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2010年1月 5日 (火)

心があらわれるようなクリアボイス

Title:Coquillage~The Best Collection II~
Musician:KOKIA

Coquillage~The Best Collection II~

KOKIAの魅力は、なんといってもその澄み通った歌声でしょう。その澄んだ歌声は、聴く人の心を癒してくれます。幻想的で、ちょっと西洋の民謡風の要素を取り込んだ楽曲は、例えれば、ファンタジーの世界の森に迷い込んだような感じ。彼女のクリアなボイスとあわせて、神秘的な空気すら感じられます。

そして、そんな彼女の2枚目となるベストアルバムが本作です。

前のベスト盤「pearl」の頃の彼女は、メジャーレーベルにおいて売れるミュージシャンとして推されていて、そのため、ポップで耳障りはいいものの、売れ線で、いまひとつ彼女の魅力を発揮できない作品が並んでいました。

しかし、今回のベスト盤に収録されている曲は、アコースティックテイストの、暖かくも幻想的な楽曲がメイン。しっかりKOKIAのボーカルを生かしており、KOKIAの魅力をしっかり出しているベスト盤になっています。

オープニングを飾る、伸びやかで雄大な雰囲気の「祈り」や、いわゆる「KOKIA語」の歌詞が、神秘的な雰囲気を醸し出している「song of pocchong~雫の歌」、バラード主体の中、アップテンポなポップチューンを聴かせてくれる「say goodbye&good day」などなど、魅力的な楽曲が数多く収録されています。

ただ一方で、収録されている曲は、バラードや、神秘的な雰囲気のナンバーがメイン。ちょっと一本調子な部分もあり、KOKIAの魅力を伝えている反面、これが彼女の全てか、といわれると、少々物足りない部分も否めませんでした。

ちょっとKOKIAのイメージがパターン化されちゃっているかなぁ?そういう意味では、「売れ線」狙いだけど、前のベスト盤「pearl」とあわせて聴くのがベストなのかも。

もっとも、KOKIAを聴くための最初の1枚としては最適な作品。これを機に、「pearl」や、他のオリジナルを聴く、第一歩になれば、と思うベスト盤でした。

評価:★★★★

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