったので、もっと上位に食い込んでくるかと思ったのですが・・・残念ながら、初動1万3千枚でギリギリのベスト10入り。ま、クレイジーケンバンドって、あまりベスト盤が売れるタイプ=浮動層に幅広く支持を得られるタイプじゃないんでしょうけど。

で、実はこのベスト盤、2組同時発売で、もう1枚の「クレイジーケンバンド・ベスト 亀」は、残念ながら、初動1万2千枚で、11位。惜しくも2作同時ランクインはなりませんでした。

今週のヒットチャートは以上。では、また来週、水曜日に~。

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2010年3月 4日 (木)

天才コジマユの新作!

Title:ブルーロンド
Musician:小島麻由美

BLUE RONDO

4年ぶり。久しぶりとなる小島麻由美のニューアルバム。今回のアルバムのひとつのポイントになるのが、ドラムス。いままで参加していたASA-CHANGではなく、元デキシード・ザ・エモンズの八馬義弘を迎えています。

その影響は、1曲目「眠れない夜」ではっきりとあらわれています。荒々しい、60年代のガレージロックのような、ビートの効いたドラムスが鳴り響くナンバー。ちょっとレトロな雰囲気が漂うロックになっていて、小島麻由美の世界との相性の良さもうかがわせます。

その後も「サスペリア」のような、ちょっとヘヴィーなドラムを聴かせるナンバーもあったりと、比較的、ロックなリズムの楽曲が多かったでしょうか?

ただ、一方で、楽曲自体は、シングルな作風のポップな楽曲が多く、かつバラエティー豊か。

軽快なリズムの「黒猫のチャチャチャ」や、このアルバムの中では、一番ジャジーな雰囲気を醸し出す、しっとりとした大人のポップスを聴かせる「青いロンド」。軽快なピアノポップの「大きな地図」などなど。

個人的には、シングル曲でもある「メリーゴーランド」がお気に入り。戦後すぐの、洋楽の要素をストレートに取り込んだ歌謡曲のような雰囲気の、哀愁たっぷりのナンバー。小島麻由美ワールドが、これでもかというほど発揮されています。

最後は、ピアノのみのかわいらしいポップスナンバー「撃て!トランペッター」で締めくくり。わずか40分弱の内容ながらも、次から次へと様々な世界が繰り広げられる、実に濃いアルバムでした。

新ドラムスも、しっかりとその世界に組み込み、ポップで楽しい、そしてちょっと濃ゆい、小島麻由美の世界を作り上げていた作品。ポップだけど、中に入り込めば入り込むほど、その雰囲気に酔ってしまう、そんなアルバムだったと思います。

邦楽では、今年はじめての、今年を代表する傑作の1枚だったと思います。やはりコジマユは天才だ!!・・・ということを、あらためて感じた作品でした。

評価:★★★★★

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2010年3月 3日 (水)

ジャニーズが1,2

今週のシングルチャート
http://www.oricon.co.jp/rank/js/w/

今週は、1位、2位とジャニーズ系が続きました。

1位はHey!Say!JUMP「瞳のスクリーン」、2位は今井翼「BACKBORN」がそれぞれランクインです。ただ、前者が初動20万1千枚に対して、後者は初動わずか3万2千枚とかなりの差が・・・。今井翼は、初のソロCD。タッキー&翼の相方、滝沢秀明の最新シングル「ヒカリひとつ」も初動4万3千枚だったので、こちらも下回ってしまうことに・・・って、ここの差はあまりないか。

3位は西野カナ「Best Friend」。先週の着うたチャートで既に1位を獲得していますが、シングルチャートでも上位に食い込んできています。初動2万3千枚は、前作の初動1万7千枚からも大きくアップしています。

・・・で、続く初登場曲は、7位から10位まで4枚ずらりと並んでいます。

7位 サクラサク/北乃きい
8位 優しい忘却/茅原実里
9位 本当に僕でいいんですか/新選組リアン
10位 春の嵐/真野恵里菜

いきなり北乃きいがシングルを出していて、ビックリしたのですが、女優のシングルのデビュー作でベスト10入りするのは、新垣結衣以来、1年7ヶ月ぶりだそうです。

8位は、人気女性声優による新曲。9位は日本テレビ系バラエティー「人生が変わる1分間の深イイ話」から生まれたアイドルユニット・・・って、「ヘキサゴン」と同様、島田紳助からみのユニット。羞恥心が売れちゃったから、2匹目3匹目のドジョウ狙いが続いているのですが、どこまで続くんだろう?

