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2010年1月12日 (火)

パレードのような楽しさ

Title:SPECTACLE
Musician:のあのわ

SPECTACLE

昨年、大きな話題を呼んだ新人「楽団」(彼らは「バンド」ではなく、そう称するそうです)、のあのわのニューアルバムです。

今回の新作では、様々な楽しい音を鳴らす、まるでミュージカルか、パレードのような音楽の世界が美しい、ポップな作品になっていました。

「スペクタクル」という言葉の通り、「見せ場」が次々と訪れるような、山場いっぱいの作風になっています。次から次へとタイプの違う曲が続き、息を抜く暇もありません。

爽やかな青空の下で、祝祭の音楽を奏でているようなタイトル曲「SPECTACLE」や、タイトル通り、かわいらしいポップソング「カエルのうた」、ちょっと神秘的な雰囲気が耳をひく「Melt」に、ギタポファンをくすぐるような、疾走感ある「星が見える日は」などなど、様々な作風の作品が並びます。

そもそも、彼らの楽曲からは、実に様々な音楽性を感じさせます。ポップスやオルタナ系ギターロックをベースに、クラッシックやサイケにプログレ、Queenからビーチボーイズまで、ジャンルを問わない雑多な音楽性が、彼らの祝祭色豊かな、ポップソングを作り上げています。

前作「ゆめの在りか」では、そこらへんの個性がいまひとつ発揮しきれていないような印象を受けましたが、今回の作品は、そんなのあのわの個性が、つめこまれたアルバムになっていました。

ただ、逆に、あまりに雑多な音楽性をつめこんだ結果、ちょっとお腹いっぱいなアルバムになっていたような印象を受けます。全員が4番打者だった、一昔前のジャイアンツのように、様々な音が主張している彼らの楽曲は、ともすればごちゃごちゃな部分も感じられ、聴いていて疲れてしまう部分もありました。

後半に関しては、比較的スッキリしていて、聴きやすい内容になっていたと思うのですが・・・ここらへんのバランスは難しいですね。ここらへんは、今後の成長が楽しみといった感じでしょうか?ロックリスナーからポップスリスナーまで幅広く楽しめる、実力派なのは間違いないと思います。近い将来、ポップス史上に残る傑作をリリースする予感も。

評価:★★★★

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