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2010年2月27日 (土)

好きなんだろうなぁ~

Title:ドナドナ
Musician:Plastic Tree

ドナドナ

メタルやハードロックに影響を受けたバンドの多い、ビジュアル系というジャンルの中、数少ないオルタナ系ロックからの影響を強く感じる曲を鳴らし続ける彼ら。以前から、オルタナ系ギターロックへの敬愛を、楽曲から強く感じましたが、このアルバムでは、なお彼らの純粋な音楽ファンとしての姿を感じることが出来ました。

打ち込みサウンドを取り入れたテンポのよい「1999」からはじまり、中盤の「コンセント...---...」は、完全に、いまどきのエレクトロ路線を取り入れています。

また、「エとセとラ」あたりは、オルタナ系ギターロックの影響をダイレクトに感じられるギターロック。他にも「梟」「sunset bloody sunset」など、ポップなギターロック系の曲が前半は並んでいました。

後半、表題曲「ドナドナ」など、アコギで聴かせるナンバーをはさんだかと思えば、本編ラスト「---暗転。」は、なんとインストナンバー。それも、ノイジーなギターをこれでもかと聴かせる、シューゲイザーのナンバーで、マイブラ・・・というよりは、MOGWAIあたりを彷彿とさせる楽曲に挑戦しています。

本作は、いままでの作品に比べて、オルタナ系ロックからの影響がよりストレートにアルバムに反映されています。

こういう言い方をしてしまうと、誤解を与えてしまいそうですが・・・オルタナ系ロック好きの自分としては、もし、万が一自分に才能があったら、これと同じようなアルバムをつくってしまいそう・・・(笑)。なんてことを思ってしまいました。

ビジュアル系バンドらしい、耽美的な世界観や、鼻にかかったような歌い方はあいかわらずで、ここらへんは抵抗感を覚える人も少なくないかも。それを差し引けば、素直なギターロック路線が気に入る方も少なくないかと。

また、「コンセント...---...」みたいに、結成から18年経過したベテランバンドにも関わらず、今時の音も積極的に取り組むあたり、彼らの挑戦心と、純粋に音楽が好きなんだなぁ、ということを感じさせてくれます。

もっとも、サウンド的には、「そのまま」の音も多く、彼らなりの独自の味付け要素が薄い(ただ、彼らなりの独自の味付け要素は、その歌詞の世界観のような部分なのかもしれませんが)のはちょっと残念な感じも。まあ、素直といえば素直な音づくりなのですが。

評価:★★★★

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