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2010年2月 1日 (月)

2009年ベストアルバム(邦楽編)その2

昨日からの続きのベストアルバム邦楽編。今日は5位から1位です。

5位 アルトコロニーの定理/RADWIMPS

アルトコロニーの定理

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今、もっとも勢いにのっているギターロックバンドでしょうね。ひねくれたメロディーとサウンド、それにも関わらずポピュラリティーの高いメロディー、聴きいってしまう歌詞の世界観・・・バンドとしての脂がのりまくっている時だからこそ誕生した傑作です。

4位 ハイファイ新書/相対性理論

ハイファイ新書

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徹底した匿名性と、余計な贅肉をはぶいたように記号化された歌詞の世界、そしてシンプルな音楽性。いろいろな意味で、リスナーの想像力を働かせる要素が強いだけに、逆に様々な世界が広がってくるアルバム。おたくっぽい世界観といい、「今の時代」を象徴しているような印象を受けます。2009年という時代を代表する傑作です。

3位 THIS IS MY SHIT/80kidz

THIS IS MY SHIT

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ここ最近、流行になっているエレクトロサウンドをバリバリ聴かせてくれる、世界レベルで注目を集めている(らしい)日本発エレクトロバンド。そのビートの強いロッキン・エレクトロなサウンドも魅了されますが、そんなサウンドにのった、ポップなメロディーも魅力的です。こちらも、2009年という時代を象徴する傑作。

2位 THIS IS MY STORY/THE BAWDIES

THIS IS MY STORY

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端整なルックスからは想像しがたい、ルーツ・オリエンテッドな骨太のギターロックを聴かせてくれる彼ら。個人的に、このアルバムはかなりはまってしまいました。2000年代の日本のロックシーンは、90年代のギターロックからのフォロワーが多かった印象を受けましたが、ここに来て、もっと昔。ロックのルーツを志向するようなバンドが増えてきている印象があります。そういう意味で、本作もまた、2009年を象徴する傑作といえるでしょう。

そして・・・

1位 ノウニウノウン/たむらぱん

ノウニウノウン

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ちょっと陳腐な表現に聴こえるかもしれませんが、「天才!」という表現がふさわしいポップスシンガーがあらわれました。ポップスという枠組みで、これだけ衝撃を受けたのは、aiko以来かも。たむらぱんの作品を聴くのはこれが2枚目なのですが、たむらぱんの本領を発揮した1枚でしょう。一風かわったメロディーの展開をしていながらも、とてもポップにまとめあげており、聴けば聴くほど癖になりそう。特に、「ちゃりんこ」は、今年を代表する傑作ナンバー。まだ聴いていない人は聴くべし!文句なし2009年No.1アルバムです。

以上、今年のベスト10でした。あらためて1位から10位を振り返ると・・・

1 ノウニウノウン/たむらぱん
2 THIS IS MY STORY/THE BAWDIES
3 THIS IS MY SHIT/80kidz
4 ハイファイ新書/相対性理論
5 アルトコロニーの定理/RADWIMPS
6 魂のゆくえ/くるり
7 Past<Future/安室奈美恵
8 20/電気グルーヴ
9 ガール!ガール!ガール!/クレイジーケンバンド
10 ゆめのうた/tobbacojuice

今年は、上半期は傑作揃いで、例年にない当たり年か?と思ったのですが、後半はちょっと失速してしまいましたね。それでも、傑作の多かった1年。特に2位から4位は、今後のシーンの行方を占うには重要な作品だと思います。他にも、ベスト10には入らなかったものの、「WONDER WHEEL/サイプレス上野とロベルト吉野」のようなHIP HOPの傑作もあれば、「DO YOU DREAMS COME TRUE?/DREAMS COME TRUE」や「Focus/黒沢健一」など、ベテラン勢も傑作を聴かせてくれたり、CD不況といいながらも、音楽シーン全体では勢いのあった1年だったのではないでしょうか?

インディーシーンではいいミュージシャンが出てきているものの、全体的には少々停滞感のある洋楽シーンと比べて、邦楽は、インディーはもちろん、メジャーシーンでも安室奈美恵が傑作をリリースしてくれたり、他にもRADWIMPS、くるり、相対性理論などといった実力派が、きちんと上位にランクインされてきたり。確かに、特定のジャンルのミュージシャンのヒットが目立つとはいえ、売れるべき作品はそれなりに売れている健全さも感じられるヒットシーンなのではないでしょうか。

CD不況などの不安要素を抱えながらも、希望も感じられる日本の音楽シーン、来年もたくさんの傑作に出会いたいですね!

参考までに

2007年ベストアルバム(邦楽編) その1 その2
2008年ベストアルバム(邦楽編) その1 その2

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コメント

そこそこメジャーどころが上位を占めてますね。・・・というよりも、いいアルバムは新人でもそれなりに売上・世間の評価に出ているといった方がいいかもしれませんね。

CD不況といわれ、"今の邦楽はつまらない"と懐メロに走る音楽番組が多いですが、探せばこんなにいいミュージシャンがいるんだと、もっともっと実力ある彼らがクローズアップされれば、音楽業界も面白くなりそうなんだけどなぁと思ったりします。

昨年は個人的に、実力ある若手ミュージシャンがたくさん出てきた1年だと思いました。
今年もいいアルバムがたくさん出るといいですね。

投稿: 亮 | 2010年2月 2日 (火) 03時15分

>亮さん
ここ最近、CD売上が落ちている影響で、それなりの実力をもった新人が、チャート上、すぐ上にいけるように感じます。いい意味でも悪い意味でも、実力があればすぐヒットを出せる時代かもしれませんね。確かに、こういうバンドも、テレビとかで積極的に取り上げてほしいですね。
今年も、たくさんいいアルバムを聴きたいですね~。

投稿: ゆういち | 2010年2月 7日 (日) 18時10分

今の音楽業界終わってる。やたらカバー曲やコラボしてくだらない・・幼稚な曲が流行るし、ビジュアルもド素人!視聴者馬鹿にしてるだろう。

投稿: あ | 2010年3月16日 (火) 08時48分

音楽業界も不景気なアーティストばかりだな!景気が回復すれば素人と玄人の差がはっきりしたアーティスが出てくるだろ!湘南乃風なんてカスだろ!ブオトコ集団で職業土方か?タオル回して何かの宗教団体みたいじゃねーか!ダッセー!

投稿: あ | 2010年3月16日 (火) 08時55分

エイベックスもろくなアーティスト発掘しねーし!実録社会にしろ!くだらねー女は体張って画面に出てきてるんだろう!一発ヒットさせたら儲け物みたいな感じで

投稿: あ | 2010年3月16日 (火) 09時00分

>あ さん
いやぁ、言いたい気持ちはわかるような気がします(笑)。最近、本当に安直な売り狙いのミュージシャンや、いつまでも昔の売り方から抜け出せないレコード会社のやり方が、目に余る感じはします。特に歌詞に関しては、かなり幼稚な感じの曲が目立つ感じが・・・。
ただ、景気がよかった時もよかった時で、金にものを言わせたようなゴリ押しミュージシャンですよ(笑)。

投稿: ゆういち | 2010年3月19日 (金) 23時48分

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