10位真野恵里菜は作曲がつんく、ってKANじゃないのかよ。楽曲も、なんか普通のアイドル歌謡曲になっちゃってるし、ハロプロ系の他のアイドル勢と、違いがなくなりつつあるような・・・。

そんな訳で、今週もアイドル系が微妙に強いチャートでした。では、アルバム&着うたは金曜日に!

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2010年3月 2日 (火)

大いなる田舎・・・・・・

今月のネタCD(笑)

Title:名古屋の歌だがね 名古屋開府400年記念CD

名古屋の歌だがね-名古屋開府400年記念CD-

名古屋開府400年を記念して、ご当地ソングをあつめた企画アルバム。

名古屋人としては、やはり聴いてみたのですが、1曲目に収録されている「夢、つなごう なごらっチョ」を聴きはじめて、CDのストップボタンを押したくなりました(笑)。

一応、名古屋開府400年のテーマソングらしいのですが・・・・・・30年くらい前の「みんなのうた」みたいな時代錯誤の童謡風のメロディーに、中途半端に流行に乗ろうとしたラップの決まり文句風のタイトルがあまりにも痛々しい・・・・・・。なんか、このセンスの悪さが、名古屋のことを大いなる田舎と呼ばれている大きな要因なんだろうなぁ(苦笑)。

なんか、その後の選曲にしても、いまひとつ意味不明。

名古屋の民謡みたいな、歴史的な意味合いのある楽曲をセレクトしたわけではなし、懐かしのCMソングを並べたわけでもなし、名古屋をテーマにした歌謡曲を並べたわりには、石原裕次郎の「白い街」とか、見事にスルーしているし・・・。

そのくせ、名古屋とは全く関係ない「みずいろの雨」とかなぜか収録しているし(一応、八神純子が名古屋出身ということで、ということか?ならば、いくらでもセレクションは広がると思うんだけども・・・)。

この並びで聴くと、聴けるのは「名古屋はええよ!やっとかめ」「燃えよドラゴンズ!」くらいだよなぁ。特に「名古屋はええよ!~」は、大いなる田舎名古屋を、自虐的に笑いに走った内容が、とてもセンスいいなぁ、と、このアルバムの並びでは、際立って感じます。

まあ、「お笑いマンガ道場 テーマ曲」なんかは、ちょっと懐かしいなぁ、とも感じたのですが・・・名古屋の曲なら、もっと他に入れる曲があるんじゃないの??

例えば

とか・・・・・

とか・・・・・・

って、名古屋の方以外には、全くわかんないネタでごめんなさいm(_ _)m

明日からはもっと普通のCDを紹介します(笑)。

評価:

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2010年3月 1日 (月)

日常が音楽!

Title:everyday is a symphony
Musician:□□□

everyday is a symphony

何かの企画だとか、「一日メンバー」みたいなノリではなく、正式にいとうせいこうがメンバーとして加入して話題の□□□の、いとうせいこう加入後、初となるフルアルバム。

今回の作品、とてもユニークなのが、日常の音を楽曲にサンプリングして、日常の光景を曲としてまとめた作品だという点。ま、タイトルそのままのコンセプトなのですが、日常の音すべてが音楽・・・という視点での作品になっています。

そのため、個々の楽曲が、とても個性的でユニーク。日常会話をサンプリングした「Everyday」からはじまり、「Tokyo」では、駅のアナウンスをサンプリング。「有志の宝くじ」の歌詞と音の組み合わせは、かなり笑えました。水の音でテクノを仕上げてしまう「温泉」などもかなりユニークですし、時報をリズムにした「00:00:00」も、面白い目の付け所だなぁ・・・ということを感じました。

そんな感じで、1曲1曲がとてつもなく濃い作品(笑)。ただ、どの曲も、ある種のわかりやすさがあり、そういう意味では、ポップな作品になっていたと思います。

次から次へ、その次の展開をワクワクしながら楽しめるような、そんなアルバムでした。

・・・が、その一方、これは、以前からの□□□にも感じていたのですが、正直、ある種のあざとさも感じてしまいました。

「日常の音をサンプリング」という企画自体の狙いも、ある意味、わかりやすいというか、狙いすぎな部分も否めないのですが、このアルバムの中でも、ベタな卒業ソングを狙ったような「卒業」に至っては、そのあざとさが鼻について、ちょっと引いてしまいました。

もともと、頭でっかちな部分が見え隠れしていたユニットだっただけに、その頭でっかちさが、表に出てきたように感じたのも気にかかるところ。このある種のあざとさも彼らの魅力といえば魅力なのですが、それがもっと悪い方向に出てこないように・・・次回作がいろいろな意味で気にかかるアルバムでした。

評価:★★★★

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