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2010年2月 7日 (日)

人気バンドとしての自信

Title:ハジマリノウタ
Musician:いきものがかり

ハジマリノウタ

すっかり人気バンドとして箔がついてきたようにすら感じる、いきものがかりの約1年ぶりとなるニューアルバム。当然、アルバムチャートでも1位を獲得するなど、大ヒットを記録しています。

前作あたりから、そんな人気に裏打ちされた自信をアルバムの中でも感じられるようになってきました。例えばこのアルバムでいえば、冒頭「ハジマリノウタ~遠い空澄んで~」から、シングルでもないミディアムテンポのナンバーでスタートしているあたり、メロディーで勝負する、という自信を感じられます。

今回のアルバムでは、先行シングルとなった「YELL」で、松任谷正隆をアレンジャーとして迎えたほか、アルバムでは、なんとBEAT CRUSADERSのヒダカトオルを「How to make it」でアレンジャーとして迎えるなど、新機軸を感じさせます。

その「How to make it」は、軽快なポップスロックのナンバーに仕上がっていましたし(途中のキーボードの使い方が、とてもビークルらしい・・・)、また、「じょいふる」もロックテイストの強いナンバー。一方、「真昼の月」では、哀愁たっぷりの和風なアレンジに仕上げるなど、様々な作風の曲が楽しめます。

ただ、全体的には、やはり聴かせる曲がメイン。冒頭の曲や昨年の紅白で歌った「YELL」もそうですが、「ふたり」「未来惑星」など、じっくり聴かせる曲が目立ちます。また、それ以外のアップテンポな曲も、勢いではなくあくまでもメロディアスでポップなメロディーをしっかり聴かせる曲が多く、前作でも感じたのですが、軽快なポップスバンドというよりは、聴かせるタイプのポップスシンガーというのが、いきものがかりの本質なんでしょう。

もっとも、売れているバンドとしての脂が乗っていて勢いのあった前作に比べると、本作は、それほど売れているバンドとしての勢いは薄まってしまったかな?ちょっとマンネリっぽさも垣間見れて来てしまったし・・・。さらに人気バンドとしての地位を持続するためには、次回作あたりが勝負になってくるかもしれません。

評価:★★★★

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